音楽配信サービスを選ぶときに注目したい要素はいくつかありますが、今回は「音質」に注目します。音質に妥協せずサービスを選びたいときにチェックしたい項目や、音質が同じときに比較したい機能などを検討していきます。
結論からいえば、音質に特にこだわる人は「Amazon Music Unlimited」「Apple Music」「Spotify」「Qobuz」が選択肢となるでしょう。いずれもロスレス圧縮に対応しており、高音質の楽曲を楽しめます。
本記事では、数ある音楽サブスクの中から音質に優れた4サービスをピックアップし、その特徴を解説します。
音楽サブスク主要サービスの音質を比較
音楽配信サブスクの音質を考えるとき、注目したいのは「圧縮方式」と「ビットレート」です。今回は4つの音楽配信サービスをピックアップしました。それぞれの音質を表にまとめてみます。
| サービス名 | 最高音質 |
|---|---|
| Amazon Music Unlimited |
|
| Apple Music |
|
| Spotify |
|
| Qobuz |
|
圧縮方式の違い、「ロスレス」か「ロッシー」か
圧縮方式は大きく分けて「ロスレス圧縮」と「ロッシー圧縮」の2つがあり、音質に大きな影響を与えます。
ロスレス圧縮は、データを圧縮しながらも元の音源データを劣化させずに保存する方式です。その音質はCDと同等か、もしくはそれ以上あり、音質に妥協しません。今回紹介している中では、Amazon Music Unlimited・Apple Music・Spotify・Qobuzがロスレス圧縮をサポートしています。
ロスレス圧縮のデメリットは、データ量が多くなることです。そのため、モバイル通信でストリーミングするには適しません。あらかじめ端末にダウンロードしてオフライン再生するなどの工夫が必要です。当然ストレージも多く消費してしまいます。
次にロッシー圧縮は、一部のデータを削除して圧縮する方式です。LINE MUSIC・楽天ミュージック・Amazon Music Primeなどほとんどの音楽配信サービスはロッシー圧縮を採用しています。データサイズが小さくなるため通信量が少なく、またストレージを大きく消費しません。気軽に音楽を聴くにはぴったりです。
デメリットは音質が劣化することです。ただし、移動中に音楽を聴くことがほとんどだったり、普通のPCスピーカーなどで聴くならこれで十分という声もあります。
なお、ロスレス圧縮とロッシー圧縮では、使用するオーディオフォーマットも異なります。ロスレス圧縮ではFLACやALACが使用され、ロッシー圧縮ではAAC、MP3、Ogg Vorbisなどが使用されます。
ビットレートの違い
ロッシー圧縮では、圧縮率が高いほど音質は低くなります。圧縮率が高くなると1秒間に処理するデータ量は小さくなります。これがビットレートです。
ビットレートはロッシー圧縮で音質を測る目安に使われています。ビットレートが高いほど高音質になりますが、データ量は多くなります。ロッシー圧縮ではビットレートを変えて音質を調整しています。一般的に、低品質・標準・高品質などに分かれていることが多く、ストリーミングやオフラインなどで適切な通信量になるよう切り替えて使用します。
- 低品質:〜128kbps
- 標準:256kbps
- 高品質:320kbps〜
一般的な音楽配信サービスの音質は上記の通りです。ロッシー圧縮を採用した音楽配信サービスでも高品質の320kbpsをサポートしていれば、音質面で不満を感じることは少ないでしょう。
ロスレス圧縮に対応した音楽配信サブスク4選
音質で妥協したくないなら、ロスレス圧縮を使用している音楽配信サービスが第一選択になります。「Amazon Music Unlimited」「Apple Music」「Spotify」「Qobuz」の4つを厳選して特徴を紹介します。
Amazon Music Unlimited:ロスレス・ハイレゾと空間オーディオをサポート
HD(ロスレス)とUltra HD(ハイレゾロスレス)をサポート
Amazon Music Unlimitedは、アマゾンが提供している音楽配信サービスです。2021年より、ロスレスオーディオを配信するAmazon Music HDを統合し、追加料金なしで高音質な楽曲を楽しめるようになりました。
Amazon Music Unlimitedの音質はHDとUltra HDの2種類です。HDは音楽CD品質の16bit/44.1kHzで、音楽CDを超える24bit/44.1kHz〜192kHzのハイレゾロスレスがUltra HDです。HDの楽曲は1億曲以上、Ultra HDは700万曲以上を揃えています。
