「ワイモバイル」は、月額料金も手頃で家族割やセット割なども豊富なソフトバンクのサブブランドです。一方、同じくソフトバンクが提供するオンライン専用ブランド「LINEMO(ラインモ)」は、月額990円の低価格プラン登場などもあり、脚光を浴びています。ワイモバイルユーザーの中には、LINEMOへの乗り換えを検討している人もいるでしょう。
本記事では、ワイモバイルからLINEMOに乗り換える際のメリットやデメリットを解説。どんな人が乗り換えに向いているのかまとめているので、参考にしてみてください。
本記事で記載している価格は、特に断りがない限りすべて税込価格で表記しています。
ワイモバイルからLINEMOに乗り換えるメリット・デメリット
ワイモバイルからLINEMOへの乗り換えには、以下のようなメリット・デメリットが挙げられます。
メリット1:月額料金が安くなる可能性がある

ワイモバイルの各料金プラン
ワイモバイルからLINEMOに乗り換えることで得られる最大のメリットは、月額料金が安くなる可能性があるという点です。利用状況によっては、月額1000円程度安くなることもあります。
以下の表でワイモバイルとLINEMOの月額料金を比較してみましょう。
月間データ容量 | 月額料金 | ||
---|---|---|---|
低容量プラン | ワイモバイル「シンプルS」 | 2178円 | |
LINEMO「ミニプラン」 | 3GB | 990円 | |
中容量プラン | ワイモバイル「シンプルM」 | 3278円 | |
LINEMO「スマホプラン」 | 20GB | 2728円 |
ワイモバイルの場合、データ増量無料キャンペーンを適用するとデータ増量が無料(2年目以降はデータ増量に550円/月が発生)。
ワイモバイルの「シンプルS」とLINEMOの「ミニプラン」が低容量プラン、ワイモバイルの「シンプルM」とLINEMOの「スマホプラン」が中容量プランに該当します。
ワイモバイルの1年間データ増量無料キャンペーンにより月間データ容量に若干の違いはありますが、単純に計算しても低容量プランなら月額1188円、中容量プランなら月額550円安くなります。1年間データ増量無料キャンペーンが適用されなくなる2年目以降を考慮すると、月額料金はLINEMOのほうがお得であると言えます。
ただし、LINEMOにはワイモバイルの「シンプルL」に該当する高容量プランはありません。月間データ容量を20GB以上使う人は、ワイモバイルにとどまるべきでしょう。またLINEMOには家族割やセット割もなく、家族でワイモバイルを契約しているなら、ワイモバイルのほうが料金面でのメリットが大きいケースもあります(詳細は後述)。
メリット2:対象のLINE機能がギガフリー、スタンププレミアムも実質無料

LINEMOには、対象のLINE機能を利用する際にデータ容量の消費にカウントしない「LINEギガフリー」というサービスが備わっています。
メッセージの送受信や音声・ビデオ通話はもちろん、タイムラインなどの表示もデータ容量の消費にカウントされないため、月間データ容量の上限に達したとしても速度制限にかかることなくLINEを快適に利用できます。
LINEギガフリーの対象となる機能は以下の通りです。一部LINEギガフリーの対象外となるサービスがあるので注意しましょう。
- 各タブトップの表示
- 音声通話・ビデオ通話
- トーク(テキスト・音声・スタンプ・画像・動画・ファイル)などの送受信
- 「みんなで見る」機能による画面シェア
- 各トークにおける設定・アルバム・ノートなどの表示・設定
- タイムラインの表示・投稿・シェア
- ディスカバーの表示
- ウォレットタブでのLINE Pay利用
- ウォレットタブでのLINE家計簿の利用
- 友だち追加画面の表示・設定・友だち追加
- プロフィールの表示・編集・投稿・検索
- 設定および各項目の表示・編集
- Face Play
- トークでの位置情報の共有・Shoppin'トークの利用・ジフマガの利用
- 「みんなで見る」機能によるYouTube閲覧
- LINE Live
- ニュース記事詳細の閲覧
- オープンチャット
- スタンプショップ・着せかえショップの利用
- 他社サイトへの接続、他社アプリへの遷移
- その他サービスの利用(LINEマンガ・LINEゲーム・LINE MUSIC、ポイントクラブなど)

