オーディオブック比較「Amazon Audible」と「audiobook.jp」どっちを選ぶべき?

オーディオブックサービスの業界2トップ

書籍の内容を朗読してくれる「オーディオブック」が人気を集めています。とりわけAmazonの「audible(オーディブル)」と、オトバンクが提供する「audiobook.jp(オーディオブックジェーピー)」の業界2強から、どちらを選ぼうか迷っている人も少なくないでしょう。

本記事では、Audibleとaudiobook.jpを様々な視点から比較していきます。どちらのサービスが自分にあっているか、悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

オーディオブックはAudibleとaudiobook.jpが人気

日本能率協会総合研究所が提供するMDB Digital Searchは2020年1月、オーディオブック市場を調査した市場規模を推計しています。

報告によると、2021年度には約140億円、2024年度には約260億円と、市場が右肩上がりに拡大することが予測されています。利用者は特に30〜40歳代が多く、その過半数が通勤などの移動中に利用していることがわかっています。

そんなオーディオブック市場には複数のサービスが存在しますが、なかでも人気を二分しているのが「Audible」と「audiobook.jp」です。

世界10カ国でサービスを展開する「Audible」

Audibleは、Amazonがアメリカでスタートさせたサービスです。日本では2015年から事業が始まり、現在はイギリス、オーストラリア、カナダ、インドなど世界10カ国に広がっています。

現在の具体的な会員数は公表されていませんが、Audibleによると「2018年8月時点と2021年12月時点を比べて、日本の会員数は約4.5倍に増加した」とのことで、順調にシェアを伸ばしているようです。

アプリ「Audible」をダウンロード

会員数200万人突破の「audiobook.jp」

audiobook.jpはオトバンクが運営しています。スマホがまだ国内で普及していなかった2007年に「FeBe」の名でサービスを開始。国内オーディオブックサービスの先駆けともいえる存在です。

2018年に「audiobook.jp」と名称を変更しました。2021年6月に会員数200万人を突破しており、日本マーケティングリサーチ機構による2021年11月の調査の結果、「オーディオブック書籍ラインナップ数 日本1位」と「ビジネス書籍ラインナップ数 日本1位」に選ばれています。

アプリ「audiobook.jp」をダウンロード

オーディオブックサービスを選ぶ(比べる)ポイント

オーディオブックサービスを選ぶにあたって、チェックしたい点をまとめてみました。

サービスを利用するうえで、料金プランや支払い方法のチェックは欠かせません。無料体験の有無や期間の長さも確認しておきましょう。

どんな作品を配信しているのか、聴きたいジャンルがあるかどうかも大切です。オーディオブックはプロの声優やナレーター、俳優らが朗読しています。自分の好きな声優や俳優のコンテンツがあるかどうかで決める人も少なくありません。

アプリの機能、対応している端末もそれぞれサービスごとに異なるので、ストレスなく使うには見逃せないポイント。解約後にダウンロードしたコンテンツはどうなるのかも気になるところです。

それぞれのポイントについて、以降で両サービスを詳しく比較していきます。

料金プラン・支払い方法・無料体験期間を比較

まずは料金プランと決済方法、無料体験期間について、Audibleとaudiobook.jpの違いを比較表にまとめました。

どちらのサービスも、定額制プランには入らずにオーディオブックを好きなときに単品購入する利用方法もありますが、今回はメインとなる定額制プランについて言及しています。

Audibleとaudiobook.jpの料金プランを比較
  Audible audiobbok.jp

料金プラン

(税込)

聴き放題 月額1500円
  • 聴き放題プラン:月額880円(または年額7500円)
  • 月額会員プラン:月額550円〜
支払い方法
  • クレジットカード
  • デビットカード
  • クレジットカード
  • ドコモケータイ払い
  • ソフトバンクまとめて支払い・ワイモバイルまとめて支払い
  • iOS App内課金
  • Google Play内課金
無料体験期間 30日間 聴き放題プランのみ14日間

Audibleの料金プラン

Audibleは月額1500円で12万以上の対象作品が聴き放題。Audibleでしか聴けないプレミアムなポッドキャストを好きなだけ楽しめます。

利用できる支払い方法は、クレジットカードとデビットカードのみです。Amazonアカウントを持っていれば、登録したクレジットカードから自動で引き落としされます。電子マネー、Amazonギフトカード、コンビニ支払い、銀行口座振替などには対応していません。

初回登録者は30日間の無料体験でサービスのお試しも可能。無料体験期間はAudibleのほうが長めに設定されています。

audiobook.jpの料金プラン

対するaudiobook.jpは、月額880円(年額7500円)で約1万5000作品が聴き放題になるプランと、月額550~3万3000円でポイントを定期購入する「月額会員プラン」の2つを用意しています。月額会員プランでもらえるポイントは以下の通り。

