AQUOSスマホへの機種変更、データ移行から設定まで全部自分でやってみた

驚くほど簡単にデータ移行できる

本記事では、筆者がAQUOS sense5Gへ機種変更した際におこなったデータ移行の作業内容をすべて解説します。

比較的新しいAQUOSスマートフォンには超簡単にデータを移行できる仕組みが搭載されており、さほど難しい作業はありません。ショップや業者に頼らず、自分で機種変更を完了させることは十分に可能です。

【図解】AQUOSスマホへの機種変更に伴うデータ移行のやり方と流れ

AQUOSスマホへのデータ移行は、旧スマホが手元に「ある」場合と手元に「ない」場合で作業内容が変わります。それぞれの状況別に、やるべき作業とデータ移行の大まかな流れを確認しましょう。

旧スマホが手元にある場合

結論からいうと、旧スマホさえ手元にあればAQUOSスマホへのデータ移行は非常に簡単です。

パソコンやSDカードなど機材の用意はもちろん、バックアップなどの事前準備も一切していません。また、キャリア(ドコモ・ソフトバンク・auなど)が提供している移行ツールや外部アプリなども不要です。

AQUOSデータ移行

最新のAQUOSスマホでは、セットアップ中にデバイス同士を付属のケーブルで接続して、古いスマホの大半のデータをコピーできます。写真や動画、音楽といったメディアファイルから、アプリ、連絡先、通話履歴まで一括で移行が可能です。

ただし、アプリ内に保存されている各種データや、電子マネーのデータは移行できません。これら一括移行できなかったデータは、新AQUOSスマホのセットアップが完了した後に順次引き継いでいきましょう。

旧スマホが手元にない場合

旧スマホが手元にない、もしくは故障などで操作できない場合は、デバイス同士をつなげてのデータ移行はできません。バックアップデータからの復元を試してみましょう。

AQUOSデータ移行

AndroidスマホにはGoogleアカウントに紐付いた自動バックアップ機能(Google Oneへのバックアップ)が搭載されており、デフォルトでオンになっています。ユーザーが意識しなくても勝手にデータをバックアップしてくれている可能性がある、というわけです。

Google Oneに自動バックアップされるデータ
  • 画像ファイルの一部
  • 動画ファイルの一部
  • 連絡先(電話帳)
  • 通話履歴
  • SMSのメッセージ送受信履歴
  • インストールしていたアプリ(有料・無料問わず)
  • アプリ内のデータ(一部のみ)
  • Google Play Point/クレジット残高
  • Google Play ストアの購入履歴
  • ホーム画面の壁紙
  • Wi-Fiネットワークのパスワード
  • Google関連サービスのデータ(Gmail/Googleドライブ/Googleカレンダー/Googleフォト)

自動でバックアップされるデータは上記の通り。重要なデータは網羅されているので、ほとんど元通りに復元できるといっていいでしょう。

ただ、一部の画像、動画ファイルや音楽、文書ファイルなどバックアップ対象外のものもあります。また、LINEのトーク履歴など別途バックアップ作業が必要なデータも、残念ながら消えてしまうかもしれません。

AQUOSスマホへの機種変更でやること完全ガイド

ここからは、AQUOS sense5G(Android 12)を使って実際のデータ移行方法を紹介します。なお、古い端末はAQUOS sense plusとXperia 5の2台で検証しています。

AQUOSスマホを起動してWi-Fiに接続する

開始

本体の電源を入れて起動しましょう。スマホを立ち上げると、「ようこそ」という画面が表示されるので開始をタップします。

Wi-Fi

画面に表示される手順に沿って操作し、Wi-Fiネットワークに接続してください。通信量が大きくなる可能性が高いので、モバイルネットワーク接続での作業はおすすめしません。

ケーブルもしくはワイヤレスでデバイス同士を接続

アプリとデータのコピー

「アプリとデータのコピー」画面が表示されたら次へをタップします。

なお、旧スマホから新スマホへのデータ移行は、セットアップ中のこのタイミングでしかおこなえません。セットアップ完了後に再び「アプリとデータのコピー」画面を表示させることはできないので注意してください。

以前に使用していたデバイス

「以前のスマートフォンをご用意ください」の画面で次へを押します。故障や紛失などの事情で旧スマホが手元にない人は、前述したようにGoogleバックアップからの復元を試みてください。

