雑誌や書籍を月に数冊読んでいるなら、電子書籍読み放題のサブスクリプションサービスがお得です。
今回は人気と知名度がともに高い、「Kindle Unlimited」と「楽天マガジン」を比べてみます。料金プランや取り扱うジャンル、使いやすさなどの違いをまとめているので、どちらのサービスを利用しようか迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
料金プランと支払い方法などを比較
Kindle Unlimitedと楽天マガジンの料金、支払い方法、無料体験期間などの違いを表にまとめました。料金はすべて税込表記です。
Kindle Unlimited | 楽天マガジン | |
---|---|---|
料金プラン (税込) |
月額980円 |
|
ポイントの有無 | なし |
料金プランによって 楽天ポイント付与 |
支払い方法 |
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無料体験期間 | 30日間 | 31日間 |
請求日 | 無料体験終了の翌日から1カ月ごと |
無料体験終了の翌日から1カ月ごと(1年ごと) |
料金プランとポイントの有無
料金プランで比べると、楽天マガジンに軍配が上がります。

楽天マガジンの料金プラン
楽天マガジンは月額418円のプランと、年額3960円の2つのプランがあります。年額プランは月換算で330円になり、1年間のトータルで見ると年額プランのほうが月額プランで支払うよりも1056円安く抑えられます。
さらに、月額・年額料金の支払い金額に応じて楽天ポイントも付与されます。税別価格に対してポイントを進呈する仕組みで、月額プランは3ポイント、年額プランは36ポイントもらえます。

Kindle Unlimitedの料金プラン
対するKindle Unlimitedは月額プランのみで980円です。Kindle Unlimitedには年額プランがないため、楽天マガジンの年額プランと比較すると、年間ではKindle Unlimitedのほうが7800円も高い計算になります。
Kindle Unlimitedの利用でAmazonポイントはもらえず、プライム・ビデオなどで人気のAmazonプライムとは別料金なのも残念な点です。
対応している支払い方法
支払い方法は、Kindle Unlimitedのほうが選択肢は多く用意されています。クレジットカード、デビットカード、Paidy(ペイディ)、携帯決済、Amazonギフト券に対応していますが、Amazonポイントやコンビニ払いなどでは支払いできません。
楽天マガジンはクレジットカード・デビットカードはもちろん、貯まった楽天ポイントも支払いに充当可能です。特にクレジットカードなら楽天カードを使うのがおすすめ。楽天マガジンだけでなく楽天市場などの楽天サービスで支払いに利用すれば、効率よく楽天ポイントを貯められます。
無料体験の期間
Kindle Unlimitedと楽天マガジンは、どちらも初回登録者限定で無料お試し期間があります。Kindle Unlimitedは30日間、楽天マガジンは31日間です。楽天マガジンのキャンペーンは無料体験と併用できますが、Kindle Unlimitedは、無料体験またはキャンペーンプランのいずれかしか選べないので注意が必要です。
楽天マガジンは、初めて年額プランに登録した人を対象に、楽天ポイントが1000ポイントもらえるキャンペーンを実施しています(左記リンク先ページ下のバナー参照)。
Kindle Unlimitedでも、不定期で「3カ月間99円」などのキャンペーンがAmazonのビッグセール時期を中心に展開されることが多いので、Kindle Unlimitedのキャンペーン情報はチェックしておくとよいでしょう。
取り扱い冊数やジャンル・配信日の違い

楽天マガジンの配信雑誌
楽天マガジンは雑誌に特化したサービスで、1000誌以上を取り扱っています。人気のファッション・ビューティー・エンタメ・旅行系の雑誌はもちろん、車・バイク関連や海外の雑誌なども充実しています。

Kindle Unlimitedの配信書籍
Kindle Unlimitedは雑誌だけでなく、コミックやライトノベル、小説、ビジネス書などの書籍を扱い、和書・洋書含めて200万冊以上をそろえています。さまざまなジャンルの書籍を読みたいなら、Kindle Unlimited一択でしょう。