  • 月額550円:610ポイント
  • 月額1100円:1220ポイント
  • 月額2200円:2450ポイント
  • 月額5500円:6500ポイント
  • 月額1万1000円:1万3450ポイント
  • 月額2万2000円:2万8000ポイント
  • 月額3万3000円:4万2000ポイント

このポイントは、1ポイント=1円でオーディオブックの購入に利用可能です。クレジットカード以外にも、各キャリア決済やアプリ内課金にも対応しています。

聴き放題とポイント購入の2プランから用途に応じて選べる点、月額会員プランならポイントの購入額を自分の予算で決められる点から、audiobook.jpはサービスの柔軟性が高いといえます。さらに、聴き放題プランの月額料金を比べると、Audibleよりaudiobook.jpのほうが安いです。

audiobook.jpは、聴き放題プランの新規会員登録者に限って、14日間の無料お試し期間を設けています。

配信コンテンツの違い

  Audible audiobook.jp
作品数

40万作品以上

(日本語約1万8000作品)

非公開

聴き放題の

対象作品数

12万作品以上

(日本語約1万7000作品)

約1万5000作品
ジャンル ビジネス・キャリア・自己啓発・人間関係・子育て・資産・金融・文学・フィクション・ミステリー・スリラー・サスペンス・SF・ファンタジー・エンターテイメント・アート・ライトノベル・絵本・児童書・教育・学習・歴史・科学・ボーイズラブ・官能・ロマンス・アダルトなど ビジネス・自己啓発・教養・語学・実用・資格・文芸・落語・ライトノベル・アニメ・ラジオドラマ・講演会・BL・TL・ロマンス・アダルト

Audibleは書籍・オリジナルのポッドキャストを含めて幅広いジャンルで40万作品以上を配信しており、そのうち12万作品以上が聴き放題になっています。

40万作品のうち約1万8000作品が日本語コンテンツで、聴き放題の対象作品はその95%以上をカバーしています。聴き放題12万作品以上あるうちの約1万7000作品しか日本語コンテンツがないので、圧倒的に外国語の作品のほうが多いということになります。

2022年2月時点では、直木賞を受賞した米澤穂信著の『黒牢城』、本屋大賞受賞の瀬尾まい子著『そして、バトンは渡された』などが配信されています。今後は村上春樹著の『騎士団長殺し』(2022年12月28日配信予定)、『海辺のカフカ』(2022年11月30日配信予定)など人気の10作品を順次配信予定です。

配信作品をチェック

audiobook.jpの配信作品数は非公開です。2022年11月に日本マーケティングリサーチ機構がオーディオブックサービス主要7社を調査した結果によると、audiobook.jpが「オーディオブック書籍ラインナップ数」とと「ビジネス書籍ラインナップ数」の2つで日本1位に選ばれています。

全配信作品のうち、約1万5000作品が聴き放題の対象になっています。2022年2月時点では、水野敬也著のベストセラー『夢をかなえるゾウ』、「このミステリーがすごい!」で1位にもなった相沢沙呼著の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』などが聴き放題です。

聴き放題の対象ではないですが、月額会員プランなどで単品購入できる作品の中には、辻村深月著の『かがみの孤城』、ジェリー・ミンチントン著の『うまくいっている人の考え方』などがあります。

配信作品をチェック

対応している端末

Audibleの対応端末は以下の通りです。

Audibleの対応端末
  • iPhone
  • iPad
  • iPod
  • Apple Watch
  • Androidスマホ
  • Androidタブレット
  • Fireタブレット
  • Windows・Mac
  • Amazon Echoシリーズ(Alexa)

Audibleは、iOS端末やAndroid端末、FireタブレットEchoシリーズで利用可能です。WindowsやMacといったパソコンの場合はブラウザからコンテンツを再生できます。

続いてaudiobook.jpの対応端末は以下の通りです。

audiobook.jpの対応端末
  • iPhone
  • iPad
  • Androidスマホ
  • Androidタブレット
  • iPod
  • ウォークマン
  • Windows、Mac
  • Google Home

audiobook.jpも、Android端末、iOS端末などが使えます。

聴き放題プランを除き、購入したオーディオブックや、購読したポッドキャストはPCにダウンロードできます。その音声ファイルを転送すれば、ウォークマンやiPodなどのmp3対応端末で利用することも可能。聴き放題プランの利用はアプリ版のみなので、PCに音声ファイルをダウンロードすることはできません。

Google Homeでも再生できますが、対応作品は限られています。

アプリの機能と使いやすさを比べる

  Audible audiobook.jp
レビューの閲覧
サンプル再生
あらすじ・解説
作品の収録時間
早送り・巻き戻し 前後30秒 前後10秒
再生速度の設定 0.5x〜3.5xまで0.1x刻みで設定 0.5x〜4xまで0.1x刻みで設定
ダークモード
ドライブモード
ブックマーク
目次
スリープタイマー

