「楽天リンク」では何ができる? メリット・注意点まとめ

国内通話やSMSは基本無料で使えるが、一部有料になるケースもあり

楽天モバイルを契約しているユーザーだけが使えるコミュニケーションアプリ「Rakuten Link(楽天リンク)」。他社キャリア・固定電話への国内通話やSMSを無料で使えるなど、楽天リンクの存在を理由に楽天モバイルを契約するユーザーも少なくないでしょう。

それらメリットの一方で、国内通話やSMSを利用する際に例外的に料金が発生するケースなど、いくつか注意点もあります。

本記事では、楽天リンクで利用できる主な機能の特徴・メリットを紹介したうえで、注意点・デメリットについても解説します。これから楽天モバイルを契約しようと検討している人や、すでに楽天リンクを利用している人も参考にしてください。

楽天リンクの主な機能と特徴・注意点
  特徴・メリット 注意点・デメリット
国内通話
  • 楽天リンクユーザー同士はもちろん、他キャリアや固定電話への国内通話が無料
  • 0570からはじまるナビダイヤルなど、例外的に料金が発生する番号もある
  • iPhoneで着信する場合、相手が楽天リンクユーザーでなければiOS標準通話アプリで着信する
SMS
  • 他社携帯電話番号宛にも無料でSMSを送信できる
  • 楽天リンクユーザー同士なら最大100人までのグループチャットで画像・動画などを送受信できる
  • iPhoneユーザーの場合、送信相手が楽天リンクユーザーでなければiOSメッセージアプリで受信する
  • iPhoneユーザーの場合、送信相手が楽天リンクを使っていないユーザーだと料金が発生するケースがある
キャリアメール
  • 月額料金や送信料はかからず、無料で使える
  • メールボックスの最大容量1GB、受信メールの最大容量50MB、送信メールの最大容量25MB
  • 楽天モバイル解約後、31日後にメールデータは消失する。事前に月額330円のオプションに加入すれば解約後も利用可能
ウォレット
  • 保有している/付与予定の楽天ポイントを確認できる
  • 楽天リンクアプリで楽天ポイントのQRコードを提示できる
  • あらかじめ楽天ポイントを発行しておく必要がある

「楽天リンク」とは?

楽天リンクとは

「Rakuten Link(楽天リンク)」は、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VII」を契約したユーザーだけが使える無料のコミュニケーションアプリ。RCS(Rich Communication Services)という高機能な規格を採用し、通話・メッセージ・SMSの機能をアプリひとつで完結できます。

他社キャリア・固定電話への通話やSMSなどを無料で使えるのが最大の特徴です(通話やSMSは一部例外で有料)。そもそも楽天モバイルは月額3278円でデータ通信無制限となるのが魅力ですが、楽天リンクを利用できるのも楽天モバイルを契約する大きなメリットと言えます。

賢く使えば、月間のデータ通信料だけでなく通話料金やSMS送信料金も削減できる可能性もあります。もし楽天モバイルを契約したのなら、楽天リンクを使わない手はないでしょう。

アプリ「Rakuten Link」をダウンロード

楽天リンクの特徴と注意点

楽天リンクで頻繁に利用される主な機能には、大きくわけて「通話」「SMS」「キャリアメール」「ウォレット(楽天ポイント管理)」の4つが挙げられます。

特に通話とSMSは利用頻度も高く、便利な機能ですが、例外的に料金が発生するケースもあるなどの注意点もあります。ここでは、楽天リンクにおける主要機能の特徴と利用するうえでの注意点を解説します。

【国内通話】他社・固定電話とも無料で通話可能だが、一部例外も

【楽天リンク】国内通話

通話履歴・お気に入り・連絡先機能などが一体となっている

【楽天リンク】国内通話

楽天リンクの通話画面。ミュートやスピーカーなど、UIは端末標準の通話アプリとほぼ変わらない

楽天リンクで最も利用頻度が高いのが通話機能でしょう。楽天リンクユーザー同士はもちろん、他キャリアや固定電話への国内通話も無料となります。また、楽天リンクユーザー同士なら国際通話も無料です(詳細は後述)。

