LINE通話が「聞こえない」ときの原因と対処法まとめ
LINE(ライン)の友だちやグループと実質無料で電話できるLINEの音声・ビデオ通話。非常に便利な機能ですが、通話中に音声が途切れる、ノイズがかかって聞き取りにくい、といったことも結構あります。
本記事では、LINE通話(電話)で音声が聞こえない/途切れてしまうトラブルの原因と対処法について紹介。オーディオデバイスの状態や、LINE通話の音質を確認できる「テスト通話」の使い方も解説します。
音声トラブル以前に、そもそもLINEで通話を発信/着信できないという場合には、以下の記事を参照してください。
LINE通話で音声が聞こえない/途切れる場合に考えられる原因
ここでは、音声が聞こえない場合に考えられる原因を挙げたうえで、オーディオ環境をチェックできる「テスト通話」機能について解説します。
聞こえづらさの原因はさまざまで特定するのは難しい
LINEの通話で音声が聞こえにくかったり、途切れたりするトラブルの原因は、さまざまなことが考えられます。操作や設定の単純なミスもあれば、通信環境やBluetooth接続のイヤホンなど外的要因の可能性も。
- 自分もしくは相手のマイクがミュートになっている
- 受話音量が小さくなっている
- 通信状態(電波)が悪い
- 通信速度制限を受けている
- イヤホンなど外部機器とBluetooth接続されている
- Full HD voice/オーディオモード/OpenSLの設定(Android版LINE)
- そのほか、LINEアプリのバージョンや端末の不具合、故障など
さらに、音声通話が上手くいかない原因が自分側ではなく相手側にある可能性もあるため、原因を特定するのは難しいところです。
自分か相手のどちらが原因なのかを特定するには「テスト通話」が便利
左:LINEアプリの「ホーム」タブから設定ボタン[]→[通話]の順にタップ右:[テスト通話]をタップ
LINEには、自分のオーディオ環境をチェックできる「テスト通話」という機能が用意されています。これを使えば、音声が聞こえない原因が自分側にあるのか、それとも相手側にあるのか、という点だけでも特定できます。
テスト通話が始まると音声ガイドが流れ、「ピー」という発信音の後に10秒間音声を録音するように指示されるので、何か適当に話して録音してください。
10秒経つと、録音した自身の音声が再生されます。ここで「ノイズがうるさい」「声が聞き取れない」状況であれば、自分側のオーディオ環境や通信環境になんらかの原因があるということになります。
一方、自身の音声が正常に再生されれば、自分側のオーディオや通信環境には問題ありません。聞こえづらさの原因は相手にあることが考えられます。
音声が聞こえない/途切れてしまうときに試したい対処法
ここからは、LINE通話が聞こえない/途切れてしまうときの原因とその対処法を順に紹介していきます。
マイクがミュートになっていないか確認する
マイクのマークが緑色になっていたらミュート状態
マイクがミュート(オフ)になっていると、こちらの音声は相手に届きません。また逆に、相手のマイクがミュートになっていると、相手の音声が一切聞こえなくなります。
ミュート状態では、音声だけでなくノイズや環境音なども一切聞こえなくなります。通話中に不自然なほど静かになったら、相手が何かの拍子にミュートボタンに触れてしまったことが考えられるでしょう。

受話音量を上げる
相手の声が遠い・小さいという時には、受話音量をチェックしてみましょう。なお原則、受話音量はゼロにはならない仕様になので、まったく音が聞こえない場合には音量ではなく別の原因が考えられます。
iPhoneで受話音量を上げる
LINEで通話している最中であれば、音量ボタンから受話音量の調節ができます。
iPhoneの場合、受話音量は通話中にのみ音量調整が可能で、電話を切ったあとは変更できません。一時的に音量を大きくしたつもりでも、次に電話を利用するときに音量が大きすぎて驚くことがあるので、注意してください。

Androidスマホで受話音量を上げる
Androidスマホでも通話中であれば、音量ボタンから受話音量の調節ができます。音量ボタンの位置は端末によって異なりますが、多くは側面にあり、縦長の形状の場合もあれば2つ備わっていることもあります。
通話中以外は、端末の「設定」から音やサウンドなどの項目へ移動し、「通話」項目にある音量調節バーをスライドさせて音量を変更しましょう。

