「仕事用の番号が必要になった」「別の番号で本人認証したい」「個人情報を記入する際にメインの番号を使いたくない」といったように、スマホで2つ目の電話番号を取得したいというニーズは意外と高いものです。
とはいえ、具体的にどんな方法があるのか、どんな手順で取得したらいいのか、どのくらいコストがかかるのか、イメージしづらい人も少なくないはず。電話番号だけ欲しいということなら、コストも極力抑えたいところでしょう。
そこで本記事では、2つ目の電話番号取得におすすめなサブ回線や、スマホで2つ目の電話番号を取得する方法についてわかりやすく解説します。
サービス名・プラン名 | 月額料金 | データ容量 | 通話料金 |
---|---|---|---|
povo2.0(ベースプラン) | 0円※ | トッピング制 | 22円/30秒 |
mineo(マイそくスーパーライト) | 月額250円 | 低速無制限(32kbps) | 22円/30秒(専用アプリ利用で10円/30秒) |
HISモバイル(自由自在プラン) | 月額280円〜 | 100MB〜(従量制) | 9円/30秒 |
日本通信SIM(合理的シンプル290プラン) | 290円 | 1GB | 11円/30秒 |
イオンモバイル(音声0.5GBプラン) | 803円 | 0.5GB | 22円/30秒(専用アプリ利用で11円/30秒) |
IIJmio(ギガプラン) | 850円 | 2GB | 22円/30秒(専用アプリ利用で11円/30秒) |
LINEMO(ミニプラン) | 990円 | 3GB | 22円/30秒 |
楽天モバイル(Rakuten最強プラン) | 1078円〜3278円 | 3GB〜無制限 | 22円/30秒(Rakuten Link利用で通話無料) |
※180日以内に有料トッピングの購入か、通話・SMSで合計660円以上の利用がない場合、利用停止・契約解除の対象となる
電話番号を複数持つ方法を比較、自分にぴったりのサービスはどれ?
スマホ1台で2つ目の電話番号を持つ方法にはいくつかの選択肢があり、それぞれに特徴があります。
どの方法が最適かは、「何のために使いたいか」によって大きく変わります。以下に代表的な手段を紹介するので、自分のニーズに合った方法を選びましょう。
番号の種類 | 音声通話 | データ通信 | SMS | 音声通話 | |
---|---|---|---|---|---|
方法1:音声通話機能付きのSIMを契約する | 携帯番号(090/080/070) | ○ | ○ | ○ | ○ |
方法2:SMS機能付きデータ通信専用SIMを契約する | 携帯番号(090/080/070) | ○ | ○ | ○ | ✕ |
方法3:IP電話サービスを利用する | IP電話番号(050で始まる) | ○ | ✕ | ✕ | ✕ |
本格的なサブ回線が欲しい人には「音声通話機能付きSIM」
2つ目の電話番号を持つ手段として、最も実用的なのは、新たに通信事業者(キャリアや格安SIM)で音声通話機能付きのSIMを追加契約する方法です。

1つ目の番号が物理SIMカードの場合、2つ目の番号はeSIMで運用するケースが多い
手持ちのスマホがSIMを2枚使える仕様(デュアルSIM)であれば、1台のスマホで2つの電話番号を同時に利用できます。
1つ目の電話番号を物理SIMカードで運用している場合、2つ目の電話番号はeSIMで運用するケースが一般的です。eSIMはスマホ本体に内蔵されたデジタルSIMなので、物理SIMカードスロットをもう一つ必要とせずに2つの電話番号を管理できます。
電話番号 | 携帯番号(090/080/070) |
---|---|
機能 | 音声通話・データ通信・SMS |
メリット |
|
デメリット |
|
電話番号の取得方法 |
|
メイン回線と同じように、サブ回線でも安定した通話品質とデータ通信を利用できるため、ビジネス利用や重要な連絡にも安心して使えます。仕事とプライベートの番号を明確に分けたい人や、それぞれの番号で通話やデータ通信を本格的に利用したい人に最適です。
また、大手キャリアから格安SIMまで、多くの通信事業者からさまざまなプランや料金が提供されているため、選択肢が豊富なのも魅力。しっかりと比較検討して自分の使い方や予算にぴったりのサービスを見つけましょう。
おすすめの音声通話SIMをチェック
サービス名・プラン名 | 月額料金 | データ容量 | 通話料金 |
---|---|---|---|
povo2.0(ベースプラン) | 0円※ | トッピング制 | 22円/30秒 |
mineo(マイそくスーパーライト) | 月額250円 | 低速無制限(32kbps) | 22円/30秒(専用アプリ利用で10円/30秒) |
HISモバイル(自由自在プラン) | 月額280円〜 | 100MB〜(従量制) | 9円/30秒 |
日本通信SIM(合理的シンプル290プラン) | 290円 | 1GB | 11円/30秒 |
イオンモバイル(音声0.5GBプラン) | 803円 | 0.5GB | 22円/30秒(専用アプリ利用で11円/30秒) |
IIJmio(ギガプラン) | 850円 | 2GB | 22円/30秒(専用アプリ利用で11円/30秒) |
LINEMO(ミニプラン) | 990円 | 3GB | 22円/30秒 |
楽天モバイル(Rakuten最強プラン) | 1078円〜3278円 | 3GB〜無制限 | 22円/30秒(Rakuten Link利用で通話無料) |
※180日以内に有料トッピングの購入か、通話・SMSで合計660円以上の利用がない場合、利用停止・契約解除の対象となる。
SMS認証など用途を限定したい人には「SMS機能付きデータ通信専用SIM」
Webサービスやアプリの新規登録、本人確認などSMS認証が求められる場面で活用したいのであれば、「SMS機能付きデータ通信専用SIM」を契約するのも有効な選択肢です。

1つ目の番号が物理SIMカードの場合、2つ目の番号はeSIMで運用するケースが多い
手持ちの端末が「デュアルSIM対応端末」であれば、スマホを買い替えることなく2つ目の電話番号として運用が可能です。
音声通話SIMと同様、1つ目の電話番号を物理SIMカードで運用している場合、2つ目の電話番号はeSIMで運用するケースが一般的です。
電話番号 | 携帯番号(090/080/070) |
---|---|
機能 | データ通信・SMS |