ただし、「0570」からはじまるナビダイヤルなど、一部で例外的に料金が発生する電話番号もあります。

楽天リンクで通話料金が発生する主な電話番号
  • ナビダイヤル:0570からはじまる番号
  • 災害伝言ダイヤル:171
  • 消費者ホットライン:188
  • 発信者番号非通知設定:147
  • 発信者番号非通知設定解除:148 など
【楽天リンク】国内通話

通話料が有料になる電話番号に発信する場合

有料の電話番号に発信しようとすると「有料になる場合があります」という警告画面が表示され、発信すると端末の通話アプリが起動します。

楽天リンクで通話料金が有料になるケースについては、以下の記事で詳しく解説しているのであわせて参照してください。

【楽天リンク】国内通話

なお、iPhoneで着信する場合、相手が楽天リンクで発信していれば楽天リンクで着信しますが、相手が楽天リンク以外で発信しているとiOS標準の通話アプリで着信することになります。Androidスマホなら、相手が楽天リンクを使っているかどうかにかかわらず楽天リンクで着信します。

【SMS】受信は無料だが、送信時は相手次第で有料の場合も

【楽天リンク】SMS

テキストメッセージのほか、写真や動画なども送れる

楽天リンクなら、他社の携帯電話番号宛てにも無料でSMS(メッセージ)を送信できます。通常のメッセージアプリからSMSを送信すると全角70文字あたり3円の料金が発生しますが、楽天リンクから送れば料金はかかりません。

また、楽天リンクユーザー同士なら画像・動画・ファイルもメッセージ機能で送受信でき、最大100人までのグループチャットも可能です。

SMSを受信する際は、送信相手が楽天リンクを利用しているか否か、iPhoneかAndroidスマホかにかかわらず無料です。ただしiPhoneユーザーの場合、送信相手が楽天リンクを利用していないと、楽天リンクではなくiOS標準のメッセージアプリで受信することになります。

【楽天リンク】SMS

iPhoneでSMSを送信する場合。相手によっては楽天リンクで送れず、料金が発生が発生するケースもある

iOS版楽天リンクアプリからSMSを送る場合は料金が発生するケースがあります。送信する相手が楽天リンクを利用していない場合、楽天リンクではなくiOSメッセージアプリから送ることになり、全角70字あたり3.3円(国内SMSの場合)が発生します。

送信する相手が楽天リンクを利用していないiPhoneユーザーだと、楽天リンクでSMSを送ることはできませんが、iMessageを利用することで無料で送信可能です。

楽天リンクのSMSで料金が発生するケースは以下の記事で詳しく解説しています。

【キャリアメール】無料で大容量のメールも送受信可能

【楽天リンク】キャリアメール

好きなメールアドレスを指定できる

【楽天リンク】キャリアメール

楽メールの受信トレイ

【楽天リンク】キャリアメール

メールの受信画面

楽天モバイルは、2022年7月より専用のキャリアメールサービス「楽メール」の提供を開始しました。楽天モバイルユーザーは、楽天リンクアプリ内にて「@rakumail.jp」ドメインのキャリアメールを利用できます。月額料金やメッセージの送受信による料金は発生しません。

楽メール 主な機能
  • メールアドレスの登録・変更(変更は月に1回まで)
  • バウンス通知(迷惑メールフィルターなどによりメールを受信できない場合、送信相手に受信されなかった旨を通知)
  • ファイル添付
  • 受信リスト・拒否リスト
  • フィルター設定(ウイルスメール/大量送信者/なりすましメール)
楽メール 主な仕様
  • 一斉送信可能件数:200件
  • メールボックスの最大容量:1GB
  • メールボックスの最大メール件数:5万件
  • 受信メールの最大容量:50MB
  • 送信メールの最大容量:25MB
  • 添付ファイルの最大容量:1ファイルあたり10MB
【楽天リンク】キャリアメール

楽天モバイルを解約しても「楽メール持ち運び」に加入すれば他社回線でも楽メールを使える

楽天モバイルを解約した場合、解約から31日間はメールのデータは削除されず保持されますが、解約から31日を過ぎると再度楽天モバイルを契約してもメールデータは復旧できません。

楽天モバイル解約後も楽メールを利用できる「楽メール持ち運び」(月額330円)というオプションもあります。楽天モバイル解約後、31日以内に申し込むことで他キャリアを契約していても楽メールを利用できます。

