Amazon Musicの料金プラン 完全ガイド──Unlimited・Prime・Freeの値段まとめ

Amazon Music（アマゾンミュージック）は、1億曲以上の楽曲を聴ける音楽配信の鉄板サービスのひとつです。ひとくちにAmazon Musicと言っても、実際には「Amazon Music Unlimited」「Amazon Music Prime」「Amazon Music Free」の3つのサービスにわかれており、プラン料金や使える機能も異なります。

本記事では、Amazon Musicにおける3サービスの料金について初心者向けに解説。Amazon Musicの料金体系はもちろん、自分に向いているサービスやお得なプランがわかるはずです。

Amazon Musicは「Amazon Music Unlimited」「Amazon Music Prime」「Amazon Music Free」の3つのサービスにわかれています。

Unlimited（アンリミテッド）は、1億曲以上の楽曲が聴き放題になる定額制の音楽配信サービスです。Amazon Musicの中でも上位サービスに位置づけられており、個人プランやファミリープランなど4つのプランが提供されています。

Prime（プライム）はプライム会員特典のひとつで、プライム会員なら追加料金なしで利用できます。ただしUnlimitedと比べて機能面での制限が多く、基本的にはプレイリストをシャッフル再生して楽曲を再生します。

無料版のFree（フリー）は、楽曲と楽曲の間に広告が流れるなどAmazon Music Primeよりも多くの制限があります。しかしプライム会員に登録していなくても無料で使えるため、Amazon Musicの使い勝手を試したい人や音楽を聴く頻度が少ない人に適しています。

いずれも音楽を聴く際は基本的に「Amazon Music」アプリを利用することになりますが、登録しているサービスによって料金や使える機能が異なります。自身の音楽を聴く頻度などに応じて利用するサービスを選んでください。

Amazon Music Unlimitedは、Amazon Musicにおける定額制の音楽配信サービスです。Apple MusicやSpotify（プレミアム）、楽天ミュージックなどの音楽配信サブスクとの競合にあたります。

1億曲以上の楽曲が完全聴き放題になるうえ、プレイリストやオフライン再生などの機能も制限なく利用できます。また、HD/Ultra HDという2種類のロスレスオーディオや「ドルビーアトモス」といった空間オーディオに対応しており、音質を追求したい人におすすめです。

Unlimitedでは、「個人プラン」「ファミリープラン」「学生プラン」「ワンデバイスプラン」の4つのプランが提供されています。以下、それぞれのプランの料金について詳しく解説します。

個人プランは、Amazon Music Unlimitedにおける基本プランです。自身が学生である、あるいは家族で使いたいなどの事情がなければ、大半のユーザーは個人プランを選ぶことになるでしょう。

基本料金は月額1080円。プライム会員なら月額980円（月100円割引）の特別価格で使えるほか、年額9800円の年額支払いも選べます。年額支払いだと2カ月分の月額料金がお得になります。

年間通じて個人プランを利用するなら、年額支払いで加入するのがおすすめ。月額支払いを1年間続けるよりも1カ月あたり164円、年間総額1960円も割安となります。

ファミリープランはその名の通り、Amazon Music Unlimitedを家族で使いたい人に向けたプラン。基本料金は月額1680円です。

個人プランはプライム会員だと月額料金が割引されるのに対し、ファミリープランの月額料金はプライム会員でも割引されません。その代わり、プライム会員であれば年額1万9800円の年額支払いを選べます。

個人プランと同様、ファミリープランでも年額支払いを選んだほうが割安になる仕組みです。年額支払いなら月額支払いと比べて月280円、年間総額3360円もお得となります。

ファミリープランでは最大6人までメンバーに追加できます。家族2人で使えば1人あたり月額840円、家族6人で使えば1人あたり月額280円と、使う家族が多いほど1人あたりの料金が安くなります。家族で別々に個人プランに加入するなら、ファミリープランに加入したほうがコスパが優れます（詳しくは後述でも解説）。

家族をメンバーに追加するには、招待用URLをLINEなどで共有します。招待された側の家族は、送られてきた招待用URLを開くことでメンバーに追加される仕組みです。ファミリープランで同じ家族グループに追加されていても、再生履歴が家族の誰かにバレてしまうことはありません。

Amazon Music Unlimitedを学割価格で使えるのが学生プランです。料金は月額580円の1パターンのみで、プライム会員向けの割引やお得な年額支払いはありません。初回に限り30日間の無料期間があります。

個人プランやファミリープランと同等のサービスを利用でき、料金は個人プランの半額以下です。学生がAmazon Music Unlimitedを利用するなら、（家族と一緒に使わない限り）学生プラン一択となるでしょう。

学生プランを利用できるのは、大学・大学院・短大・専門学校・高等専門学校に在籍中の学生のみ。中学生・高校生は学生プランに登録できません。

登録時には第三者認証機関による在学認証システム「SheerID」を使って在学証明する必要があります。SheerIDを経由して学校のポータルサイトにアクセスし、学校が発行するメールアドレスとパスワードを入力して在学認証をおこないます。

