「LINEミーティング」は、URLを通じてLINEの友だち以外の人ともビデオ通話・音声通話ができる新機能です。LINEの「トーク」タブにビデオマークが急に表示され、まだその特徴や使い方を把握していない人も多いはず。
そこで本記事では、LINEミーティングとはどんな機能なのか、メリット・デメリットを踏まえながら詳しく解説。その上で、通話の始め方や参加方法、便利な使い方などを手順を追って紹介します。
「LINEミーティング」とは? メリット・デメリット
LINEミーティングについて、ZoomやSkypeなど他のツールと比較しながらメリット・デメリットをまとめました。
- URLを通じて誰とでもすぐにグループ通話を始められる
- エフェクトや画面シェアなど通常のビデオ通話と同じ機能が使える
- 年齢認証が完了したユーザーしか使えない
- 参加したメンバー同士は簡単に友だち追加ができてしまう
【メリット1】URLを通じて誰とでもすぐにグループ通話を始められる
LINEミーティングは、URLを通じて誰とでも気軽にビデオ通話ができる機能です。
最大のメリットは、指定のURLにアクセスするだけで、すぐにグループ通話が始められること。相手がLINEユーザーなら、グループトークや複数人トークを作成する必要も、お互いに友だち登録する必要もありません。
参加可能な人数は2人から最大500名まで。LINEでつながる必要がないので、オンライン会議や打ち合わせなどのビジネスシーンで特に活躍するでしょう。また、オンライン飲み会の開催などにも役立ちそうです。
【メリット2】エフェクトや画面シェアなど通常のLINEビデオ通話と同じ機能が使える
LINEミーティングは一時的に使える通話機能です。だからといって、決して通常のビデオ通話機能の簡易版というわけではありません。
エフェクトやフィルターはもちろん、バーチャル背景や画面共有などグループビデオ通話とまったく同じ機能を使えます。
URLを共有して始められる他のツールでのビデオ通話は、通常版よりも機能が制限されているケースが多くなっています。そのため、通常版と同じ機能が備わっているのは大きな魅力でしょう。
【デメリット1】年齢確認が完了したユーザーしか使えない【更新】
LINEミーティングは、誰とでも通話できるという利点がある反面、意図しないユーザーや迷惑行為をするユーザーなどともつながってしまうリスクがあります。
そのため、LINEミーティングの初回利用時には、開催側・参加者双方に必ず各携帯電話会社の年齢判定サービス(年齢確認)が実施されます。18歳未満とされた場合、または格安スマホユーザーなどで年齢確認を実施できない場合は、LINEミーティングを利用できません。
スマホ版LINEアプリのバージョン11.1.0以上、PC版LINEのバージョン6.6.0以上では、年齢確認をしなくてもLINEミーティングの機能が利用できるようになりました(左記バージョン未満では、年齢認証済みユーザーのみがLINEミーティングを使えます)。
同じようにURLの共有だけでビデオ通話ができるZoomやSkypeなどと比べると、利用できる人がかなり限られてしまう機能だといえます。
【デメリット2】参加したメンバー同士は簡単に友だち追加ができてしまう
LINEミーティングに参加すると、ミーティングが終了するまで使える期間限定のグループが作成されます。このグループトークのメンバーリストから、お互いを友だちとして登録することが可能です。
連絡先交換の手間が省ける一方、LINE上でつながりたくないという理由でLINEミーティングを利用する人も多いはず。このような人にとって、簡単にお互いを友だち追加できてしまっては本末転倒です。
LINEアカウントは、もはや電話番号と同じくらいプライベートな情報です。参加者同士で絶対につながりたくない場合は、ZoomやSkypeなど他のビデオ通話ツールを使ったほうが安心でしょう。
LINEミーティングの基本的な使い方
ここからは、LINEミーティングの使い方について注意点など踏まえながら解説します。
1. 開催側・参加側どちらも年齢確認を済ませる
スマホ版LINEアプリのバージョン11.1.0以上、PC版LINEのバージョン6.6.0以上では、年齢確認をしなくてもLINEミーティングの機能が利用可能になりました。
LINEミーティングを利用するには、開催側・参加側どちらも大手3キャリア(ソフトバンク・ドコモ・au)もしくはLINEモバイル、ワイモバイルが提供するサービスを通じて年齢確認をおこなう必要があります。
LINEの「ホーム」タブから設定ボタン[]→[年齢確認]と進み、「未確認」や「不明」と表示されている年齢確認結果の項目をタップしてください。
なお、ワイモバイルやLINEモバイル以外のMVNO(格安SIM)を利用しているユーザーは年齢確認がおこなえません。その場合は、通常のLINEビデオ通話や他のビデオ通話ツールを利用しましょう。
キャリアのアカウント(dアカウントやau IDなど)でログインし、利用規約や注意事項を一読します。
問題なければ[同意する]や[注意事項を確認しました]をタップし、暗証番号などで認証を済ませてください。あとは携帯電話会社のデータベース上で18歳以上であると判断されれば、年齢確認は完了です。
2. 開催側:ミーティングを作成する
