Netflix(ネットフリックス)は、190以上の国や地域で総会員数3億人を抱える、世界最大級の定額制動画ストリーミングサービスです。この記事では、Netflixならではの魅力や、利用前に知っておきたい注意点についてわかりやすく解説します。
公式サイト
月額料金(税別)から最大20%還元
Netflix(ネットフリックス)は実際どんな人に向いている?

動画配信サービスの中でも、特にユーザー数の多いNetflix。充実の視聴環境や快適なレコメンド機能など優れた点も多いですが、人によっては「他のサービスのほうが合っている」と感じられる点もあるでしょう。
ここでは、実際に使ってみた体験をふまえ、「Netflixが向いている人」「向いていない人」の特徴をまとめてみます。そのあとで、Netflixの魅力や注意点についてさらに詳しく見ていきましょう。
Netflix(ネットフリックス)が向いている人

Netflixは、映画・ドラマ・アニメなど幅広いジャンルの作品を楽しみたい人にぴったりのサービスです。とくに、Netflixでしか見られないオリジナルコンテンツや独占配信作品に興味がある人には、大きな魅力となるでしょう。
広告つきスタンダードプランを選べば、月額料金を抑えて利用できるのもポイントです。おすすめ作品が自動で表示される「こちらもオススメ」機能も便利で、まだ知らなかった名作に出会える可能性も広がります。場合によっては、「何を見ようか迷って時間が過ぎる」ということも減るかもしれません。
- 映画、海外ドラマ、韓国ドラマ、アニメなどを中心に幅広く楽しみたい人
- 自分に合う作品を自動でおすすめしてほしい人
- Netflixでしか見られないオリジナルや独占配信作品に興味がある人
Netflix(ネットフリックス)が向いていない人

一方でNetflixには無料お試し期間がなく、料金プランも「広告つきスタンダード」以外のプランはやや高めに感じる人が多いかもしれません。「まずは無料で試してみたい」「なるべく低コストで使いたい」というニーズにはあまりマッチしないでしょう。
また、オリジナル作品に注力している分「ディズニー作品だけを観たい」「昔のアニメを中心に観たい」といった、特定ジャンルに特化したサービスを求めている人には不向きな面もあります。
さらに、4Kの高画質作品を楽しむには、プレミアムプラン(月額2290円)への加入が必要です。他サービスと比べても高めな設定金額のため、高画質な映像をリーズナブルに楽しみたい人にはややハードルが高いかもしれません。
- まずは無料でお試ししたい人
- 特定ジャンル(ディズニー、古いアニメ、スポーツなど)を中心に観たい人
- なるべく料金を抑えて高画質な動画を楽しみたい人
Netflix(ネットフリックス)とは?

Netflixは190以上の国や地域で利用されている、まさに世界最大手の定額制動画配信サービスです。豊富な映画や海外ドラマ、アニメなどが見放題なことに加えて、Neflixでしか見られないオリジナルコンテンツが多数配信されています。
個別課金なし、完全見放題の動画配信サービス


Netflixは個別課金のレンタル作品がない、完全見放題のサービスです。
配信コンテンツは、複数のエピソードで構成されている「TV番組・ドラマ」と、単体作品である「映画」とに分かれています。それぞれ「ドキュメンタリー」や「ラブロマンス」「アニメ」「受賞歴のある作品」など、18〜24ほどのジャンル別にカテゴライズされています。
料金プランは3種類
Netflixの料金プランは全部で3種類。「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」に加えて、最もリーズナブルな「広告つきスタンダードプラン」も提供されています。
従来のベーシックプラン(月額990円)は、2023年10月25日をもって新規受付を終了。ベーシックプランを契約中のユーザーは、アカウントをキャンセルするまで引き続き現行のプランのまま利用し続けることができます。プランの変更も可能です。
それぞれのプランは、画質や同時視聴可能なデバイス数、ダウンロードできる端末台数が異なります。「広告つきスタンダードプラン」は、文字通り視聴前や視聴中に広告が挟み込まれます。他の2プランと違ってダウンロード作品数が毎月1デバイスあたり15本に限られているほか、一部のコンテンツは視聴制限により見ることができません。
月額料金 | 画質 | 同時再生可能なデバイス数 | ダウンロード | |
---|---|---|---|---|
広告つきスタンダードプラン(※) | 890円 | フルHD画質(高画質:1080p) | 2台 | 2台(1デバイスにつき毎月15作品まで) |
スタンダードプラン | 1590円 | フルHD画質(高画質:1080p) | 2台 | 2台(デバイスごとに最大100作品まで) |
プレミアムプラン | 2290円 | UHD 4K+HDR画質(超高画質:2160p) | 4台 | 6台(デバイスごとに最大100作品まで) |
※一部コンテンツに視聴制限あり
Netflix(ネットフリックス)の魅力
Netflixの魅力は、莫大な予算の大半を注ぎ込むオリジナルコンテンツにあります。また、マルチデバイス対応の快適な視聴環境に加えて、スマートダウンロードやマルチプロフィールなど便利なオプション機能も実装されています。
豊富なオリジナルコンテンツや独占配信作品
最近はどの動画配信サービスもオリジナルコンテンツに注力していますが、話題性・質・量のすべてにおいてNetflixは群を抜いています。