メリット |
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デメリット |
|
電話番号の取得方法 |
|
SMS認証は、多くのオンラインサービスで本人確認の主流となっています。複数のアカウントを使い分けたい場合など、複数電話番号でSMS機能を使えると便利です。また、SMS機能付きのデータ通信専用SIMは、音声通話機能がない分、契約する事業者によっては月額料金を抑えられる可能性があります。
ただ、音声通話機能付きSIMとの月額料金の差がほとんどない事業者もあります。契約前に両者をよく比較するのがおすすめです。
おすすめのSMS付きデータ通信SIMをチェック
サービス名 | データ通信プラン月額料金(最小) | SMSオプション(月額) | 合計月額料金 |
---|---|---|---|
HISモバイル(ビタッ!プラン) | 198円(100MBまで) | 154円(ドコモ回線のみ) | 352円 |
LinksMate(SMS+データ通信) | 297円(100MB~1GB) | SMS機能込み | 297円 |
mineo(マイそくコースのシングルタイプ) | 660円(最大300kbps) | SMS機能込み | 660円 |
y.u mobile(シングルプラン 5GB) | 800円(5GB) | 132円 | 932円 |
イオンモバイル(データプラン) | 528円(1GB) |
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とにかく安く・手軽に番号を持ちたい人には「 IP電話サービス」

IP電話サービスでは、「050」で始まる電話番号を取得できます。IP電話サービスは、スマホに専用アプリをインストールするだけで利用できるケースが多いです。手持ちのスマホがデュアルSIM(eSIMを含む)に対応していなくても問題ありません。
電話番号 | IP電話番号(050〜) |
---|---|
機能 | 音声通話 |
メリット |
|
デメリット |
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電話番号の取得方法 |
|
基本料金が無料のことも多く、有料でも数百円程度と非常に安価。通話料も一般的な携帯電話回線と比べて格安な傾向にあるため、「とにかく費用を抑えたい」という人には最適でしょう。
ただし、IP電話サービスでは「SMS認証ができない」「緊急通報ができない」など制限も多いので注意が必要。あくまで「通話発信を安く済ませたい」「特定の相手への連絡用に使いたい」といった、限定的な目的での利用に向いています。
おすすめの個人向けIP電話サービスをチェック
サービス名 | 月額料金 |
---|---|
My050 | 設定費(550円)と番号維持費(550円/6ヶ月毎) |
auひかり 050番号サービス | 月額165円(税込) |
SUBLINE(パーソナルプラン) | 月額550円(税込) |
050 plus※新規受付終了 |
- |
SMARTalk※新規受付終了 | - |
方法1:音声通話機能付きのSIMを追加で契約する
2つ目の電話番号を持つ方法として最もオーソドックスなのは、新たに通信事業者(キャリアや格安SIM)で音声通話機能付きのSIMを追加契約する方法です。
メリット・デメリット
音声通話機能付きのSIM(回線)を契約するメリットをまとめました。各項目をタップすると詳しい解説が表示されます。
メリット1:通話品質が安定している
音声通話SIMが提供する通話は、通信事業者が構築・運用する専用の音声通話回線を使用しています。これは、インターネット通信とは異なる、通話に特化したインフラです。そのため、LINE通話やIP電話のようにインターネット回線の混雑状況やWi-Fiの強度に左右されません。
通信状況が不安定な場所でも音声が途切れたり遅延したりする心配が少なく、クリアで安定した通話品質が保証されます。
メリット2:本人認証の制限がない
音声通話SIMの番号であれば、SMS認証はもちろんのこと、音声認証までカバーできます。
たとえば、電話番号にかかってきた自動音声ガイダンスを聞いて認証コードを入力する、あるいはオペレーターと直接話して本人確認をおこなうといった、SMSだけでは完結しない認証プロセスもスムーズに突破できます。本人確認や二段階認証に使う番号を求めている人こそ、音声通話SIMを選ぶことをおすすめします。
メリット3:MNP(電話番号を引き継いで乗り換え)に対応
音声通話SIMで取得した携帯電話番号は、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)の対象となります。電話番号を変えることなく、その時々で最もお得なキャリアや料金プランに柔軟に乗り換えられるというわけです。
これは、IP電話やSMS付きデータSIMでは利用できない、音声通話SIMならではのメリットです。 「最初は格安SIMで番号を持っていたけれど利用頻度が増えたので大手キャリアに移行する」というようなことが自由にできます。
SMS機能付きのデータ通信専用SIMのデメリットをまとめました。各項目をタップすると詳しい解説が表示されます。
デメリット1:コストがかかる傾向にある
音声通話SIMは、データ通信SIMやIP電話サービスと比較して、月額基本料金が高くなる傾向にあります。2つ目の番号の利用目的が曖昧だと、持っていても使わずに月額料金が無駄になってしまうかもしれません。
とはいえ、「povo 2.0」のように基本料金0円から運用できるサービスも存在します。自身の利用ニーズに合わせて適切なサービス・プランを選べば、むしろIP電話やデータ通信SIMよりコストを抑えることも十分に可能です。
デメリット2:スマホがデュアルSIMに対応している必要がある
1台のスマホで2つの電話番号を使い分けるには、スマホが「デュアルSIM(eSIM)」に対応している必要があります。デュアルSIMとは、その名の通り1台のスマホに2つのSIMを挿入・設定し、両方の回線を切り替えて使える機能です。
近年、デュアルSIM機能は広く普及しているものの、古い機種や一部の廉価版スマホでは対応していない場合があります。対応していない場合は、別途2台目のスマホを持つか、対応機種に買い替えなければなりません。
電話番号を取得する手順
2つ目の音声通話SIM(電話番号)を追加する手順をざっくり解説します。
