楽天モバイルで「arrows We」は使える?

ドコモ・au・UQモバイル・ソフトバンク版をそれぞれ解説

「arrows We(アローズ ウィー)」を持っていて楽天モバイルの契約を考えているけど、楽天モバイルで使えるかわからないということはありませんか。

本記事では、販売元がドコモ・au・UQモバイル・ソフトバンク版の「arrows We」が楽天モバイルに対応しているか解説。楽天モバイル契約前に知っておきたい準備や手順、arrows Weがどんな機種なのかについても紹介しています。

arrows Weは楽天モバイルに対応している?

まず、arrows Weが楽天モバイルの各種機能に対応しているか一覧表にまとめました。自分が所有している(または購入予定の)arrows Weの各キャリアモデルが、楽天モバイルの回線や通話に対応しているかチェックしてみてください。

arrows Weの楽天モバイル対応表
販売元 4Gデータ通信 5Gデータ通信 通話 SMS(楽天回線) SMS(パートナー回線) APN自動設定 ETWS(※1) 110/119などでの高精度な位置情報測位 eSIM対応 プラチナバンド(※2)
ドコモ × × × × × × × × × ×
au × × × ×
UQモバイル 楽天モバイルによる動作未確認 ×
ソフトバンク × × × × × × × 楽天モバイルによる動作未確認 ×

すべてSIMロック解除済みであることが前提

※1:緊急地震速報や津波警報などの受信
※2:700MHz帯(バンド28)

なお、APN自動設定に非対応の機種の場合、回線開通時に自身でAPN設定をおこなわないとインターネットに接続できないので注意が必要です。

ドコモ版「arrows We F-51B」の場合

楽天モバイル対応表

ドコモ版arrows We F-51Bはすべての機能に対応していない

ドコモ版arrows We F-51Bの場合、4G・5Gデータ通信、通話、SMSといった機能を利用できません。対応状況にも「この製品はご利用いただけません。」と記載されているため、ドコモ版arrows We F-51Bは楽天モバイル非対応機種ということになります。

【楽天モバイル】arrows We(ドコモ)

理論上、ドコモ版arrows We F-51Bでも楽天モバイル回線に接続できるはずだが、動作未確認のため使える保証はない

なお、ドコモが公表しているarrows We F-51Bの対応周波数を見てみると、楽天モバイル回線のバンド3に対応していることが確認できます(5Gに割り当てられているn77とパートナー回線であるau回線のバンド18/26には非対応)。

そのため、理論上はドコモ版arrows Weを楽天モバイルで利用できる可能性がありますが、仮に楽天モバイル回線に接続できたとしても楽天モバイル回線のエリア外では使えません。プラチナバンドについても、楽天モバイルに割り当てられている700MHz帯(バンド28)をサポートしていないため利用できないと考えられます。

そもそも楽天モバイルによる動作確認ができていないため、楽天モバイルを契約しても思うように使えないリスクが高いといえます。

au版「arrows We FCG01」の場合

楽天モバイル対応表

au版arrows We FCG01の場合、一部機能には非対応だが、問題なく利用できる

au版arrows We FCG01の場合、4G・5Gデータ通信、通話、SMS(楽天回線およびパートナー回線)に対応しています。APN自動設定など一部の機能には非対応ですが、普段使いするぶんには問題なく利用できるでしょう。

APN設定を自身でおこなうことを念頭におき、ETWS(緊急速報受信などの機能)の代わりに「Yahoo!防災」といったアプリの利用を検討してください。

au版arrows We実装周波数一覧

5G通信のn77、楽天回線のバンド3、パートナー回線のバンド18/26、さらにプラチナバンドのバンド28もサポートされている

auが公表しているarrows We FCG01の実装周波数一覧(※PDF)を参照すると、楽天モバイルで使用するバンド3とn77、パートナー回線(au)のバンド18/26が記載されています。

さらに、楽天モバイルに割り当てられている700MHz帯のバンド28が記載されていることから、arrows We FCG01はプラチナバンドに対応した機種であると考えられます。プラチナバンドとは、ビル群や地下でも電波が届きやすい性質を持つ700〜900MHzの電波を中心とする周波数帯の俗称です。

楽天モバイルのプラチナバンドは2024年6月27日より商用利用が開始され、主要都市部を中心に順次エリアを拡大しています。そのため、端末が対応していたとしてもエリア次第では恩恵を受けられない可能性があります。

UQモバイル版「arrows We」の場合

楽天モバイル対応表

楽天モバイルの対応製品ページに、UQモバイルが販売するarrows Weの記載はない

UQモバイル版arrows Weは、楽天モバイルによる動作確認がおこなわれていない端末です。

UQモバイル版のarrows Weの型番は、取扱説明書(※PDF)などで「FCG01」と記載されており、au版の「arrows We FCG01」と同じものとみられます。

