iPhone 12を使っているユーザーの中には、現在使用しているスマホ回線から別の回線への乗り換えを検討している人もいるでしょう。しかし、乗り換え先の回線で引き続きiPhone 12を使えるかどうか不安に思うこともあるかもしれません。
そこで本記事では、iPhone 12で乗り換えられる回線の中で、割安なプラン料金で使えるものを紹介します。乗り換えの際の参考にしてみてください。
乗り換え先のおすすめ回線
iPhone 12で乗り換えられる主な回線まとめ

iPhone 12
iPhone 12を利用していて、スマホ回線を乗り換えようと思っても、乗り換え先の回線がiPhone 12に対応していなければ元も子もありません。乗り換えの際は、iPhone 12がその回線に対応しているかどうか事前に確認しておくことが重要です。
ここでは割安な料金を提供しているスマホ回線として、「楽天モバイル」「LINEMO」「ahamo」「mineo(マイネオ)」「UQモバイル」の5つを挙げています。5つの回線がiPhone 12に対応しているか一覧表にまとめました(すべてSIMロック解除済みであることが前提)。
基本的に、iPhone 12はほとんどの回線で問題なく利用できます。ただし、mineo(マイネオ)に限り販売元や選択する回線プランによって動作未確認の場合があるので注意してください(詳細は後述)。
iPhone 12はeSIMにも対応しており、回線の申し込み時にeSIMかSIMカードかを選択できます。1つの端末で2つの回線を利用する場合、eSIMとSIMカードを組み合わせて使用する「デュアルSIM」にも対応しています。ただし、1つの端末で2つのeSIMを使用する「デュアルeSIM」には対応していません。
楽天モバイル
4Gデータ通信 | 5Gデータ通信 | 通話 | SMS(楽天回線) | SMS(パートナー回線) | APN自動設定 | ETWS | 110/119などでの高精度な位置情報測位 | eSIM | プラチナバンド |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
(※)ETWS:緊急地震速報や津波警報などの受信
(※)プラチナバンド:700Mhz帯(バンド28)

SIMフリー版iPhone 12の対応状況。ほかの販売元の機種も同様、楽天モバイルのすべての機能に対応している
iPhone 12は、販売元(ソフトバンク・au・ドコモ・楽天モバイル・ワイモバイル・SIMフリー)にかかわらず楽天モバイルにおけるすべての機能に対応しています。

iPhone 12の対応バンド。楽天モバイルのプラチナバンドにあたるバンド28に対応していることがわかる
楽天モバイルはプラチナバンドに対応する機種を公表していませんが、iPhone 12は楽天モバイルのプラチナバンドに対応した機種であると考えられます。プラチナバンドとは、ビル群や地下でも電波が届きやすい性質を持つ700〜900MHzの電波を中心とする周波数帯の俗称。楽天モバイルのプラチナバンドは700MHz(バンド28)が割り当てられています。
Appleが公開するiPhone 12の技術仕様を参照すると、バンド28が記載されています。このことから理論上、楽天モバイルのプラチナバンドに対応した機種である可能性が高いといえます。
楽天モバイルのプラチナバンドは2024年6月27日より商用利用が開始され、主要都市部を中心に順次エリアを拡大しています。そのため、仮にiPhone 12がプラチナバンドに対応していたとしてもエリア次第では恩恵を受けられない可能性があります。

楽天モバイルが提供する「Rakuten最強プラン」は、3GB未満なら月額1078円、3GB〜20GBなら月額2178円、20GB超過後はデータ無制限で月額3278円と料金が変動するワンプラン。プラチナバンドの提供もスタートし、今後は繋がりやすさの改善にも期待が持たれます。
契約者専用のコミュニケーションアプリ「楽天リンク」を使えば、固定電話や他キャリアにも無料で通話可能(0570から始まるなど一部例外あり)。また、楽天モバイル契約者は楽天市場で買い物した際のポイント倍率が合計5倍にアップする、楽天ミュージックや楽天マガジンなどの楽天関連サービスを割引料金で使える、NBAやパ・リーグの試合を無料で視聴できるなどのメリットがあります。
そのほか、家族のプラン料金が割引となる「最強家族プログラム」や、22歳以下のユーザーは毎月110ポイントが還元される「最強青春プログラム」などお得に使えるプログラムも提供されています。
LINEMO
音声通話 | 4Gデータ通信 | 5Gデータ通信 | SMS | テザリング | eSIM |
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○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |

SIMフリー版iPhone 12の対応状況。ほかの販売元の機種も同様、LINEMOのすべての機能に対応している
iPhone 12は、販売元(ソフトバンク・au・ドコモ・楽天モバイル・ワイモバイル・SIMフリー)にかかわらずLINEMOにおけるすべての機能に対応しています。5Gデータ通信にも対応しているため、LINEMOの5Gエリア内なら5Gデータ通信も利用できます。

LINEMOはソフトバンクが提供するオンライン専用ブランド。月間データ容量3GBで月額990円の「ミニプラン」と月間データ容量20GBで月額2728円の「スマホプラン」の2つのプランから選べます。LINEのトークやメッセージなどはデータ容量を消費しない「LINEギガフリー」が特徴です。
加入者は1500万種類以上のLINEスタンプが使い放題となるLINEスタンププレミアム(月額240円相当)が無料になるほか、LINE MUSIC(月額980円相当)を6カ月間無料で使えます。

2024年7月下旬以降に提供予定のLINEMOの新プラン
LINEMOが提供している「ミニプラン」と「スマホプラン」は、2024年7月下旬以降に「ベストプラン」「ベストプランV」に生まれ変わる予定です。
「ベストプラン」は、月間データ容量が3GB未満だと月額990円、3GB〜10GBだと月額2090円と料金が2段階で変動するプラン。LINEMOによれば、10GB以下で月額2090円は「最安価格」だといいます。
一方の「ベストプランV」は、月間データ容量が20GB未満だと月額2970円、20GB〜30GBだと月額3960円と変動します。さらに、5分以内の国内通話が無料となります。
ahamo
音声通話 | 4Gデータ通信 | 5Gデータ通信 | SMS | テザリング | eSIM |
---|---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |

SIMフリー版iPhone 12の対応状況。ほかの販売元の機種も同様、ahamoのすべての機能に対応している
iPhone 12は、販売元(ソフトバンク・au・ドコモ・楽天モバイル・ワイモバイル・SIMフリー)にかかわらずahamoにおけるすべての機能に対応しています。5Gデータ通信にも対応しているため、ahamoの5Gエリア内なら5Gデータ通信も利用できます。


ahamoは月間データ容量20GBで月額2970円のワンプランのみを提供するドコモのオンライン専用ブランド。5分以内の国内通話は何度でも無料です。
20GBで足りない人は、月額1980円で80GBを追加できる「ahamo大盛り」も提供されています。大盛りオプションを追加すれば、合計100GBで月額4950円です。また、dポイントを貯めたい人は「ポイ活オプション」もおすすめです。
mineo(マイネオ)
販売元 | 回線プラン | 音声通話 | 4Gデータ通信 | 5Gデータ通信 | SMS | テザリング | eSIM |
---|---|---|---|---|---|---|---|
SIMフリー | Aプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Dプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
Sプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ― | |
mineo | Aプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Dプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
Sプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ― | |
au | Aプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Dプラン | mineoによる動作未確認 | ||||||
Sプラン | mineoによる動作未確認 | ― | |||||
ドコモ | Aプラン | mineoによる動作未確認 | ◯ | ||||
Dプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
Sプラン | mineoによる動作未確認 | ― | |||||
ソフトバンク | Aプラン | mineoによる動作未確認 | ◯ | ||||
Dプラン | mineoによる動作未確認 | ||||||
Sプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ― | |
楽天モバイル | Aプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | mineoによる動作未確認 |
Dプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | mineoによる動作未確認 | |
Sプラン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ― |
(※)Aプラン=au回線、Dプラン=ドコモ回線、Sプラン=ソフトバンク回線
(※)SプランはeSIM未提供

