AIアシスタントのAlexa(アレクサ)を搭載するAmazonのスマートスピーカー「Echo」シリーズは大変人気で、画面を搭載したスマートディスプレイも続々と登場しています。
製品のバリエーションが増えており、予算や使い方に合わせて柔軟に選択できるようになっています。逆にいえば、あまりにも機種が多いためにどれを買ってよいか迷ってしまう人も多いでしょう。
そこで今回は、いま買えるアマゾンエコー全10製品の比較と選び方を解説します。各モデルをミニレビューしているので、自分に合った1台を見つけてください。
2023年3月31日から4月2日まで開催される「新生活SALE Final」で、Echo Dot(第3世代)がセール対象となっています。セールの詳細は、新生活SALE Finalの特設ページまたは製品ページで確認できます。
Amazon Echoの各モデルを比較
今回は、2023年1月時点で購入できるモデルの選び方を紹介します。
いま買える全モデルを一覧表で比較
Echoには大きく分けて「Echo」シリーズと「Echo Show」シリーズの2つの種類があります。
多くの機種に「〜世代」という名称が付いていますが、これは新しさを示しており、数字が大きいほうが新しいモデルになります。たまに旧モデルの特売がおこなわれていますので、覚えておいてください。
なお、「Echo Auto」は少々機能が異なる自動車用のデバイスです。
モデル | 特徴 | 価格 | サイズ |
---|---|---|---|
Echo Dot 第3世代 |
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4980円 | 43mm × 99mm × 99mm |
Echo Dot 第5世代 |
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7480円 | 100mm × 100mm × 89mm |
Echo Dot with clock 第5世代 |
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8480円 | 100mm × 100 mm × 89mm |
Echo 第4世代 |
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1万1980円 | 144mm × 144mm × 133mm |
Echo Studio |
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2万4980円 | 206mm × 175mm × 175mm |
Echo Show5 第2世代 |
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8980円 | 148mm × 86mm × 73mm |
Echo Show8 第2世代 |
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1万4980円 | 200mm × 130mm × 99mm |
Echo Show10 第3世代 |
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2万9980円 | 251mm × 230mm × 172mm |
Echo Show15 |
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2万9980円 | 402mm × 252mm × 35mm |
Echo Auto |
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4980円(現在アマゾンでの取り扱いなし) | 85mm × 47mm × 13.28mm |
「Echo」シリーズ
スマートスピーカーのシリーズで、Echo Dot(第3世代)、Echo Dot(第5世代)、Echo Dot with clock、Echo(第4世代)、Echo Studioが該当します。
画面が付いていないので声のみでコントロールして、情報も音声で得ます。当然ですが、音楽を聴くのにも向いています。
「Echo Show」シリーズ
ディスプレイを内蔵するモデルは名前に「Show」が付きます。Echo Show 5(第2世代)、Echo Show 8(第2世代)、Echo Show 10、Echo Show 15が該当します。数字がディスプレイのサイズ(インチ)を表します。
Echo Showは、音声に加え情報を画面で表示できます。天気予報やニュースも文字や写真などを見ながら把握できるのが特徴です。
さらに、写真の表示やYouTubeなどの動画視聴も可能です。全モデルカメラが付いているので、テレビ電話で通話したり、部屋の様子を出先から確認したりするのにも役立ちます。
Amazon Echoの買い方・選び方
Amazon Echoを購入する際のタイミングや選び方について解説します。
Amazon Echoはいつ購入すべき?
EchoシリーズをはじめとするAmazon製のデバイスは、セールで大きく値下がりすることが通例です。Echoも半額近い価格になることもあるので、安く買いたい人は注目してください。
ただし、人気の機種は品切れになることも見受けられます。セールのタイミングが近いのでなければ、購入していち早く活用するのもおすすめです。
2023年3月31日から4月2日まで開催される「新生活SALE Final」で、Echo Dot(第3世代)がセール対象となっています。セールの詳細は、新生活SALE Finalの特設ページまたは製品ページで確認できます。
Amazon Echoの基本的な選び方
まず、EchoシリーズとEcho Showシリーズのどちらを選ぶのか決めましょう。ディスプレイ付きのEcho Showシリーズはやや価格が高くなります。音楽を聴くのが主な目的なら、手ごろな価格のEchoシリーズがおすすめです。
前述の通り、Echoシリーズはディスプレイを搭載しないスマートスピーカーです。安価なスタンダードモデルから音質にこだわった上位モデルまで取り揃えています。一方のEcho Showシリーズは、ディスプレイを搭載するモデルのため天気予報やニュースを表示したり、動画配信サービスを視聴したりとさまざまな使い方ができます。
音質
Echoシリーズは、基本的に本体サイズが大きく、価格の高い上位モデルほど音質が良くなります。音楽を聴くのを主目的にする場合、予算に合わせてなるべく音質の良いモデルを選びましょう。
特にリビングなど広い場所に設置するなら「Echo Studio」が理想で、「Echo」もおすすめです。