ワンデバイスプランは、利用できる端末を1台のみに限定することで安価で使える特殊なプランです。料金は月額580円で、プライム会員の割引や年額支払いなどはありません。初回に限り30日間の無料期間があります。

対応端末（Echo端末またはFire TV端末）を通じてプランを登録し、音声操作で楽曲を再生します。スマホやPCは使用しません。たとえばEcho端末に向けて「アレクサ、◯◯（アーティスト名）の新曲をかけて」「アレクサ、おすすめのクラシック音楽をかけて」などと話かけると、それに応じた楽曲が再生されます。

Echo端末やFire TV端末を持っており、かつ、Amazon Music Unlimitedの楽曲を自宅で聴きたい人に向いているプランです。

Amazon Music Primeはプライム会員が利用できる特典のひとつ。Amazonの対象商品の送料無料やAmazonプライムビデオなどさまざまなプライム特典の中にAmazon Music Primeが含まれています。

Amazonプライムまたはプライムスチューデントの料金さえ支払っていれば、追加料金なしでAmazon Musicで配信されている1億曲の楽曲を聴けるようになります。

ただしAmazon Music Primeには、聴き放題サービスのAmazon Music Unlimitedと比べて以下の制限があります。

Amazonプライム会員に登録していると、追加料金なしでAmazon Music Primeを利用できるようになります。プライム会員の料金は月額600円または年額5900円。初回登録時は30日間の無料体験期間があります。

月額支払いを1年間利用すると年間総額7200円なので、年額支払いのほうが年間1300円もお得です（1カ月あたり約491円）。

プライム会員に登録すればAmazon Music Primeを使えるようになるほか、Unlimitedをお得に利用できる、Amazonが発送する商品の配送料が無料になる、Amazonプライムビデオを利用できるなどさまざまな特典を利用できるようになります（詳細は後述で解説）。

「Prime Student（プライムスチューデント）」は学生に向けたプライム会員の学割プログラム。料金は月額300円または年額2950円で、通常のプライム会員費の半額で使えます。

たとえば月額支払いで1年間利用すると年間総額3600円かかりますが、年額支払いなら年間650円お得になります。

プライムスチューデント会員は、Amazon Music Primeを含めてプライム会員とほぼ同じ特典を利用できるうえに、無料体験期間が6カ月間とかなり長期間無料です。

Amazon Music Freeは、Amazon Musicの無料版サービスです。UnlimitedやPrimeと比べて機能面で多くの制限がある代わりに、Amazonアカウントにさえログインしていれば一切料金はかかりません。

Amazon Music Primeとの大きな違いは、「広告の有無」と「プレイリスト」です。Freeの場合、2曲に1回ほどのペースでUnlimitedへの加入を促す15秒程度の広告が流れます。広告のスキップはできません。

またPrimeもFreeも、一部のプレイリストを除いて原則としてすべてシャッフル再生という点は共通しています。ただしPrimeはオンデマンド再生可能なプレイリストを2つ作成できるのに対し（1つのプレイリストにつき50曲まで追加可能）、Freeのユーザーが作成したプレイリストはオンデマンド再生に対応していません。

無料で使える音楽配信サービスはAmazon Music Freeのほかにも、SpotifyやYouTube Musicなども候補に挙げられます。無料で音楽配信サービスを使いたい人は以下の記事もチェックしてみてください。

Amazon Music UnlimitedとPrimeでは支払い方法が若干異なります。

Primeの支払い方法は、すなわちプライム会員の支払い方法です。Freeは無料版で料金が発生しないので、支払い方法を設定する必要はありません。

AmazonポイントやAmazonギフトカード残高があれば、これらを支払いにあてることができます。またクレジットカードを持っていなくても、Paidyを利用すればコンビニや銀行振り込みで支払えます。

プライム会員の支払いにはクレジットカードやキャリア決済のほか、PayPayにも対応します。

Amazon Music Unlimitedはの基本料金は月額1080円（非プライム会員の場合）です。毎月料金を支払うとなれば、もっと安く使いたいと思う人も多いことでしょう。

ここではAmazon Music Unlimitedを安く・お得に使う方法はあるのかどうかを解説しています。

Amazon Music Unlimitedの各プランには、初回に限り1カ月間の無料体験期間が設けられています。無料期間中に使い勝手を試し、継続利用しないのなら無料期間中に解約すれば料金はかかりません。

無料期間は基本的に1カ月間ですが、1年のうちに何度か無料期間が3〜5カ月に延長されるキャンペーンが実施されます（初めてAmazon Music Unlimitedに登録するユーザーのみ対象）。

そのほか、Amazon Music Unlimitedに再登録するユーザーを対象に3カ月間、月額300円で利用できるキャンペーンも実施されています。

Amazon Music Unlimitedのキャンペーン情報は以下の記事で詳しく紹介しているので、あわせて参照してみてください。

冒頭でも述べた通り、プライム会員はAmazon Music Unlimitedの個人プランとファミリープランをお得に利用できます。

プライム会員は個人プランが月100円割引されます。また、個人プラン・ファミリープランともにお得な年額支払いを選べます。年間通じてAmazon Music Unlimitedを使いたいなら、プライム会員向けの年額支払いを選んだほうがコスパが優れます。

