LINE(ライン)のトークで友だちに送ったメッセージがなかなか「既読」状態にならないと「なぜ既読にならないのか? 未読スルーされている?」と心配になるユーザーは多いでしょう。
既読表示は相手の既読・未読を判別できる便利な機能。しかし、スマホの画面からは相手がどのような状況でLINEをしているのかが分からないため、既読機能はLINE上の適切なコミュニケーションを難しくする原因の一つにもなっています。
この記事では、そもそも既読にならず未読のまま放置される「未読スルー」で考えられる理由を7つにまとめ、それぞれ詳しく解説します。すぐ思い当たる「ブロック」以外にも、さまざまな要因が考えられます。
理由1:相手が既読にしない/できない状況にある
いちばん可能性が高そうなのが、この「相手がLINEのメッセージを既読にできない状況にある」というパターン。いくつかの心理的な事情、あるいは物理的な事情が考えられるでしょう。
後述するように、LINEでは既読にせず(既読をつけずに)メッセージを読む方法があります。すでにメッセージを確認しているにもかかわらず、放置されてしまっているケースも考えられます。

20~30歳代の女性227人におこなったアプリオ編集部のアンケートでは、LINEのメッセージが放置されてしまう原因として、「忙しい」が60%弱を占めています。「単に返信を忘れてしまった」といった意見も3割ほど見受けられ、相手の置かれている状況やメッセージ送信時のタイミングが大きく影響することが多いようです。
そして気になるのは「内容が返事に困る」(55.9%)、「相手と距離を置きたい」(33.9%)、「相手のことがどうでもいい」(29.1%)など、上位を占めている心理的な事情です。もう少し掘り下げて見てみましょう。
既読にできない心理的な事情

少し別角度から尋ねた質問「どんなときにLINEでの返信を遅くしますか?」への回答では、「忙しい」とともに上位を占めたのが「内容が返事に困る」でした。相手が返信を悩んでいる可能性も高いというわけです。
送ったメッセージが「どうする?」「どう思う?」といった相手を考えさせる要素を含むなら、「AとBどちらがいい?」のような明確な質問に言い換えることで、相手も早く返事をしやすくなるかもしれません(“追いLINE”にはなりますが)。

また「相手のことがどうでもいい」は約4人に1人、「相手と距離を置きたい」は約3人に1人という結果に。こちらをまったく気にかけていない、嫌悪感をもたれている、といったお互いの関係性が影響しているケースもあるでしょう。返信が遅いときには、相手が「引き気味」になっているケースがなきにしもあらずです。
放置されたと思ったとき、どのように対応すべきでしょうか。アンケートでは「何もしない」「ただ待つ」という回答が約6割を占めました。一方で「催促のメッセージやスタンプを送る」「Twitterなど別の連絡手段を検討する」「トークを消す」など、何らかのアクションをとる人も少なくないようです。
既読にできない物理的な事情

相手側が常にLINEで会話できる状況にあるとは限りません。勤務中でスマホを触れる状況ではなかったり、すでに寝ている時間帯に送られていたら眠っていたりするかもしれません。電波の状態が悪いことや、そもそもスマホの電源や通知を切っている可能性も考えられます。
自転車で移動中だったり、スマホが手元になかったりする可能性もあるでしょう。友だちが多いユーザーだと、トークリストに未読トークが埋もれてしまって気がつかない、というケースもありえます。相手が置かれている状況は千差万別です。
面と向かって会話していればひと目で判断できることでも、スマホを通してしまうと分からなくなってしまう典型例でしょう。
理由2:相手が既読を付けない方法で読んでいる
iOSとAndroidのいずれも、通知上あるいは機内モードの状態で既読を付けずにメッセージを読むことが可能です。たとえばiPhoneなら長押し(3D Touch/触覚タッチ)で、Androidスマホであれば既読回避アプリを利用するなどして、トークメッセージを既読を付けずに読む方法があります。
相手はこれらの方法を駆使して、意図的に既読を付けない方法でメッセージを読んでいるかもしれません。
トークルームを長押しして読んでいる(iPhone)
iPhone(iPhone 6s以降)の場合、iOS 13以降はトークリストの画面で該当するトークルームを長押し(触覚タッチ/3D Touch)すると既読を付けずにメッセージを確認できます。
ポップアップで表示されるメッセージを確認できるiPhone独自の機能で、日常的にこの方法を用いているユーザーは多いかもしれません。
通知や機内モードなどで読んでいる(iPhone/Androidスマホ)

