PayPayアプリを使っていると、目につくのがTOP画面の「あと払い」ボタン。どんなサービスなのかよく分からず、利用をためらっている人は多いはず。
「PayPayあと払いとは」などのキーワードで検索してみるとさまざまな記事がヒットしますが、いずれも曖昧な内容ばかり。公式サイトを見ても、結局「あと払い」という機能が何なのかはいまいちよくわかりません。
そこで本記事では「PayPayあと払い」とは一体何なのか、その明確な答えを紹介します。その上で、実際に筆者が「PayPayあと払い」機能を使って感じたメリットやデメリット、注意点などを詳しく解説します。
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PayPayあと払い=紐付けたPayPayカードでの支払い
「PayPayあと払い」とは、PayPayアプリで決済した代金を「PayPayカード」で支払う行為のこと。つまり、あと払いを利用するには「PayPayカード」というクレジットカードの発行が必須なのです。
「PayPayあと払い」というまぎらわしい名称のせいで、ユーザーがサービス内容を勘違いしやすく、混乱させる状況を招いていると感じます。

前身サービス「PayPayあと払い(一括のみ)」の内容
詳しく知りたい人向けに解説すると、まずPayPayあと払いには「PayPayあと払い(一括のみ)」という前身サービスがありました(2020年4月から2022年1月まで提供)。
仕組みとしては、毎月1日から末日分までの支払い分を翌月27日までにまとめて清算するというもの。精算方法は、「口座振替」と「PayPay残高払い」の2通りが用意されていました。多くの人がイメージするあと払い機能は、おそらくこの「PayPayあと払い(一括のみ)」の方が近いと思います。
しかし、この「PayPayあと払い(一括のみ)」は2022年1月28日(金)をもって新規申し込み受付を終了しました。これに伴い、2022年2月1日から新たにスタートしたのが現行の「PayPayあと払い」です。

現行の「PayPayあと払い」のイメージ図。1日〜月末まで「PayPayあと払い」で支払った分がそのまま「PayPayカード」の利用分として請求され、翌月の27日に銀行口座から自動で引き落とされる
現行のPayPayあと払いでは、精算方法が「PayPayカード」という名前のクレジットカードに限定されています。口座振替やPayPay残高払いでの精算はできなくなったのです。また、一括払いに加えて「リボ払い」ができるようになったのも現行のPayPayあと払いの特徴のひとつだといえます。



年会費 | 初年度:
0
2年目以降: 0
|
---|---|
還元率 |
1.00%
|
ポイント |
PayPayポイント
|
ウォレット |
Apple Pay
|
QUICPay
| |
申込条件 |
18歳以上(高校生不可)
|
審査/発行 |
最短2分審査
/
最短7分発行
|
支払い |
毎月末日締め 翌月27日引落 |
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PayPayあと払いを実際使って感じたメリット・デメリット、注意点
ここからは、筆者が実際に「PayPayあと払い」を使って感じたメリットやデメリット、注意点について解説していきます。
メリット1:チャージ不要でPayPayが使える
実際にPayPayあと払いを使って、まず一番に感じたのは「チャージが要らない」ということの快適さです。
前述したように「PayPayあと払い」に設定すると、PayPayで決済した金額がそのまま紐付けた「PayPayカード」の利用分として後日まとめて請求されます。あらかじめ残高をチャージしておく必要がないので、残高不足を気にせずドンドン買い物ができます。

PayPayのチャージ画面。1000円以下はチャージできない
併せて、中途半端にPayPay残高が余らない点も気に入っています。PayPay残高には、1000円以下の金額をチャージできません。「100円足りないだけなのに、1000円をチャージしなければならない」といったケースも多く、地味にストレスを感じていました。
「PayPayあと払い」ならチャージ自体が必要ないので、無駄に残高を余らせてしまうことはありません。
メリット2:残高払いよりも楽にPayPayポイントを貯められる

PayPay残高払いのポイント還元率
2023年3月現在、PayPay残高払いのポイント還元率は、基本0.5%(税込200円ごとに1P付与)です。
PayPayステップの条件(1カ月以内に300円の決済を30回以上、合計10万円以上を支払う)をクリアすれば翌月のポイント還元率は0.5%加算されますが、実現するのはかなり難しいでしょう。