「トーク」タブを開き、右上のビデオカメラアイコンをタップ。LINEミーティングのチュートリアル画面が表示されるので、[ミーティング作成]のボタンを押します。
なお、LINEミーティングはiOS/Android版LINEアプリのバージョン10.13.0以上、PC版LINEのバージョン6.2.0以上で利用できる機能です。バージョンがこれより古い場合はアイコンが表示されないので、まずは最新版にアップデートをしましょう。
LINEアプリをアップデートする方法【iPhone/Android】
デフォルトで「○○(アカウント名)のミーティング」が作成されているので、ペンマークをタップしてミーティング名を変更しましょう。
これで、ミーティングルームの作成ができました。[ミーティングを作成]ボタンをタップするたびに、あたらしいミーティングが作成されます。
なお、ミーティングのURLは14日間有効です。それ以降はアクセスできなくなるので注意してください。
3. 開催側:URLを共有する
ミーティングルームを作成できたら、[招待]もしくは[コピー]をタップしてURLを共有します。
[招待]をタップすると共有メニューが表示されるので、任意のツールを選択してください。
Android版LINEでは、[他のアプリ]をタップするとメールやSMS、他のチャットツールなどが表示されます。
「Gmail」アプリを選択したところ、URLが記載されたメッセージやメールが自動で作成されました。確認して、問題なければ送信してリンク(URL)のシェア完了です。
LINEミーティングでは通常のLINEビデオ通話と異なり、ミーティングに誰かが参加したとしても通知や着信などは届きません。ミーティングの開始や参加に気づきにくいため、メンバーが参加したのに開催側が不在であるなど、すれ違いが起こる可能性があります。
URLを共有する際には、合わせて開始時間も伝えておくと、このようなトラブルを防げるでしょう。
4. 参加側:URLを通じてミーティングに参加する
招待された側は、URLをタップするとすぐにミーティングに参加できます。といっても、参加前には必ずカメラのプレビューが表示されるので、いきなりビデオ通話がつながるわけではありません。
プレビュー画面でカメラの角度やフィルター、背景設定などの準備ができたら、[カメラをオンにして参加]もしくは[カメラをオフにして参加]をタップします。
自身の周囲を見られたくない場合は、背景やエフェクト機能を使って隠すことも可能です。詳しくは以下の記事を参照してください。
ミーティングに参加すると、LINEでつながっていない相手にも普段使用しているLINEアイコンやアカウント名が知られてしまいます。
それでも問題なければ、[確認]をタップしてLINEミーティングの通話に参加しましょう。
LINEミーティングで使える便利機能
ここからは、通話中に使えるLINEミーティングならではの便利機能を紹介します。なお、LINEミーティングの通話中の画面と、各ボタンの効果は以下の通りです。
- ミーティング設定
- レイアウト変更
- 通話画面を縮小
- 通話を終了
- 参加者を追加
- マイクオフ
- カメラオフ
- エフェクト
- 画面共有
通話中のみ利用できるグループでファイルや画像を共有
通話画面を縮小して「トーク」タブを開くと、ミーティングに参加しているメンバーのグループが自動で作成されているのがわかります。
これは通話中のみ利用できる期間限定のグループで、通常のトークと同じようにファイルや画像などを共有できるほか、アルバムやノート機能も利用できます。
ただし、ミーティングが終了するとグループ自体が自動的に削除されてしまうので、残したいデータは自身の端末やLINE Keepに保存しておきましょう。
強制的に通話から退出させる(Kick Out機能)
万が一、意図しないユーザーや迷惑行為をするユーザーがいた場合、強制的にグループ通話から退出をさせることができます。
通話中、右上にあるメニューボタン[]をタップし、[参加メンバー]を選択。各メンバーの名前の横にある[削除]をタップすると、ユーザーを強制的に退出させられます。
追加でユーザーをミーティングに招待する
通話画面の左下の[人物マーク]から、通話の開始後いつでも他のユーザーを追加招待できます。
共有メニューが表示されたら、任意の方法を選択してください。開催者以外のメンバーでもURLの共有がおこなえます。
PC(パソコン)版LINEでも利用できる
LINEミーティングはPC版LINEでも利用可能。スマホ版とほぼ同じUIなので、前述した解説の通りに操作できるはずです。ただし、年齢確認はPC版LINEではおこなえないため、あらかじめスマホ版LINEで済ませてからアクセスします。
PC版LINEを起動・ログインしたら、「トーク」タブを開いて右下の緑ボタンをクリック。展開したメニューから[ミーティング]を選択してください。
LINEミーティングの作成ページに移動したら、[ミーティングを作成]をクリック。あとはスマホ版と同じように、ミーティング名の変更やURLの共有をおこないましょう。
参加側は年齢確認済みのアカウントなら、共有されたURLをクリックするだけでミーティングに参加できます。通話中は、通常のPC版LINEグループ通話とほぼ同じ機能が利用できます。
検証したLINEのバージョン:iOS版10.13.1、Android版10.13.2、Mac版6.2.1