Netflix(ネットフリックス)が向いている人、向いてない人は? 魅力と弱点を徹底レビュー

ついにゲーム配信もスタート、ますます勢いに乗るNetflixを大解剖

Netflix(ネットフリックス)は世界190カ国で展開し、総会員数も2億人を超える世界最大級の定額制動画ストリーミングサービスです。「最近Netflixが話題だけど、たくさんある動画配信サービスとどこが違うの?」と思っている人も多いでしょう。

本記事では、Netflixに興味をもっている人向けに、サービスの魅力や反対に気になる点などについてまとめました。

Netflix(ネットフリックス)とは?

Netflixは190カ国以上で2億900万人の会員数を抱える、まさに世界最大手の定額制動画配信サービスです。

2020年には通年で新たに3700万人、過去最高の有料会員数を獲得したことでも話題になりました。日本を含む8カ国にオフィスが設立されており、日本では2015年9月よりストリーミング配信を開始。国内の会員数は600万人を突破しています(2021年10月現在)。

コンテンツは「TV番組(ドラマ)」「映画」の2種類に区別されている

Netflixでは、配信されている全作品を見ることができます。レンタルと見放題の区別はなく、完全見放題です。

配信コンテンツは、複数のエピソードで構成されている「TV番組・ドラマ」と、単体作品である「映画」とに分かれています。それぞれ「ドキュメンタリー」や「ラブロマンス」など、17〜21ほどのジャンル別にカテゴライズされています。

料金プランは3種類

  月額料金(税込) 画質 同時再生可能なデバイス数
ベーシックプラン 990円 SD画質(標準:480p) 1台
スタンダードプラン 1490円 HD画質(高画質:720p/1080p) 2台
プレミアムプラン 1980円 HD/UHD 4K(超高画質:2160p) 4台

Netflixの料金は、画質と同時ストリーミング可能なデバイス数によって「ベーシックプラン」「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」の3種類から選択できます。加えてauユーザーなら、スマホの通信料金とセットになった「使い放題MAX 5G Netflixパック」などの選択肢もあります。

すべてのプランで動画のダウンロードが可能。外出先でも通信量を気にすることなく視聴できます。

Netflix(ネットフリックス)の魅力

Netflixの魅力は、莫大な予算の大半を注ぎ込むオリジナルコンテンツにあります。また、マルチデバイス対応の快適な視聴環境に加えて、スマートダウンロードやマルチプロフィール、ランダム再生など便利なオプション機能も実装されています。

それぞれ詳しく紹介していきましょう。

圧巻のオリジナルコンテンツ群

最近はどの動画配信サービスもオリジナルコンテンツに注力していますが、話題性・質・量のすべてにおいてNetflixは群を抜いています。

次々に投入されるオリジナルコンテンツ

2021年のコンテンツ製作への投資額は173億ドル以上。日本円にして約1.9兆円と途方もない金額です。「Disney+」や「Apple TV+」といった競合他社と比較しても圧倒的な数字で、この大半をオリジナルのドラマや映画の製作に投じる見解を発表しています。

第93回アカデミー賞(2021年)にはNetflixから36作品がノミネート。『マ・レイニーのブラックボトム』と『マンク』がそれぞれ2部門を受賞した

Netflixのオリジナルコンテンツへのこだわりは広く知られ、近年はアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞、エミー賞の常連として、必ずと言っていいほどNetflixの作品がノミネートされるようになりました。

2021年9月に開催された第73回エミー賞でも、Netflix作品はクリエイティブ・アーツ・エミー賞、プライムタイム・エミー賞合わせて、最多となる44もの賞を獲得。『ザ・クラウン』や『クイーンズ・ギャンビット』などの人気作品が顔を揃えました。加えて最近では、「ソニー・ピクチャーズ」劇場公開後作品の独占配信権を獲得したり、『ガンダム』シリーズの実写映画化が決定したりするなど、とにかく話題に事欠きません。

にわかに脚光を浴びているNetflixのオリジナルアニメ

海外ばかりでなく国内でも、フジテレビやテレビ東京と組んで番組を共同制作したり、アニメスタジオや有名クリエイターとパートナーシップを締結したりと、コンテンツの強化に力を注いでいます。特に国内アニメ作品は、その充実度が増してきています。

