楽天モバイルでは、基本プランとなる「Rakuten最強プラン」のほかに、データ通信に特化した「Rakuten最強プラン(データタイプ)」というプランが提供されています。料金やデータ通信の仕組みは「Rakuten最強プラン」と同じで、両者の違いがよくわからないという人もいるかもしれません。
本記事では、Rakuten最強プラン(データタイプ)のメリットや通常タイプとの違い、申し込み方法などを解説します。
Rakuten最強プランの「データタイプ」とは? 通常タイプとの違い
Rakuten最強プラン(データタイプ)の料金の仕組みは通常タイプと同じ
楽天モバイルには、データ通信専用の「Rakuten最強プラン(データタイプ)」というプランも用意されています。通常タイプの「Rakuten最強プラン」と同じくデータ使用量に応じて料金が変動するプランで、月額3278円でデータ通信無制限となる仕組みです。
Rakuten最強プラン(データタイプ)とRakuten最強プランの主な違いは以下の通りです。
| Rakuten最強プラン | Rakuten最強プラン(データタイプ) | |
|---|---|---|
| 本人確認書類の提出 | 必要 | 不要 |
| 料金 |
|
|
| インターネット接続 | ◯ | ◯ |
| SMSの送受信 | ◯ | ◯ |
| 楽天SPU | ◯ | ◯ |
| 申し込み方法 | ウェブ・店舗 | ウェブのみ(※1) |
| 支払い方法 | クレジットカード、口座振替、楽天ポイント利用など | 本人名義の楽天カードのみ(※2) |
| MNP転入・転出 | ◯ | × |
| 音声通話(OS標準の通話アプリ) | ◯ | × |
| Rakuten Link | ◯ | × |
| 楽メール | ◯ | × |
| キャリア決済 | ◯ | × |
| 緊急通報(110番や119番) | ◯ | × |
| 契約者変更手続き(譲渡) | ◯ | ×(承継は可) |
| 最強家族プログラム | ◯ | ○ |
| 最強青春プログラム | ◯ | ○ |
| 最強こどもプログラム | ○ | ○ |
| 最強シニアプログラム | ◯ | × |
※1:一部の楽天モバイルショップではRakuten最強プラン(データタイプ)の申し込みサポートのみ実施
※2:未成年のユーザーの場合、親権者名義の楽天カードのみ
以降では混同を避けるため、Rakuten最強プランを「通常タイプ」、Rakuten最強プラン(データタイプ)を「データタイプ」と記載します。
データ通信専用プランなので音声通話を利用できない、契約者専用アプリ「Rakuten Link(楽天リンク)」やキャリア決済に対応していないなど通常タイプと比べると多くの制限があります。
本人確認書類の提出が不要でスムーズに契約できるため、あくまでも通常タイプを契約する前のお試しプランという立ち位置といえます。
Rakuten最強プラン(データタイプ)のメリット
データタイプを契約するメリットをまとめています。最大のメリットは本人確認書類の提出不要で、スムーズに申し込める点です。
本人確認書類の提出が不要
前述のように、通常タイプと比べてデータタイプには多くの制限が設けられています。一見するとデメリットばかりのように思えますが、データタイプは契約時に本人確認の必要がない点が最大のメリットです。
| 本人確認方法 |
|
|---|---|
| 本人確認書類 |
|
※:公共料金の請求書・領収書、住民票、届出避難場所証明書のいずれかの補助書類とあわせて提示する必要がある
通常タイプを申し込む場合、運転免許証・運転経歴証明書・マイナンバーカードなどの本人確認書類を用いた本人確認が必要です。
eSIMで申し込むなら、最短3分で開通できる「AIかんたん本人確認(eKYC)」を利用するのがおすすめ。AIかんたん本人確認以外の本人確認方法で通常タイプを申し込むと、SIMカード(eSIM選択の場合はスタートガイド)が手元に届くまでに数日かかってしまうためです。
通常タイプの申し込みに必要となる本人確認
ただ、AIかんたん本人確認に利用できる本人確認書類は運転免許証とマイナンバーカードのみ。また、AIかんたん本人確認は物理型のSIMカードでの申し込みには対応していません。
この点、データタイプなら本人確認の必要はありません。eSIMで申し込めば即日開通してすぐに使えるのがデータタイプの特徴です(SIMカードを選択した場合は手元に届くまでに数日かかります)。
「楽天モバイルを契約したいけど自身の生活圏で繋がるどうか不安」という人は、いったんデータタイプを試してから通常タイプを契約する手もあります。「とにかくすぐに回線がほしい」という人にもデータタイプは向いています。