手持ちの端末がデュアルSIM対応か確認する
まず、手持ちのスマホがSIMを2枚使える仕様(デュアルSIM)になっているか確認しなければなりません。
具体的には、以下のいずれかのパターンに当てはまっている端末ならデュアルSIM仕様だと判断してよいでしょう。
パターン1:SIMカードスロット搭載かつeSIM対応の端末
1つのSIMカードスロットに加え、eSIM(端末に内蔵されたデジタルSIM)を利用できるタイプです。Android端末やiPhoneの多くの機種で採用されており、最もポピュラーなデュアルSIM運用方法だといえます。
このタイプの端末を持っている人で現在メイン回線を「SIMカード(物理SIM)」で運用している場合、2つ目の回線に申し込む際に必ずeSIMを選択してください。
パターン2:SIMカードスロットが2つ搭載されている端末
OPPOやXiaomi、Xperiaなど、一部のAndroid端末で採用されているタイプです。iPhoneの場合、SIMカードスロットが2つ搭載されているモデルは日本では販売されていません。
このタイプの端末を持っている人は、2つ目の電話番号を申し込む際に必ず「SIMカード」を選択してください。
パターン3:2つ以上のeSIMを同時に利用できる端末
最近は、2つのeSIMを同時に利用できる「デュアルeSIM」仕様の端末も増えています。たとえば、iPhoneではiPhone 13シリーズ以降のモデルが、PixelではPixel 7シリーズ以降のモデルがこの機能に対応しています。
とはいえ、このタイプの端末はほとんどがSIMカードスロットも備えており、物理SIMカードも使えないことはありません。
手持ちのスマホが上記いずれのタイプにも対応していない場合は、1台のスマホで2つの回線を使い分けることはできません。別途2台目のスマホを持つか、デュアルSIM対応機種に買い替える必要があります。
契約したい事業者・プランを選択する
次に、2つ目の電話番号として契約したい通信事業者(キャリアやMVNO)を選び、そのWebサイトへアクセスします。おすすめの通信事業者およびデータ容量プランは以下の通りです。
音声通話機能付き回線おすすめ一覧 サービス名・プラン名 月額料金 データ容量 通話料金 povo2.0(ベースプラン) 基本料0円 トッピング制 22円/30秒 mineo(マイそくスーパーライト) 月額250円 低速無制限(32kbps) 22円/30秒(専用アプリ利用で10円/30秒) HISモバイル(自由自在プラン) 月額280円〜 100MB〜(従量制) 9円/30秒 日本通信SIM(合理的シンプル290プラン) 290円 1GB 11円/30秒 イオンモバイル(音声0.5GBプラン) 803円 0.5GB 22円/30秒(専用アプリ利用で11円/30秒) IIJmio(モバイルサービス ギガプラン) 850円〜 2GB 22円/30秒(専用アプリ利用で11円/30秒) LINEMO(ミニプラン) 990円〜 3GB 22円/30秒 楽天モバイル(Rakuten最強プラン) 1078円〜3278円 3GB〜無制限(従量制) 22円/30秒(Rakuten Link利用で通話無料) 本人確認書類と支払い方法の用意
マイナンバーカードなどを写真で撮影してアップロードする
音声通話SIMの契約には、本人確認が法律で義務付けられています。運転免許証、マイナンバーカードなどの公的な本人確認書類が必要です。オンライン契約の場合、これらをカメラで撮影してアップロードしたり、SIMカードの受取時に配達員に提示したりといった手続きが発生します。
また、月額料金の支払い方法として、クレジットカードまたは銀行口座の登録が求められることがほとんどです。これらを持っていない人は、あらかじめ用意しておくのがおすすめです。
eSIMプロファイルのダウンロードまたはSIMカードの発行を待つ
契約手続きが完了したら、eSIMプロファイルのダウンロード、またはSIMカードの発行を待ちましょう。eSIMの場合、一般的には契約後数分〜数時間で、eSIMプロファイルのダウンロードに必要なQRコードなどがメールで送られてきます。物理SIMカードの到着を待つ必要がないため、最短で即日開通も可能です。
物理SIMカードの場合は、SIMカードが自宅へ郵送されてくるのを待ちます。通常、数日かかることが多いです。
eSIMアクティベートもしくはSIMカードを挿入して回線を開通する
SIMが手元に届いたら、いよいよスマホに設定します。選択したSIMのタイプに応じて確認してください。
eSIMアクティベートのやり方
楽天モバイルのeSIMプロファイル ダウンロード用QRコード
eSIMアクティベートのやり方は、契約した通信事業者によって異なりますが、送られてきたQRコードを読み取ってeSIMプロファイルをダウンロードする形式が多いです。
基本的には画面の指示に従って操作すれば、誰でも簡単に設定を完了できます。
SIMカード挿入のやり方
SIMピンを用意する
SIMトレイを引き出すにあたって、「SIMピン」を用意します。同梱されていない場合は自身で用意しなければなりません。
見当たらない場合は、ペーパークリップ、つまようじ、安全ピンなど、身近にある先端が細いものでも代用可能です。
端末の側面や上部にある小さな穴をSIM取り出し用ピンなどでプッシュ
続いて、端末の側面や上部にある小さな穴をSIM取り出し用ピンなどでプッシュして、挿し込み口(トレイ)を取り出します。
一部Androidスマホ(Xperiaなど)穴がないタイプは、そのままトレイを爪で引き出して取り出せます。
SIMカードをセットする
トレイが引き出せたら、SIMカードを乗せて挿し込みます。このとき、斜めに欠けている角部分が合うようにSIMカードを置き、トレイと端末のプッシュ穴の位置を合わせて水平に押し込むと正しい向きで装着できます。
データ通信に使うSIM(回線)を切り替える
「モバイル通信」をタップする
「モバイルデータ通信」をタップ
iPhoneの「設定」アプリから[モバイル通信]→[モバイルデータ通信]の順にタップします。
回線を切り替える
この画面でデータ通信に優先的に利用するSIM(回線)を選択できます。
優先的に利用するSIM(メイン回線・サブ回線)は、状況に応じて柔軟に切り替えるのがおすすめ。通信の安定性を高めたり、コストを抑えたりと、デュアルSIMを最大限に活かすことができます。
