LINEで複数アカウントを作成する4つの方法──サブアカウントの注意点についても解説
LINE(ライン)のアカウントを2つ以上作って、プライベート用と仕事用といったように複数使い分けたいと考える人も多いはず。本記事では、LINEにおいてメインアカウントとは別に、サブアカウントを作成・運用する方法を4つ紹介します。
LINEアカウントを2つ以上複数作成するときの注意点
そもそもLINEアカウントは、1人が複数持つことは想定されていません。複数アカウントの取り扱いにはさまざまな制限やリスクがあるので、事前に確認しておきましょう。
FacebookログインでLINEアカウントの新規作成はできない
2020年4月上旬頃にFacebookアカウントによる登録機能の提供が終了し、LINEの新規登録方法は「電話番号」によるSMS・通話認証の一択となりました。
とはいえ、LINEアプリにFacebook連携の機能自体は残っています。つまり、Facebook連携したLINEアカウントは引き続き利用でき、機種変更などでLINEアカウントを引き継ぐ際にもFacebookログインが可能だということです。
このFacebook連携を利用すれば、電話番号を1つしか持っていなくても、以下のとおり2つ目のサブアカウントを作成できます。
メインアカウントをFacebookに連携してログインし直すと、LINEに登録していた電話番号が解除される
その結果、電話番号がどのアカウントにも紐付いていない状態になり、サブアカウントの新規登録に利用できる
ログインできるのは1台のスマホにつき1アカウントまで
スマホ版LINE(iPhone/Androidスマホ)と同じアカウントで同時にログインして使えるのは、パソコンやiPadに限られる
サブアカウントを作ること自体は可能ですが、その運用方法は決して便利とはいえないのが現状。というのも、LINEはスマホ1台につき、1つのLINEアカウントしかログインできない仕様になっているからです。
アカウントを切り替える度に、一度スマホからLINEアプリをアンインストールし再インストールする、という面倒な手順を踏まなければなりません。またLINEアプリのアンインストールには、トーク履歴が消えてしまうリスクも伴います(バックアップ忘れなど)。
その点、後述するLINE WORKSやオープンチャット機能はワンタップでアカウントの切り替えが可能なので、運用面での利便性はこちらのほうが高いといえます。
方法1:メインアカウントをFacebook連携後、電話番号でサブアカウントを作成する
Facebook連携でLINEのサブアカウントを作成する仕組みがわかったところで、具体的な手順を解説していきます。
ステップ1:メインアカウントをFacebookに連携して電話番号を解除する
サブアカウントを作成する前に、メインアカウントをFacebook連携して電話番号を解除する必要があります。
ここで注意が必要なのが、電話番号を解除すると使えなくなるサービスがいくつかあること。
- 電話番号による友だち検索
- 友だち自動追加の機能
- LINE Pay(ラインペイ)の利用
- LINEポイントの利用
- LINE STOREの利用
- LINE Outの利用
保有しているLINE Pay残高やLINEポイントなどのデータは消えませんが、Facebook連携のみで保持するメインアカウントではサービス自体の利用ができなくなってしまいます。もし固定電話などの番号があれば登録・認証することで元通りになりますが、用意できない場合は自力ではどうしようもありません。
このような注意点があることを承知したうえで、なお使いたい場合に限り、以下の手順でサブアカウントを作成してみてください。
1LINEのアカウント設定で「Facebook連携する」ボタンをタップする
Facebookアカウントを持っている人もそうでない人も、まずはLINEの「ホーム」タブで設定ボタン[]から[アカウント]へと進み、「Facebook」の項目にある[連携する]ボタンをタップします。
すると、Facebookのログイン画面が開きます。Facebookアカウントを持っている人は、Facebookに登録の電話番号もしくはメールアドレス、パスワードを入力し、[ログイン]ボタンを押してください。
Facebookアカウントを持っていない人は、アカウントの作成をタップして案内に従ってFacebookアカウントを作成しましょう。
ログインすると上のような画面が表示されるので、[○○としてログイン]を押しましょう。これで、LINEアカウントのFacebook連携は完了です。
しばらくすると、LINEアプリのアカウント画面に切り替わります。「Facebook」の項目を確認し、表示が「連携する」から「連携解除」に変わっていれば連携が完了しています。
