Kindleと楽天Koboを比較、選ぶならどっち?

定番の電子書籍サービスを7つのポイントで比べてみた

この記事では、電子書籍が読めるサービスの代表格であるAmazonの「Kindleストア」(以下、Kindle)と楽天の「楽天Kobo電子書籍ストア」(以下、Kobo)、どちらを使うのがおすすめか考えていきます。併用するという選択もありますが、1つのサービスに絞ることでポイントなどをお得に利用できるでしょう。

なお、両者とも専用の電子書籍リーダーを販売しており、サービスだけでなく、これら端末の特徴についても比較します。

比較1:冊数だけにこだわらず、自分の読みたい本を検索してみる

Kindleは600万冊以上、Koboは400万冊以上の書籍が利用できるとしています。もちろん、この数は日々増えています。

自分が読みたい本が決まっているなら、作者などをキーワードに検索してみましょう。読みたい本がどちらかにしかないなら、あるほうのサービスを使うべきです。どんなに冊数が多くても、自分が読みたい本がなければ意味がありません。

具体的に読みたい本が決まっていない人は、次項以降の条件も合わせて検討してください。

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】書籍を検索

AmazonのKindleはタイトル数がとても多い

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】書籍を検索

KoboもKindleに引けを取らないタイトル数が魅力

比較2:読み放題サービス

定額の読み放題サービスを使いたければ、Kindleをおすすめします。Kindle Unlimitedなら、500万冊以上の本が月額980円で読み放題です。小説、ビジネス書、コミック、雑誌などが読み放題になるので、活字中毒の人にはおすすめです。

楽天では、楽天マガジンで700誌以上の雑誌が月額418円で読み放題になります。雑誌が好きな人にはおすすめですが、小説やビジネス書などの読み放題サービスは提供されていません。

Kindle Unlimitedとは──その魅力・弱点から無料登録、解約の方法まで全解説 「楽天マガジン」の魅力と弱点を徹底解剖、料金プランやアプリ機能をレビュー

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】読み放題

Kindle Unlimitedなら500万冊の本が読み放題になる

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】読み放題

楽天マガジンは雑誌が読み放題になるサービス

比較3:無料で読めるタイトル

Kindle、Koboともに無料で読めるタイトルが用意されています。小説からコミックまでいろいろなコンテンツが用意されているので積極的に利用してみましょう。両者を比較すると、Koboのほうが無料のタイトルが充実している印象です。ただ無料のサービスに限れば、どちらかに絞って使う必要はないでしょう。スマホやタブレット、パソコンなら両者のサービスに加入して読めばよいのです。

電子書籍リーダーを使って無料タイトルを読みたい場合には、どちらかに対応した製品を買う必要があります。無料コンテンツに絞るなら、Koboを選ぶとよいでしょう。また、Amazonにはプライム会員が無料(会費内)で本を読める「Prime Reading」も提供されています。プライム会員に加入しているならチェックしてみましょう。

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】無料で読む

Koboは無料で読める本が充実している

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】無料で読む

KindleはPrime Readingでも利用可能

比較4:子ども向けサービスの充実度

子ども向けのサービスが充実しているのはKindleです。

電子書籍リーダー「Kindle キッズモデル」もリリースされており、1000冊以上の本を1年間無料で読めるサービスが付帯します。さらに、2年間は壊れても交換できるサービスが付き、親が利用時間を指定することもできるなど、子ども向けの配慮がされています。

Kindle キッズモデル(第10世代)

Kindle キッズモデル(第10世代)

比較5:アプリの使い勝手

どちらのサービスも、Androidスマホ、iPhone、Androidタブレット、iPad、パソコンで本を読めます。基本的には専用のアプリをインストールして使います。

一部の本はブラウザからも読めますが、アプリを利用するのが快適です。アプリの使い勝手やレスポンスは、あまり変わりません。どちらのサービスを利用しても満足して読むことができるでしょう。機能の差よりも慣れの差が大きくなるはずです。

