楽天モバイルの契約後、回線が開通したにもかかわらずインターネットに接続できないときに考えられる要因はいくつかありますが、盲点になりがちなのが「APN設定」です。
Androidスマホで楽天モバイルを使う場合、機種や購入元によっては乗り換え後に自分でAPN設定をおこなわなければなりません。またiPhoneでは、旧回線のAPN構成プロファイルが原因になっているケースもあるようです。
本記事では、楽天モバイル乗り換え後にAPN設定によってインターネットに接続できない場合の対処法について解説します。
楽天モバイル契約後にAPN設定が必要な機種とは?
楽天モバイルの契約後にインターネットを接続できない場合、主な原因は「APN設定」であることが考えられます。APN(Access Point Name)設定とは、端末に接続先を認識させてデータ通信するために必要な設定で、格安SIMの回線を使う際などにおこなうケースが多いです。
APN自動設定に対応しているスマホであれば、ユーザー側での操作・設定は不要です。しかし、APN自動設定に対応していないスマホの場合、ユーザーが手動でAPN設定をおこなわないとインターネットに接続できません。
APN設定が必要かどうかは、楽天モバイルが公表している対応端末確認ページで確認できます。

ほとんどのiPhoneはAPN自動設定が有効なので自分で設定する必要はない
たとえばiPhoneの場合、ほとんどの機種・購入元でAPN自動設定が有効なため、自分でAPN設定をおこなわなくても回線開通とほぼ同時にインターネットに接続できます。

Androidスマホの場合、APN自動設定に対応しておらず自分で設定しなければならないこともある
Androidスマホの場合、楽天モバイルの対応状況確認ページに記載された「APN自動設定」の項目が「未確認」となっている機種があります。
あくまでも「未確認」なので、実際に開通したらAPN自動設定が有効になっているケースもあります。しかし、なかにはAPN自動設定に対応しておらず手動でのAPN設定が必要な場合もあるので、その際は後述する方法でAPN設定をおこなってください。
楽天モバイルの回線が開通していない?
楽天モバイル契約後にインターネットに接続できない場合、回線が開通していないことが原因かもしれません。まずは「my楽天モバイル」で回線が開通しているかどうかを確認してみてください。


回線が開通済みの場合
my楽天モバイルにアクセスし、楽天アカウントとパスワードを入力してログイン。メニューボタン
→[申し込み履歴]と進みます。「申込番号」の項目に「回線開通完了」と表示されていれば、回線が開通していることになります。開通が完了しているにもかかわらずインターネットに接続できない場合、原因はAPN設定である可能性があります。後述する対処法を試してみてください。
もし開通が完了していなければ、楽天モバイルのカスタマーセンターに解決策を問い合わせてみるといいでしょう。
楽天モバイルにおけるAPN設定の方法
iPhoneで楽天モバイルの回線を利用する場合、ほとんどの機種でAPN自動設定が有効になっているため自身での設定は不要です。しかし、Androidスマホは機種や購入元によっては自身でAPN設定をおこなう必要があります。
以下では、楽天モバイル契約後にAndroidスマホでAPN設定する方法を紹介します。
ここではAQUOS sense6(Android 12)を使って検証・解説しています。機種やバージョンによって操作手順が異なる場合があります。
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端末の「設定」からAPNの設定画面を開く
まずはじめに、Wi-Fi接続をオフにした状態で端末の「設定」を開いてください。
たとえばAQUOSシリーズであれば、[ネットワークとインターネット]→[モバイルネットワーク]と進みます。
[アクセスポイント名]を選択し、画面右上の[+]ボタンをタップします。
機種によっては「モバイルネットワーク」から「アクセスポイント名」または「APN」の項目を選択し、「+」または「追加」ボタンをタップするなどの手順である場合があります。
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APN情報を入力・選択
緑のチェックマークの項目を、以下の表の通りに入力する
「アクセスポイント」の入力画面で、下記の表の通りに入力・選択してください(名前は自由に設定可)。表に記載された項目以外は未入力・未設定で構いません。
楽天モバイル APN設定 名前 楽天【rakuten.jp】 APN rakuten.jp MCC 440 MNC 11 APNタイプ default,supl APNプロトコル IPv4/IPv6 ANPローミングプロトコル
IPv4/IPv6 PDPタイプ IPv4/IPv6 入力・選択が完了したら、忘れずに保存してください。これで設定は完了です。「APN」の一覧に保存したAPN情報が表示されています。
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インターネット接続状況を確認
APN設定を保存した段階で、インターネットの接続状況が「4G」「5G」などと表示されます。
最後にブラウザでウェブサイトを開いてみたり、SNSアプリを使ってみたりして、インターネットに接続できるかどうかを確認しましょう。
iPhoneで開通できないのは乗り換え元のAPN構成プロファイルが原因?
ワイモバイル・UQモバイルなどのサブブランドやIIJmio・mineoなどの格安SIMから楽天モバイルに乗り換える場合、または楽天モバイルのドコモ回線・au回線からプラン変更する場合、開通手続きなどの前に乗り換え元のAPN構成プロファイルの削除が必要となることがあります。

iPhoneでAPN構成プロファイルを削除する方法
「設定」アプリから[一般]→[VPNとデバイス管理]と進みます。「構成プロファイル」に他回線の構成プロファイルが残っていたらこれを選択し、[プロファイルを削除]をタップしてください。パスコードを入力すれば削除完了です。
そのほか、iPhoneで開通できない場合はキャリア設定アップデートなども要因として考えられます。iPhoneで楽天モバイルの回線を開通できない、あるいは開通してもインターネットに接続できない場合は、以下の楽天モバイル公式ページを参照してください。