PayPayあと払いのポイント還元率
その点、「PayPayあと払い」の還元率は、無条件で1%(税込100円ごとに1P付与)です。加えて、前述したPayPayステップの条件を満たした際には、翌月のポイント還元率が1.5%になります。
PayPay残高払いのケースと比べて、PayPayあと払いのほうが圧倒的にポイントを貯めやすいです。

また、細かいですが、ポイントの付与対象が「税込100円ごとの支払い」になる点も見逃せません。
PayPay残高払いは「200円ごとに1P」付与されるシステムなので、200円未満の支払いはポイント付与対象にならず、切り捨てられてしまいます。対して「PayPayあと払い」では100円ごとに1P付与されるため、200円未満の少額決済でもポイントが貯まります。
また、500円や700円といった小数点以下が発生する場合でも無駄な端数が発生しづらく、効率よくポイントを獲得できるでしょう。



年会費 | 初年度:
0
2年目以降: 0
|
---|---|
還元率 |
1.00%
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ポイント |
PayPayポイント
|
ウォレット |
Apple Pay
|
QUICPay
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申込条件 |
18歳以上(高校生不可)
|
審査/発行 |
最短2分審査
/
最短7分発行
|
支払い |
毎月末日締め 翌月27日引落 |
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デメリット1:クレジットカードの発行が伴う

繰り替えしになりますが、PayPayあと払いを利用するには「PayPayカード」というクレジットカードを発行しなければなりません。
そもそも「クレジットカードを持つこと自体に抵抗がある」「所有するクレジットカードを増やしたくない」という人が利用するのは難しいのが現状です。
また、どのクレジットカードでもそうですが、発行にあたっては審査(支払い能力の調査や本人確認)がおこなわれます。この「審査」を通過できないために、PayPayあと払いを利用できないというケースもあります。

PayPayカードの審査完了を知らせるメール
とはいえ、PayPayカードは比較的審査が柔軟な「流通系」のクレジットカードです。個人差が大きいとは思いますが、PayPayカードの審査の難易度が特別に高いというわけではありません。実際に筆者が申し込んだときも、4分程度であっさり審査が完了しました。
支払い能力に関しても、以下の通り「本人または配偶者に安定した継続収入」があれば申し込み可能とされています。専業主婦や、パート・アルバイトの人でも利用できる可能性は十分あるでしょう。
申し込み条件は以下の通りです。
- 日本国内在住の満18歳以上(高校生除く)の方
- ご本人様または配偶者に安定した継続収入がある方
- 本人認証が可能な携帯電話をお持ちの方
※PayPayあと払い申し込みにはPayPayアプリが必要です
デメリット2:リボ払いを利用すると手数料が発生する
PayPayあと払い(PayPayカード)を利用するにあたり、入会費・年会費・更新料等は一切かかりません。毎月のカードの引き落としが滞りなくおこなわれる限りは、永年無料で利用できます。
ただし、気をつけたいのが「まるごとフラットリボ」や「これだけスキップリボ」といったリボルビング払いを利用するケースです。
リボ払いとは、ざっくりいうと、毎月の支払額を一定額に設定できる支払い方法のこと。例えば、「まるごとフラットリボ」で毎月の支払い額を3000円に設定しておけば、PayPayあと払いで5万円の決済をしたとしても月の引き落とし額は 3000円だけ。残りの4万7000円分は、翌月以降に分散されて精算していくことになります。

