日々音楽を聴いて楽しく過ごしたいと思っている人にとって、「Amazon Music Unlimited(アマゾンミュージックアンリミテッド)」は、数ある音楽配信サブスクのうちの選択肢の1つに入るでしょう。
決め手になるのは、サービス料金でしょうか、それとも音質でしょうか。今回は気になるAmazon Music Unlimitedの料金プランとメリット・デメリットを一挙に紹介していきます。
初回登録で30日間無料
Amazon Music Unlimitedの料金プラン

Amazon Music Unlimited(アマゾンミュージックアンリミテッド)は、Amazonが提供している音楽配信のサブスクリプションサービスです。1億曲以上の楽曲を提供する巨大なライブラリを持っています。世界中で演奏されている幅広いジャンルの音楽を楽しむことができ、音楽を聴きたい人のさまざまな好みやシチュエーションに応えます。
料金プランは「個人プラン」「ファミリープラン」「学生プラン」「ワンデバイスプラン」の4種類が提供されており、いずれのプランも30日間の無料期間があります。以下、それぞれの料金プランについて詳しく解説します。
Amazon Music Unlimitedの支払い方法
Amazon Music Unlimitedに対応している支払い方法は次のとおりです。
- クレジットカード(Visa・Mastercard・American Express・Diners Club・JCB・銀聯カード)
- デビットカード
- キャリア決済(d払い・auかんたん決済・ソフトバンクまとめて支払い・ワイモバイルまとめて支払い)
- あと払い(Paidy)
- Amazonギフトカード
Paidy(ペイディ)に対応しているので、クレジットカードがなくてもコンビニや銀行振り込みであと払いができます。
また支払い方法の選択画面には、「利用可能な場合、常にAmazonギフトカードの残高を使用します」というオプションがあり、これを有効にしておくとAmazonポイントやAmazonギフトカード残高を支払いにあてることができます。
個人プラン

プライム会員 | 非プライム会員 | |
---|---|---|
個人プラン(月額) | 月額980円 | 月額1080円 |
個人プラン(年額) | 年額9800円 (およそ月816円換算) |
- |
個人プランはAmazon Music Unlimitedの基本となるプランです。料金はプライム会員か非プライム会員かで異なります。月額料金はプライム会員なら980円、非プライム会員なら1080円です。プライム会員は、非プライム会員よりも100円安くなります。
またプライム会員は、年額9800円の年額プランを選択できます。1カ月あたり816円で使える計算です。非プライム会員の月額料金と比べると月264円、1年間では3160円(約3カ月分)の差があります。
プライム会員の料金は月額600円または年額5900円。プライム会員に加入してAmazonの配送無料やAmazonプライムビデオなどの会員特典を利用しつつ、Amazon Music Unlimitedは年額の個人プランに加入するのがお得です。
月額料金 | 年額料金 | |
---|---|---|
Amazon Music Unlimited | 月額980円 | 年額9800円 |
楽天ミュージック | 月額980円 | 年額9300円 |
Apple Music | 月額1080円 | 年額1万800円 |
YouTube Music Premium | 月額1080円 | 年額1万800円 |
LINE MUSIC | 月額980円 | 年額9600円 |
Spotify Premium | 月額980円 | 年額9800円 |
(※)Amazon Music Unlimitedはプライム会員の料金を記載
(※)LINE MUSICはLINE STOREから登録した場合の料金を記載
他社が提供する音楽サブスクの通常プランと比較しても、Amazon Music Unlimitedが料金面で大きく見劣りすることはありません。楽天ミュージックやLINE MUSICのほうが年額プランで数百円安い程度です。
それならば機能面や音質、使い勝手が音楽サブスクを選ぶうえで重要となるでしょう。本記事でAmazon Music Unlimitedのメリット・デメリットをレビューしているので参考にしてみてください。
音楽サブスクで料金面を重視する人は楽天ミュージックが筆頭候補となります。楽天カードまたは楽天モバイルのユーザーは月額780円と他社の音楽サブスクよりも割安な特別価格で使えます。
初回登録で30日間無料
ファミリープラン