Amazon Music Unlimitedの個人プランとファミリープランをお得に利用できるほか、プライム会員になると以下の特典を利用できるようになります。

プライム会員の料金は月額600円または年額5900円。Amazon Music Unlimitedの個人プランとセットで加入した場合、両方とも月額支払いなら合計で月額1580円、両方とも年額支払いなら合計で年額1万5700円です。

Amazon Music Unlimitedがお得になることに加えて、Amazonが出荷する商品の配送料無料やAmazonプライムビデオなど上記の特典に魅力を感じるのであれば、プライム会員への加入をおすすめします。

家族内でAmazon Music Unlimitedを使っている人がいるなら、ファミリープランへの加入で料金を抑えられます。

同居する家族だけでなく、離れて暮らす家族もファミリープランの登録が可能です。ただし、未成年者をファミリープランに招待するには、親権者または後見人が関わる必要があります。

ファミリープランの料金は月額1680円または年額1万6800円（年額支払いはプライム会員のみ選択可）。自身に加えて最大5人の家族を招待できます。

たとえば家族2人が別々に個人プランに登録した場合、合計で月額1960円／年額2万9400円かかってしまいます（2人ともプライム会員だった場合）。それであれば、ファミリープランに加入したほうがトータルコストを安くできます。

ファミリープランは上記のように、招待する家族が多いほどひとりあたりの金額が安くなる仕組みです。

同じ家族グループに追加されていても、再生履歴やプレイリストを他の家族に知られることはありません。たとえ家族であっても、個人のプライバシーは守られるよう配慮されています。

音楽配信サブスクを選ぶうえで重視するポイントが「料金の安さ」であり、必ずしもAmazon Music Unlimitedである必要がないのであれば、他サービスも検討するといいでしょう。

以下、人気の音楽配信サブスクの料金を比較してみます。

音楽配信サブスクの個人プランの料金は月額1000円程度が相場です。Amazon Music Unlimitedの場合、プライム会員なら決して割高ではありませんが、プライム会員に加入していないならやや割高感があります。

料金の安さにこだわりたい人におすすめなのは「楽天ミュージック」です。月額料金はほかの音楽配信サブスクと大差ありませんが、年額料金は年額9300円と他よりも割安。また楽天カードまたは楽天モバイルのユーザーであれば、月額料金が毎月200円割引されて月額780円で使えます。

そのほか楽天ミュージックでは、30日あたり20時間の再生時間制限が付いて月額500円で使える「ライトプラン」も提供しています。1曲あたり5分と換算すると、20時間だと240曲、1日8曲聴ける計算です。通勤の間に少しだけ音楽を聴ければよいという人は楽天ミュージックのライトプランで十分かもしれません。

Amazon Musicが提供する「Unlimited」「Prime」「Free」の3サービスのうち、どのサービスを利用すべきなのでしょうか。それぞれのサービスが向いている人の特徴をまとめています。

Amazon Music Unlimitedが向いているのは、聴き放題にこだわる人です。PrimeとFreeの場合、好きな曲を選んで再生できるのは指定されたプレイリストのみであり、それ以外の楽曲は自由に再生できません。また、PrimeとFreeにはスキップ回数にも制限があります。

常に最新の楽曲をチェックしたい、幅広いアーティストの楽曲を制限なく聴きたいという人はUnlimitedが適しています。

また、音質を求める人にもUnlimitedは合っています。PrimeとFreeは標準音質しか対応しませんが、UnlimitedはHDとUltra HDという2種類の高音質音源に対応しており、空間オーディオと呼ばれる臨場感あふれる立体音響も楽しめます。

Amazon Music Unlimitedはほかの音楽配信サブスクと比べても高音質で音楽を聴けるのが特徴です。

自身がプライム会員に加入していて、音楽を聴く頻度や曲数がそこまで多くないならPrimeが向いています。

Primeの場合、楽曲の再生方式は基本的にシャッフル再生です。ただし一部のプレイリストは曲を選んで再生できるオンデマンド再生に対応します。また、Primeユーザーでもオンデマンド再生やスキップの回数無制限に対応したプレイリストを2つまで作成できます（1つのプレイリストにつき15〜50曲追加可能）。

スキップ無制限のオンデマンド再生ができるのは最大でも100曲ですが、日頃から音楽を聴く機会がそこまで多くなく、聴くとしても決まった音楽しか聴かないならAmazon Music Primeで十分といえるでしょう。

対して幅広い楽曲を聴きたい人や音質にこだわりたい人はPrimeだと物足りないと感じるかもしれません。その場合はUnlimitedを検討してください。

自身がプライム会員に登録しておらず、音楽を聴く頻度が少ないなら、必然的に選べるサービスはAmazon Music Freeとなります。

無料版ということもあり、自由に音楽を聴くのには適していません。前述の通り、Freeには楽曲と楽曲の間に広告が流れたり再生方式は原則としてシャッフル再生のみとなったりするなど、数多くの制限があります。

たまにしか音楽を聴かない人や、Amazon Musicアプリの使い勝手を試してみたい人、Unlimitedの登録前に楽曲のラインナップをチェックしたい人に向いています。