Echoシリーズはディスプレイがなく、音楽を楽しむのに向く
画面サイズ
Echo Showシリーズは、5インチから15インチまでの画面サイズを選べます。サイズはスマホやタブレットと同じように考えればよいでしょう。ただし、スマホよりも距離感がある状態で使うのが一般的です。
つまり、手に持ち続けて使うようなことはしないので、少し大きめの画面を求めましょう。「Echo Show 5」は時計やちょっと天気を見る程度の使い方に向きます。
動画を見るなら「Echo Show 8」以上のモデルをおすすめします。なお、リビングに設置して家族全員で使うなら「Echo Show 15」も魅力的です。

Echo Showは5〜15インチまでの画面サイズが用意されているので、購入前にサイズ感をチェックするとよい
Amazon Echoの便利な使い方

AndroidスマホやiPhoneにAlexaアプリをインストールして使うのが基本
Echoシリーズは、基本的に情報を取得するのに向いています。時間や天気、ニュースなどさまざまな情報を得られます。スマホのようにメールを送信したり、メモを入力したりするような使い方には向きません。なお、Bluetooth接続すればスマホで音楽を再生できます。
EchoシリーズのAIアシスタント「アレクサ(Alexa)」は、スキルという機能を追加することで、ユーザーの好みに合わせて進化していきます。これらの設定は、スマホの「Alexa」アプリからおこないます。セットアップなどもAlexaアプリを利用して進めていきます。ただし、画面の付いているEcho Showシリーズはアプリがなくても設定可能です。
まだEchoを使ったことがない人は、Alexaアプリをインストールすることで、スマホ上でAIアシスタントの利用を体験できます。アプリのボタンを押して話しかければ、天気や株価、ニュースなどを教えてくれます。
一例を挙げましょう。標準機能では乗り換え経路の探索はできず、「すみません、交通情報をお知らせすることはまだできません」と言われてしまいます。ところが、乗り換え案内のスキルを追加後に「乗換案内を開いて」と話しかけると、Yahoo!乗換案内を使えるようになります。「乗換案内を開いて」と話しかければ「どこへ行きますか」と尋ねられるので、「東京駅まで」などのワードで経路を教えてくれます。
つまり、自分がインストールしたスキルを把握して、使っていく必要があるわけです。スキルは、スマホのAlexaアプリから自分に合ったものを探して利用できます。

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Amazon Echo各モデルをレビュー
ここではEchoシリーズとEcho Showシリーズの各モデルをレビューします。スマホのBluetooth接続を介して車内のスピーカーから音を出力できる「Echo Auto」も紹介しています。
最安値の「Echo Dot 第3世代」

円盤形のEcho Dot第3世代はとてもコンパクト
スマートスピーカー入門に向くのが、Echo Dot 第3世代です。小さな円盤型のデザインがかわいらしく、価格は4980円と手ごろなため入門には十分でしょう。
自室のテーブルの上に置いて使うなど近い距離感での利用がおすすめ。基本的には音声で情報を得たり、音楽を聴くのに向きます。以前は時計の付いているモデルがありましたが、廃版になりました。時計として使いたいなら他のモデルを推奨します。本体カラーもチャコール1色になり、やや型落ちモデルという感が否めません。
入門者向けの「Echo Dot 第5世代」と「Echo Dot 第5世代 with clock」

円形のデザインで下部がリング上に光ることで状況がわかる
Echo Dot 第5世代は、入門向けの実質的なスタンダードモデルと言えるでしょう。ラインナップは以下のようになります。
機種 | 価格 | カラーバリエーション |
---|---|---|
Echo Dot 第5世代 | 7480円 | グレーシャーホワイト、チャコール、ディープシーブルー |
Echo Dot 第5世代 with clock | 8480円 | グレーシャーホワイト、クラウドブルー |
直径10センチの丸いボールのようなデザインはとても親しみが持てます。Echo Dot 第5世代 with clockは、ベッドサイドに置くと目覚まし時計としても大活躍します。第5世代で時計の表示が進化し、天気や曲名などの情報もチェックできるようになりました。
アラームの設定も音声でできるのがとても楽です。トイレや洗面所などに置いても便利でしょう。価格も手軽なのでプレゼントにも向いています。

Echo Dot 第5世代 with clock(左)とEcho Dot 第5世代(右)
音質も上々な「Echo 第4世代」

一番右がEcho 第4世代。Echo Dot 第5世代と比べると大きさの違いがわかる
Echo 第4世代はEchoシリーズの中核モデルです。Echo Dot 第5世代に比べると、一回り大きい14.4センチのボール状のデザインとなっています。
3インチのウーファーと0.8インチのツイーターを2つ搭載するので、音質にも大きな差があります。部屋の中のどこででも音楽を聴きたいならイチオシです。Zigbee対応のスマートデバイスを接続・設定する機能も搭載します。これまでに紹介したモデルでは非対応の機能になります。
本体カラーは、グレーシャーホワイト、チャコール、トワイライトブルーで、1万1980円と頃合いの価格です。
3D音楽に対応する「Echo Studio」