ケーブル

続いて「ケーブルをご用意ください」と表示されます。両端子が「USB Type-C」のケーブルを持っている人は、次へに進みましょう。USB Type-Cケーブルを所有していない人は、ケーブルがない場合を選択してワイヤレスでデータ移行をしてください。

なおAQUOSは、機種によってUSB Type-Cのケーブルが同梱されているケースと同梱されていないケースがあります。

ケーブル接続での移行手順
ケーブル
ケーブル

「以前のスマートフォンのケーブルをご用意ください」の画面で次へを選択します。続く画面でも再び次へを押しましょう。

ケーブル接続

上の画像のように、USB Type-Cケーブルでデバイス同士をつなぎましょう。旧スマホに「新しいデバイスにデータをコピーしますか?」と表示されるのでコピーを押します。

このまま、コピーが終了するまで旧スマホと新スマホを接続した状態にしておきましょう。

クイックスイッチアダプター

なお、旧スマホの端子がUSB Type-C以外の場合は、旧スマホに対応した充電用のケーブルを同梱の「クイックスイッチアダプター」に挿し込み、接続してください。

ワイヤレスでの接続手順
ワイヤレス接続
ワイヤレス接続
ワイヤレス接続

「以前のスマートフォンのケーブルをご用意ください」の画面で[ケーブルがない場合]→[ケーブルを使わずにコピーする]を選択します。

「以前のデバイスを使用してワイヤレスでデータを転送」という画面が表示されるので、次へをタップしてください。

Googleアプリ

「古いデバイスでGoogleアプリを開いてください」と表示されたら、デバイス同士を近く(0.5メートル以内)に置いて旧スマホで「Google」アプリを開きます。

検索欄に「デバイスのセットアップ」と入力し、検索結果に進みます(もしくは「OK Google、デバイスのセットアップ」と話しかける)。しばらくすると旧スマホにスタートガイドが表示されるので、問題なければ次へをタップしてください。

シェイプ

ペアリングが正しくできていれば、新旧スマホに同じシェイプ(模様と数字)が表示されます。シェイプが同じことが確認できたら、旧スマホで[次へ]をタップしてください。

旧スマホから新AQUOSにデータをコピーする

コピーする項目

デバイス同士が正常に接続されると、旧スマホから移行できるデータが一覧で表示されます。デフォルトではすべての項目にチェックが入っています。問題なければコピーボタンをタップしてください。

Googleサービス

「データをコピーしています」と数秒間表示された後、「Googleサービス」という画面が表示されます。一読して問題なければ、すべてにチェックを入れて同意するを押しましょう。

特に「Googleドライブへのバックアップ」はオンにしておくのがおすすめです。新しいAQUOSスマホで蓄積されたさまざまなデータが自動的にクラウド(Google One)にバックアップされるので、端末の故障や紛失対策として有用です。

ロック

端末のロック設定をおこないます。後から変更することもできるので[スキップ]を押してもOKです。

セットアップ

途中で、セットアップを続行するか問われます。早くデータ移行を終わらせたい場合は中断し、リマインダーを受け取るを押してください。

データをコピー

セットアップが終わり次第、データの移行が開始されます。デバイス同士を接続したまま、しばらく待ちましょう。

完了しました

「コピーが完了しました」と表示されたら完了をタップ。ケーブル接続を解除してOKです。

ダウンロード中

デバイスのデータコピーが完了し次第、ホーム画面が立ち上がりアプリが順次インストールされはじめます。すべてのアプリがダウンロードし終えるまでは時間がかかります。Wi-Fiに接続したまま、しばらく待ってください。

アプリ内データを個別に引き継ぐ

アプリデータ移行

すべてのアプリがインストールできたら、それぞれの中身をチェックしましょう。Google系のアプリをはじめ、いくつかはアプリデータが自動で引き継がれているはずです。

一方、アプリデータを引き継げなかったものは、それぞれ手動で移行作業をおこなう必要があります。

アプリのログイン情報を引き継ぐ

ログイン

セキュリティ上、アプリのログイン情報は新スマホに引き継がれません。以下のようなログインを要するアプリは、すべてログアウトされた状態で新しいAQUOSスマホにインストールされてしまうのです。