電話番号が発行される
申し込み画面に発行予定の電話番号が表示される
データタイプを申し込んだ場合でも電話番号は発行されます。申し込み画面にて、発行される電話番号を確認できます。データタイプではOS標準の通話アプリによる音声通話は利用できないため、用途は主にSMSに限られます。
また、データタイプの申し込み時には「選べる電話番号サービス」は利用できません。選べる電話番号サービスとは、楽天モバイルの新規契約時に電話番号の下4桁に好きな番号を指定できる有料サービスです(1100円)。データタイプの場合、画面にランダムに表示された電話番号で申し込むことになります。
楽天市場のポイント+4倍など特典や各種割引も適用される
楽天モバイル契約者は楽天市場で買い物するとポイントが+4倍分加算され、合計5倍となります。データタイプ契約者も楽天市場のポイント5倍特典の対象です。
ポイント5倍を適用するには、特設ページからのエントリーが必要です。一度エントリーすれば特典は継続されるので、都度エントリーする必要はありません。
データタイプは各種割引も適用できる
また、データタイプ契約者は各種割引も受けられます。家族で楽天モバイルを契約すると毎月110円割引となる「最強家族プログラム」、22歳以下のユーザーは毎月110円割引となる「最強青春プログラム」、12歳以下のユーザーは毎月最大440円割引となる「最強こどもプログラム」の対象です。
ただし、65歳以上のユーザーを対象に毎月110ポイント還元される「最強シニアプログラム」については、データタイプは対象外となっています。
Rakuten最強プラン(データタイプ)のデメリット
データタイプは音声通話・楽天リンク・キャリア決済などの機能に対応していなかったり、一部のキャンペーン対象外だったりするなどの制限があります。申し込む際は以下の注意点に留意しましょう。
音声通話・楽天リンク・キャリア決済など非対応
データタイプ契約者は国内通話無料でかけ放題(一部番号除く)の「楽天リンク」を利用できない
データタイプを申し込むと電話番号は発行されますが、データ通信専用プランのためOS標準の通話アプリによる通話を利用できません。また、契約者専用アプリ「Rakuten Link(楽天リンク)」による通話も非対応です。
通常タイプまたはRakuten最強U-NEXTの契約者であれば、楽天リンクを利用することで国内通話を無料でかけ放題となります(一部対象外の番号あり)。しかしデータタイプ契約者は楽天リンクによる通話も利用できません。データタイプで通話したい場合は、LINEの無料通話などを利用するといいでしょう。
また、データタイプはキャリアメール(楽メール)やキャリア決済も利用できません。
支払い方法は楽天カードに限られる
通常タイプおよびRakuten最強U-NEXTは楽天カード以外のクレジットカードや口座振替などの支払い方法を設定できますが、データタイプの支払い方法は楽天カードに限られます。
なお、貯まった楽天ポイントをデータタイプの利用料金の支払いに充てることは可能です。申し込み時、「楽天ポイント利用」の項目で利用するポイントを選択します。選択できるのは「すべてのポイントを使う」か「利用しない」のどちらかです。
一部のキャンペーンはデータタイプが適用対象外
楽天モバイルの特徴でもあるポイント還元キャンペーンも、データタイプは対象外であるケースが多々あります。データタイプ申し込み時にキャンペーンを利用したい人は、キャンペーン詳細でデータタイプも対象に含まれているかどうか確認してください。
他社からの乗り換えなら1万4000ポイントもらえる通称「三木谷キャンペーン」
データタイプの申し込みおよび通常タイプからデータタイプへのプラン変更はキャンペーン対象外
たとえば「三木谷キャンペーン」(正式名称「楽天・三木谷浩史の特別なお客様キャンペーン」)はデータタイプの申し込みは適用対象外です。
三木谷キャンペーンは他社からの乗り換えで申し込むと1万4000ポイント、新規契約で申し込むと1万1000ポイントもらえるという内容で、楽天モバイルが常時開催するキャンペーンの中でもお得度はトップクラスを誇ります。しかし、通常タイプまたはRakuten最強U-NEXTからの申し込みが対象となっており、データタイプの申し込みに三木谷キャンペーンは適用されません。また、通常タイプからデータタイプへのプラン変更も対象外です。
Rakuten最強プランのデータタイプに申し込む方法
データタイプに申し込んで開通するまでの流れを解説します。以下のボタンから楽天モバイルの申し込みページにアクセスできます。
プランのタイプで「Rakuten最強プラン(データタイプ)」を選択
