サブスク型の音楽配信サービス「Apple Music」と「Amazon Music Unlimited(アマゾンミュージックアンリミテッド)」。どちらも1億曲以上の楽曲を広告なしで聴き放題できる人気のサービスです。
本記事ではこの2つについて、料金プランや音質、機能面などさまざまな角度から比較しています。自分にはどのサービスが合っているのか検討する判断材料にしてください。
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料金プランを比較
Apple MusicとAmazon Music Unlimitedの料金プランと支払い方法を表にまとめました。
Apple Music | Amazon Music Unlimited | |
---|---|---|
月額料金 (税込) |
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プライム会員限定
|
非プライム会員の場合
|
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プライム・非プライム共通
(1台のEcho端末またはFire TV端末でのみ音楽を再生できるプラン) |
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年額料金 (税込) |
個人プランのみ:1万800円(月換算:900円) |
プライム会員限定 個人プラン:9800円(月換算:約816円) |
プライム会員限定 ファミリープラン:1万6800円(月換算:1400円) |
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支払い方法 |
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|
料金はAmazon Music Unlimitedのほうが安いです。プライム会員(別途料金が必要)なら個人プランが月額980円/年額9800円になります。Apple Musicの個人プランは月額1080円/年額1万800円なので、Amazonのほうが月額料金で100円、年額料金では1000円お得です。
家族最大6人まで一緒に契約できる「ファミリープラン」は、どちらのサービスにもあります。個人プランよりも料金は高めに設定されていますが、家族の代表者1人が登録すれば6人までサービスを使えるので、家族がそれぞれ個人で契約するよりもトータルで見たときの料金は安くなります。
ファミリープランにおいても、Amazonではプライム会員限定で年額プランを選べるため、これもApple Musicにはないポイントです。

Apple Oneの個人プランは月額1200円、ファミリープランは月額1900円(最大5人と共有できる)
一方で、Appleのサブスク4つを統合した「Apple One」というお得なサービスも見逃せません。
Apple Music、クラウドサービス「iCloud+」、ゲームが定額で遊び放題になる「Apple Arcade」、映画やオリジナル作品が見放題の「Apple TV+」の4つがワンセットになり、月額1200円で提供しています。年間プランがないのがネックですが、それぞれを単体で加入したときに比べて半額以下の値段です。
iPhoneユーザーで、かつiCloudにデータを保存している人であれば、Apple Musicもセットになった「Apple One」を活用して料金を安く抑えることもできます。
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Apple Music、iCloud+などがセットになってお得
楽曲数やオリジナルコンテンツで比較

Apple Musicの画面

Amazon Music Unlimitedの画面
Apple MusicもAmazon Music Unlimitedも、配信曲数は1億曲を超えています。
J-Pop、K-Pop、洋楽、アニメソング、ジャズ、R&B、クラシックなど豊富なジャンルの曲をそろえています。人気の最新曲から、今も多くの人に愛されている名曲・歌謡曲も聴けます。音楽を聴くシーンやその日の気分によって選べるプレイリストも充実していて、新たな音楽との出合いも楽しめます。
もちろんApple MusicとAmazon Music Unlimitedで配信曲は若干異なりますが、カジュアルにいろいろな音楽を楽しむなら、どちらも困ることはないラインナップでしょう。

Apple Music 1

J-Pop Now Radio
ここでしか聞けないオリジナルコンテンツとして、Apple Musicの「ラジオ」は注目したいポイントです。
「Apple Music1」「Apple Music Hits」「Apple Music Country」の3つのラジオステーションがあり、音楽界の著名なアーティストが届ける番組や、ポップカルチャーに関するトークなどをライブ配信またはオンデマンドで楽しめます。特に洋楽好きの人には音楽の楽しみが広がります。
ほかにも日本の人気アーティストの独占インタビューが聴ける「J-Pop Now Radio」、新しい感性を持ったアーティストと曲をピックアップする「Tokyo Highway Radio」など、魅力的なコンテンツが配信されています。
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ポッドキャストの画面

Amazon Musicで独占配信しているポッドキャスト
Amazon Music Unlitedは、ポッドキャスト機能がアプリに統合されています。アプリを切り替えることなく、音楽とポッドキャストの両方が楽しめます。
ニュース、ビジネス・経済、トーク・お笑い、英語、歴史など幅広いテーマが配信されており、なかにはAmazon Musicでのみ独占配信しているポッドキャストもあります。
ポッドキャストも音楽と同様ダウンロード可能なので、好きな作品をいつでもオフラインで再生できます。
音質で比較

Apple Musicの音質

Amazon Music Unlimitedの音質
Apple MusicとAmazon Music Unlimitedは、どちらも最大24ビット/192kHzの音質に対応しています。
Apple Musicは「ハイレゾロスレス」、Amazon Music Unlimitedでは「Ultra HD」という名称になっており、CD音源よりもさらに高音質で再生することができます。
高音質で再生することによってデータ使用量が多くなったり、再生できるデバイス(環境)が限られていたりなど制限もありますが、音質についてはコアなオーディオマニアも納得できるはず。ハイレゾロスレスやUltra HDを選んでも追加料金が一切かからないのもうれしいところです。