メッセージをロック画面で確認

メッセージを開かずトークリスト上でも確認できる
iPhone・Androidスマホともに、LINEで「メッセージ通知の内容表示」をオンにしておけば、通知上で送信者の名前とメッセージの一部を表示させられます。また、直近のメッセージはLINEのトークリストからも確認できます。


機内モードの設定は、iPhoneではコントロールセンター、Androidスマホではクイック設定パネルから
また、iPhone・Androidスマホともに、機内モードを利用しても未読状態のままメッセージをチェックできます。ただし、手順が煩雑なほか、機内モード解除後にLINEを起動させると既読が付くという特徴があり、日常的に活用しているユーザーは多くないかもしれません。
既読を付けずにメッセージを読む方法については、次の記事で詳しくまとめています。
既読回避アプリを使って読んでいる(Androidスマホ)

既読回避アプリ「既読回避サポーター」を使用した例
相手がAndroid端末を利用している場合、既読を付けずにメッセージの全文が確認できるサードパーティ製の既読回避アプリをインストールしている可能性があります。
LINE以外にもインスタグラムやFacebookなど複数のSNSに対応した多機能なものもあり、こういった方法で相手が故意に未読状態にしているのであれば、トーク上で自分からできることは何もありません。緊急性が高ければ、電話やLINEの無料通話などでコンタクトを取るほかないでしょう。
Siriから返信している

LINEを送った相手がiPhoneユーザーで「既読がついていないのに返信が来た」という不思議な現象が起きている場合は、Siriから返信をしている可能性があります。


iPhoneの場合、Siriを起動し「◯◯にLINEを送って」と口頭で指示をすると、Siriがメッセージを送信してくれます。
そのため相手がトークを開かず、通知などでメッセージを確認し、Siriを使って返信をした場合、既読をつけることなくメッセージの送信が可能なのです。
理由3:相手にブロックされている

あまり考えたくないのが、相手からブロックされてしまっているというケースです。
ブロックされている状態が継続している
LINEでは、相手からブロックされると、自分が送ったメッセージは相手に一切届かなくなります。つまり、自分をブロックした相手は、自分からのメッセージを読めなくなるため、既読にすることが不可能になるわけです。
下記記事では、ブロックされているかどうかを(ほぼ確実に)確認する方法を解説しています。
ブロックは解除されても未読が残る現象
ブロックをして解除した後、ブロックをした側(A)もしくはされた側(B)、どちらが先にメッセージを送るかによって、ブロック中に送ったメッセージが未読のままになるか、それとも既読になるかが変わります。
ブロック解除後、ブロックをした側(A)からBにメッセージを送った場合、ブロックをしていた間に送られてきたBからのメッセージは未読状態のまま残ります。
一方でブロック解除後、ブロックをされた側(B)からAにメッセージを送った場合、ブロック中に送っていたメッセージ(ブロックされていたのでAには送信されていないにもかかわらず)がすべて既読に変化します。
もちろん、ブロック解除後にどちらかがメッセージを送信しない限り、未読状態のメッセージはそのままになります。
理由4:相手が「メッセージ受信拒否設定にした」もしくは「トークルームを削除・非表示にした」
相手がLINEの設定でメッセージ受信拒否をしていたり、トークルーム自体を削除していたりする可能性もあります。


相手が「メッセージ受信拒否」に設定した


メッセージ受信拒否設定は、「ホーム」タブの設定ボタン→[プライバシー管理]で「メッセージ受信拒否」をオンに
「メッセージ受信拒否」設定とは、友だち以外からのメッセージを一切受信しない設定を指します。いつまでも既読がつかない場合、友だち追加がされていないアカウントにメッセージを送っている可能性があります。
メッセージ受信拒否設定をしている相手と友だちになり、メッセージをやりとりする方法などについては、下記記事で詳しく解説しています。
相手がトークルームを削除・非表示にした