Androidスマホの場合、デュアルSIMの設定方法は機種によって異なりますが、多くの場合は「ネットワークとインターネット」→「SIM」から操作できます。
SMSの送信に使うSIM(回線)を切り替える
「差出人」をタップする
「主回線」か「副回線」を選択する
SMSを発信する際は、その都度使用する回線を「メイン回線」「サブ回線」か選択できます。設定次第で、発信に使用する回線をどちらか一方に固定しておくことも可能です。
SMSの受信に使うSIM(回線)を切り替える
主回線・副回線が記載される
一般的に、デュアルSIM対応端末であれば2つの電話番号の同時待ち受けが可能です。つまり、手動でSIMを切り替えることなく、どちらの電話番号宛てのSMSでも受信できるというわけです。iPhone・Androidスマホともに、特に設定は必要ありません。
たとえば筆者のiPhone Xでは、メイン回線(au)の番号宛のSMSも、サブ回線(楽天モバイル)の番号宛のSMSも、両方同じ電話アプリで着信できます。上の画像のように、どちらの番号宛に受信したSMSなのかもひと目で分かる仕様です。
電話の発信に使うSIM(回線)を切り替える
「キーパッド」タブの左上にあるボタンをタップ
電話の発信に利用する回線を選択する
電話を発信する際は、その都度使用する回線を「メイン回線(主回線)」と「サブ回線(副回線)」から選択できます。
電話アプリの「キーパッド」タブに表示されている左上のアイコンが、電話を発信する際に使用される回線を示しています。このアイコンをタップすると、発信時に利用する回線が簡単に切り替えられる仕組みです。なお、設定次第で発信に使用する回線をどちらか一方に固定しておくことも可能です。
電話の着信に使うSIM(回線)を切り替える
副回線の番号宛てに電話が掛かってきた状態
主回線の番号宛てに電話が掛かってきた状態
一般的に、デュアルSIM対応端末であれば2つの電話番号の同時待ち受けが可能です。手動でSIMを切り替えることなく、どちらの電話番号にかかってきた電話でも着信できるというわけです。iPhone・Androidスマホともに、特に設定は必要ありません。
たとえば筆者のiPhone Xでは、メイン回線(au)の番号宛の電話も、サブ回線(楽天モバイル)の番号宛の電話も、両方同じ電話アプリで着信できます。上の画像のように、どちらの番号宛に電話がかかっているのかもひと目で分かる仕様です。
主なサービス・料金一覧
音声通話付きSIMのおすすめをピックアップしました。 料金は変動する可能性があるため、必ず各社の公式サイトで最新情報を確認してください。
また、ここではサブ回線として活用することを想定して、データ容量が少なめ(〜数GB程度)のプランを中心に紹介します。
サービス名・プラン名 | 月額料金 | データ容量 | 通話料金 |
---|---|---|---|
povo2.0(ベースプラン) | 基本料0円 | トッピング制 | 22円/30秒 |
mineo(マイそくスーパーライト) | 月額250円 | 低速無制限(32kbps) | 22円/30秒(専用アプリ利用で10円/30秒) |
HISモバイル(自由自在プラン) | 月額280円〜 | 100MB〜(従量制) | 9円/30秒 |
日本通信SIM(合理的シンプル290プラン) | 290円 | 1GB | 11円/30秒 |
イオンモバイル(音声0.5GBプラン) | 803円 | 0.5GB | 22円/30秒(専用アプリ利用で11円/30秒) |
IIJmio(モバイルサービス ギガプラン) | 850円〜 | 2GB | 22円/30秒(専用アプリ利用で11円/30秒) |
LINEMO(ミニプラン) | 990円〜 | 3GB | 22円/30秒 |
楽天モバイル(Rakuten最強プラン) | 1078円〜3278円 | 3GB〜無制限(従量制) | 22円/30秒(Rakuten Link利用で通話無料) |
上記の中から特徴的なサービスを取り上げ、それぞれどのような人におすすめなのかを紹介します。
とにかく安く番号を持ちたい→「povo2.0」

povo2.0の最大の特徴は、基本料金が0円であること。従来の「月額プラン」という概念がなく、データ容量やかけ放題などのサービスを必要な時に都度「トッピング」として購入する仕組みです。
サービス名 | povo (ポヴォ) |
---|---|
プラン名 | povo2.0 |
回線 | au |
月額料金 | 0円※ |
契約事務手数料 | なし |
SIMカード発行料 / eSIMプロファイル発行料 | なし |
データ容量 | 0GB |
通話料金 | 22円/30秒 |
SMS送信 | 3.3円/通(70文字まで) |
SMS受信 | 無料 |
データトッピング料金(例) |
|
※180日以内に有料トッピングの購入か、通話・SMSで合計660円以上の利用がない場合、利用停止・契約解除の対象となる。
povo2.0は、180日以内に有料トッピングを購入しないと利用停止・契約解除となるルールがあります。現在、最も安価なトッピングが「データ使い放題(6時間)」で250円(税込)です。
このトッピングを半年に1回購入することで、年間で500円(税込)、1カ月あたり約42円という驚異的な安さで電話番号を維持できます。
- とにかく維持費を抑えたい人
- 2つ目の番号を「SMS認証専用」や「音声通話認証専用」で使いたい人
- 必要な時だけデータ通信を追加したい人
安定した通信速度とデータ容量が欲しい→「LINEMO」

LINEMOのプランは、ミニプラン(3GB/月額990円)とスマホプラン(20GB/月額2728円)の2種類のみ。サブ回線ならミニプランが有力候補です。
サービス名 | LINEMO(ラインモ) |
---|---|
プラン名 | ミニプラン |
回線 | ソフトバンク |
月額料金 | 990円(税込) |
契約事務手数料 | なし |
SIMカード発行料 / eSIMプロファイル発行料 | なし |
データ容量 | 3GB |
通話料金 | 22円/30秒 |
SMS送信 | 3.3円/通(70文字まで) |
SMS受信 | 無料 |
かけ放題オプション |
|
LINEMOはソフトバンクのサブブランドであるため、ソフトバンク本家と同等の高速で安定した通信が期待できます。
また、「LINEギガフリー」というシステムが自動で適用されるので、LINEアプリのデータ消費がゼロになるのも大きな魅力です。サブ回線でも快適なネット環境を求める人に最適でしょう。