さらにLINEMOのスマホプランに加入すると、「LINEスタンププレミアム」を実質無料で利用できます(ミニプランは対象外)。900万種類以上のクリエイターズスタンプが使い放題になるサブスクサービスで、友だちとのメッセージで頻繁にLINEスタンプを使う人にとっては目玉とも言える特典かもしれません。
LINEMOに加入したうえでLINEスタンププレミアムに加入すると、現在は毎月240ポイントのLINEポイントをもらえます。(スタンププレミアムの)ベーシックコースの月間プランは月額240円であるため、実質無料で利用できるというわけです(秋以降、ポイント付与ではなく無料で利用可能になる見込み)。
メリット3:契約・解約などの事務手数料がかからない
ワイモバイルでは新規・乗り換え契約時や機種変更時に事務手数料が発生する場合があります。しかし、LINEMOなら基本的に各種手続きに手数料は発生しません。
ワイモバイル | LINEMO | |
---|---|---|
契約事務手数料(新規・乗り換え) | 3300円 ※オンラインストア利用の場合は無料 ※ソフトバンク/LINEMOからの乗り換えは無料 |
0円 |
契約変更手数料 | 3300円 ※オンラインストア利用の場合は無料 |
0円 |
機種変更手数料 | 3300円 ※オンラインストア利用の場合は無料 |
0円 |
他社への乗り換え(MNP転出・番号移行) | 0円 | 0円 |
SIMロック解除手数料 | 3300円 ※My Y!mobileでの手続きは無料 ※店舗で機種購入と同時の手続きの場合は無料 |
- |
USIMカード再発行 | 3300円 | - |
電話番号変更手数料 | 3300円 | 契約後の電話番号変更は不可 |
名義譲渡手数料 | 3300円 | 名義の譲渡は不可 |
ワイモバイルの場合、店頭で新規・乗り換え契約や契約変更の手続きをおこなうと3300円の手数料が発生します(オンラインストアを利用すれば無料)。
LINEMOなら契約・解約時の手数料は発生しません。契約年数の縛りなどもないため、好きなタイミングで解約できます。
メリット4:手持ちのiPhoneをそのままLINEMOで利用できる
iPhoneユーザーなら、ワイモバイルで利用している端末をそのままLINEMOでも利用できます。ただし、機種によってはSIMロック解除が必要な場合もあるので、LINEMO公式サイトに記載の動作確認端末を必ず事前に確認しましょう。

最新のiPhone 13シリーズなど、ワイモバイルで使えるiPhoneのほとんどはLINEMOでも使える
SIMロックを解除すれば、ほぼすべての機種がLINEMOに対応します。もちろん新型のiPhone 13シリーズも動作確認済みです。

Androidスマホは対応機種が限られる。たとえばPixelシリーズは、SIMフリーのPixel 5とPixel 4aのみ
ただし、AndroidスマホユーザーはLINEMOに対応していない機種も多いため、乗り換え前に忘れずに確認しましょう。
たとえばGoogle PixelシリーズのSIMフリー端末のうち、動作確認済みなのはPixel 5とPixel 4aのみ。Xperiaシリーズで利用できるのは購入元がワイモバイルのXperia 10 IIとXperia 8のみです。
デメリット1:店舗でのサポートを得られない



契約変更や支払い方法の変更などの手続きはLINEトークからおこない、質問はオペレーターとオンラインチャットでやり取りする
LINEMOはオンライン専用ブランドのため、契約・オプション追加・解約・サポートへの問い合わせなどはすべてオンラインのみでおこないます。店舗でのサポートは得られません。
不明点があった際には電話窓口もないため、オンラインチャットでオペレーターに質問します。
これに対してワイモバイルは、全国に約4000箇所あるワイモバイルショップおよび取扱店で対面でのサポートが簡単に受けられます。ワイモバイルショップなら来店予約もできるため、忙しい時などでも待ち時間なく利用できます。
デメリット2:キャリアメールを使えない
ワイモバイルのユーザーならキャリアメール(〜@ymobile.ne.jp)のほか、マルチデバイスで利用可能な容量無制限のワイモバイルメール(〜@yahoo.ne.jp)を利用できます。しかし、LINEMOではキャリアメールを使えないため、乗り換えの際には注意しましょう。
たとえばキャリアメールで会員登録していたサイトがあった場合、ワイモバイルを解約してLINEMOを契約するとサイトにログインできなくなる恐れもあります。それを避けるにはヤフーメールやGmailなどに登録を変更する必要がありますが、その数が多いと非常に手間がかかり、骨の折れる作業となるでしょう。
なお、現時点でLINEMOにはキャリアメールは備わっていませんが、実質的にキャリアメールの代わりとなるメッセージサービス「+メッセージ」に2022年春より対応します。
デメリット3:家族割・セット割やYahoo!プレミアム特典・PayPayの優遇などがない
家族で契約しても優遇はない