2トーク履歴をバックアップする
左:LINEアプリの「ホーム」タブから設定ボタン[]→[トーク]へ進む右:[トーク履歴のバックアップ・復元](iOS版は[トークのバックアップ])をタップ
LINEアプリのアンインストール前に、トーク履歴をバックアップします。バックアップをおこなわないままLINEアプリをアンインストールすると、トーク履歴がすべて消えてしまうので注意してください(友だちリストやスタンプなど他のデータは消えません)。
「ホーム」タブの設定ボタン[]から[トーク履歴のバックアップ・復元](iOS版は[トークのバックアップ])へ進み、しっかりバックアップをとっておきましょう。
下記記事でアカウント引き継ぎに必要な準備を詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。

3LINEアプリをアンインストールして再インストールする
トーク履歴のバックアップができたら、LINEアプリをアンインストールしましょう。スマホのホーム画面上で、LINEアプリのアイコンを長押しします。
iPhoneの場合、クイックアクションメニューが表示されるので、[Appを削除]をタップ。これでアンインストールできます。
Androidスマホの場合も、ホーム画面上でLINEアプリのアイコンを長押しします。
機種にもよりますが、アプリをドラッグして画面上部に表示される「アンインストール」に移動、もしくは展開したメニューで[アンインストール]を選択すると、アンインストールできるケースがほとんどです。
アンインストール後、Google PlayやApp StoreでLINEアプリを再びインストール・起動してください。
4LINEのログイン画面で「Facebook」を選択する
インストールが完了したら、「LINEへようこそ」の画面が表示されるので、[ログイン]をタップします。
iOS版では3つ、Android版では2つのログイン方法が表示されるので、電話番号入力ではなく[Facebookで続ける]を選び、次の画面で再び[Facebookログイン]をタップします。
端末によっては、LINEでFacebookにログインするための確認画面が表示されるので、[続ける]をタップして進んでください。
5連携したFacebookアカウントの情報を入力する
ログイン画面が表示されたら、連携したFacebookアカウントのメールアドレスとパスワードを入力し、[ログイン]ボタンをタップ。
LINEアカウントとFacebookアカウントが正常に連携されていれば、「すでにLINEにFacebookを使用してログインしたことがあります。」の画面が表示されるので、[次へ]ボタンをタップして進みましょう。
ちなみに、別途Facebookアプリをインストール・ログインしている場合、このステップは飛ばされて、すぐに連携アカウントが割り出されるケースがあります。
6メインアカウントが検出されたら「ログイン」をタップ
事前にFacebookアカウントと連携させたメインアカウントが割り出されます。「○○としてログイン」と表示されたアイコンとアカウント名に間違いがなければ、[ログイン]をタップしてください。
なお、ここではLINEの「パスワード入力」は求められないようです。
7トーク履歴を復元(スキップしてOK)
続いてトーク履歴の復元画面が表示されますが、このあとすぐにアプリをアンインストールするのでわざわざ復元させる必要はありません。[あとで]をタップして先に進みましょう。
8必要であれば年齢確認をする
任意で年齢確認をおこないます。年齢確認はいつでもおこなえるので、先を急ぎたければ後回しにしても大丈夫です。
左:ログイン完了後に「電話番号が登録されていません」と表示される右:「ホーム」タブ設定ボタン[]→[アカウント]の画面でも電話番号の登録がないことが確認できる
最後に「電話番号が登録されていません」と表示されていれば、Facebook連携とログインは完了です。これで、メインアカウントに登録していた電話番号が解除されました。
ステップ2:サブアカウントを電話番号認証で作成する
いよいよLINEのサブアカウントを作成する工程に入ります。
1LINEアプリをアンインストールして再インストールする
サブアカウントを作成するには、一度LINEアプリをスマホに入れ直さなければなりません。
前述と同じ要領で、アンインストールと再インストールをおこないましょう。
2電話番号認証をする
LINEアプリを起動したら、最初の画面で[新規登録]を選択してください。
次の画面で、端末の電話番号(これまでメインアカウントに登録していた電話番号)を入力し、[→]ボタンをタップします。