- LINEがメインの連絡手段の人
- 回線の高速・安定性を求める人
- シンプルで分かりやすい料金プランを好む人
通話メインで使いたい→「楽天モバイル」

楽天モバイル「Rakuten最強プラン」は、使用したデータ量に応じて料金が決まる従量制です。サブ回線として普段あまり使わない場合でも、コスト負担を軽く抑えることができます。
サービス名 | 楽天モバイル |
---|---|
プラン名 | Rakuten最強プラン |
回線 | 楽天 |
月額料金(税込) | 3GBまで1078円/20GBまで2178円/20GBを超えると3278円 |
契約事務手数料 | なし |
SIMカード発行料 / eSIMプロファイル発行料 | なし |
データ容量 | 使った分だけ支払う段階制 |
通話料金 | 22円/30秒(Rakuten Linkアプリ利用で国内通話かけ放題無料) |
SMS送信 | 3.3円/通(70文字まで) |
SMS受信 | 無料 |
かけ放題オプション |
|
Rakuten最強プランのユーザーが専用アプリ「Rakuten Link」を使って国内通話を発信すると、携帯電話(090/080/070)・固定電話問わず、24時間いつでも無料でかけ放題になります(一部対象外あり)。通話が多い人のサブ回線としては有力な選択です。
- 2つ目の番号を通話メインで使いたい人
- 月によってデータ使用量が変動し、使わない月は安く抑えたい人
- 楽天ポイントを貯めている楽天経済圏ユーザー
また、楽天モバイルを契約することで、楽天市場などで獲得できる楽天ポイントの倍率がアップします。さらに嬉しいのが、貯まった楽天ポイントを月々のスマホ料金の支払いに充てられる点です。ポイントは1ポイント1円として利用できるため、毎月の通信費を実質的に安く抑えることが可能です。
普段から楽天市場や楽天トラベル、楽天カードなど、楽天のサービスをよく利用する人にとっては、楽天モバイルはスマホ代の節約に直結する、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
専用アプリなしで通話料を安くしたい→「HISモバイル」

HISモバイルの自由自在プランは、その月に使ったデータ量に応じて料金が自動的に変わる「段階制」プランです。データ容量を100MB未満に収めれば、月額280円で電話番号を保持できます。
サービス名 | HISモバイル |
---|---|
プラン名 | 自由自在プラン |
回線 | ドコモ回線、ソフトバンク回線から選択可能 |
月額料金(税込) | 100MB未満で280円/1GBまで550円/3GBまで770円/7GBまで990円など(さらに上の容量も選択可能) |
契約事務手数料 | 3300円(税込) |
SIMカード発行料 / eSIMプロファイル発行料 | 初回発行は無料(再発行時に1100円が発生) |
データ容量 |
使った分だけ支払う段階制 |
通話料金 | 30秒9円(専用アプリ不要) |
SMS送信 | 3.3円/通(70文字まで) |
SMS受信 | 無料 |
かけ放題オプション |
|
30秒あたり9円という通話料は、多くのキャリアや格安SIMの標準通話料金(30秒22円)よりも大幅に安いです。しかも、専用のプレフィックスアプリ(「〇〇でんわ」など)を使う手間がなく、スマホに最初から入っている標準の電話アプリからそのままかけられるため、非常に便利です。
- 専用アプリを使わずに通話料を安くしたい人
- 月々のデータ使用量にばらつきがある人
緊急時のサブ回線として保持したい→「mineo(マイネオ)」

mineo(マイネオ)のマイそく スーパーライトでは、月額250円(税込)で音声通話SIMが持てます。「マイそく スーパーライト」プランはデータ通信速度が非常に遅い(最大32kbps)のが難点ですが、データ容量自体は無制限なので、非常用やテキストベースのやりとりには使えます。
サービス名 | mineo(マイネオ) |
---|---|
プラン名 | マイそく スーパーライト |
回線 | ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線から選択可能 |
月額料金(税込) | 250円(税込) |
契約事務手数料 | 3300円(税込) |
SIMカード発行料 / eSIMプロファイル発行料 | 440円(税込) |
データ容量 | 無制限(ただし、最大通信速度が32kbpsに制限される) |
通話料金 | 22円/30秒(専用アプリ「mineoでんわ」利用で30秒11円) |
SMS送信 | 3.3円/通(70文字まで) |
SMS受信 | 無料 |
かけ放題オプション |
|
mineoは、ドコモ回線(Dプラン)、au回線(Aプラン)、ソフトバンク回線(Sプラン)の3種類から自由に選んで契約できます。
たとえばメイン回線がドコモ系のSIMなら、mineoではau回線やソフトバンク回線を選ぶことで、片方のキャリアで通信障害が発生しても、もう一方の回線で通信できる可能性が高まります。大規模な災害時や通信トラブルが発生した際に、まったく連絡手段がなくなる事態を避ける上で非常に重要です。
- 普段のデータ通信はほぼWi-Fi環境でおこなう人
- 通信障害時のバックアップ回線として、安価に電話番号を確保したい人
-
通話の着信専用、またはSMS認証用として電話番号を維持したい人
方法2:SMS機能付きのデータ通信専用SIMを契約する
通常、データ通信専用のSIMには電話番号は付与されません。しかし、データ通信専用SIMに「SMS機能」をオプションで追加することで、090/080/070といった携帯電話番号が付与されます。音声通話はできませんが、SMSの送受信が可能になります。
手持ちのスマホがeSIM対応端末なら、物理SIM+eSIMで2つの番号を持つことが可能です。スマホを新たに買い足さずに、電話番号だけを追加して1台で2つの番号を使い分けられるというわけです。
SMS機能なしの純粋なデータ通信専用SIMにも、「020」で始まる番号が割り当てられることがあります。ただし、その番号はユーザーが使うためのものではなく、通信管理のための内部的な識別子です。音声通話やSMSには使えません。
メリット・デメリット
SMS機能付きのデータ通信専用SIMのメリットをまとめました。各項目をタップすると詳しい解説が表示されます。
