楽天モバイルは、契約時に選択できるSIMタイプに「eSIM」と「SIMカード」の2種類を提供しています。回線を申し込むにあたって、どちらを選択すべきか悩んでいる人も多いはずです。
eSIMは、申し込み後に回線を即日開通できるのが最大のメリットです。またSIMカードなら、1つの回線を複数の端末で使う際にSIMカードを差し替えるだけで使い分けられます。どちらにも特徴がありますが、迷ったならeSIMで申し込むのがおすすめです。
本記事では、楽天モバイルで選べるeSIMとSIMカード、それぞれのメリット・注意点をまとめました。申し込みの際の参考にしてください。
楽天モバイルのSIMタイプは「eSIM」と「SIMカード」から選べる

申し込み時にSIMタイプを選択する
楽天モバイルは、契約時にSIMタイプを「eSIM」または「SIMカード」から選べます。どちらを選択してもプラン料金や通信の品質に変わりはありません。
「eSIM」とはembedded Subscriber Identity Moduleの略で、スマホ本体に内蔵された端末一体型のSIMのこと。契約時の情報や電話番号などがスマホに内蔵されたSIMに記録されます。一方の「SIMカード」は、契約者情報が記録された物理型カードをスマホに直接挿し込んで使用します。
おすすめは「eSIM」です。eSIMならAIによる本人確認をおこなえるので、回線を即日開通できます(詳細は後述)。ただし、eSIMとSIMカードにはそれぞれメリットと注意点があるため、どちらが自分にあっているか事前に確認しておきましょう。

申し込み後でもSIMタイプは変更できる
SIMタイプの変更は、回線の申し込み後でも可能です。SIMカードからeSIMへの変更は無料ですが、eSIMからSIMカードへの変更はSIMカードの発行手数料として3300円の料金が発生します。また、紛失・盗難によるSIMカードの再発行も同様に3300円の手数料がかかります(eSIMの再発行は手数料無料)。
楽天モバイルを「eSIM」で契約するメリットと注意点
楽天モバイルにおけるeSIMのメリットと注意点を解説します。
契約時にeSIMを選択した場合、「AIかんたん本人確認」で最短即日から開通できるのが最大のメリットです。楽天モバイル申し込み後、すぐに使いたい人に向いています。ただし、eSIMは対応端末が限られており、古いスマホだと使えない可能性がある点には注意してください。
メリット:AIかんたん本人確認により最短即日で開通可能

楽天モバイルの回線申し込み時にeSIMを選択するメリットは、「AIかんたん本人確認(eKYC)」を利用して最短即日に開通できる点です。
回線を契約するには、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を用意して本人確認を済ませなければなりません。ウェブサイトから申し込む場合の本人確認の方法は以下の4種類です。
- 本人確認書類画像をアップロード
- 楽天グループに提出済みの書類を使用(楽天銀行・楽天証券・楽天生命を契約中のユーザーは本人確認不要)
- 受け取り時に自宅で確認(配達員に本人確認書類を提示)
- AIかんたん本人確認(eKYC) ※eSIM選択時のみ

楽天銀行・楽天証券・楽天生命を契約中のユーザーは、本人確認記録のデータを楽天モバイルと連携できるため本人確認書類の提出は必要ありません。しかし、それ以外のユーザーは本人確認書類の提出が必須です。
「本人確認書類画像をアップロード」を選択すると、本人確認の審査が完了するまで数時間から1日ほどの時間がかかる場合があります。また、「受け取り時に自宅で確認」を選択した場合、開通用のQRコードが記載されたスタートガイドが後日配送されます。その際、配達員に本人確認書類を提示します。スタートガイドが届く前には開通できないので、これも時間を要してしまうのです。