ただし楽メール持ち運びに加入した場合、楽天リンクは利用できず、別のメールアプリを利用する必要があります。メールアドレスの変更やフィルター機能の設定変更などができない点にも注意してください。

【ウォレット】楽天ポイントも管理できる

【楽天リンク】ウォレット

保有中・付与予定の楽天ポイントの確認やQRコードの提示なども楽天リンクアプリから可能

楽天リンクアプリでは、自身が保有している、または付与予定の楽天ポイントを確認できます。

保有しているポイントのうち期間限定ポイントはどれくらいあるのか、期間限定ポイントの有効期限はいつなのか、獲得予定ポイントは何ポイントなのかなどもチェック可能。楽天ポイントを貯めている人にとっては嬉しい機能でしょう。

楽天ポイントのQRコードも表示できるので、楽天ポイントが貯まる店舗で買い物した際、楽天リンクアプリを提示すればポイントを貯められるのです。

楽天リンクに関するよくある疑問と答え

楽天リンクに関してよく挙がる質問とその答えをまとめています。もし解決しない場合は、楽天モバイルのカスタマーサポートに問い合わせてみるといいでしょう。

楽天リンクの通話品質は?

楽天リンクで通話した際の品質は、通常の電話アプリでの通話に比べて劣ると言わざるを得ません。とはいえ、日常で利用するうえで問題はないでしょう(詳細)。

楽天リンクの通話は、一般に音質の劣化が少ないと言われるRCSという通信規格を採用し、モバイルデータ通信やWi-Fiに接続している際に利用できます。

実際に利用してみたところ、双方の通信状態にもよりますが、実際に通話していると何度かプツプツと音声が途切れてしまったり、ノイズが入ってしまったりすることがありました。通話の品質という点では、LINEアプリの無料通話よりもやや劣るという印象です。

とはいえ、まれに音声が途切れることがあるだけでまったく聞き取れないというわけでもありません。通話料金が無料であることを考慮すれば、満足できるレベルです。

楽天リンクで国際通話はかけられる?

楽天リンクで国際通話をかけることは可能です。楽天リンクユーザー同士なら通話料金も無料です(詳細)。

楽天リンクユーザー同士であれば、日本から海外または海外から海外に発信する場合でも無料で利用できます。

相手が楽天リンクを利用していないユーザーの場合、国・地域別の従量課金が発生します。たとえばアメリカ本土に発信すると30秒ごとに34円、韓国に発信すると30秒ごとに57円の通話料がかかります。

なお、「国際通話かけ放題」(月額980円)のオプションに加入すれば、指定された67の国・地域への通話がかけ放題となります。

楽天リンクで着信拒否できる?

楽天モバイルには着信拒否サービスが提供されていないため、端末の着信拒否機能を利用する必要があります(詳細)。

【楽天リンク】端末で着信拒否設定

Androidスマホの着信拒否設定

【楽天リンク】端末で着信拒否設定

iPhoneの着信拒否設定

Androidスマホで着信拒否を設定するなら、楽天リンクからログアウトして端末の着信拒否設定を利用しなければなりません。その場合、端末の通話アプリで着信することになり、発信時は通話料金が発生するケースがあります。通話料金をかけたくないなら、楽天リンクに都度ログインする必要があります。

iPhoneの場合、楽天リンクにログインしている状態でも、発信した相手が楽天リンクユーザーでなければiOS標準の通話アプリで着信するため、端末の着信拒否設定が適用されます。ただし、発信した相手が楽天リンクユーザーであれば、着信側も楽天リンクで着信するため端末の着信拒否設定が適用されません。

楽天リンクの着信拒否については以下の記事で詳しく解説しています。

楽天リンクから非通知で発信できる?

楽天リンクで非通知発信することは可能です。「my楽天モバイル」での設定が必要です(詳細)。

【楽天リンク】着信拒否

「my楽天モバイル」にログインし、非通知設定をオンにすれば楽天リンクでの非通知発信が可能です。画面右上のメニューボタン​​​から[契約プラン]を選択し、「発信者番号非通知」の設定をオンにすれば完了です。

非通知設定をオンにしていないにもかかわらず非通知で発信してしまう場合、圏外でWi-Fiにのみ接続されている、電波が弱く回線が不安定などの原因が考えられます。

楽天リンクの非通知発信については、以下の記事で詳しく解説しているので参照してください。

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