メリット1:SMSを使った本人認証(電話番号認証)に使える
これが最大のメリットです。LINEやX(旧Twitter)、InstagramなどのSNSアカウント作成、Webサービスの本人確認など、SMS認証が必要な場面で利用できます。
ただし、後述するように、音声通話による本人認証に対応できない点には注意が必要です。金融機関(銀行、証券、クレジットカードなど)や、高いセキュリティが求められる金サービスの本人認証には使えない可能性があります。
メリット2:通信事業者によっては低コストで運用可能
データSIMは、音声通話機能を省いた分基本料金が安価です。オプションでSMS機能を追加しても、月額200円〜800円程度で運用できます。
サービス名 | データ通信プラン月額料金(最小) | SMSオプション(月額) | 合計月額料金 |
---|---|---|---|
HISモバイル | 198円(ビタッ!プラン100MBまで) | 154円(ドコモ回線のみ) | 352円 |
LinksMate | 297円(100MB~1GB) | SMS機能込み | 297円 |
mineo | 660円(マイそくライト 最大300kbps) | SMS機能込み | 660円 |
y.u mobile | 800円(シングルプラン 5GB) | 132円 | 932円 |
イオンモバイル | 528円(データプラン 1GB) |
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ただし、音声通話機能付きSIMの中には、データ通信・音声通話・SMSすべて込みで上記データSIMよりも安く運用できるサービスも存在します(詳しくは前述)。
もし音声通話機能付きSIMがSMS機能付きデータSIMとほぼ同等か、それ以下の価格で提供されている場合、音声通話機能付きSIMを選んだほうが総合的に見てお得です。単にSMS認証のためだけにデータSIMを選ぶよりも、幅広い用途に対応できる安心感があります。
SMS機能付きのデータ通信専用SIMのデメリットをまとめました。各項目をタップすると詳しい解説が表示されます。
デメリット1:音声通話による本人認証に対応できない
SMS認証のためだけに電話番号を取得しようと考えている人にとって、データ通信専用SIMにSMSオプションを付ける方法は一見合理的です。しかし、そこには見落としがちな欠点があります。それは、音声通話による本人認証に対応できないこと。
近年、金融系など一部のサービスではセキュリティ強化の一環として、SMSではなく音声通話によるワンタイム認証や本人確認を採用するケースが増えています。登録された電話番号に自動音声で認証コードを発信し、ユーザーがその内容を入力する形式です。通話機能のないデータ通信専用SIMでは、このような認証方法に対応できません。
デメリット2:MNP(電話番号の引き継ぎ)に対応していない
MNP(モバイルナンバーポータビリティ)とは、現在使っている電話番号をそのまま他社の通信サービスに移行できる制度のことです。 音声通話機能付きSIMが対象であり、データ通信専用SIMは対象外となっています。
データSIMで取得した番号は解約すると失効し、再取得はできません。SMS認証用として各種サービスに登録していた場合、乗り換え後に再登録や認証のやり直しの手間が発生します。番号を維持したい場合や将来的に通信会社の変更を考えている場合には、データ通信専用SIMは不向きです。
デメリット3:契約の手間は音声通話SIMとさほど変わらない
SMS機能が付帯するデータ通信専用SIMの契約には、原則として本人確認が必須です。SMS機能付きSIMカードには「070/080/090」で始まる携帯電話番号が付与されるため、「携帯電話不正利用防止法」に基づき本人確認が義務付けられているからです。
そのため、契約手続きや導入にかかる手間は音声通話SIMとほとんど変わりません。「アプリをインストールするだけ」のような手軽さを想像している人は注意が必要です。SMS認証のためだけに契約するとしても、一般的なSIMカード契約と同じくらいの手間がかかることを理解しておきましょう。
電話番号を取得する手順
SMS機能付きデータ通信SIMで2つ目の電話番号を取得する手順をざっくり紹介します。
手持ちの端末がデュアルSIM対応か確認する
まず、手持ちのスマホがSIMを2枚使える仕様(デュアルSIM)になっているか確認しなければなりません。具体的に、以下のいずれかのパターンに当てはまっている端末なら、デュアルSIM仕様だと判断してよいでしょう。
パターン1:SIMカードスロット搭載かつeSIM対応の端末
1つのSIMカードスロットに加え、eSIM(端末に内蔵されたデジタルSIM)を利用できるタイプです。Android端末やiPhoneの多くの機種で採用されており、最もポピュラーなデュアルSIM運用方法だといえます。
このタイプの端末を持っている人で現在メイン回線を「SIMカード(物理SIM)」で運用している場合、2つ目の回線に申し込む際に必ずeSIMを選択してください。
パターン2:SIMカードスロットが2つ搭載されている端末
OPPOやXiaomi、Xperiaなど、一部のAndroid端末で採用されているタイプです。iPhoneの場合、SIMカードスロットが2つ搭載されているモデルは日本では販売されていません。
このタイプの端末を持っている人は、2つ目の電話番号を申し込む際に必ず「SIMカード」を選択してください。
パターン3:2つ以上のeSIMを同時に利用できる端末
最近は、2つのeSIMを同時に利用できる「デュアルeSIM」仕様の端末も増えています。たとえば、iPhoneではiPhone 13シリーズ以降のモデルが、PixelではPixel 7シリーズ以降のモデルがこの機能に対応しています。
とはいえ、このタイプの端末はほとんどがSIMカードスロットも備えており、物理SIMカードも使えないことはありません。
手持ちのスマホが上記いずれのタイプにも対応していない場合は、1台のスマホで2つの回線を使い分けることはできません。別途2台目のスマホを持つか、デュアルSIM対応機種に買い替える必要があります。
契約したい事業者・プランを選択する
次に、2つ目の電話番号として契約したい通信事業者(キャリアやMVNO)を選び、そのWebサイトへアクセスします。サブ回線としておすすめの通信事業者およびデータ容量プランは以下の通りです。
