LINEの通話機能は非常に便利ですが、相手の声が聞こえない、もしくは自分の声が相手に届かない、声が途切れ途切れになるといったトラブルが少なくありません。
音声通話が上手くいかない原因は、さまざまなことが考えられます。単純な操作ミスもあれば、通信環境やBluetooth接続のイヤホンなど外的要因の可能性も。また、アップデートなどによって不具合が引き起こされたり、通信障害が発生したりと、LINEアプリ側に原因があるケースもあります。
そのような不具合に見舞われたとき、まず確認したい3つのポイントを挙げたうえで、改善のために試したい対処法を紹介します。
不具合? マイク? 真っ先に確認すべき3つのこと
LINE通話が正常に機能しないときには、まず以下3つのことを確認してください。
LINEで不具合・障害が発生していないか確認する
突然LINEの通話機能が正常に動作しなくなった場合、まずはLINEアプリ側の不具合を疑ったほうがいいかもしれません。アップデートなどで不具合が引き起こされたり、一時的にLINEのサーバー等に障害が発生していたりするケースが少なくないからです。
【お知らせ】
LINEの通話が一部つながりづらい事象が発生していましたが、現在は復旧しております。原因や影響範囲等に関しては現在調査中です。
ご迷惑をおかけした皆さまに、お詫び申し上げます。— LINE (@LINEjp_official) February 8, 2023
実際、これまでに何度か大規模な障害が発生しています。過去にはAndroid 11へのアップデート直後「通話相手に自分の声が届かなくなった」という不具合報告が散見されたこともありました。
あれこれ試す前に、まずはLINEの公式サイトやX(旧Twitter)アカウント(@LINEjp_official)、Xのキーワード検索などで自身と同じような不具合が起きていないか確認してみることをおすすめします。
原因がLINEアプリにある場合、ユーザーは修正版アップデートの配信や障害の復旧を待つほかありません。単に無料通話ができればよいのであれば、別の音声通話サービスの利用も検討しましょう。自分も相手もiPhoneユーザーなら、iOS標準機能の「FaceTime」が便利です。
マイクがオフに切り替わっていないか確認する
次いでありがちなのが、通話画面でマイクがオフになっていること。通話中、何かの拍子にボタンに触れてしまい、意図せずマイクがオフに切り替わるケースが少なくなりません。

マイクアイコンに斜線が入っていたらオフ状態
マイクがオフに切り替わると、こちらの音声は相手に届きません。また、逆に相手のマイクがオフになっていると音声が一切聞こえなくなります。
音声通話がうまくいかない場合は、お互いに一度マイクの設定を確認してみることをおすすめします。
通話機能テストで原因が自分なのか相手なのか確認する
LINEには、自分のオーディオ環境やカメラの動作をチェックできる「通話機能テスト」という機能が用意されています。これを使えば、音声が聞こえづらい原因が自分側にあるのか、それとも相手側にあるのかという点だけでも特定できる可能性があります。
iOS版LINEの場合



iOS版LINEの場合、LINEアプリの「ホーム」タブ右上にある設定ボタン
をタップし、 に進みます。 を選択すると、マイク・カメラ・スピーカーの動作確認が始まります。

iOS版LINEの通話機能テストは、マイク・インカメラ・スピーカーが正常に動作しているか自動的に判定する仕組みです。マイク・カメラ・スピーカーの各項目にチェックマークが表示されていれば、各機能は正常に動作していると考えてもいいでしょう。また、カメラのプレビュー画面にある切り替えボタン
をタップするとアウトカメラに切り替わり、通話機能テストが再試行されます。iOS版の通話機能テストは、録音した音声を自分で聞くということができません。そのため、どのように自分の声が聞こえるかは、家族や友達へ試しにLINE通話で声を聞いてもらう必要があります。数人に聞いてもらって、「ノイズがうるさい」「声が聞き取れない」「声が途切れ途切れで聞こえる」といった状況であれば、自分側のオーディオ環境や通信環境になんらかの原因があるということになります。
一方、相手に自分の声が聞き取れているのであれば、自分側のオーディオや通信環境に問題はないはずです。相手の声の聞こえづらさは、相手に原因があると判断してもいいでしょう。
Android版LINEの場合



LINEアプリの「ホーム」タブ右上にある設定ボタン
をタップし、 に進みます。次の画面で を選択してください。

通話の詳細設定画面で
の項目をタップすると、通話機能テストが始まります。Android版LINEの通話機能テストでは、マイクとインカメラが正常に機能しているか自動的に判定されます。また、カメラのプレビュー画面にある切り替えボタン をタップするとアウトカメラのテストも可能です。


通話機能テストにある「マイクテスト」では、自分の声を録音して聞くことができます。
マイクアイコンをタップすると録音がはじまるので、何か話してみましょう。
をタップするか、約5秒間録音すると自動的に録音が停止され、録音した音声が再生されます。ここで「ノイズがうるさい」「声が聞き取れない」「声が途切れ後切れで聞こえる」というような状況であれば、自分側のオーディオ環境になんらかの原因があるということになります。一方、自身の音声が正常に再生されれば、自分側のオーディオ環境に問題はありません。ただ通信環境によっては、ノイズの有無や声の聞き取りづらさ、聞こえづらさが生じる場合もあるため、家族や友達数人と試しにLINE通話で確認してもらうといいでしょう。
通話が聞こえない・途切れるときに試したい対処法まとめ
前述の内容を踏まえて、LINE通話が聞こえない/声が届かないトラブルで試したい対処法を順に紹介していきます。
LINEアプリを再起動する
通話が聞こえない/声が届かない、音声が途切れるといったことの原因はわからなくても、いったんLINEアプリを再起動してみることで手っ取り早く症状を改善できる可能性があります。すぐに実践できるので、まず試してみることをおすすめします。
iOS版LINEの場合


iOS版LINEの場合、スマホ画面を下端から上へスワイプし、上の画像の点線くらいの位置で止めます。
アプリスイッチャーが開くので、LINEアプリを探して上にスワイプ。ホーム画面に戻り、LINEアイコンをタップしてLINEアプリを再起動させてください。