  • インスタグラム、Facebook、TwitterなどのSNSアプリ
  • メールアプリやメッセージアプリ
  • Amazonショッピングや楽天市場、メルカリなどの通販アプリ
  • マンガ配信アプリや電子書籍アプリ
  • PayPayや楽天ペイなどのスマホ決済アプリ
  • 銀行系のアプリ
  • SpotifyやYouTube Musicなどの音楽配信アプリ
  • NetflixやHuluなどの動画配信アプリ

旧スマホでユーザーネームやパスワードを確認しつつ、新しいAQUOSスマホで各アプリのログインを進めてください(Wi-Fiに接続されていれば、SIMカードなしでも旧スマホは利用できます)。

LINEアプリのデータを引き継ぐ

LINEアプリのデータも、個別に引き継ぎ作業をおこなわなければなりません。ざっくりとした流れは以下の通りです。

AQUOS データ移行

旧スマホが手元にあるなら、旧スマホで表示したQRコードを新スマホで読み取るだけでLINEアカウントの引き継ぎは完了です。トーク履歴のバックアップ・復元さえすれば、元通りにLINEを復元できます。詳しい手順は、以下の記事を参照ください。

オンラインゲームアプリのデータを引き継ぐ

オンラインゲームのアプリにも、独自のデータバックアップ・引き継ぎ機能が搭載されているケースが多いです。各アプリの案内に従って、アイテムやセーブデータなどの引き継ぎをおこないましょう。

以下、本サイトでもいくつかゲームアプリの引き継ぎ方法を記事で紹介しています。ぜひ参考にしてください。

電子マネーのデータを移行する

おサイフケータイやGoogle Payで“かざして支払う”タイプの電子マネーを利用している人は、別途残高などの移行作業をしなければなりません。

おサイフデータ移行

以下に挙げているような電子マネーは、セキュリティ上、複数のスマホに同じアカウントで同時ログインできません。

そのため機種変更の際は、(1)旧スマホで登録した会員情報やチャージ残高などのデータをサービス事業者のサーバーに預ける、(2)新スマホでIDやパスワードでログインしてサーバからデータを受け取る、という作業が必要です。

引き継ぎ作業が必要な電子マネー

旧スマホにデータを残したままだと、新しいAQUOSで残高やアカウント情報を引き継げません。これらの電子マネーを利用している人は、必ずデータの移行作業をおこなってください。

なお、データの移行作業は「おサイフケータイ」アプリや「Google Pay」アプリからはおこなえません。データを預けたり、受け取ったりするのは各サービスの個別アプリからおこなう必要があります。

旧スマホから新スマホにSIMカードを入れ替える

SIMカード

新しいスマホのセットアップとアプリのインストールが終了し次第、スマホの電源を落としてSIMカードの入れ替えをおこないましょう。eSIMを使っている人は、専用のサイトで機種変更の手続きを済ませればOKです。

なお、旧スマホからSIMカードを抜いても、旧スマホが操作不能になったり初期化したりすることはありません。SIMカードを抜いた後も旧スマホは問題なく使えますし、Wi-Fiに接続されていればアプリ操作やWebサイトのアクセスなどもおこなえます。

必要に応じてAPN設定をおこなう

SIMカードを入れ替えたら、新スマホの電源を入れてモバイルデータ通信ができるか確認します。Wi-Fiをオフにした上で、Googleでなにか適当に検索してみてください。検索結果を表示できた場合は、APN設定が済んでいるので、何もしなくてOKです。

モバイルデータ通信

上図のように表示されて検索結果が表示できなかった場合、モバイルデータ通信ができていません。以下の手順でAPN設定をおこないましょう。

AQUOSスマホでAPN設定をする手順
モバイルネットワーク
モバイルネットワーク

ホーム画面で「設定」アプリを開き、ネットワークとインターネットをタップ。メニューからモバイルネットワークを選択します。

アクセスポイント名
APNを選択

下にスクロールし、アクセスポイント名をタップしてください。すると、挿入しているSIMカードに従って自動的にアクセスポイント名が表示されます。自身の使っている回線を選択してください。

+ボタン
保存

回線が見つからない場合は、右上のボタンをタップしAPNの情報を手入力します。「楽天モバイル APN」などのキーワードでGoogle検索すると、APNの情報が調べられるはずです。必要な項目を埋めていきましょう。

入力できたらメニューボタン​から保存をタップ。最後に、登録したAPNにチェックを入れれば設定完了です。

検証バージョン
AQUOS sense 5G
Android
12
AQUOS sence 6
Android
12
AQUOS sense plus
Android
10
EDITED BY
MOEGI