音声通話機能付き回線おすすめ一覧 サービス名 データ通信プラン月額料金(最小) SMSオプション(月額) 合計月額料金 HISモバイル(ビタッ!プラン) 198円(100MBまで) 154円(ドコモ回線のみ) 352円 LinksMate(SMS+データ通信) 297円(100MB~1GB) SMS機能込み 297円 mineo(マイそくコースのシングルタイプ) 660円(最大300kbps) SMS機能込み 660円 y.u mobile(シングルプラン 5GB) 800円(5GB) 132円 932円 イオンモバイル(データプラン) 528円(1GB) - タイプ1(au回線): 無料
- タイプ1(ドコモ回線):無料
- タイプ2(ドコモ回線): 154円
- タイプ1(au回線): 528円
- タイプ1(ドコモ回線):528円
- タイプ2(ドコモ回線): 682円
自身のニーズやデータ通信量に合わせて、最適な料金プランを選びましょう。
回線を選ぶ際には、現在のメイン回線と異なる回線を選ぶのがおすすめです。メイン回線とは異なるキャリアの音声通話SIMをサブ回線として契約することで、片方のキャリアで大規模な通信障害が発生した場合でも、もう一方の回線で通話やデータ通信が可能になります。
本人確認書類と支払い方法の用意
SMS機能付きデータ通信SIMの契約には、原則として本人確認が必須です。SMS機能が付帯するSIMカードには「電話番号」が付与されるため、「携帯電話不正利用防止法」に基づき、本人確認の対象となります。
なお、純粋な「データ通信専用SIM」(電話番号が付与されずSMS機能もないもの)であれば、本人確認が不要なケースもあります。
マイナンバーカードなどを写真で撮影してアップロードする
運転免許証、マイナンバーカードなどの公的な本人確認書類が必要です。オンライン契約の場合、これらをカメラで撮影してアップロードしたり、SIMカードの受取時に配達員に提示したりといった手続きが発生します。
また月額料金の支払い方法として、クレジットカードまたは銀行口座の登録が求められることがほとんどです。これらを持っていない人は、あらかじめ用意しておくのがおすすめです。
eSIMプロファイルのダウンロードまたはSIMカードの発行を待つ
契約手続きが完了したら、eSIMプロファイルのダウンロード、またはSIMカードの発行を待ちましょう。
eSIMの場合、一般的には契約後数分〜数時間で、eSIMプロファイルのダウンロードに必要なQRコードなどがメールで送られてきます。物理SIMカードの到着を待つ必要がないため、最短で即日開通も可能です。
物理SIMカードの場合は、SIMカードが自宅へ郵送されてくるのを待ちます。通常、数日かかることが多いです。
eSIMアクティベートもしくはSIMカードを挿入して回線を開通する
SIMが手元に届いたら、いよいよスマホに設定します。選択したSIMのタイプに応じて確認してください。
eSIMアクティベートのやり方
楽天モバイルのeSIMプロファイル ダウンロード用QRコード
送られてきたQRコードをカメラで読み取ってeSIMプロファイルをダウンロードすればOK。基本的には画面の指示に従って操作すれば、設定を完了できます。
SIMカード挿入のやり方
SIMピンを用意する
SIMトレイを引き出すにあたって、「SIMピン」を用意します。同梱されていない場合は自身で用意しなければなりません。
見当たらない場合は、ペーパークリップ、つまようじ、安全ピンなど、身近にある先端が細いものでも代用可能です。
端末の側面や上部にある小さな穴をSIM取り出し用ピンなどでプッシュ
続いて、端末の側面や上部にある小さな穴をSIM取り出し用ピンなどでプッシュして、挿し込み口(トレイ)を取り出します。
一部Androidスマホ(Xperiaなど)穴がないタイプは、そのままトレイを爪で引き出して取り出せます。
SIMカードをセットする
トレイが引き出せたら、SIMカードを乗せて挿し込みます。このとき、斜めに欠けている角部分が合うようにSIMカードを置き、トレイと端末のプッシュ穴の位置を合わせて水平に押し込むと正しい向きで装着できます。
データ通信に使うSIM(回線)を切り替える
「モバイル通信」をタップする
「モバイルデータ通信」をタップ
iPhoneの「設定」アプリから[モバイル通信]→[モバイルデータ通信]の順にタップします。
回線を切り替える
この画面でデータ通信に優先的に利用するSIM(回線)を選択できます。
優先的に利用するSIM(メイン回線・サブ回線)は、状況に応じて柔軟に切り替えるのがおすすめ。通信の安定性を高めたり、コストを抑えたりと、デュアルSIMを最大限に活かすことができます。
Androidスマホの場合、デュアルSIMの設定方法は機種によって異なりますが、多くの場合は「ネットワークとインターネット」→「SIM」から操作できます。
SMSの送信に使うSIM(回線)を切り替える手順
「差出人」をタップする
「主回線」か「副回線」を選択する
SMSを発信する際は、その都度使用する回線を「メイン回線」「サブ回線」か選択できます。設定次第で、発信に使用する回線をどちらか一方に固定しておくことも可能です。
SMSの受信に使うSIM(回線)を切り替える手順
主回線・副回線が記載される
一般的に、デュアルSIM対応端末であれば2つの電話番号の同時待ち受けが可能です。つまり、手動でSIMを切り替えることなく、どちらの電話番号宛てのSMSでも受信できるというわけです。iPhone・Androidスマホともに、特に設定は必要ありません。
たとえば筆者のiPhone Xでは、メイン回線(au)の番号宛のSMSも、サブ回線(楽天モバイル)の番号宛のSMSも、両方同じ電話アプリで着信できます。上の画像のように、どちらの番号宛に受信したSMSなのかもひと目で分かる仕様です。
主なサービス・料金一覧
SMS機能付きのデータ通信専用SIMのうち、主要なものピックアップしました。 料金は変動する可能性があるため、必ず各社の公式サイトで最新情報を確認してください。
また、ここではサブ回線として活用することを想定して、データ容量が少なめ(〜数GB程度)のプランを中心に紹介します。
サービス名 | データ通信プラン月額料金(最小) | SMSオプション(月額) | 合計月額料金 |
---|---|---|---|
HISモバイル(ビタッ!プラン) | 198円(100MBまで) | 154円(ドコモ回線のみ) | 352円 |