Kindle Unlimitedのジャンル
ちなみにKindle Unlimitedのサービス開始当初の雑誌タイトル数は240誌でしたが、現在は非公開になっています。ただし、Kindleアプリでジャンル別に見てみると、雑誌の冊数は2万冊以上あり、かなりのタイトルが配信されていることがうかがえます。人気の雑誌もひと通りそろっている印象です。
ただ、参加雑誌一覧のようなものが用意されていないので、読みたい雑誌があるかどうかは調べてみなければわかりません。ムックやバックナンバーも相当数あると思われるので、気になる人はAmazonのWebサイトなどから確認が必要です。
また、雑誌に特化した楽天マガジンが有利なのは配信日です。楽天マガジンは紙の雑誌発売日とほぼ同じタイミングで配信されます。参加雑誌の一覧から、読みたい雑誌があるかどうかも調べられます。
Kindle Unlimitedは雑誌の発売日から数日遅れて配信されるものもあり、特に週刊誌にその傾向が強いです。雑誌の最新号をできるだけ早く読みたい人には楽天マガジンをおすすめします。
使いやすさや機能面を比較
次に使いやすさや機能面を比べてみましょう。
Kindle Unlimited | 楽天マガジン | |
---|---|---|
ダウンロード | 手動 | 手動・自動どちらも可 |
検索機能 |
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独自の付属機能 |
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複数端末の同時利用 |
1アカウントにつき スマホ・タブレット・PCなど6台まで |
1アカウントにつき スマホ・タブレット5台、 パソコン2台まで |
どちらも専用のアプリで読みたいタイトルを探して読みます。Kindle Unlimitedは「Kindle」アプリ、楽天マガジンは「楽天マガジン」アプリです。
ダウンロード方法

雑誌をお気に入りに登録

登録した雑誌を自動でダウンロード
楽天マガジンは、基本的には手動でダウンロードしますが、お気に入りに登録した雑誌については、最新号を自動でダウンロードできる機能があります。ダウンロード後はオフラインでも読めます。
Kindle Unlimitedには自動ダウンロード機能はなく、すべて手動でダウンロードします。ダウンロードした本はオフラインでの読書にも対応しています。
検索機能や本の探しやすさ

記事内のキーワードから検索できる

雑誌ごとにバックナンバーがまとまっていて見やすい
楽天マガジンは雑誌名だけでなく記事内のキーワードからも記事を検索できます。さまざまな雑誌の記事から横断的に情報を集められて便利です。
雑誌ごとにバックナンバーもまとまっていて探しやすいです。

Kindle Unlimited対象作品以外の本も表示されてしまう

フィルタで対象本だけを絞り込む
Kindle Unlimitedの検索機能はやや使いづらい印象です。キーワード検索は基本的にタイトルや著者名、出版社などの登録情報でヒットします。それだけでは読み放題の対象ではない本も表示されてしまうので、フィルタでKindle Unlimited対象作品だけを絞り込んで表示させます。
読める本はどれ? Kindle Unlimitedの対象本だけを検索する3つの方法
雑誌ごとにバックナンバーがまとまっていないのも残念なポイントです。

購入履歴などに基づいておすすめ本を提案してくれる

関連本やカスタマーレビューも表示される
ただし、Kindle Unlimitedはリコメンド機能が強力なので、過去の閲覧履歴や読書履歴などからユーザーが興味を持ちそうな本を表示してくれます。本を一冊クリックすると、画面の下の方に関連本が次々と表示されるので、そこから新しい本を探すことも可能です。
カスタマーレビューを読んで、ダウンロードするか判断する目安になるのもKindle Unlimitedならではです。
便利な付属機能

楽天マガジンのホーム画面。表示するジャンルは自由にカスタマイズできる
楽天マガジンはホーム画面に表示するジャンルを自分好みにカスタマイズできます。好きなジャンルだけをまとめて表示し、興味のないジャンルは非表示にすれば、さらに本を見つけやすくなるでしょう。
また、お気に入りのページに印を付ける「ふせん」機能も搭載しています。

