【2019年】スマホ決済アプリおすすめ7選まとめ メリット・デメリットや還元率、使える店などを徹底比較
各種キャンペーンで話題を呼び、また政府主導のキャッシュレス推進の動きなども背景に、徐々に広まりつつある「スマホ決済」。なかでも、機種を問わず利用できるハードルの低さや、独自のポイント還元などのメリットがある「QRコード決済」機能を搭載したアプリが注目を集めています。
とはいえ、立て続けにさまざまなスマホ決済サービスがリリースされ、どれを使ったらいいのか戸惑っている人も多いでしょう。本記事では、おすすめできる主要なスマホ決済アプリ7つをまとめて取り上げ、そのメリット・デメリットや機能、使える店舗などを比較して紹介します。
スマホ決済アプリ比較:自分に合ったスマホ決済はどれ?
スマホ決済アプリを選ぶうえでの重要なポイントである「利用者数の多さ」「特典・還元率」「機能性」「支払い方式」に注目し、それぞれのサービスを比較してみました。
1. 利用者数の多さで選ぶ
MMD研究所が18歳~69歳の男女3万人を対象に実施した「2019年7月 QRコード決済利用動向調査」によると、最も利用されているQRコード決済は1位が「PayPay」、2位に「LINE Pay」、3位に「楽天ペイ」という結果になりました。
出典:MMD研究所
現在乱立しているQRコード決済サービスも、いずれは絞られていくことになるでしょう。利用者数が伸び悩んでいるサービスは、使える店舗や利用シーンの拡大、キャンペーンといった面で遅れをとってしまう可能性があります。
まだどのサービスも利用したことがなければ、現時点ですでに頭一つ抜けている「PayPay」「LINE Pay」「楽天ペイ」の3つから選んで優先的に使っていくと安心かもしれません。
2. 特典・還元率で選ぶ
PayPayは常時1.5%還元を実現
決済ごとにもらえる利用特典は、ユーザーが一番気になるところ。
また、2019年10月1日から2020年6月までの9カ月間、「キャッシュレス・消費者還元事業」(以下、還元事業)が実施されます。これにより、還元事業の対象店舗でスマホ決済を含むキャッシュレス決済をおこなうと、2%か5%が追加で還元されます。
付与特典 | 各サービス固有の還元率 | 2%還元対象店舗での決済 | 5%還元対象店舗での決済 | |
---|---|---|---|---|
PayPay | PayPayボーナス | 1.5% | 3.5% | 6.5% |
楽天ペイ | 楽天スーパーポイント | 未発表 | 2% | 5% |
メルペイ | メルカリポイント | なし | 2% | 5% |
au PAY | au WALLETポイント |
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Origami Pay※ | 会計金額への割引 |
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LINE Pay | LINEポイント | 0.5%〜2% | 2.5%〜4% | 5.5%〜7% |
d払い | dポイント |
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還元率で選ぶのであれば、やはり常時1.5%還元を受けられる「PayPay」でしょう。ただ、各サービス競うようにキャンペーンをおこなっており、還元率は時期によってかなり変動します(表にはキャンペーン期間中の還元率を記載)。
なお、スマホ決済の還元率については以下の特集に詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください。

3. 使える機能で選ぶ
メルペイ・LINE Payは非接触型決済も可
いくら還元率が高くても、利用機会が少なければ意味がありません。食材や消耗品の買い物、ネットショッピング、友達との割り勘など、日常生活の中でどれだけ頻繁に使えるかという点も重要となってきます。
コード決済 | 非接触型決済 | オンライン決済 | 個人間送金 | |
---|---|---|---|---|
楽天ペイ | ◯ | ☓ | ◯ | ◯ |
PayPay | ◯ | ☓ | ☓ | ◯ |
LINE Pay | ◯ | ◯(Androidのみ、QUICPayによる決済が可能) | ◯ | ◯ |
メルペイ | ◯ | ◯(iDによる決済が可能) | ☓ | ☓ |
d払い | ◯ | ☓ | ◯ | ◯ |
au PAY | ◯ | ☓ | ☓ | △(じぶん銀行の口座登録が必須) |
Origami Pay | ◯ | ☓ | ☓ | ☓ |