ファミリープランは、家族でAmazon Music Unlimitedを利用する人向けのプラン。料金は月額1680円で、プライム会員のみ年額1万6800円のプランも選べます。

もし家族2人で別々に個人プラン(月額980円または年額9800円/プライム会員の場合)を契約すると、合計で月額1960円または年額1万9600円となってしまいます。それならば、ファミリープランに加入したほうがひとりあたりの料金が安く済みます。
家族2人でファミリープランを利用するならひとりあたり月額840円または年額8400円、家族3人でファミリープランを利用するならひとりあたり月額560円または年額5600円という計算です。
ファミリープランは最大6人のメンバーで利用できます。家族の誰か1人が管理者となり、招待用URLをLINEなどで送ればメンバーに追加できます。ファミリープランで同じグループに追加されていても、家族間で誰がどの楽曲を聴いたのかバレてしまうことはありません。
Amazon Music Unlimitedのファミリープランについては以下の記事でも詳しく解説しています。
初回登録で30日間無料
学生プラン

Amazon Music Unlimitedの学生プランは、大学・大学院・短大・専門学校・高等専門学校に在籍中の学生向けのプランです。
料金は月額580円で、年額プランやプライム会員向けの割引料金はありません。卒業するまでの最長4年間利用でき、卒業後は個人プランに切り替わります。利用できる機能は個人プランと同じです。


登録画面で大学名を入力後、大学のポータルサイトにログインする
登録時に第三者認証機関による在学認証システム「SheerID」を使って在学証明をおこないます。学生プランの登録ページから在学中の学校のポータルサイトを開き、学校が発行するメールアドレスとパスワードを入力すると認証が完了します。
なお、Amazonプライム会員の学割プラン「Prime Student」に加入していたとしても、Amazon Music Unlimitedの学生プランでの割引などはありません。
Amazon Music Unlimitedの学生プランについては以下の記事でも詳しく解説しています。
初回30日間無料
ワンデバイスプラン

ワンデバイスプランは、スマホやタブレットではなくEcho端末またはFire TV端末でAmazon Music Unlimitedの楽曲を再生するプランです。月額580円と手頃な価格で提供されています。

たとえばAmazon Echoなど対象の端末を登録し、「アレクサ、◯◯の新曲をかけて」などと音声で操作します。
月額580円という低価格で利用でき、音声だけで操作できるシンプルな使い勝手がワンデバイスプランのメリットです。ふだん自宅で音楽を聴きたい人に向いています。
ただし、スマホやタブレットでの登録には対応していません。また、Amazon Music Unlimitedの特徴でもある空間オーディオやHD、Ultra HDといった高音質のサウンドにも非対応という難点もあります。
Amazon Music Unlimitedのワンデバイスプランについては以下の記事でも詳しく解説しています。
初回30日間無料
Amazon Music Unlimitedのメリット
Amazon Music Unlimitedは1億曲以上が聴き放題となるほか、Alexaとの連携や高音質な音源などの特徴もあります。以下、Amazon Music Unlimitedの5つのメリットを詳しく解説しています。
iOS版アプリで検証し、レビューしています。
1億曲以上が聴き放題


Amazon Music Unlimitedの配信楽曲は、実に1億曲以上です。1曲3分としても、全楽曲を再生し終えるのに570年かかるほどの巨大なライブラリです。世界には約200の国があり、それぞれの国の音楽を集めると1億曲でも足りないのかもしれませんが、個人ではおよそ収集不可能な数の楽曲が聴き放題となります。
ジャンルは、J-POP、J-ROCK、K-POPをはじめ、アニメや演歌・歌謡曲など17のジャンルがあります。各ジャンルがさらに細かく整理されており、好きな楽曲を気軽に楽しめます。
ただし、自分の好きなアーティストがあるかどうかは事前に確認が必要です。なんでも聴けるわけではなく、配信していないアーティストの楽曲や、他社が独占配信している楽曲など聴くことができないものもあります。無料体験期間中にラインナップを確認するといいでしょう。
初回登録で30日間無料
Alexaと連携が可能