フォントの種類やサイズを変更

ハイライトやメモ、辞書機能も充実
Kindle Unlimitedには便利な付属機能が豊富に付いています。ページに目印を付ける「しおり」機能はもちろん、フォントの種類・サイズ変更、自由に書けるメモ機能や大事なところにマーカーを引くハイライト機能、わからない単語を調べる辞書機能、翻訳機能などが充実しています。
一部の書籍では使えない機能もありますが、小説やビジネス書など多くの一般書籍ではすべての機能が使えるので、これらの機能は重宝するでしょう。
閲覧可能ページ・同時に保存できる冊数の違い
閲覧可能なページや、同時に保存しておける冊数の違いについて紹介します。
閲覧可能ページ
一般的に電子版の雑誌は、実際に書店で売られている紙の雑誌とは異なり、電子版では読めない記事やページもあります。週刊誌のスクープ記事などは読み放題の対象外になっていて、各出版社のWebサイトなどから別途購入が必要なのがその例です。また、プレゼントや懸賞などにも応募できません。
雑誌のページ数で比べると、Kindle Unlimitedと楽天マガジンはほぼ同じです。同じ雑誌でも総ページ数が異なるものもありますが、記事の内容には影響せず、広告ページが追加で挿入されているというケースがほとんどです。
ただし、成人向けのページなど一部の表現については扱いが異なります。楽天マガジンでは露出の激しい画像などには塗りつぶしたようなマスクがかけられます。一方アダルト書籍も扱っているKindle Unlimitedは制限がゆるく、ヌードグラビアなども隠されることなく表示されます。
楽天マガジンは一部のタレントを塗りつぶして見えない状態にしていることがあり、Kindle Unlimitedと違いが見られることもあります。
同時に保存しておける冊数の違い

Kindle Unlimitedで同時に保持しておけるのは20冊まで
Kindle Unlimitedは、同時にダウンロードしておける書籍が最大で20冊までという制限があります。
少し面倒ですが、20冊以上読みたい場合は手元にある本のうち、どれかの利用を終了(返却)しなければなりません。ただ、ライブラリにある読み放題対象本が一定数に抑えられるので、ストレージを圧迫する心配がないというメリットもあります。
Kindle Unlimitedで本を返却(利用終了)する方法──端末から削除との違いなども解説
反対に、楽天マガジンには保存できる本の冊数に制限はありません。ストレージ容量に余裕がある限り、いくらでもダウンロードできます。
設定で「お気に入り雑誌を自動ダウンロードする」をオンにしておくと、お気に入りに登録した雑誌の最新号が自動でダウンロードされ、読むときの待ち時間をほぼゼロにできます。
解約手続き後の閲覧期間を比較
Kindle Unlimitedと楽天マガジンは、いつ解約手続きしても次の更新日まで利用できます。更新日になるまでは、本の閲覧やダウンロード、しおり(付箋)など、すべての機能が使えます。
無料体験期間中であっても、解約を決めたならすぐに手続きしても大丈夫です。正確な更新日を覚えていなくて、うっかり自動更新されてしまうミスを防げます。
なお、Kidnle Unlimitedと楽天マガジンは、アプリから解約できません。手続きはどちらもWebサイトからのみ可能です。
Kindle Unlimitedを解約・退会する方法 ダウンロードした本はいつまで読める? 楽天マガジンを解約する方法 退会後はいつまで読める?
【まとめ】Kindle Unlimitedと楽天マガジン、どっちがおすすめ?
最後にKindle Unlimitedと楽天マガジンがそれぞれどんな人に向いているかをまとめます。
和書全般を読むならKindle Unlimited

Kindle Unlimitedは、小説・ビジネス書・雑誌・マンガなど豊富なジャンルを取りそろえ、和書・洋書合わせて200万冊以上の本が読み放題になります。雑誌以外のジャンルも読みたいのであれば、Kindle Unlimitedを選択する以外ありません。
料金は月額980円で楽天マガジンよりも割高ですが、本のラインナップ数を考えると妥当な値段かもしれません。Kindleアプリの付属機能として、しおりやメモ、ハイライト、辞書機能なども便利なので、本を読みながら学びを深めるのにも役立ちます。
初回登録時には無料で30日間サービスを使えて、気に入らなければいつでも解約可能なので、気軽に登録できるところも魅力の一つです。
雑誌が中心なら楽天マガジン

雑誌を中心に読みたい人には楽天マガジンが合っています。
雑誌のメリットは情報の鮮度です。楽天マガジンなら1000誌以上と十分なタイトル数があり、雑誌の発売日とほぼ同じタイミングで読むことができます。お気に入り登録した雑誌は、最新号を自動でダウンロードしてくれます。
楽天マガジンアプリの検索しやすさ、見やすさの点でとても使い勝手がよく、ストレスなく利用できるでしょう。また、年間プランを利用すればかなり料金が安くなり、コスパの高いサービスといえます。単体で利用するのもいいですが、Kindle Unlimitedと併用するのもおすすめです。
まずは、31日間の無料体験でサービスが自分に合っているか試してみてはいかがでしょうか。