「ふらっとリボ」の支払いシュミレーション
一見、メリットしかないように思えるサービスですが、実質年率18%の手数料が発生してしまう点に注意しなければなりません。例えば「まるごとフラットリボ」を利用して5万円分の請求を毎月3000円払いに設定すると、最終的に手数料だけで6630円発生してしまうというわけです。
とはいえ、手元にまとまったお金がない場合や、高額商品を購入するときにはリボ払いは有用な手段のひとつとなり得るでしょう。もし利用するならば、支払い回数を3〜5回程度までに抑えてなるべく早めに支払いを終えることをおすすめします。
PayPayあと払いの始め方・使い方
ここからは、PayPayあと払いの具体的な始め方・使い方を紹介します。
PayPayカードに申し込む
繰り返しになりますが、PayPayあと払い=紐づけたPayPayカードによる支払いです。まずは、PayPayカードを発行しなければ何も始まりません。PayPayあと払いを利用したい人は、スマートフォンでPayPayカード申し込みウェブサイトにアクセスし、申し込み手続きをおこないましょう。
詳しい発行手順や審査の流れ、PayPayカードの仕様については、以下の記事で詳しくレビューしています。気になる人はぜひ参考にしてください。
PayPayカードとPayPayアプリを連携する
PayPayカードの発行(審査や引き落とし口座の登録)が完了したら、PayPayアプリとPayPayカードの連携を済ませましょう。

PayPayアプリTOP画面で「アカウント」をタップ

「外部サービス連携」をタップ

「Yahoo! JAPAN ID 連携する」をタップ
まずは、PayPayカードの申し込み時に使ったYahoo! JAPAN IDをPayPayアプリに連携します。PayPayアプリを起動し、「アカウント」→「外部サービス連携」→「Yahoo! JAPAN ID 連携する」の順にタップしてください。
なお、Yahoo! JAPAN IDの項目に「解除する」と記載されている人は、すでにYahoo! JAPAN ID 連携が完了しているので何もしなくてOKです。
PayPayアプリで「あと払い」の利用開始手続きを済ませる

「PayPay」アプリTOP画面で「あと払い」をタップ
PayPayアプリ「ホーム」タブの
をタップ。あと払いに関するチュートリアルが表示されるので、 を押して先に進みます。

情報提供に関する注意事項を一読して
→ の順にタップしてください。

Yahoo! JAPAN IDとPayPayを連携している場合は、勝手に利用中のPayPayカード情報が認識されます。間違いなければ、画面を下にスクロールして利用規約を一読し、
ボタンを押してください。

最後に、PayPayに登録した電話番号宛にSMS(ショートメッセージサービス)で届いた4桁の番号を入力すれば設定完了です。
PayPayの支払い方法を「あと払い」に切り替えて決済する

PayPayカードの連携を済ませたら、PayPayアプリのホーム画面で
タップして に切り替えましょう。画面全体が青くなっていればOKです。
あとは、通常通りPayPayアプリでコード払いやスキャン支払いをおこなってください。あと払い設定になっているので、チャージ不要でPayPayを利用できます。
PayPayカードを使って、PayPay残高にチャージすることもできます。「請求書払い」など、PayPay残高払い限定の支払い機能を利用する際に便利でしょう。



PayPayカードでチャージするには、PayPayアプリTOP画面の[+チャージ]ボタンをタップ。既存のチャージ方法をタップして「PayPayあと払い」に切り替えればOKです。
ただ、PayPayあと払いは、他ユーザーへの「送金」には使えません(PayPay残高は送金可能)。PayPayあと払いでPayPay残高にチャージしましょう。また、チャージ時にPayPayカードの特典(1%のポイント還元)は得られません。注意してください。
PayPayあと払いの利用明細と引き落とし日を確認する

PayPayあと払い(PayPayカード)の精算は、毎月末日締め切り・翌月27日(土・日・祝日の場合は翌営業日)の口座引き落とし一択です。他のスケジュールは選べません。
例えば、9月1日〜30日までの利用分は翌月の10月27日に口座から引き落とされるイメージです。引き落とし日の前日までに請求金額分のお金を口座に用意しておきましょう。

「PayPay」アプリTOP画面で「あと払い」をタップ
「PayPayカード」および「PayPayあと払い」の利用明細や請求金額、引き落とし日はPayPayアプリでかんたんに確認できます。PayPayアプリを起動して「あと払い」に進みましょう。

「利用明細」をタップ
「利用明細」タブに進みます。

月ごとの利用明細一覧

利用明細や支払い(口座引き落とし日)を確認する
月ごとの請求金額(暫定含む)が一覧で表示されるので、明細を確認したい月をタップします。すると、月の請求金額とPayPayカードの利用履歴(どこで何円支払ったか)が確認できます。
なお、PayPayカードの利用代金は「PayPayあと払い」の利用代金も含まれます。