Amazon Music UnlimitedとAlexaの連携も可能
Amazon Music Unlimitedの強みの1つがAlexa(アレクサ)との連携です。Amazonでは「Echo dot」をはじめ、Alexaに対応したスマートスピーカー「Echoシリーズ」を多数発売しています。
Alexa対応のスマートスピーカーを用意すれば、「アレクサ、お気に入りをかけて」「アレクサ、リピートして」と呼びかけるだけで、スピーカーから音楽を流せます。またアーティストをフォローしておけば、新曲などの通知を受け取ってその場で再生するように指示することもできます。
実際のところ、EchoシリーズではAmazon Music Unlimited以外のサービス(たとえばApple Musicなど)を指定して、音楽を再生することも可能です。しかし、Alexaアプリの設定が必要となります。アプリの設定を苦もなくおこなえるならまだしも、そういった設定を苦手と感じる人もいるかもしれません。何も考えずに使いたいのであれば、AlexaとAmazon Music Unlimitedの組み合わせがもっとも手軽です。
Alexaに対応したEchoシリーズを買うなら、年に数回開催されている「プライム感謝祭」などのセール期間が狙い目。モデルによっては普段の半額以下というリーズナブルな価格で購入できます。他社のスマートスピーカー(たとえばAppleの「HomePodシリーズ」など)と比べても、コストパフォーマンスの高さは群を抜いています。
またAlexaに対応したスマート家電も多く登場しており、部屋の電気を点けたり、リモートでカメラを操作したりと、できることは盛りだくさん。Amazon Music Unlimitedはスマートホームを手軽に実現したい人にも大きな魅力でしょう。
外出先では音楽を聴かず自宅でEcho端末から音楽を流したいという人は、割安なワンデバイスプランがおすすめです。
高音質の楽曲が楽しめる
Amazon Music Unlimitedは、HD/Ultra HDという2種類のロスレスオーディオや、「ドルビーアトモス」といった空間オーディオに対応しています。
SpotifyやAmazon Music Primeなどの一般的なストリーミングサービスの音源は、16ビット/44.1kHz、最大320kbpsのSD音源です。これらはロッシー(不可逆)圧縮を使用し、ファイルサイズを小さくする代わりにデータの一部を削除しています。一方、Amazon Music Unlimitedが採用しているのは、最高音質24ビット/192kHzのハイレゾロスレス(可逆)音源です。ビットレートは、HDが850kbps、Ultra HDは3730kbpsで、SD音源の2倍もしくは10倍以上の差があります。
データ量が多いせいでデータ通信量がかかること(ダウンロード必須)や、再生できるデバイスが限られているなど、さまざまな制限もあります。しかし、よりよい音で聴きたいマニア層にとって、追加料金なしで高音質の音源を再生できるのはAmazon Music Unlimitedの大きな強みです。


オーディオ品質は好きなタイミングで切り替えられる
ちなみに、Amazon Music Unlimited以外でハイレゾ再生に対応しているサービスにApple Musicがあります。高音質で聴きたいなら、このどちらかが最有力となります。
空間オーディオは、ステレオ再生で立体的な音の広がりを体験できるオーディオ技術のひとつです。現実で音楽を演奏する場合、あちこちで音が発生していますが、空間オーディオは2つのスピーカー、またはイヤホンで実際の臨場感を再現します。Amazon Music Unlimitedは、ドルビーアトモスと360 Reality Audioの2つに対応しています。オーディオの知識が多少必要なHDやUltra HDと違って、どんなデバイスでも再生でき、ライト層でも気軽に楽しめるのが空間オーディオです。
プレイリストが充実