UQモバイル実装周波数帯一覧

理論上は楽天モバイル回線(4G・5G)とパートナー回線(au回線)に接続できるはずだが、動作未確認のため使える保証はない

なお、UQモバイルが公表している対応周波数帯一覧でarrows Weを見てみると、楽天モバイルで使用するバンド3とn77、パートナー回線のバンド18/26に対応していることが確認できます。

楽天モバイルに割り当てられているプラチナバンドである700MHz帯のバンド28にも対応しており、理論上はUQモバイル版arrows Weで楽天モバイルを使える可能性があります。しかし、楽天モバイルによるUQモバイル版arrows Weの動作確認がとれていないため、au版のように利用できるという保証はありません。

ソフトバンク版「arrows We A101FC」の場合

楽天モバイル対応表

ソフトバンク版arrows We A101FCでは4Gデータ通信や通話に対応していないため、使い道が限定される

ソフトバンク版arrows We A101FCの場合、5Gデータ通信のみに対応します。5Gエリア内ならインターネットは使えますが、通話やSMSなどに対応していないため注意が必要です。

【楽天モバイル】arrows We(ソフトバンク)

理論上はソフトバンク版arrows We A101FCでも楽天モバイルの4G回線に接続できるはずだが、動作未確認のため使える保証はない

ソフトバンクが公表しているarrows We A101FCの搭載周波数帯一覧(※PDF)を見てみると、楽天モバイルの4G通信で使用するバンド3に対応していることが確認できます(パートナー回線であるau回線のバンド18/26には非対応)。

そのため、理論上はソフトバンク版arrows We A101FCで楽天モバイルの4Gデータ通信も使える可能性があります。ただし、仮に楽天モバイルの4G回線に接続できたとしても、楽天モバイル回線のエリア外では使えません。

また、楽天モバイルに割り当てられているプラチナバンドである700MHz帯のバンド28の記載がないため、arrows We A101FCはビル群や地下でも電波が届きやすい性質を持つプラチナバンドの恩恵を受けられないと考えられます。

楽天モバイルの5Gエリア限定で、動画配信サービスやゲームなどインターネット接続をメインとした限定的な使い方や、サブデバイスとして運用するなら契約を検討してもいいでしょう。

なお、arrows We A101FCはソフトバンク版のみeSIMに対応していますが、楽天モバイルによるeSIMの動作確認がおこなわれていません。そのため、eSIMの利用はユーザー判断となります。

arrows Weで楽天モバイルを契約する前の準備

楽天モバイルの回線を契約するには、契約後に利用する端末がSIMロック解除されていることが前提となります。契約前に手持ちのarrows WeがSIMロック解除されているかどうかを必ず確認しましょう。

また、楽天モバイルの契約には本人確認のための身分証明書(運転免許証やマイナンバーカードなど)やMNP予約番号の発行(他社からの乗り換えの場合)などが必要です。こちらも契約前に忘れずに準備しておきましょう。

その他、楽天モバイルのキャンペーンや新規申し込み方法、乗り換えの手順なども必要に応じてチェックしてください。

arrows Weはどんな機種?

arrows Weの特徴
  • 落下に強く、丸洗いできる5Gスマホ
  • エントリークラスのスペック、幅広いユーザー層を想定した安心機能が充実
  • 防水、防塵、おサイフケータイ対応、イヤホンジャックも搭載
  • エントリークラスでもカメラはデュアルレンズを採用

富士通のarrows Weは、落下に強く、泡タイプのハンドソープで丸洗いもできることが特徴の5Gスマホです。アルコール除菌シートなどで拭き取ることも可能で、スマホをいつも清潔な状態で保つことができます。ディスプレイは5.7インチで、液晶を採用しているものの2万円台というコスパの良さも特徴です。

CPUはSnapdragon 480 5Gを採用し、メモリ4GBを搭載。内蔵ストレージは64GBで、1TBまでのmicroSDカードによる増設が可能です。エントリークラスのスペックですが、迷惑電話対策や緊急時ブザー、ジュニアモードなど、幅広い層が安心して手にできる機能を備えています。処理の重いゲームアプリには向きませんが、Webページの閲覧やLINEといったライトな使い方なら問題ないでしょう。

防水、防塵、おサイフケータイに対応し、手持ちの有線イヤホンが使えるイヤホンジャックも搭載。充電ポートはUSB Type-Cを採用し、内蔵バッテリーは4000mAhと一般的です。ワンセグ・フルセグには対応しませんが、国内向けのスマホらしい全部入りモデルとなっています。

カメラは広角1310万画素とマクロ190万画素のデュアルです。通常の撮影は広角レンズ、花などの被写体に近づいて撮影する際はマクロレンズを使用します。中級クラス以上のスマホでよく採用されている超広角レンズや望遠レンズは搭載しませんが、カメラにこだわりがなければ妥協してもよさそうです。ポートレートモードも備えており、一般的なスナップ写真なら満足な撮影ができるでしょう。

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