LinksMate(SMS+データ通信) | 297円(100MB~1GB) | SMS機能込み | 297円 |
mineo(マイそくコースのシングルタイプ) | 660円(最大300kbps) | SMS機能込み | 660円 |
y.u mobile(シングルプラン 5GB) | 800円(5GB) | 132円 | 932円 |
イオンモバイル(データプラン) | 528円(1GB) |
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※価格はすべて税込み
データ通信専用のSIMカードを提供する通信事業者は非常に豊富に存在しますが、「SMS機能」をオプションとして追加できるケースは、実はあまり多くありません。
多くのデータ通信専用SIMは、その名の通りデータ通信のみに特化しています。電話番号が付与されず、SMS機能も提供しないのが一般的です。
方法3:IP電話サービスを使う

IP電話アプリでは、「050」から始まる電話番号が発行され、インターネット回線(Wi-Fiやモバイルデータ)を使って通話をおこないます。SIMカードやeSIMの契約は不要で、基本的にはアプリをインストールするだけで利用可能です(ただし本人確認は必須です)。
コストを抑えつつ、スピーディに通話用の番号を追加したい人にとって有効な選択肢となるでしょう。
メリット・デメリット
IP電話アプリのメリットをまとめました。各項目をタップすると詳しい解説が表示されます。
メリット1:コストが安い
IP電話の最大の魅力は、圧倒的なコストの安さにあります。多くの場合、通話料金が通話相手との距離にかかわらず一律料金で設定されています。特に国際通話で大幅なコスト削減が期待できます。
また、同じ050番号間であれば通話料が無料になるケースも。家族や友人、ビジネスパートナーなど、頻繁に通話をする相手が特定のIP電話サービスを利用している場合、通話料を気にせず会話ができます。
メリット2:導入が簡単
IP電話の利用にSIMカードの差し替えや、eSIMの設定といった作業は一切必要ありません。アプリのダウンロードと簡単な設定だけで利用を開始できます。
また、IP電話はインターネット接続があれば利用できるため、手持ちのスマホがデュアルSIM(eSIMを含む)に対応していなくても問題ありません。新しいスマホを購入したり、2台持ちをしたりすることなく、手持ちのスマホをそのまま活用して2つ目の電話番号を持てるのは、初期費用を抑えたい人にとって大きなメリットです。
IP電話アプリのデメリットをまとめました。各項目をタップすると詳しい解説が表示されます。
デメリット1:SMS認証には使えない&登録不可なケースがある
IP電話はSMS認証に対応していないため、各種アカウント登録や二段階認証などで求められるSMSコードの受信には使えません。
サービスによっては050番号の登録自体ができない場合もあるので注意が必要です。たとえば、LINEのヘルプセンターには「050から始まる電話番号や仮想電話番号はご利用いただけません」と記載されています。
デメリット2:050番号の取得には本人確認書類の提出が必要
「050」から始まる電話番号を契約する際には、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)の提出が義務付けられています。
「本人確認の手間を省きたい」という目的でIP電話の利用を考えている人もいるかもしれませんが、実際の手続きは通常のSIMカードを契約するのとほとんど手間は変わりません。
デメリット2:通話品質がネット環境に左右される
IP電話はインターネット回線を利用する特性上、通話品質がネット環境に大きく左右されます。通信が不安定な場所では、音声が途切れたり聞き取りづらくなったりするほか、会話に遅延が生じることもあります。
音声通話SIMを利用した通話と比較して、IP電話の通話品質は劣ると感じる場面が多いでしょう。
デメリット3: 緊急電話やフリーダイヤルに発信できない
「050」から始まるIP電話サービスは、基本的には110番(警察)、119番(消防・救急)といった緊急通報用電話番号や、0120、0800から始まるフリーダイヤル、ナビダイヤルなどに発信できません。
IP電話を利用する際は、緊急時のために、必ず別の通信手段を準備しておきましょう。
電話番号を取得する手順
IP電話サービスで2つ目の電話番号を取得する手順をざっくり紹介します。
利用するサービスを選ぶ
まずは、どのIP電話サービスを利用するかを決めましょう。おすすめのIP電話サービスは以下の通りです。
サービス名 月額料金 My050 設定費(550円)と番号維持費(550円/6ヶ月毎) auひかり 050番号サービス 月額165円(税込) SUBLINE(パーソナルプラン) 月額550円(税込) 050 plus※新規受付終了
- SMARTalk※新規受付終了 - アプリをインストールする
選択したサービスの公式アプリを、App Store(iPhone)またはGoogle Playストア(Android)からダウンロードします。
本人確認とアカウント作成
アプリを起動し、「新規登録」または「アカウント作成」のボタンをタップします。
メールアドレス、パスワードなどの必要な情報を入力したら、本人確認を実施します。すべての手続が完了したら、アカウントが作成され電話番号が付与されます。
初期設定をする
アプリの指示に従って、マイクやスピーカーへのアクセス許可などの設定をおこなえば完了です。
主なサービス・料金一覧
おすすめの個人向けIP電話サービスをまとめました。
サービス名 | 月額料金 |
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My050 | 設定費(550円)と番号維持費(550円/6ヶ月毎) |
auひかり 050番号サービス | 月額165円(税込) |
SUBLINE(パーソナルプラン) | 月額550円(税込) |
050 plus※新規受付終了 |
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SMARTalk※新規受付終了 | - |
IP電話サービスを探す際、特に注意が必要なのが、「法人向け」と「個人向け」のサービスが存在するという点です。混同して選んでしまうと、不要な機能に高額な費用を払うことになるので注意が必要です。