用意されたプレイリストの楽曲を聴けるほか、自分でプレイリストを作ることも可能
ライブラリに1億曲もあると、何を聴いていいかわからないという人もいるでしょう。いつも似たような曲しかかけないという人に利用してほしいのがプレイリストです。
人気の曲やジャンル別、アーティスト別のおすすめ曲などのほか、そのときの気分やアクティビティに合った楽曲を探すためのプレイリストが大量に用意されています。また、「よく聴く音楽」や「最近再生した楽曲ほか」「Myいいね」など、個人に合わせてパーソナライズされるプレイリストもあります。
プレイリストは、それぞれのジャンルやムード・アクティビティにある人気のプレイリスト、検索で見つかります。気に入ったプレイリストや楽曲はライブラリに登録して、いつでも呼び出せます。
お気に入りの楽曲が見つかったら、自分だけのプレイリストも作成可能です。プレイリストは公開/非公開を選べます。プレイリストを公開してほかのユーザーと共有するという使い方も用意されています。
オフライン再生に対応

よく聴く曲をまとめてダウンロード
外出先で音楽を聴き流していると、データ通信量が気になります。SD音源でも、1曲につき4〜6MB程度の通信量が発生します。契約しているスマホ回線がデータ使い放題でなければ、活用したいのがオフライン再生です。よく聴く楽曲やプレイリストをあらかじめ端末にダウンロードしておけば、通信量を気にする必要がなくなります。
プライム会員向けに提供されている無料のAmazon Music Primeでは、オフライン再生ができません。この点だけでも、外で音楽を聴く機会が多い人は有料版のAmazon Music Unlimitedを選ぶ価値があります。
なお、解約するとダウンロードした楽曲は再生できなくなります。
Amazon Music Unlimitedのデメリット・惜しい点
Amazon Music Unlimitedはメリットばかりではありません。
以下、Amazon Music Unlimitedのデメリット・惜しい点を解説します。
プライム会員でないと割高に感じる
Amazon Music Unlimitedはプライム会員でなくても利用できますが、非プライム会員では年額プランが使えません。月額料金も非プライム会員は月100円高くなってしまいます。
Apple MusicやYouTube Music、Spotifyといった他社の音楽配信サービスはどれも年額プランがあります。非プライム会員の場合は年額プランのある音楽配信サービスと比べても割高です。
結果として、Amazon Music Unlimitedをお得に利用できるのはプライム会員に限られます。その場合、プライム会員とAmazon Music Unlimitedの月額料金の2つがかかることになります。

Amazonプライム会員が使える主な特典
プライム会員特典はAmazonをよく利用する人には便利である一方、継続して利用するとコストがかさみます。
Amazonプライム会員は2023年に、Amazon Music Unlimitedは2022年と2023年に料金を値上げしています。会員費の値上がり傾向が今後緩和されるかは今のところ不透明です。
Amazon Music UnlimitedとAmazonプライムは別のサービスですが、Amazon Music Unlimitedを利用する限り、Amazonプライムの動向にも影響を受ける点は免れません。
Alexa対応デバイスを持っていないとフル活用できない

Alexa対応デバイス
Alexaとの連携はAmazon Music Unlimitedの大きな強みです。スマートスピーカーを利用すれば、音楽の楽しみ方が大きく広がります。しかし、Alexa対応のデバイスを持っていない人からすると、強みを十二分には活かせません。
デメリットというほどではないかもしれませんが、Amazon Music Unlimitedを選ぶ積極的な理由の1つを失います。
まとめ:Amazon Music Unlimitedが向いている人
最後にAmazon Music Unlimitedが向いている人をまとめてみましょう。まず向いているのは、プライム会員かつ年額プランを利用する人です。年額プランなら、非プライム会員が12カ月利用するよりも年間3160円もお得になります。
Alexa対応デバイスを持っている人にもおすすめです。Alexaに話しかけることで、いつでも手軽に音楽を楽しめます。Alexaに対応したデバイスの利便性を最大限活かせるのがAmazon Music Unlimitedの魅力です。
最後は音楽を高音質で聴きたい人です。HD/Ultra HDという高音質サウンドと空間オーディオの2つに対応しているので、オーディオ知識のあるコアな人から、気軽に音楽を聴きたいライト層まで、好きな音楽を存分に楽しめます。
初回登録で30日間無料