5分、10分、15分、30分、45分、60分、90分、120分、章の終わり、カスタマイズ

5分、10分、20分、30分、40分、50分、60分、トラックの終わり
オフライン再生 事前ダウンロードで可 事前ダウンロードで可
ストリーミング再生

機能面においては、Audibleが一歩リード。コンテンツのレビューが読めたり、ドライブモードが搭載されていたりと、便利な独自機能が準備されています。また、スリープタイマーの時間を自由にカスタマイズできるのも嬉しいポイントでしょう。

対するaudiobook.jpは、機能の数では劣るものの、コンテンツの早送り・巻き戻しをAudibleより細かく調整できる利点があります。

レビューの閲覧・ドライブモードが使えるのはAudibleだけ

本や映画などをセレクトする際、レビュー内容を気にする人も多いでしょう。Audibleにはレビュー機能が搭載されておりコンテンツ選びの参考になりそうです。

その他にコンテンツ選択に役立つ機能として、「あらすじ・解説」「作品の収録時間」の表記や、「サンプル再生」機能がAudibleおよびaudio.jpの両サービスともに用意されています。

また、運転中にオーディオブックを聴く人には「ドライブモード」が便利。本の再生画面で車のマークをタップすると、ドライブモードに切り替えられます。

ドライブモードの画面では、再生・30秒巻き戻しなどの操作アイコンが大きく表示されており、最小限の操作ができるように配慮されています。

audiobook.jpは早送り・巻き戻しをより微調整できる

audiobook.jpの再生画面

Audibleの再生画面

早送り・巻き戻し機能は、Audibleが前後30秒ずつであるのに対してaudiobook.jpは前後10秒単位で操作できます。より微調整ができるaudiobook.jpが優位といえます。

声優・ナレーター陣の数・豪華さ

Audibleは声優やナレーターに有名俳優などを起用する作品が多く、audiobook.jpは声優を中心に起用している印象です。ナレーターにこだわりがない人は別ですが、好きなナレーターが多いサービスを選ぶのも手でしょう。

ナレーター陣の詳しい紹介は、Audible公式サイトおよびaudiobook.jp公式サイトを確認してください。

Audibleとaudiobook.jpのナレーター陣の例(敬称略・順不同)
Audible audiobook.jp

中村 雅俊
田中 哲司 堤 真一
高橋 一生 劇団ひとり

橋本 愛

下野 紘
今井 翼 日野 聡
南 沙良 沢城 みゆき
宮沢 りえ 大塚 明夫
加瀬 亮 水樹 奈々
松坂 桃李 小野 大輔
城田 優 櫻井 孝宏
上白石 萌音 中村 悠一
柄本 佑 浪川 大輔
大塚 寧々 杉田 智和
蓮佛 美沙子 河西 健吾
小澤 征悦 花守 ゆみり
真木 よう子 東山 奈央
上川 隆也 西山 宏太朗
中村 蒼 堀江 由衣
梶 裕貴 佐久間 レイ
花澤 香菜 豊口 めぐみ
高山 みなみ 島﨑 信長
朴 璐美 前野 智昭
神谷 浩史 千本木 彩花
森川 智之 江口 拓也
釘宮 理恵 金谷 ヒデユキ

解約(退会)後のオーディオブックの取り扱い

Audibleの聴き放題プランを解約手続き後は、一時的に解約待ちの状態になり、契約更新日で完全に解約されます。聴き放題でダウンロードしていたオーディオブックは、更新日を過ぎると再生できなくなります。

audiobook.jpの聴き放題プランを解約手続きした場合も、次の更新日までは聴き放題対象作品の再生が可能です。ただし更新日以降は聴けなくなります。

月額会員プランを解約した場合、同プランで取得したポイントを使って購入したオーディオブックは、解約後も聴くことができます。

まとめ:Audibleが向く人、audiobook.jpがおすすめの人とは?

ここまでAudibleとaudiobook.jpを比較してきましたが、最後に各サービスのおすすめユーザーをまとめてみます。

Audibleは12万作品以上が読み放題で、幅広いジャンルの書籍がバランスよく用意されています。また、ナレーターに力を入れており、好きな俳優・声優の音声で聴きたい人に推奨します。Audibleでしか聴けないオリジナルのポッドキャストが聴けるのも魅力です。洋書のコンテンツも豊富なので、外国語でオーディオブックを聴きたい人にももってこいです。

一方のaudiobook.jpは、「聴き放題プラン」とポイントを定額購入する「月額会員プラン」の2つがあるため、ニーズに合わせて柔軟にプランを選べます。聴き放題プランはAudibleよりも料金が安いです。日本語コンテンツも充実しており、ビジネス書や教養本、小説などを多く聴きたい人、子どもの読み聞かせのためにオーディオブックを利用したい人にぴったりでしょう。

EDITED BY
MIKAN