ワイモバイルの特徴といえば「家族割」でしょう。家族みんなでワイモバイルを契約すれば、2回線目以降は月額料金が1188円安くなります(詳細は後述)。また、インターネット回線や電気代とセットで契約すると割引になる「おうち割」もあります。
LINEMOには、こうした割引サービスは用意されていません(一部キャンペーンによる割引などが適用される場合あり)。家族みんなでLINEMOに加入しても、それによる割引は期待できないのが現状です。
ヤフー系サービスやPayPayのユーザーは注意
またワイモバイルユーザーは、Yahoo!プレミアム(月額508円相当)が月額無料・申込不要で利用できる特典が付きます。これにより、Yahoo!ショッピングでの還元率アップ、読み放題プレミアム使い放題、Yahoo!かんたんバックアップの容量無制限利用など、さまざまなサービスが享受できます。
このほか、ワイモバイルユーザーはPayPayが実施するキャンペーンで優遇の対象となるのに対し、LINEMOユーザーはその対象外となるケースが多い点も見落とせないところです。
たとえば対象店舗で決済するとソフトバンクおよびワイモバイルのユーザーは還元率30%、それ以外のユーザーは還元率20%といったように、ソフトバンクとワイモバイルユーザーはたいていキャンペーンで優遇されます。LINEMOもソフトバンクが提供するサービスですが、PayPayのキャンペーンではキャンペーンで優遇されないケースが多いのです。
LINEMOが優遇されるかどうかはキャンペーンの条件次第なので、詳しくはPayPayのキャンペーン情報をチェックしてみてください。
デメリット4:月間データ容量を翌月に繰り越せない

ワイモバイルでは、余ったゲータ容量を翌月に繰り越せる「データくりこし」が適用できます。たとえばシンプルMプラン(月間データ容量15GB)を契約していて当月のデータ使用量が10GBだった場合、残り5GBが翌月に繰り越され、利用可能なデータ容量が20GBとなります。
LINEMOにはデータ容量の繰り越しサービスはなく、データ容量は毎月リセットされます。月間データ容量の上限を超える月と超えない月でムラがある人にとっては、データ繰り越しできるワイモバイルのほうが使いやすいかもしれません。
どんな人がワイモバイルからLINEMOへの乗り換えに向いている?
上記のメリット・デメリットを踏まえたうえで、ワイモバイルからLINEMOへの乗り換えに向いているのはどんな人なのかをまとめてみました。
とにかく月額料金を安くしたい人

ワイモバイルの場合、1年間はカッコ内のデータ増量が無料
とにかく月額料金を安くしたい人は、LINEMOへの乗り換えに向いていると言えるでしょう。
家族割などが適用されていないワイモバイルユーザーの場合、LINEMOに乗り換えることで月額料金が500円〜1000円程度安くなります。店舗でのサポートがない、キャリアメールを使えないといった点が気にならないなら非常に魅力に映るメリットです。
家族でワイモバイルを契約していない人
前項では「とにかく月額料金を安くしたい人はLINEMOに向いている」と述べましたが、家族でワイモバイルを契約している人は例外。家族でワイモバイルを契約している場合は、LINEMOよりワイモバイルのほうがお得なケースもあります。
反対に、家族でワイモバイルを契約していない人、家族で契約している通信サービスがバラバラという人は、「とにかく月額料金を安くしたい」というほうに当てはまるでしょう。
1回線目 | 2回線目以降 | |
---|---|---|
シンプルS | 2178円 | 990円 |
シンプルM | 3278円 | 2090円 |
シンプルL | 4158円 | 2970円 |
家族がワイモバイル回線を契約しているなら、シンプルMの2回線目以降は月額2090円となるため、LINEMOのスマホプラン(月額2728円)よりもお得になります。
さらに、4人家族でワイモバイルおよびLINEMOを契約したケースをシミュレーションしてみました。
- 家族4人全員がワイモバイルの「シンプルM」を契約した場合:3278円(1回線目)+2090円(2回線目以降)×3回線=9548円
- 家族4人全員がLINEMOの「スマホプラン」を契約した場合:2728円×4回線=1万912円
- あなただけがLINEMOの「スマホプラン」を契約し、他の家族3人がワイモバイルの「シンプルM」を契約した場合:2728円(LINEMO)+3278円(ワイモバイル1回線目)+2090円(ワイモバイル2回線以降)×2回線=1万186円
家族全員がLINEMOのスマホプランを契約するより、家族4人全員がワイモバイルのシンプルMを契約したほうが月額料金の総額は1364円安くなる計算になります。一方、家族全員でワイモバイルのシンプルMを契約している状況であなた1人だけがLINEMOに乗り換えた場合、月額利用の総額が高くなってしまいます。
家族の人数や契約プランにもよりますが、家族にワイモバイルを契約している人がいないなら料金面ではLINEMOのほうが向いていると言えそうです。
LINEをたくさん使う人

LINEを頻繁に利用する人、とりわけデータ通信量の消費が多い画像・動画の送受信やビデオ通話をする機会が多い人は、ワイモバイルの低容量プランだと上限に達して速度制限がかかってしまうケースも考えられます。
この点、「LINEギガフリー」が備わっているLINEMOなら、かなりヘビーにLINEを使っていてもデータ通信量の消費にはカウントされない安心感があります。Wi-Fi環境のない出先でLINEをよく利用するなら地味に嬉しいサービスです。