QRコード決済に加え、スマホを専用端末にかざして決済する非接触型決済が利用できる「メルペイ」「LINE Pay」は、利用できる店舗数が他サービスと比べて格段に多くなります。
4. 支払い方式で選ぶ
楽天ペイ・PayPay・d払い・Origami Payはクレカ決済できる
支払い方式が個人の性格やニーズに合っていることも大切なポイント。事前チャージが面倒な人は、クレジットカード決済や銀行口座振替で支払えるサービスを選ぶといいでしょう。逆に使いすぎが気になる人は、入金した分だけを使えるチャージ形式だと計画的な利用がしやすくなります。
事前にチャージした残高から払う | 紐付けたクレジットカードで支払う | 銀行口座振替 | キャリア決済で携帯料金に合算 | |
---|---|---|---|---|
楽天ペイ | △(楽天銀行または楽天カードユーザー、ラクマの売上金のみ) | ◯ | ☓ | ☓ |
PayPay | ◯ | △(Yahoo! JAPANカードのみ) | ☓ | ☓ |
LINE Pay | ◯ | △(限られた場合のみ) | ☓ | ☓ |
メルペイ | ◯ | ☓ | ◯ | ☓ |
d払い | ☓ | ◯ | △(ドコモ口座所有者のみ) | ◯ |
au PAY | ◯ | ☓ | ☓ | ◯ |
Origami Pay | ☓ | ◯ | ◯ | ☓ |
なお、支払い方法によって還元率が変わったり、そもそも還元の対象外となってしまうケースもあるので要注意。
Origami Payは銀行口座振替での支払いに設定すると還元率が3%なのに対し、クレジットカード支払いだと1%になります。さらに、PayPayではPayPay残高または紐付けたYahoo!JAPANカード以外の支払いは還元の対象外となってしまいます。
楽天ペイ:抜群の使いやすさを誇る、楽天経済圏のスマホ決済アプリ
- 楽天ポイントカードや楽天Edy機能を1つにまとめられる(EdyはAndroidのみ)
- 楽天カードと紐付けると還元率が1%アップ
- クレジットカード固有のポイントと楽天ペイのポイントが二重取りできる
- クレジットカードを持っていない人は実質利用できない(楽天銀行、ラクマの売上金からのチャージのみ可能)
- ポイント還元されるまでのタイムラグが長いケースが多い
国内において、QRコード決済利用者数ナンバーワン(ICT総研調べ 2018年12月)といわれているのが「楽天ペイ」です。
スマホでクレジットカード決済ができる楽天ペイは、チャージ形式のように事前に残高を気にする必要がありません。また、クレジットカード単体で決済するときに求められるサインや暗証番号は不要。スピーディーに決済できます。
高い還元率も魅力で、2019年12月2日まで全店舗対象で支払額の5%の楽天スーパーポイントが還元されます(要エントリー)。さらに、楽天カードを支払い先に設定することで還元率を1%アップできます。
楽天ポイントカードや、Androidスマホであれば楽天Edy機能も楽天ペイアプリにまとめられるので、普段から楽天サービスを愛用している人に特におすすめです。
主な利用可能店舗
ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、魚民、AOKI、はるやま、ピザーラ、和民、ライトオン、ポプラ、はなの舞、マックハウス、ザザホラヤ、アート引越センター、ステップスポーツ、自遊空間、アリさんマークの引越社、ディスクユニオン、武田メガネなど

PayPay:常時1.5%還元が魅力、ヤフーサービスの要へ
- PayPay残高とYahoo! JAPANカード支払いに設定すれば1.5%還元が常時受けられる
- 使える店舗数が多い
- 還元率アップのキャンペーンが頻繁におこなわれる
- Yahoo! JAPANカードでの支払いで、Tポイント1%も獲得できる
- Yahoo! JAPANカード以外のクレジットカード支払いでは1.5%還元が受けられない
- オンラインショップで使える店が少ない
- キャンペーンの適用条件や仕組みが複雑なケースがある
ソフトバンクとヤフーが共同でスタートしたスマホ決済サービス「PayPay(ペイペイ)」。大胆なキャンペーンで一躍有名になりましたが、通常時でもPayPay残高とYahoo! JAPANカードでの支払いを対象に、1.5%の高い還元率キャッシュバック(PayPayボーナス)を提供しています。
単体での常時1.5%還元はスマホ決済7社のなかでも最強クラスなので、キャンペーン期間以外にも使う価値は大いにあるでしょう。