LINEでは1対1のトークルームを削除すると、既読・未読にかかわらず相手とのトーク履歴がすべて削除されます。未読メッセージがある状態で相手がトークルームを削除していた場合、メッセージが既読になることはありません。
LINEの操作時に相手が誤ってトークルームを削除してしまった場合、相手がメッセージを確認するには他の端末(PCやiPadなど)からLINEにアクセスする必要があります。トークルーム自体はメッセージを再受信すれば復活するため、こちらからメッセージを再送してみることをおすすめします。
理由5:相手が機種変更などでトーク履歴を復元していない

相手が機種変更のタイミングでトーク履歴の引き継ぎをしていなかったり、LINEの新規アカウントを作成してしまったりしていると、その間に読まれなかったメッセージはそのまま未読状態になります。
機種変更時にアカウントを引き継いだがトーク履歴が復元されていない
スマホで機種変更するとき、LINEアカウント自体は電話番号やFacebook連携によって引き継げます。その際、トーク履歴をバックアップから復元できていなければ、相手は機種変更後に未読のメッセージが読めないため、既読になりません。未読メッセージは未読のままというわけです。
なお、iPhone⇄Androidスマホのように異なるOS間の機種変更では、仕様上引き継げるのは直近14日間のトーク履歴で、15日以上前のトーク履歴は引き継ぐことができません。その場合も、未読だったメッセージはそのままになってしまうでしょう。
機種変更時にアカウントを新規登録した(既存アカウントが消えた)
機種変更時に相手が既存アカウントでログイン(引き継ぎ)せず、同じ電話番号で新規登録を選択すると、相手はトークルームから強制的に退出させられます(既存アカウントが削除されます)。このケースでも、未読メッセージが既読にならないことが確定します。
理由6:相手がLINEアプリをアンインストール/LINEアカウントを削除した
相手がLINEアプリをアンインストールしてしまい、すでにLINEユーザーではなくなっている可能性も考えられます。この場合、未読のままトークルームが削除されたり、ブロックされたりした場合と同様の状態になります。
未読メッセージがある状態でアンインストールした

メッセージが未読の状態で相手がLINEアプリをアンインストールしてしまった場合、メッセージが既読になることはありません。
相手がLINEをアンインストールしていた間にメッセージが送信された場合、再インストール後にトークルームに復活する場合もありますが、必ずしもそうなるとは限りません。
LINEのアカウントを削除した
また、相手が何らかの理由でLINEアカウントを削除(退会)してしまった場合は、それまで使用していたアカウント情報が完全に消えて友だちリストにも存在しなくなります。当然、トークの未読メッセージは永久に既読になりません。
理由7:スマホやLINEアプリの一時的な不具合など
通信状態が良好でなかったり、スマホやLINEアプリに一時的な不具合が生じていたりする場合、既読にしたはずなのにすぐに既読にならないような症状が起こることもあります。
通信状態や端末・アプリの一時的な不具合
LINEを使っていて全般的に調子がよくないと感じるときは、スマホやLINEアプリを再起動するといった基本的な対処法を試してみましょう。

マルチタスク画面を開き、下部から上にスワイプする
アプリの再起動は、マルチタスク画面を開き、下部から上にスワイプすると完了します。手順は、iPhone・Androidスマホとも同様です。
端末自体を再起動する方法は、以下の記事で解説しています。
また、機内モードなどを活用したスマホの通信のリフレッシュや、LINEアプリに溜まったキャッシュや画像データの削除などが有効な場合もあります。
LINEアプリのバージョンが古い(アップデートしていない)

LINEアプリのアップデートを怠ると、一部の機能が利用できなくなったり、バグの修正やセキュリティの強化といったメリットを享受できなくなったりする可能性が高まります。
アップデートはLINEアプリ内ではなく、App StoreやGoogle Playストアからおこないます。定期的な手動アップデートが面倒な場合には、自動アップデートの設定も可能です。