安定したネット環境に接続する
LINE通話はインターネット回線を利用するため、通信状態によっては聞こえなくなることや音声が途切れてしまうといった現象が発生します。
調子が悪いと感じたら、まずは通信環境を確認。電波が悪い場合は移動するか、機内モードをオン・オフするなどで通信をリフレッシュしてみましょう。これだけで改善することも多いものです。
わざわざ「機内モード」にする6つのメリット【iPhone/Android】
左:iPhoneのコントロールパネル右:Androidスマホのクイック設定パネル
また、Wi-Fi接続で通話をしていても安心はできません。古いWi-Fiルーターや、多数の人が接続する公共のWi-Fiなどに接続していると、電波が強いような表示が出ていても実際には通信速度が遅いというケースがあります。
そんな時は、あえてWi-Fiからモバイルデータ通信に切り替えることで改善する可能性もあります。Wi-Fiのオン/オフは、iPhone、Androidスマホともに、画面を上から下にスワイプすると表示されるパネル(コントロールパネル/クイック設定パネル)から切り替えられます。
iPhoneをWi-Fi(無線LAN)に接続する設定方法
AndroidスマホをWi-Fi(無線LAN)に接続する3つの方法
通信速度制限を受けていないかチェックする
月々のパケット使用量を上回ると通信速度制限がかかり、音声・ビデオ通話のような容量の大きなデータは上手くやりとりできなくなってしまいます。
今まで快適に通話できていた環境にもかかわらず、突然音声が聞き取りづらいといった現象が起こった時には、データ通信量も確認してみましょう。
スマホの「通信速度制限」とは──いつまで続くのか、解除や確認の方法、回避するための対策など
NTTドコモのデータ通信量確認の画面
通信量の確認は、キャリアなど通信会社の公式ページ・アプリなどでおこなえます(方法は下記記事を参照)。速度制限が原因で通話の音声が乱れている場合、パケットを追加購入するか、安定したWi-Fiを利用します。
LINEの通話は通話料こそ無料ですが、モバイルデータで利用すれば通信パケットを消費します。特にビデオ通話はそれなりの通信量を消費するので、モバイルデータ通信での長電話は避けたほうが賢明です。
ちなみにLINE公式サイトによれば、10分間の通話で音声が約3MB、ビデオ通話が約51MBの通信量という結果になっています。


イヤホンなど外部機器とのBluetooth接続を切る
端末がBluetooth接続のイヤホンやヘッドホンとペアリングしたままの状態になっていると、音の出力先が切り替わります。
そうなると、端末の内蔵スピーカーから音が出なかったり、本体のマイクを使用しての通話ができなかったりといった現象が起こる可能性があります。
左:iPhoneのコントロールパネル右:Androidスマホのクイック設定パネル
イヤホンを通してではなく、端末のスピーカーとマイクでLINE通話をしたい場合は、外部機器と端末のBluetooth接続を切りましょう。
Bluetoothのオン/オフは、iPhone・Androidスマホともに画面を上から下にスワイプすると表示されるパネル(コントロールパネル/クイック設定パネル)から切り替えることができます。
Full HD voice/オーディオモード/OpenSLをオフにする(Android版LINE)
LINE通話は、音声通話をより高品質で利用できるモードが各種用意されており、利用可能な環境にあるときに自動的にオンになる仕様になっています。
しかし、一部の端末ではこれらのモードがトラブルの原因になるケースもあるようです。この場合、手動でオフにすることで解決する可能性があります(オフにできるのはAndroidスマホのみ)。
LINEの「ホーム」タブから設定ボタン[]→[通話]へと進み、[通話の詳細設定]をタップしてください。ここで、[Full HD voice通話]と[OpenSL]のチェックを外します。
続いて、 「オーディオモード」の項目をタップし、[コミュニケーションモード]から[通常モード]に切り替えます。
それでも解決しない場合はLINEアプリのアップデートや端末の再起動をする
以上の点を確認しても解決しない場合、LINEアプリのバージョンアップや端末の再起動を試してみましょう。
また、LINE通話以外のアプリでも音声の調子が悪い場合は、端末の受話口やスピーカー、あるいはマイクの故障も考えられます。一度ショップなどに相談してみるのもひとつの手です。
単に無料通話ができればよいというのであれば、自分も相手もiPhoneユーザーの場合、iOS標準機能の「FaceTime」で無料通話が可能です。またLINE以外にも、ビデオ通話アプリが多数リリースされています。


検証したLINEのバージョン:iOS版10.19.0、Android版10.20.1