さらに貪欲に還元率をアップさせたい人は、Yahoo!JAPANカードを紐付けるのがおすすめ。PayPayで支払うごとにYahoo!JAPANカード固有の1%のTポイント還元が受けられるので合計2.5%還元となります。
ヤフーは最近、Yahoo!マネーのPayPayへの統合やPayPayの名を冠するフリマ・ショッピングサービスの開始を発表するなど、PayPayを軸に各種サービスを再編する動きを見せています。今後も要注目のスマホ決済サービスであることは間違いありません。
主な利用可能店舗
ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ポプラ、ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、ヤマダ電機、エディオン、Joshin、サンドラッグ、セイムス、Tomod's、ウェルシア、アインズ&トルペ、上島珈琲店、キッチンオリジン、松屋、牛角、ピザーラ、しゃぶしゃぶ温野菜、フレッシュネスバーガーなど

LINE Pay:利用シーンが圧倒的に多い、LINEが全力をかける金融サービスの中核
- 使える店舗数・利用シーンが豊富
- LINEアプリを利用している人であればすぐに開始できる
- ほとんどのオンラインショップで利用できる
- LINEポイントが還元されるまでのタイムラグが少ない(ほぼ即時)
- クレジットカードによる支払い・チャージができない
- 利用実績によって還元率が変わる「マイカラー」制度のハードルが高い
「LINE Pay(ラインペイ)」は、QRコード・オンライン決済に加え、送金・割り勘、またJCB加盟店で使えるLINE Payカード機能から、公共料金の請求書支払いまで、あらゆるシーンに対応したスマホ決済サービスです。お馴染みの「LINE」に会員登録している人であれば、アプリ内から簡単に利用開始できるようになっています。
利用特典として付与されるLINEポイントは、毎月の利用金額に応じて0.5%〜最大2%まで還元率が変動するシステム。ただ、最高ランクの2%に達するには月に10万円以上のLINE Pay決済が必要と、かなりハードルが高く設定されています。
条件ほぼなしで1.5%還元を提供しているPayPayと比べると、特典面ではどうしても劣ってしまうのが現状です。
主な利用可能店舗
ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、スターバックス、セイコーマート、ツルハ、くすりの福太郎、ドラッグストアウェルネス、阪急百貨店、阪神百貨店、LOFT(ロフト)、メガネドラッグ、メガネスーパー、ビッグエコー、はなの舞、ゲオ、白木屋、ビックカメラ、ジョーシン、ココカラファインなど
メルペイ:メルカリユーザー向け、最大70%還元のチャンスも訪れる
- iDと連携できるので全国に使える店舗数が多い
- メルカリユーザーの場合、売上金を現金同様に使える
- 最大70%還元など大型キャンペーンが不定期で開催される
- メルカリユーザー以外は初期登録に手間がかかる
- 常設のポイント還元やキャッシュバックシステムがない
「メルペイ」は、フリマアプリ「メルカリ」の中に組み込まれた決済サービス。メルカリで得た売上金や銀行口座からチャージしたお金を、実店舗やメルカリ内の買い物、Suicaへのチャージ(iOSのみ)などに利用できます。
QRコード決済に加えて、加盟店数の多い非接触型決済の「iD」と連携できるため、全国約170万カ所以上で利用可能。ほかのサービスと比べてもかなりの数です。
常設のポイント還元やキャッシュバックのシステムがないのは残念です。しかし、特典としてメルペイ支払い限定の割引クーポンが頻繁に配布されているほか、最大70%のポイント還元キャンペーンが実施されることも。開始して間もないサービスなだけに、今後の動向に注目したいところです。
主な利用可能店舗
セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、イトーヨーカドー、まいばすけっと、かっぱ寿司、牛角、ガスト、マクドナルド、すき家、ミスタードーナッツ、タリーズ、サンドラック、マツモトキヨシ、ドン・キホーテ、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、TSUTAYA、ブックオフ、紀伊国屋書店など

d払い:ドコモのスマホ決済、ドコモユーザー以外も使える
- ドコモユーザー以外も利用できる
- 紐付けられるクレジットカードに制限がない
- メルカリ、BUYMA、無印良品ネットストアなどオンラインショップが
- d払いのキャリア決済でしか支払えない店がある