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】アプリの使い勝手

Koboのアプリは使い勝手が良い

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】書籍を検索

Kindleも文句なしに読みやすい

アプリ「楽天Kobo」をダウンロード
アプリ「Kindle」をダウンロード

比較6:電子書籍の価格、セールなど

どちらのストアも、セールがおこなわれることがあります。Koboはセールが多く、また打ち出しも強いのでお得感ではKindleを上回っているといえそうです。

楽天は一般的な商品同様、ポイントが貯まりやすくなっています。うまく買えば、楽天のほうがお得になるケースが多いでしょう。頻繁に楽天で買い物をする人や楽天カードを保有している人は、ポイントの面を考えてもKoboがおすすめです。Amazonはショッピングサイトを含めて、ポイントの依存が低いのでKindleセールを中心に常時に買いたいところです。

ただし、本を大量に読みたいなら、AmazonのKindle Unlimitedが最もお得になることは疑う余地はありません。

比較7:電子書籍リーダーの性能

Kindle、Koboどちらも専用の電子書籍リーダーをリリースしています。電子書籍リーダーを購入して読みたい人は、機能面なども重要なポイントになるでしょう。

Koboの場合

Koboは、全5モデルをラインナップします。今回は、最近登場した上位モデル(上から2番目)のKobo Sageと最廉価モデルのKobo Niaを紹介します

楽天Kobo

Koboの背面はとても質感が良く、すべらないように少しざらついている

Kobo Sage(3万800円)

上位モデルのKobo Sageは、ページめくりボタンの付いた大画面モデルです。画面サイズは、8インチでマンガを読むのにも向きます。最大の特徴は別売のペンを使うと、書き込みができる点。読んでいる本に注釈を入れることも可能です。

防水にも対応するので、お風呂での読書も楽しめます。画面は精細でとても美しく、フロントライトも搭載します。

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Kobo Sageはページめくりボタンが便利な大画面モデル

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フロントライトは色合いの変更も可能

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文字もくっきりしていて読みやすい

Kobo Nia(1万970円)

Koboの電子書籍リーダーでは最廉価の製品です。6インチとコンパクトなので小説に向きます。フロントライトを搭載しているので、暗い部屋でも本を読めます。

やや解像度が低いため、予算があるならKobo Clara(1万5180円)を選ぶとよいでしょう。なお、両モデルとも防水機能はありません。

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最廉価モデルのKobo Nia

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画面は6インチと小さめなので、小説を文庫本感覚で読める

Kindleの場合

Kindleは大きく分けてKindle、Kindle Paperwhite、Kindle Oasisの3モデルをラインナップしています。ただし、「Kindle Paperwhite シグニチャーエディション」やキッズモデルなどの派生製品もあります。

詳しい情報は以下の記事でも解説しています。

Kindle端末のおすすめ機種は? 最新全モデルの比較と選び方

Kindle(8980円)

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】電子ブックリーダーを比較(Kindle)

Kindleは8980円から買えるエントリーモデルです。フロントライトを搭載しているので、暗い部屋でも本が読めます。解像度が低く、防水機能もありません。

Kindle Paperwhite(1万4980円)

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】電子ブックリーダーを比較(Kindle)

いま最もおすすめなのが、Kindle Paperwhiteです。1万4980円からと買いやすい価格ですが、画質やレスポンス、電池の持ちも言うことなしです。

Kindle Oasis(2万9980円)

【Amazon Kindleと楽天Kobo 比較】電子ブックリーダーを比較(Kindle)

Kindle Oasisは、2万9980円からの最上位モデルです。ページ送りのボタンが付いています。ややモデルが古いので手を出しづらいのが難点です。

まとめ:どうしても決められないならKindle

スマホやタブレット、パソコンで本を読むなら、どちらかに絞る必要はないでしょう。併用して、自分の読みたい本を見つけたり、少しでもお得に購入したりすればよいのです。

ただ、電子書籍リーダーを手に入れて本を読むなら、どちらかに絞ったほうが無難です。Kindleの最大の魅力は、読み放題のKindle Unlimitedです。また、個人が作った電子書籍も多数販売されています。一方、楽天では無料で読めるタイトル数が多く、セールやポイント還元なども考えるとおトク感もあります。

これらの点を踏まえ、自分に合ったサービスを使ってください。どうしても決められないなら、本好きの人にはKindleをおすすめします。

構成・文
戸田 覚
編集
アプリオ編集部
EDITED BY
AO