また、ロッシー圧縮や空間オーディオもサポートしています。空間オーディオは、臨場感や没入感のある立体的な音楽を楽しめる音響技術です。特別なヘッドホンを必要としないので誰でも気軽に体験できます。
音質を細かく設定可能
音質は、楽曲の再生画面や画面右上の設定ボタンから[設定]を開き、[ストリーミング設定]や[ダウンロード設定]で指定します。HD/Ultra HDと空間オーディオのどちらを優先的に再生するかや、モバイル通信時のストリーミングではロッシー圧縮のSD品質に自動で切り替えるなど、音質を自由に組み合わせることができます。
プライム会員はAmazon Music Unlimitedが割引価格になります。月額1080円または年額1万800円と、非プライム会員よりも1割ほど割安です。
料金を抑えたい人は「Amazon Music Standard」も候補に挙がります。料金は月額1080円で、プライム会員なら割引価格の月額980円となるほか年額9800円の年間払いも選べます。
Amazon Music UnlimitedではAmazonのオーディオブックサービス「Audible(オーディブル)」で配信されている作品を追加料金なしで月1冊聴くことができますが、Amazon Music Standardにはそれが含まれていません。その代わり、Unlimitedよりも割安な料金で利用できます。
UnlimitedとStandardで選べる音質は同じです。Amazon Music StandardでもUltra HDや空間オーディオを楽しめます。
Apple Music:音質向上のさまざまな技術を投入
最大24bit/192kHzのハイレゾロスレスをサポート
Apple Musicはアップルが提供する音楽配信サービスです。Apple Musicの音質はさまざまなオプションがあり、状況に応じて選択できます。楽曲の再生にはiOSやmacOS標準の「Apple Music」アプリを利用しますが、Android端末やWindows PCでもアプリをインストールすれば利用可能です。
Apple Musicでは、ロスレスオーディオ、ロッシー圧縮、空間オーディオを切り替えられます。ロスレスオーディオの音質はAmazon Music Unlimitedと同じで、16bit/44.1kHzのCD音質(ロスレス)と最大24bit/192kHzのハイレゾロスレスをサポートしています。
高音質で聴くときは「設定」アプリからロスレスオーディオをオンにする
ロスレスオーディオを聴く場合は、再生設定の[オーディオの品質]で「ロスレスオーディオ」を有効にするだけ。この画面ではストリーミングとダウンロードの音質を個別に設定可能です。
また空間オーディオでは、AirPodsやBeatsなどの対応ヘッドホンを利用することで、頭の動きに合わせて音の定位が変化するダイナミックヘッドトラッキング機能を有効にできます。
Apple Musicは、iOSやmacOSとの相性が抜群でアップルの製品を持っている人におすすめです。単なる音楽配信サービスではなく、ソフトとハードの両方がアップルのエコシステムの中で上手に統合されています。このような差別化が図られているおかげで、他のサービスよりも高品質な音楽体験を提供する環境が整っています。
初回1カ月無料
Spotify:待望のロスレス音源が登場
Spotify Premiumはイコライザも備える
Spotifyは、2026年の時点で月間アクティブユーザー数7億5900万人を抱える音楽配信サービスの世界最大手。40億以上ものプレイリストを配信し、音楽との出合いを大きく広げてくれます。
Spotifyの音質は2025年9月、多くのユーザーが待ち望んでいたロスレスオーディオの配信に対応しました。
Spotify Premiumならストリーミング再生とダウンロードで最高音質を選べる
ロスレスを楽しむには、有料版の「Spotify Premium」に登録する必要があります。最大24bit/44.1kHz(FLAC形式)のロスレスをサポートし、配信されているほぼすべての楽曲が対応しています。
ただし、24bitに対応しているのは一部の楽曲で、16bitの楽曲も多く配信されています。24bit/192kHzに対応しているAmazon Music UnlimitedやApple Musicと比べるとスペック的に物足りませんが、スマホで聴くことが多いなら満足できる音質です。
ロッシー圧縮では最大320kbpsとなります。無料版の音質は高音質の160kbps相当に制限されています(Webプレイヤーは128kbps)。