- クレジットカード以外の支払い方法が限定的(キャリア決済はドコモのみ、口座振替はドコモ口座所有者のみ)
- dポイントで支払った分はポイント還元の対象外になってしまう
NTTドコモが提供するスマホ決済サービスが「d払い」です。ドコモ回線を契約していない人でも利用できますが、特典がドコモ関連サービスの「dポイント」という点や登録ハードルの低さなどから、ドコモユーザーに特におすすめしたいサービスです。
d払いはQRコード決済専用のアプリとなっています。支払い方法はクレジットカード決済のほか、携帯電話料金との合算払い(ドコモユーザーのみ)にも対応。利用特典であるdポイントの還元率は実店舗で0.5%、オンライン決済では1%で、貯めたdポイントは支払いに充てることもできます。
主な利用可能店舗
ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、ポプラ、スリーエイト、上島珈琲店、和民、にくスタ、三代目鳥メロ、JapanTaxi、高島屋、エディオン、ビックカメラ、ケーズデンキ、ジョーシン、コジマ、ソフマップ、ウエルシア、ハックドラッグ、ツルハドラッグ、トモズ、マツモトキヨシなど

au PAY:auユーザーなら使って損はない
- auユーザー以外も利用できる
- クレジットカードからの残高チャージができる
- 楽天ペイ、メルペイ加盟店でも共通QRコードで決済可能
- 通常会員は三太郎の日の20%還元を受けられない(月額499円のau スマートパスプレミアム会員のみ)
- オートチャージ機能はauユーザーとじぶん銀行ユーザーしか使えない
「au PAY」は、KDDIグループが2019年4月から提供開始したスマホ決済サービス。全国約100万カ所で利用可能となっており、後発ながらも加盟店数が多いのが特徴です。
2019年8月28日以前はau回線の契約が必須でしたが、現在はau回線を契約していない他キャリアのユーザーでも、au PAYを使えるようになっています。
利用特典は、支払い金額に応じて還元されるau WALLETポイント。還元率は通常会員は0.5%、月額499円のauスマートパスプレミアム会員は1.5%と、会員形態で3倍もの差が出ます。
現状、還元率がアップする「auスマートパスプレミアム」は、au回線を契約しているユーザーのみが加入できるサービスです。加えて、オートチャージ機能などもauユーザーのみが使えるシステムとなっており、使う人を選ぶスマホ決済だと感じます。
主な利用可能店舗
ローソン、ミニストップ、ポプラ、松屋、目利きの銀次、サンドラック、スギ薬局、welcia、IKEA、メガネスーパー、ヤマダ電気。ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、Joshin、ケーズデンキ、島村楽器、ゲオ、earth music&ecology、Right-on、ジャンボカラオケ広場、ビッグエコー、自遊空間など

Origami Pay:おトク感と使い勝手のバランスが取れた独立系Payサービス
- 会計金額への即時割引なので、特典付与までのタイムラグがない
- 残高をチャージする必要がない
- 搭載されている機能が少ない
- 他のスマホ決済に比べて利用できる店舗があまり多くない
QRコードによるスマホ決済サービスのなかでは比較的早く、2016年5月にスタートしたのが「Origami Pay(オリガミペイ)」です。ポイントやキャッシュバック還元ではなく、会計金額に対する割引が利用特典なのが大きな特徴。
特典付与までのタイムラグがないので、即時におトク感を得られます。また、半額割引クーポンが配布される機会が多く、通常より安く買い物や飲食ができることもあります。
送金や割り勘、オンライン決済などの機能はなく、コード決済とスキャン機能のみですが、その分シンプルで分かりやすい操作性になっています。なお、支払先に銀行口座振替を設定すると3%、クレジットカード支払いでは1%と割引率が異なる点に注意が必要です(2020年1月31日まで)。
また、相互の加盟店開放などをおこなっていないので、そもそも利用できる店舗が少ないのが弱みです。
主な利用可能店舗
ローソン、ミニストップ、吉野家、ケンタッキー・フライドチキン、LOFT、PARCO、DEAN & DELUCA、AOKI、日本交通、Francfranc、、自遊空間、AZURA、Zoff、URBAN RESEARCH、エディオングループ、和民、白木屋、サンドラッグ、ポプラ、新生堂薬局、Right-on、靴下屋、ロクシタンなど
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