SIMフリー版iPhone 12の対応状況。販売元や回線プランによって動作確認の有無が異なるので注意
mineoの場合、販売元によって動作確認が取れているかどうかが大きく異なります。SIMフリーの機種またはmineoで購入した機種であれば、どの回線プランを選択してもほぼすべての機能を使えます。
ただし、Sプラン(ソフトバンク回線)ではeSIMを提供していません。iPhone 12を使ってeSIMでmineoを契約したい人は、Aプラン(au回線)またはDプラン(ドコモ回線)を選択してください。
そのほかの販売元では、選択する回線プランによって動作確認が取れていない場合があります。

iPhone 12は大手キャリアの対応バンドが実装されており、理論上はmineoの各種回線プランでも使える
Appleが公開しているiPhone 12の技術仕様を参照すると、iPhone 12は各大手キャリアが使用しているバンド1・バンド3に対応していることがわかります。また、各キャリアがそれぞれ使用しているバンドにも対応していることから、mineoによる動作未確認のプランを申し込んだとしても、理論上はiPhone 12でも使える可能性が高いといえます。
たとえば販売元がauのiPhone 12の場合、DプランとSプランは動作未確認ですが、問題なく使用できる可能性があるというわけです。
とはいえ、mineoによる動作確認が取れていない回線プランでは確実に使えるという保証もありません。自身が使用しているiPhone 12の販売元を確認し、動作確認が取れている回線プランを選ぶのが無難でしょう。

mineoは、データ容量から選ぶ「マイピタ」と最大通信速度から選ぶ「マイそく」の2つのプランを提供する格安SIM(MVNO)です。
マイピタはあらかじめ1GB・5GB・10GB・20GBの中からデータ容量を選ぶオーソドックスなプラン。音声通話+データ通信のデュアルタイプか、データ通信のみのシングルタイプがあります。
マイそくは、最大通信速度によって料金を選べるユニークなプランです。データ通信時の通信速度は制限されるいっぽう、データ無制限で使えます。たとえばスタンダードであれば、最大1.5Mbpsで月額990円です。通信速度の遅い「ライト」や「スーパーライト」は外出時の利用には向きません。自宅やオフィスでWi-Fiに接続しながら使うのに適しています。
UQモバイル
音声通話 | 4Gデータ通信 | 5Gデータ通信 | SMS | テザリング | eSIM |
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○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |

SIMフリー版iPhone 12の対応状況。ほかの販売元の機種も同様、UQモバイルのすべての機能に対応している
iPhone 12は、販売元(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル・ワイモバイル・SIMフリー)にかかわらずUQモバイルにおけるすべての機能に対応しています。5Gデータ通信にも対応しているため、UQモバイルの5Gエリア内なら5Gデータ通信も利用できます。
ただし、機種の販売元によってはSIMロック解除やプロファイル設定が必要な場合があります。プロファイル設定が必要な機種(販売元がUQモバイルまたはワイモバイル以外のiPhone 12)では、あらかじめ構成プロファイルをインストールすることでUQモバイルを利用できるようになります。

UQモバイルはauのサブブランドで、「トクトクプラン」「コミコミプラン」「ミニミニプラン」の3つのプランを提供しています。おすすめは、月間データ容量20GBで月額3278円のコミコミプランです。
余ったデータ容量は翌月に繰り越せるため、使わなかったデータ容量が無駄になりません。また、10分以内の国内通話も無料です。
iPhone 12はどんな機種?

iPhone 12は2020年10月に発売され、CPUにはA14 Bionicが採用されたモデル。iPhone 12 mini、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxといったシリーズも同時期に発売されました。
iPhone 12は2023年6月に配信された最新のiOS 17にも対応しています。iOS 17はiPhone SE 第2世代・iPhone XR・iPhone XS以上の機種に対応していることから、iPhone 12でも今後数年間は最新のiOSを利用できるでしょう。

通信事業者によっては、回線の乗り換えと同時に端末を購入するとお得になるキャンペーンを実施していることがあります。
たとえば楽天モバイルの場合、回線の申し込みと同時に対象のiPhoneを購入すると、最大2万円割引+最大1万2000ポイント還元で最大3万2000円もお得になるキャンペーンを実施しています。
楽天モバイルではiPhone 15(128GB)の本体価格が13万1800円ですが、割引とポイント還元で実質負担額9万9800円で購入できます。楽天モバイルはiPhoneの価格が「全通信キャリアで最安」とうたっているだけあり、お得に購入できるのです。
48回の分割払いで購入して25回目の支払い時に端末を返却することで、支払い総額が実質半額になる「買い替え超トクプログラム」を利用するのもおすすめです(楽天カードユーザーのみ利用可)。