Spotifyは2025年9月に無料版の仕様を刷新。これまでは数曲再生するたびに30秒程度の広告が流れ、スキップの回数にも制限がありましたが、刷新後は無料版のユーザーでも楽曲を選んで聴けるオンデマンド再生を利用できるようになりました。
Spotifyが提供する料金プランはStandardプラン(月額1080円/年額1万800円)、Studentプラン(月額580円)、Familyプラン(月額1880円)、Duoプラン(月額1480円)の4つ。特徴的なのは一緒に住んでいるカップル向けのDuoプランで、2人で個々に登録するより割安です。6アカウントが使えるFamilyプランもありますが、2アカウントで十分という人にはDuoプランがおすすめです。
ドコモのポイント還元プログラム「爆アゲセレクション」により、以下のドコモ回線を契約しているユーザーは、キャンペーンページから登録することで、Spotify Premiumの料金が安くなります。
- 「ドコモ MAX」または「ドコモ ポイ活 MAX」ユーザー:dポイントを246ポイント毎月還元(Spotify Premium月額料金の25%相当)
- 「ドコモ ポイ活 20」「ahamo」「eximo」「ギガホ」ユーザー:dポイントを148ポイント毎月還元(Spotify Premium月額料金の15%相当)
通常Spotify Premiumの月額料金は1080円ですが、dポイント還元により、「ドコモ MAX」または「ドコモ ポイ活 MAX」ユーザーは実質月額834円、「ドコモ ポイ活 20」「ahamo」「eximo」「ギガホ」ユーザーは実質月額932円でSpotify Premiumを利用できます。
詳細は、下記のボタンからキャンペーンページにアクセスして確認してください。
ドコモユーザーは月額料金がお得になる
Qobuz:こだわりの最高音質
最大24bit/192kHzのハイレゾロスレスに対応
「Qobuz(コバズ)」はフランスのXandriteが提供する音楽配信サービスです。世界26か国で利用でき、日本でのサービスインは2024年11月と比較的最近です。ハイレゾ配信の大手「e-onkyo music」と統合し、ストリーミングとダウンロード販売の両方を提供するサービスとしてスタートしました。
音質は4種類から選択可能
ほかの配信サービスからプレイリストやお気に入りを転送できる
Qobuzでは、すべての音源がロスレス(CD音質)に対応しています。最高音質は24bit/192kHzのハイレゾロスレスです。ハイレゾ音源の配信数は世界最大級で、少なくとも18万5000枚のハイレゾ音源アルバムをカタログに含んでいます。
モバイル通信時に利用するためのロッシー音源もサポートしています。ただし最低音質がMP3の320kbpsとなっており、ここでも音質へのこだわりが見られます。
ハイレゾ楽曲を購入できるダウンロードストア
ストリーミングだけでなく、ハイレゾ音源を購入できるのがQobuzの特徴です。サブスクで気に入った作品を購入し、そのまま手元に置きたい人にぴったりです。Amazon MusicやiTunes Storeといったサービスでハイレゾ音源を購入することができません。高音質を提供するQobuzならではのサービスと言えます。
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ソロ |
デュオ |
ファミリー |
学生 |
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|---|---|---|---|---|
| 月額料金 | 1480円 | 1980円 | 2480円 | 599円 |
| 年額料金 | 1万5360円 | 2万160円 | 2万4960円 | ― |
| アカウント数 | 1アカウント | 2アカウント | 6アカウント | 1アカウント |
| 無料期間 | 初回1カ月間 | |||
ストリーミングのサブスクリプションプランは、ソロ、デュオ、ファミリーの3種類です。月額料金はソロ1480円、デュオ1980円、ファミリー2480円となり、他のサービスと比べて少し割高です。
年額プランもあり、換算するとソロが月額1280円、デュオが1680円、ファミリーが2080円です。すべてのプランに1カ月の無料体験があります。
Qobuzは高音質に特化しているサービスです。音質でサービスを選ぶなら有力な選択肢のひとつです。高音質なオーディオ機器を揃えて、好きなアーティストの音楽をしっかり聴きたいという人に特に魅力的です。