AIかんたん本人確認(eKYC)による本人確認
この点、「AIかんたん本人確認(eKYC)」なら、自身の顔と本人確認書類(運転免許証またはマイナンバーカードのみ使用可)を一緒に撮影することで、その場で本人確認を済ませられます。本人確認がすぐに完了するため、回線を即日開通して早ければ当日のうちに楽天モバイルを使えるようになります。
SIMカードを選択した場合、AIかんたん本人確認による本人確認は利用できません。そのため、SIMカードを選択すると開通までに数日の時間がかかってしまいます(詳細は後述)。
すぐに回線を開通して当日のうちに楽天モバイルを使いたいという人は、eSIMを選択してAIかんたん本人確認を利用するのがおすすめです。
注意点:eSIM非対応の端末がある
eSIMを選択する際に注意すべきは、楽天モバイルの回線を使おうとしているスマホがeSIMに対応しているかどうかです。

自身のスマホが楽天モバイルの回線とeSIMに対応しているかどうか確認を忘れずに
そもそも、楽天モバイルを使うには自身のスマホが楽天モバイルに対応している必要があります。対応状況確認ページにて、自身のスマホが楽天モバイルに対応しているかどうかあらかじめ確認しておきましょう。
iPhoneであれば、iPhone 6s以降の機種はほぼすべて楽天モバイルに対応しています。

iPhone 6sなど古いスマホはeSIM非対応なことも
そのうえで、自身のスマホがeSIMに対応していれば楽天モバイルの回線をeSIMで使えます。
iPhoneの場合、iPhone XS・iPhone XR以降の機種であればeSIMを利用できます。iPhone X以前の機種はeSIMに対応していません。
Androidスマホは、同じ機種でも販売元によりeSIMの対応可否が異なる場合があります。申し込み前に各メーカーの公式サイトでeSIMに対応しているかどうか確認してください。機種によっては、楽天モバイルの対応状況確認ページでeSIMの対応可否を確認できます。
楽天モバイルを「SIMカード」で契約するメリットと注意点
楽天モバイルをSIMカードで申し込めば、複数の端末で1つの楽天モバイル回線を使い分けるときや機種変更などの際に、SIMカードを挿し替えるだけで済むのがメリット。ただしSIMカードは、回線を利用できるまでに時間がかかる点には注意が必要です。
メリット:別端末で使うときはSIMカードを挿し替えるだけ

別端末で使うときはSIMカードを差し替えるだけ
楽天モバイルの回線を使用しているスマホを機種変更する場合、eSIMだと移行手続きが必要です。
しかし、SIMカードであればカードを挿し替えるだけで手続きは不要なので、機種変更の手間が少し省けます。機種変更に限らず、複数の端末で1つの楽天モバイル回線を使い回す場合でも、SIMカードを挿し替えるだけと手軽です。
注意点:SIMカードが届くまで数日かかる

SIMカードを選択した場合、申し込み完了から自宅に届くまでに数日かかってしまいます。できるだけ早く楽天モバイルを使いたい人には不向きです。
筆者は2021年9月に楽天モバイルをSIMカードで申し込みましたが、その際は申し込みから2日後に自宅に届きました。SIMカードが配達されるまでの日数は、申込者の居住地や楽天モバイルの繁忙具合により差があるものと考えられます。SIMカードを選択するなら、余裕を持って申し込むことをおすすめします。
SIMタイプで迷ったら「eSIM」がおすすめ

楽天モバイルの申し込みでeSIMとSIMカードどちらも選択できるなら、「eSIM」がおすすめです。AIかんたん本人確認により回線を即日開通できるからです。
乗り換え元のキャリア・格安SIMによっては、解約時に日割り計算が適用されないことがあります。そのため、支払い日の直前まで乗り換え元の回線を利用してから、楽天モバイルに乗り換えたいという人もいるでしょう。SIMカードの場合、手元に届くまでに数日かかってしまうため、乗り換え元の回線の支払い日を過ぎてしまう恐れもあります。eSIMならAIかんたん本人確認を利用して即日開通が可能なので、その心配も不要です。
もちろん、SIMカードがとりわけ劣っているわけではありません。複数の端末で楽天モバイルの回線を使い回したい人はSIMカードが向いています。また、eSIM非対応のスマホで楽天モバイルを使う人は、SIMカードを選ばざるを得ません。あくまでも自身の利用状況に応じてeSIMかSIMカードかを選んでください。