Netflixは、年間170億~200億ドルという巨額の予算を投じて、オリジナル作品の制作をおこなっています。「ストーリーを重視する」という制作方針に加え、映像のクオリティにもこだわっており、作品数の多さだけでなく、完成度の高さでも高い評価を受けています。
2024年3月11日(日本時間)に開催された第96回アカデミー賞では、Netflixオリジナル映画『マエストロ:その音楽と愛と』が主要7部門にノミネートされたほか、翌年同月に開催された第97回アカデミー賞においても、『アヌジャ』『6888郵便大隊』がそれぞれ短編実写映画賞と主題歌賞にノミネートされるなど、オリジナル作品のクオリティの高さが窺い知れます。


次々に生み出されるNetflixのオリジナル作品や独占配信作品は、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』『ウェンズデー』などの海外ドラマ、『愛の不時着』『梨泰院クラス』といった韓国ドラマ、『地面師たち』『新幹線大爆破』をはじめとする国内ドラマまで、ジャンルも多岐にわたります。
近年はアカデミー賞にとどまらず、ゴールデン・グローブ賞、エミー賞のほか、数々の国際映画祭の常連として、必ずと言っていいほどNetflixの作品がノミネートされるようになりました。


特に最近では、オリジナル韓国ドラマの存在感が一段と高まっており、今やNetflixの看板ジャンルのひとつと言っても過言ではありません。恋愛、復讐劇、スリラー、ファンタジーなどラインナップは多岐にわたり、どの作品もストーリー構成の巧みさや感情描写の細やかさに定評があります。
『ザ・グローリー』『地獄が呼んでいる』『Sweet Home』といったスリリングで印象的な作品に加え、『イカゲーム』『財閥家の末息子~Reborn Rich~』のような社会派サスペンスや、『未知のソウル』といったロマンティック・ヒューマンドラマも注目を集めており、特に30~40代の女性を中心に幅広い層から支持されています。
また、Netflix作品をきっかけに世界的な人気を得た俳優も数多く登場しています。パク・ソジュン、ソン・ヘギョ、チョン・ヘインといったスターの活躍により、韓国ドラマを入口として韓国文化やエンタメ全体への関心が高まる動きも見られます。
ユーザーごとにおすすめ作品が構築されるレコメンド機能

作品詳細画面の「こちらもオススメ」からも、おすすめ作品を一覧でチェックできる
Netflix独自のレコメンド機能をもとに、トップページにはいつも多彩な作品がランダムに表示されます。自分好みの作品を直感的に見つけやすいのが特徴です。
レコメンド機能は利用状況をはじめ、同じような視聴傾向を持つNetflixユーザーの動向や、ジャンルやカテゴリー別作品情報、視聴時間帯、視聴するデバイスや視聴時間の長さなど、総合的なデータをもとに独自のアルゴリズムで構築されています。
作品視聴を通して、おすすめされる作品がより自分の好みに近づいていくことが期待されます。さらにマルチプロフィール機能を上手に使えば、家族間でもそれぞれが快適にNetflix作品を堪能できるでしょう。

見たい動画を検索してもNetflixで配信されていない場合、「◯◯(作品名)はご覧いただけませんが、こちらの作品もオススメです」と、近いジャンルの作品が表示されます。自分が意図した作品がなかったとしても、そこからまた新たなコンテンツとの出会いがあるかもしれません。
広告つきスタンダードプランなら、月額料金を抑えて安く利用できる

Netflixは、割安な料金プラン「広告つきスタンダードプラン」(月額890円)を導入しています。「スタンダードプラン」と同様のフルHD画質で、2デバイスでの同時視聴・ダウンロードが可能です(ただし、ダウンロードは1デバイスにつき毎月15本まで)。

流れる広告はスキップできない
広告つきスタンダードプランでは動画の冒頭や途中に15秒~30秒の広告が挿入されますが、実際に利用してみると動画によってはまったく広告が流れないということも少なくありません。
流れる広告はスキップできませんが、クライアントは「日本コカ・コーラ」や「Google」「Microsoft」などの大手企業が中心。動画広告にありがちな不快な広告はほぼ流れないといってよいでしょう。流れる広告の量も、通常のスタンダードプランに比べ700円安く利用できるなら気にならない程度だと感じます。