「上記の電話番号にSMSで認証番号を送ります」のメッセージが表示されるので、[送信]を押します。入力した番号のSMS宛てにLINEから4桁の認証番号が届くので、30分以内に取得した認証番号を入力してださい。
SMS機能でなく音声通話で認証したい場合は、「認証番号を入力」画面で[通話による認証]をタップ。しばらくすると登録した電話番号宛てに着信があり、「こちらはLINEです。認証番号は○○○○です」というアナウンスが流れます。案内された認証番号を入力しましょう。
3「アカウントを新規作成」を選択する
認証した電話番号はメインアカウントから解除されている状態なので、どのアカウントにも紐付いていない旨が表示されます。
ここで、[アカウントを新規作成]をタップしてください。
4サブアカウントのパスワードを登録する
続いて、LINEアカウントにログインするためのパスワードを登録します。半角英字と半角数字の両方を含む半角6文字以上で任意のものを設定してください。
このパスワードは、メインアカウントとサブアカウントを切り替える際に必ず必要となる非常に大事なものです。セキュリティも念頭に置きつつ、覚えやすい馴染みのあるパスワードを設定するのが無難でしょう。
5サブアカウントのプロフィールアイコンと名前を決める
ここで、サブアカウントのアイコンと名前を登録しましょう。丸いプロフィールアイコンをタップすると、写真の撮影またはアルバムから写真を選択できます。
アイコンと名前はいつでも変更可能なので、ひとまず暫定的なものを設定しておいても構いません。
6友だち追加設定をする
続いて、友だち追加設定のオン・オフ設定をおこないます。これはざっくり言うと、スマホのアドレス帳に電話番号を登録している人が、お互いにLINEの「友だち」として自動的に追加される設定です。
ここはひとまず、オフにしておく(チェックを両方外す)ことを推奨します。
というのも、今回はこれまでメインアカウントに紐付いていた電話番号でサブアカウントを作成しています。その結果、メインアカウントで友だちだった人のLINEに、いきなりサブアカウントが自動で友だち追加されてしまう、ということになりかねないからです。

9必要に応じて年齢確認をする
必要であれば、年齢確認をおこないます。いつでも設定できるため、[あとで]をタップして後回しにしても大丈夫です(年齢確認の用途や手順については下記記事を参照)。

最後に「サービス向上のための情報利用に関するお願い」が表示されるので、目を通して問題なければ「同意する」、気がかりなことがあれば「同意しない」を選択しましょう。
これで、サブアカウントの作成は完了です。「ホーム」タブの設定ボタン[]から[アカウント]に進み「電話番号」欄を見ると、これまでメインアカウントに登録していた電話番号が記載されています。
ステップ3:サブアカウントとメインアカウントを切り替える
LINEアプリでサブアカウントとメインアカウントを切り替える方法も忘れずに確認しておきましょう。
1トーク履歴をバックアップする
左:LINEアプリの「ホーム」タブから設定ボタン[]→[トーク]へ進む右:[トーク履歴のバックアップ・復元](iOS版は[トークのバックアップ])をタップ
アカウントを切り替える際は、直前に使っていたアカウントのトーク履歴をバックアップしましょう。
なお、頻繁にアカウントを切り替えたいなら、自動バックアップを設定しておくのがおすすめです。バックアップ頻度を「毎日」に指定しておけば、万が一バックアップを忘れてしまっても直近までトーク履歴を復元できます。
トーク履歴は、保存先が同じGoogleドライブ・iCloudでもメインアカウント・サブアカウント別でバックアップデータが保存されます。サブアカウントでバックアップをしても、メインアカウントのトーク履歴に上書きされることはないので安心してください。
2LINEアプリをアンインストール・再インストールする
サブアカウントとメインアカウントを切り替えるためには、LINEアプリのインストール直後のログイン画面を表示されなければなりません。
前述と同じ要領で、アンインストールと再インストールをおこないましょう。
3「Facebook」か「電話番号」かを選択する
左:最初の画面で「ログイン」を選択右:メインアカウントに切り替えるには「Facebook」を選択、サブアカウントに切り替えるには「電話番号」を選択
メインアカウントは「Facebook」に、サブアカウントは「電話番号」にそれぞれ紐付いている状態です。
メインアカウントに戻す場合は「Facebookで続ける」を選択し、ステップ1と同じ手順でログインしましょう。