Apple Musicの空間オーディオ

Amazon Music Unlimitedの空間オーディオ
また、どちらも「空間オーディオ」に対応しています。空間オーディオは左右だけでなく、前後からもサウンドが聞こえる3次元的な立体音響効果のことを言います。最近は映像の配信サービスにも採用されています。国内の音楽配信サービスでは、AppleとAmazonの2社だけが空間オーディオを提供しています。
Apple Musicの空間オーディオは「ドルビーアトモス」、Amazon Music Unlimitedは「ドルビーアトモス」と「360 Reality Audio」の2種類に対応し、プレイリストや検索機能から対応曲を探すことができます。空間オーディオはオンオフを自由に切り替えられるので、好みのスタイルで音楽を楽しめます。
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機能や使い勝手で比較
Apple MusicとAmazon Music Unlimitedの主な機能を表にまとめました。
Apple Music | Amazon Music Unlimited | |
---|---|---|
オンデマンド再生 (自由に曲を選べる) |
◯ | ◯ |
シャッフル再生 | ◯ | ◯ |
リピート再生 | ◯ | ◯ |
曲のダウンロード | ◯ | ◯ |
オフライン再生 | ◯ | ◯ |
歌詞表示 | ◯ | ◯ |
音質の変更 | ◯ | ◯ |
プレイリストの作成 | ◯ | ◯ |
ミュージックビデオ の視聴 |
◯ | ◯ |
レコメンド機能 | ◯ | ◯ |
カラオケ機能 | ◯ | × |
Apple MusicとAmazon Music Unlimitedは両方とも基本的な機能はそろっています。自由に曲を選んで再生できるオンデマンド再生はもちろん、アルバムやプレイリストからランダムに曲を再生するシャッフル再生や、お気に入りの曲を連続して聴けるリピート再生が可能です。
曲をダウンロードすれば、電波が悪い場所や飛行機の機内などでもオフラインで音楽を聴けます。

Amazon Music Unlimitedの画面。再生中の曲の歌詞を表示できる

Apple Musicはボーカルの音量を調整してカラオケのように楽しめる機能がある
再生中の曲の歌詞を表示してくれる機能も両サービスに付いています。
また、Apple Musicには「Apple Music Sing」というカラオケ機能が搭載しています。ボーカルの音量を調整できるので、歌詞を見ながらカラオケのように音楽を楽しめます。数千万曲の楽曲がApple Music Singの対象となっており、Appleによると対象楽曲数は今後もさらに増えるとのことです。ただし、iPhone 11以前の機種など一部の端末で「Apple Music Sing」に対応していないこともあります。
なお、このカラオケ機能はAmazon Music Unlimitedには付いていません。

Amazon Music Unlimitedのホーム画面。おすすめの曲やアルバムを提示してくれる

Apple Musicではオリジナルのプレイリストが作れる
両サービスともにレコメンド機能が優れており、これまでに聴いた曲や好きなアーティストを元に、おすすめの曲を表示してくれます。
お気に入りの曲だけをまとめたオリジナルのプレイリストも作れます。
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Apple MusicとAmazon Music Unlimited、おすすめはどっち?
Apple MusicとAmazon Music Unlimitedは音質もサービスも優れており、どちらを選んでも音楽ライフを充実させてくれます。最後に、各サービスがどんな人に向いているかをまとめます。
【Apple Music】Apple製品を使っているなら使いやすさ抜群
Apple Musicのメリットは、なんと言ってもApple製品との親和性の高さです。iPhoneやiPadなどには、Apple Musicを使うのに必要な「ミュージック」アプリがはじめからインストールされています。登録も簡単ですぐに使えるので、iPhoneユーザーならまず最初に利用を考える候補となるでしょう。ミュージックアプリでは、配信されている曲だけでなく、購入した音楽やCDから取り込んだ曲もすべて一つのアプリで一元管理できる点も大変便利です。
Apple製品では使いやすい一方で、Android端末との相性はよくありません。Apple MusicはiPhoneやMac、HomePodシリーズなど、Appleの製品と一緒に使うことを想定しています。Android端末でもApple Musicを使って音楽を聴くことはできますが、Apple IDを新しく作らなければならないため、最初の手続きが少し面倒だと感じるかもしれません。
Apple Musicは基本的に初回登録者は1カ月無料で使えます。新しいiPhoneもしくは対象のAirPods、HomePod mini、Beats製品を買うと、Apple Musicが6カ月無料になる特典も付いてきます。
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【Amazon Music Unlimited】プライム会員なら料金を安く抑えられる
Amazon Music Unlimitedは、プライム会員だとApple Musicよりも料金を安く抑えられます。料金が安いからと言って、配信曲数や機能、音質で比べてもApple Musicに引けを取りません。ただしプライム会員でない人は割引価格にならないため、料金はApple Musicとほとんど変わりません。
Amazon Music Unlimitedは、Amazon製品との相性がいいのが特徴です。スマートスピーカーのEcho端末や、テレビで動画コンテンツを楽しめるFire TV Stickでは、互換性もよく面倒な設定なしですぐ使い始められます。
Amazon Music Unlimitedは30日間の無料体験のほか、不定期でお得な登録キャンペーンをおこなっています。開催状況や登録条件に関する詳細は、Amazon Music Unlimitedの登録画面から確認できます。無料体験中であっても解約はいつでも可能で、その場合の料金は一切かかりません。