ただし広告つきスタンダードプランは、ダウンロードできる作品数が1デバイスにつき毎月15本に制限されている点や、一部視聴できない作品が含まれている点には注意が必要です。

もし月額料金を支払い続けることに抵抗がある場合やクレジットカードを持っていない場合は、Netflixプリペイド・ギフトカードが便利です。
コンビニで気軽に購入し、特定の作品だけをチェックしたり、カード残高分のみ視聴したりするという手もあります。
Netflixギフトカードはコンビニ(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の他、一部の家電量販店などでも販売しています。


ドコモユーザーにおすすめしたいのが、ドコモ経由でNetflixに登録する「爆アゲ✕Netflix」です。
ドコモの回線契約に紐づくdアカウントを介してNetflixにドコモ経由(電話料金合算払い)で登録すると、「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」は月額料金(税別)の10%分、「広告つきスタンダードプラン」は15%分のdポイント(期間・用途限定)が還元されます。
さらに、「ドコモ MAX」「ドコモ ポイ活」「eximo」「ahamo」「ギガホ」(「5Gギガホ プレミア」「ギガホ プレミア」「5Gギガホ」「ギガホ」「ギガホ2(Xi)」「ギガホ:定期契約なし」「ギガホ2:定期契約なし」「ギガホ プレミア:2年定期」)ならびにドコモ光ペア回線契約者であれば、Netflixの「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」を契約した際に、還元率アップで月額料金(税別)の20%分のdポイントが付与されます。dポイントは期間・用途限定で、有効期限は進呈日から3カ月後の末日までです。
すでにNetflixを利用中で「爆アゲ✕Netflix」に切り替える場合、現在Netflixアカウントに登録しているメールアドレスをそのまま用いることができます。その際、すでに支払い済みの視聴料金は返金されません。
倍速視聴や吹替・字幕切り替えなど多機能な再生画面

Netflixの動画は、「0.5倍速」「0.75倍速」「標準」「1.25倍速」「1.5倍速」の5段階で調整可能です。とにかく素早くストーリーの流れを追いたいときには倍速再生、英語学習などの際にはスロー再生など、用途によって使い分けができます。ただし、再生速度が変更できるのはブラウザ版Netflix、AndroidおよびiOSデバイスのNetflixモバイルアプリに限られます。
また、吹替と字幕の切り替えが再生画面からできるのも便利です。吹替版と字幕版が別々に配信されている動画配信サービスでは、誤って作品を選択してしまうこともありますが、Netflixならその点も安心です。ただし、一部非対応の作品もあります。
2024年以降は、お気に入りのシーンを保存・共有できる「Moments」機能も追加されています。
- スロー再生から1.5倍速までの再生速度変更(モバイルアプリ版、PCブラウザ版のみ)
- 10秒スキップ
- 画面ロック(アプリ版のみ)
- エピソードの選択
- 吹替、字幕の切り替え
- エピソードのスキップ
- 画面の明るさ変更(アプリ版のみ)
- 作品の評価( 「イイネ!」「最高!」「イマイチ」の3段階)
- モーメント
マルチプロフィール機能はキッズプロフィールも利用可能


Netflixでは、1つのアカウントで最大5つまでプロフィールを作成できます。プロフィールごとに表示言語や字幕のフォーマット、再生設定などを自由にカスタマイズできるため、家族や同居人と共有する場合にも便利です。
また、個別のプロフィールを設定しておくことで、視聴履歴に基づいたレコメンド機能がより正確に働き、自分好みの作品に出会いやすくなります。より快適にNetflixを楽しむためにも、利用者ごとにプロフィールを分けておくのがおすすめです。


プロフィールを「キッズ」に設定すれば、子どもに対して不適切なコンテンツをブロックしたり、アカウントの利用を制限したりできるようになります。特定の作品を指定して、画面に表示させないようにする設定も可能です。
キッズプロフィールでは年齢制限のあるコンテンツが表示されなくなり、ラインナップがキッズ用に変化します。キッズ用プロフィールでNetflixゲームにアクセスすることはできず、「広告つきスタンダードプラン」で契約していたとしても、視聴中に広告が表示されることはありません。
Netflix上でできるペアレンタルコントロールには次のようなものが含まれます。
- 子ども用プロフィールの作成
- 年齢制限の設定や作品のブロック
- メインプロフィールやアカウント内の他のプロフィールをロック
- 新しいプロフィールを追加する際に暗証番号を設定する
- プレビューの自動再生をオンまたはオフにする
- ドラマの自動再生設定を変更する
- プロフィールの視聴履歴にアクセスする
以前に比べて日本国内の作品も充実しつつある