20.6センチのやや大きな円筒形のボディーには、5つのスピーカーを内蔵する
5つのスピーカー(5.25インチウーファー、2.0インチミッドレンジスピーカー、1.0インチツイーター)を搭載するEchoの最上位モデルです。部屋の特性を自動的に把握して最適なサウンドを再生するように自動で微調整してくれます。Dolby Atmosに対応するので立体感のある音楽を楽しめます。
さまざまな音楽配信サービスに加え、Amazon Music HDから提供される3Dミュージックを再生する機能を搭載します。2万4980円とやや高価なので、音楽好きにこそおすすめします。Fire TV Stickにワイヤレスで接続して、動画のサウンドを迫力で再生したり、2台目のEcho Studioとペアで利用することもできます。
時計に向く「Echo Show 5 第2世代」

5.5インチとコンパクトなディスプレイを搭載する
時計として購入するなら、Echo Show 5もおすすめです。本体カラーはグレーシャーホワイト、チャコール、ディープシーブルーの3色。5.5インチとスマホと同じくらいの画面を搭載しています。
常に時間や天気を表示できるのが便利で、目覚まし時計やストップウォッチとして使う際にも話しかけるだけでOKです。週間天気予報やニュースは、画像と共に表示してくれるのでとてもわかりやすくなります。カメラも付いているのでテレビ電話や部屋の状況確認にも利用できますが、画質はやや低くなります。
あらゆることができるので、8980円という価格は大変に手ごろです。ただしサウンドはいま一歩なので、音楽を聴く際には過剰な期待は禁物です。また、動画を試聴するには画面が狭く、解像度もイマイチです。

天気予報などは見やすい

背面のデザインもスッキリしている。また、カメラをオフにするスイッチを搭載する
近い距離で動画視聴もできる「Echo Show 8 第2世代」

8インチモデルはリビングなどの時計としておすすめ
8インチのディスプレイを内蔵するEcho Show 8は、リビングなどの時計として使うのに向く画面サイズです。また、机の上に置いて近い距離から動画を見るのにも適しています。スピーカーもEcho Show 5より少し良くなるので、映画などもある程度の迫力で視聴できます。
内蔵するカメラも13MPと上々なので、テレビ電話や部屋の状況確認が目的ならEcho Show 5より一段と優れています。
価格は1万4980円と手ごろで、本体カラーはグレーシャーホワイトとチャコールの2色になります。動画を頻繁に見るならフチが目立たないチャコールがおすすめです。

週間天気予報も見やすい

奥行きが10センチ近くあり、ケーブルも飛び出すので置き場所には注意したい
動画やレシピにも最適な「Echo Show 10 第3世代」

Echo Show 10 第3世代は大画面を搭載する
タブレット+スピーカーといった形のEcho Show 10は、10.1インチのディスプレイを搭載しています。
最大の特徴が、自動で首を振るモーション機能です。どこから呼びかけても自分のほうを向いてくれます。テレビ電話をしている際にも、常に最適な位置を向きます。カメラを利用して外出先から部屋の様子を見る際にも、首振り機能が重宝します。
画面サイズが大きいので、レシピを見ても細かな文字まで読みやすいでしょう。動画の視聴にも向きます。1.0インチのツイーター2つ、3インチのウーファーを搭載するので、一般的なタブレットよりも音質が良いのです。
価格は2万9980円で、グレーシャーホワイト、チャコールの2色のラインナップです。

天気予報などの情報も見やすい

スピーカー+タブレットというスタイル
壁にも掛けられる最新モデル「Echo Show 15」

新登場のEcho Show 15
Echo Show 15は、2022年の春に登場した最新モデルです。まるで額縁のようなデザインが特徴で、壁に取り付けて使うのが基本です。取り付け金具が付属しますが、別売の金具を使うと壁に大きな穴を開けなくて済みます。
また、別売のスタンドを利用するとパソコンのモニターのようにも使えます。縦置きと横置きの両方に対応し、それぞれにコンテンツは美しくレイアウトされています。
ディスプレイサイズは15.6インチとかなり大きめで、複数の情報を同時に表示可能。家族それぞれのプロフィールを作成すると、目の前にいる人を認識して個人宛のメモや最近作成した音楽を表示できます。リビングやダイニングにおいて、家族みんなで使うのにも向きます。

縦置きにも対応する

カメラを内蔵するのでテレビ電話も利用可能

別売のスタンドを使うとこのように設置できる。こちらのスタンドは3980円
車内のスピーカー代わりに使える「Echo Auto」

Echo Autoと付属品
スマホのAlexaアプリと接続し、Bluetoothで車に音を飛ばすデバイスです。つまり、車のスピーカーがEchoとして利用できるわけです。
シガーソケットからの給電が必要になるため、そのための電源アダプターやケーブルなどはついています。とはいえ、スマホにも充電したくなるのが一般的なので、車内がケーブルだらけになってしまい、スマートに使えないのが残念なポイントです。価格は4980円と手ごろです。