申し込みページにアクセスしたら[プランのみお申し込み]→[Rakuten最強プラン(データタイプ)]と進みます。
次に、SIMタイプを選択します。「eSIM」または「SIMカード」から選んでください。回線を即時開通して使いたい人は「eSIM」の選択がおすすめです。
eSIMを選択する場合は、自身の端末がeSIM対応機種かどうかを事前に確認しましょう。iPhoneであれば、iPhone XS・iPhone XR以降の機種ならeSIMに対応しています。Androidスマホだと機種や販売元によってはeSIMに対応していないことがあるので、販売元の公式サイトなどで確認してください。
重要事項説明・利用規約を確認のうえ[次に進む]をタップします。楽天アカウントのログイン画面が表示されたらログインしてください。
データタイプを申し込む
申し込み内容の確認ページにて発行される電話番号や申し込み内容を確認し、[この内容で申し込む]をタップします。
利用できる支払い方法は楽天カードのみです。支払い方法に楽天カードで設定されていない場合は、楽天会員情報から支払い方法を変更してください。
楽天モバイルの回線を開通する
申し込みが完了したら、次は楽天モバイルの回線を開通します。
eSIMで申し込んだ場合は楽天モバイルのマイページまたは「my楽天モバイル」アプリから申し込み状況確認画面を開き、[開通手続きへ進む]をタップします。
その後は機種に応じた開通手続きをおこなってください。
Androidスマホの場合
Androidスマホの場合、マイページまたはmy楽天モバイルアプリで[開通手続きを進む]をタップすれば開通は完了します。開通した回線を利用するには設定アプリで各種設定が必要です。
設定アプリで[ネットワークとインターネット]などの項目を選択し、楽天モバイルのSIMを選択。データ通信設定およびSMS設定で再び楽天モバイルを選択してください。これで楽天回線に接続され、インターネットを利用できるようになります。
eSIMおよびSIMカードの詳しい開通手順は、楽天モバイルの公式サイトを参照してください。
Rakuten最強プランのデータタイプに関するよくある疑問と答え
Rakuten最強プラン(データタイプ)に関して、よく挙がる疑問とその答えをまとめています。
データタイプを解約するには?
データタイプの解約方法は、通常タイプの解約方法と同様です。
楽天モバイルのマイページにログインして解約手続きをおこなってください。
楽天モバイルでは基本的に解約手数料がかかりませんが、利用実態のない回線を解約すると税込1078円(割引非適用時)の契約解除料が発生する場合があります。これは通常タイプだけでなくデータタイプでも同様です。
データタイプから通常タイプに変更できる?
データタイプから通常タイプへの変更は可能です。
楽天モバイルのマイページにログインし、契約プランからデータタイプで契約している電話番号を選択。[各種手続きへ進む]→[プラン変更]→[プランを選択する]と進み、画面の案内に沿って変更手続きを進めてください。
データタイプでは本人確認不要でしたが、通常タイプに変更する際は本人確認が必要です。手続き完了後、5分程度でプラン変更が反映されます。
プランを変更した月は、データ使用量が引き継がれます。たとえばデータプランで2GBを使用し、通常タイプに変更して5GBを使用した場合、合計のデータ使用量は7GBとなり、変更月の料金は月額2178円が請求されます。
なお、データタイプからRakuten最強U-NEXTへのプラン変更はできません。
Rakuten最強U-NEXTはデータ使い放題とU-NEXT見放題のセットプラン。データタイプからRakuten最強U-NEXTを契約し直したい場合は、データタイプから一度通常タイプにプラン変更し、その後通常タイプからRakuten最強U-NEXTにプラン変更します。
データタイプでもNBAは視聴できる?
楽天モバイル契約者を対象にNBAの試合が見放題となる「NBA LEAGUE PASS for 楽天モバイル」はサービスが終了しました。
「NBA LEAGUE PASS for 楽天モバイル」は2025年7月末にサービスの提供を終了
「NBA LEAGUE PASS for 楽天モバイル」は楽天モバイルの契約者であれば追加料金なしでNBAの試合が見放題だったサービスで、データタイプも対象でした。
しかし同サービスは2025年7月末に提供終了となり、データタイプを含めていずれの楽天モバイル契約者も「NBA LEAGUE PASS for 楽天モバイル」は利用できなくなりました。
NBAの試合を視聴したい人は、Amazonプライムビデオの「NBA League Pass」などのサービスに加入する必要があります。