Netflixといえばオリジナルコンテンツや海外ドラマが中心で、日本の作品はあまり配信されていない、といったイメージを持っている人も多いかもしれません。しかし近年は、日本を含む各国に制作スタジオを構えるなど体制を強化し、日本国内の作品ラインナップも着実に充実してきています。
最近では、スタジオジブリによる名作アニメーション映画『火垂るの墓』が日本で初めて配信されるなど、大きな話題を呼んでいます。さらに、『君に届け』『ヒヤマケンタロウの妊娠』といった人気漫画を原作としたドラマや、鈴木おさむがプロデュースを手がける『極悪女王』など、配信前から注目を集める作品も続々と登場しています。
また、ドキュメンタリーやリアリティショーのジャンルも大幅に強化。実在の事件を扱った社会派作品から著名人に密着したシリーズ、さらには恋愛リアリティ番組まで、多彩な内容が揃いはじめています。これまでやや少なかったコメディやファミリー向けの作品も増えており、年齢や趣味を問わず楽しめるバランスのとれた構成へと進化しつつあります。
Netflix(ネットフリックス)の弱点
数ある動画配信サービスの中でもとりわけ注目度の高いNetflixですが、配信作品には独自の傾向があります。好みによっては合わないケースがあるかもしれません。また、他サービスで導入されているような無料トライアル期間がないのは、大きなデメリットと言えるでしょう。
無料お試し期間がなく、料金プランもたびたび変更される
多くの動画配信サービスには初月無料などのトライアル期間が設けられていますが、Netflixには無料お試し期間がありません。
はじめから利用料金がかかるので、料金プランは事前に検討しておきましょう。料金プランも直近では2024年10月に全てのプランが100円〜310円ほど値上がりしたほか、利用料金の改定は過去にたびたびおこなわれています。
2024年10月 | 2021年2月 | 2019年10月 | 2018年8月 | 2015年9月 | |
---|---|---|---|---|---|
ベーシック* | - | 990円(900円) | 880円(800円) | 864円(800円) | 702円(650円) |
広告つきスタンダード** | 890円(810円) | - | - | - | - |
スタンダード | 1590円(1446円) | 1490円(1355円) | 1320円(1200円) | 1296円(1200円) | 1026円(950円) |
プレミアム | 2290円(2082円) | 1980円(1800円) | 1980円(1800円) | 1944円(1800円) | 1566円(1450円) |
いずれも税込料金。カッコ内は税抜料金。2019年10月以前は消費税8%、2019年10月以降は消費税10%で計算。2019年10月の料金は消費増税にともなって上がった税込料金を記載。
*2023年10月で新規受付を終了、**2022年11月から月額790円で提供開始
また、年間契約で利用料金が割引になるプランなどもNetflixにはありません。もしお得に使いたい場合は、携帯キャリアや通信業者などの外部パートナー企業が展開しているパックプランを利用する方法もあります。
広告つきプランでダウンロードできるのは毎月15本まで、一部作品は視聴不可
利用料金がお得な広告つきスタンダードプランですが、一部機能に制限があります。広告つきスタンダードプランでダウンロード可能な作品数は1デバイスにつき毎月15本まで。また、3プランの中で唯一、ピクチャ・イン・ピクチャ非対応です。

広告つきスタンダードプランでは、権利の都合により一部の作品が視聴できません。対象の作品には鍵マークが表示されるため、ひと目で判別できるようになっています。
実際に検索してみると、想像以上に視聴できない作品が多く含まれていることに気付くでしょう。たとえば、2018年配信の人気ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』や『グレコ家の秘密』『ミッシング・スリー:アルカディア物語』なども、広告つきプランでは再生できません。見たい作品が広告なしプランでしか視聴できない場合は、上位プランへの切り替えを検討するのがおすすめです。
なお、以前は『ボス・ベイビー』や『ジュラシック・ワールド』といった有名作品も視聴不可となっていましたが、2025年7月現在は視聴可能になっています。こうした視聴制限の対象作品は随時入れ替わっており、今後も変更される可能性がある点に注意が必要です。
メインはオリジナルコンテンツ、特定のジャンルが見たい人には不向き
Netflixが力を入れているのはオリジナルコンテンツやドラマ、映画、ドキュメンタリーなどです。音楽やスポーツ、地上波番組の見逃し配信など、何らかのジャンルに特化した動画配信サービスを求める人にはラインナップが心許ないかもしれません。