ホームボタンを搭載するiPhoneの場合、ホームボタンを2回押すとアプリスイッチャーが開きます。
アプリスイッチャーが開いたら、前述のようにLINEアプリを探して上にスワイプ。ホーム画面に戻り、LINEアイコンをタップしてLINEアプリを再起動させてください。
Android版LINEの場合


Androidスマホでナビゲーションバーがないタイプ、もしくは2ボタンナビゲーション(ホームボタンと戻るボタンだけ)の場合、スマホ画面を下端から上へスワイプし、上の画像の点線くらいの位置で止めます。
マルチタスク画面が開くので、LINEアプリを探して上へスワイプするとアプリが終了。左したや右下など、マルチタスク画面のなにもない場所をタップするとホーム画面に戻るので、LINEアイコンをタップしてLINEアプリを再起動させてください。


ナビゲーションバーがあれば[□]をタップするだけでマルチタスク画面が開く
画面下部にナビゲーションバーがあるタイプの場合、[□]ボタンをタップするとマルチタスク画面が開きます。機種によっては[|||]ボタンでマルチタスク画面が開くので、使用している端末のナビゲーションバーがどのタイプか確認してみてください。


ホーム画面でLINEアイコンを長押しし、メニューから[i]ボタンをタップ。アプリ情報画面が表示されたら[強制停止]をタップします。
ホーム画面に戻り、LINEアイコンをタップしてLINEを再起動させてください。
受話音量を上げる
相手の声が遠い・小さい時には、受話音量をチェックしてみましょう。ただし、受話音量はゼロにはならない仕様です。まったく音が聞こえない場合には別の原因が考えられます。

通話している最中なら、iPhone/Androidスマホともに端末にある音量ボタンから受話音量を調節できます。
Androidスマホの音量ボタンの位置は機種ごとに異なりますが、ほとんどは側面にあるはず。縦長の形状の場合もあれば2つ備わっていることもあります。
インターネットの接続状況を確認する
LINE通話は電話回線ではなく「インターネット回線」を利用するため、モバイルデータ通信やWi-Fi通信の質にかなり左右されます。回線の質によっては正常に通話をおこなえません。

まずはステータスバーで通信環境を確認してください。電波の強度が弱かったり「×」や「!」が表示されていたりする場合は、接続している回線の状態があまりよくありません。
モバイルデータ通信の場合は別のエリアに、Wi-Fi通信の場合はルーターの近くに移動して、あらためて電波強度を確認しましょう。

iPhoneの機内モードボタン

Androidスマホの機内モードボタン
ステータスバーの表示上は正常なのにインターネットにアクセスできない場合は接続不良が起きている可能性もあります。
その場合は、端末を再起動するか、機内モードをオンにしてからオフにしてみましょう。これで、通信接続がリセットされます。
通信速度制限を受けていないか確認する
月々のパケット使用量を上回ると通信速度制限がかかり、音声通話/ビデオ通話のような容量の大きなデータは上手くやりとりできなくなってしまいます。今まで快適に通話できていた環境にもかかわらず、突然音声が聞き取りづらいといった現象が起こった時には、データ通信量も確認してみましょう。
毎月のデータ通信量の確認は、携帯電話会社の公式ページ・アプリなどでおこなえます。速度制限がかかっているなら、パケットを追加購入するか、安定したWi-Fiを利用して改めて通話を開始してください。
イヤホンなど外部機器と接続されていないか確認する
端末がBluetooth接続のイヤホンやヘッドホンとペアリングしたままの状態になっている可能性も。そうすると「端末の内蔵スピーカーから音が出ない」「本体のマイクを使用しての通話ができない」といった現象が起こります。

LINEの通話画面でメガホンアイコンをタップし、音の出力先を確認してみてください。
音声が途切れ途切れに聞こえるといった場合も、原因の特定に音の出力先を切り替えて確認してみるといいでしょう。
Full HD voice/オーディオモード/OpenSLをオフにする(Android版LINE)
LINE通話は、音声通話をより高品質で利用できるモードが各種用意されており、利用可能な環境にあるときに自動的にオンになる仕様になっています。
しかし、一部の端末ではこれらのモードがトラブルの原因になるケースもあるようです。この場合、手動でオフにすることで解決する可能性があります。


LINEの「ホーム」タブ右上の設定ボタン
→ へと進み、 をタップしてください。

ここで「Full HD voice通話」と「OpenSL」のチェックを外します。
続いて [オーディオモード]の項目をタップし、「コミュニケーションモード」から「通常モード」に切り替えてください。
端末のメンテナンスをする
スマホに起こるあらゆるトラブルは、端末を再起動するだけで改善するケースも少なくありません。

再起動しても改善しない場合は、【1】LINEアプリのバージョンは最新か(アップデートがないか)、【2】ストレージの空き容量が不足していないかの2点をチェックしてみてください。LINEアプリのキャッシュを削除してみるのも有効な手です。
また、LINE通話以外のアプリでも音声の調子が悪いときは、端末の受話口やスピーカー、あるいはマイクなどが故障しているかもしれません。メーカーやショップに相談してみることをおすすめします。