逆にサブアカウントに切り替える際は、「電話番号でログイン」をタップして電話番号認証を済ませたら、ステップ2で設定したパスワードを入力してログインしてください。
4トーク履歴を復元する
「トーク履歴を復元」の画面が表示されたら、[トーク履歴を復元]ボタンをタップします。
Android版LINEの場合はGoogleアカウントを選択をタップし、バックアップをとったGoogleアカウントを選択してください。バックアップが正常におこなわれていれば、前回のバックアップ:の項目に当日の日付と時間が記載されているはずです。
確認できたら、[トーク履歴を復元]をタップしましょう。これで、各アカウントに応じたトーク履歴が復元されます。
あとは、必要に応じて友だち追加設定や年齢確認を済ませれば、アカウントの切り替えは完了です。
5スタンプを再ダウンロードする
アンインストール直後のLINEでは、トークルームで使えるスタンプが初期化されているので再ダウンロードが必要です。
トークルームでスタンプアイコンをタップし、設定ボタン[]をタップ。メニューから[マイスタンプ]を選択してください。
「マイスタンプ」画面で個々のスタンプの右にあるダウンロードボタンをタップすると、スタンプがトークメニューに表示されます。一括で再ダウンロードしたい場合は、画面下部の[すべてダウンロード]をタップしましょう。

方法2:固定電話などの電話番号で2つ目のLINEアカウントを作成する
自宅の固定電話やガラケーなどスマホとは別の電話番号を持っているなら、iPad・Androidタブレット、もしくは機種変更などで解約した古いスマホ(Wi-Fi接続は必須)などを使って、2つ目のLINEアカウントを作成できます。
固定電話やガラケーの電話番号を利用してLINEアカウントを作成する方法は、以下の記事を参照してください。

方法3:LINEのオープンチャット機能を利用する
シーンごとにアカウントを複数使い分けるという用途なら、「オープンチャット」を使うのもおすすめです。オープンチャットは、友達リストに関係なく不特定多数の人と匿名で会話できる機能で、2019年8月にリリースされました。
オープンチャットごとにアカウント名とプロフィール画像を設定できる
知らない人とも安心して気軽に会話できるように、LINEのアカウントと切り離して、オープンチャットだけのニックネームとアイコンを設定できる仕組みになっています。
オープンチャット上でやりとりしたとしても、LINEのメインアカウントが特定されることはありません。そのため、実質的に複数のLINEアカウントを使っているのと同様の状態となるわけです。
バイトやイベントなどの業務連絡にLINEを利用したい場合、オープンチャット上で専用のグループを作ってメンバーを招待すれば、メインのLINEアカウントを通すことなくメッセージのやりとりができます。
また、通常のグループトークとほぼ同様の操作感で使えるのも、オープンチャットのメリットのひとつ。メッセージやスタンプ、写真などを投稿できるほか、ノートやアルバム、投票といった機能も利用できます。
オープンチャットはLINEアプリ内に組み込まれた機能なので、わざわざ専用アプリのインストールをする必要はありません。利用する場合は「ホーム」タブの[オープンチャット]ボタンをタップし、続く画面で[オープンチャットを作成]を押してオープンチャットの名前などを設定しましょう。
QRコードや参加リンクを共有してメンバーを招待すれば、オープンチャットでの会話が可能になります。オープンチャットの詳しい使い方については、以下の記事を参照してください。

方法4:LINE WORKSでビジネス用のアカウントを作成する
「LINE WORKS」はいわゆるビジネス版のLINE。プライベート用と仕事用で、LINEアカウントを使い分けたいという人のニーズに答えたサービスです。
別途アプリのインストールが必要ですが、無料で始められます。
メッセージやスタンプ送信はもちろん、掲示板、カレンダー、アドレス帳、アンケートなど、仕事で活用できる機能を中心に取り揃えられています。
「LINE」と「LINE WORKS」はそもそも別のアプリなので、プライベートで送るはずだったメッセージをうっかり上司に送ってしまうなどの予期せぬ“誤爆”に見舞われることもありません。
LINEのメインアカウントに登録している電話番号と同じものを使って、LINE WORKSのアカウントが作成できます。
ただし利用には、メンバー全員が「LINE WORKS」のアプリをインストールして会員登録をおこなう必要があります。その点、オープンチャットと比べると、使い始めのハードルは高いといえるでしょう。
検証したLINEのバージョン:iOS版10.17.0、Android版10.18.2