潤沢な予算を背景に、ノウハウも実績も十分な国内外の制作会社と組み、クオリティの高い作品を生み出す戦略で大きく成長したNetflix。2021年3月には、国内最大級の撮影スタジオ「東宝スタジオ」(東京都世田谷区)との貸借契約も締結し、日本における長期的な実写作品の製作に意欲的な姿勢を見せています。

公開されている作品の多くがNetflixの独占配信。どこでも観られる作品を配信しているだけなら、ユーザーは条件や料金次第で他の動画配信サービスへ乗り換えることもありますが、Netflixでしか観られない作品が次々と投入されることで、解約されにくい状況を作り出しているというわけです。

スマートダウンロードが便利、マルチデバイスで楽しめる

Netflixは、スマホやタブレット、パソコン・テレビでの視聴に対応し、好きな時に場所を問わず楽しめます。

テレビで楽しむ際は各社からNetflix対応機能付きスマートテレビが出ていますし、グーグルのChromecastやアマゾンのFire TV Stickといったストリーミングデバイス、さらにPlayStationやXboxシリーズなどの家庭用ゲーム機が利用できます。

作品をタップすると、縦画面のまま予告編(プレビュー)をチェックできる

モバイルで動画を見る人向けに、スマホのアプリもしっかりと作られています。たとえばプレビュー機能では、縦画面のままフルスクリーンで予告編を見られます。画面を回転する必要がなく、移動中でも手軽にチェックできて重宝します。

また「マイリスト」に観たい作品を入れておけば、パソコンやテレビですぐに再生できるほか、ダウンロード機能を利用した外出先でのオフライン再生も可能です。

途中で再生を止めた場合、続きをどこからでも再開できる「レジューム機能」も便利です。スマホで冒頭をチェックして、自宅のテレビで続きをゆっくり観るといった使い方も簡単に実現します。

進化したダウンロード機能(スマートダウンロード・オススメダウンロード)

【スマートダウンロード】第1話の視聴を終えると同時に第2話のダウンロードが開始される

【オススメダウンロード】好みに合うおすすめコンテンツが自動でダウンロードされる

Netflixでは、連続ドラマなどで複数のエピソードがある場合、見終わったエピソードを削除して次のエピソードを自動でダウンロードする「スマートダウンロード」機能が搭載されています。また、端末の容量や設定したジャンルに合わせて、好みの動画が自動的にダウンロードされる「オススメダウンロード」も便利です。

いずれもWi-Fi接続時のみ利用することができ、端末の容量を圧迫せず、快適に視聴できます。

マルチプロフィール機能で一人ひとりに合ったおすすめ作品を表示

Netflixでは、1つのアカウントでプロフィールを最大5つまで設定できます。

プロフィールを個別に設定することで、言語表示や字幕文字のフォーマットを変更したり、再生設定をカスタマイズしたりできます。

視聴年齢の設定や、特定作品の視聴制限ができる「ペアレンタルコントロール」機能のほか、視聴履歴の表示管理も可能です。

視聴履歴に合わせておすすめの映画やドラマも個別に表示され、「マイリスト」や「マイ評価」機能も個々で扱えるという優れものです。

ランダム再生で作品選びにも迷わない

今観たい作品がなかなか決まらない、そんなときに便利なのがNetflixの「ランダム再生」機能です。過去に再生された作品などをもとに、自分に合ったおすすめが自動でシャッフル再生されます。

2021年11月現在、この機能が利用できるのはテレビ(Apple TVを除く)とAndroidスマホ上のみ。Netflixに登録後1カ月を経過すると、プロフィール名の下や画面左のナビゲーションメニューなどに「ランダム再生」の表示が現れます。

再生されるのは、すでに視聴した作品のほか、マイリストに登録した作品、まだ観終わっていない作品などです。

そのほかにも「あなたにおすすめの○○がテーマの映画」「(過去に視聴した作品)のような恋愛ドラマ」「あなたにおすすめの本を原作とした名作映画」など、さまざまな視点でパーソナライズされた作品が画面に次々と登場します。

提案された作品がピンと来なければ他の作品を観るを押して、すぐ次の作品に切り替わる仕組みです。

再生速度は「速度アイコン」から選択

スマホアプリやパソコンのブラウザ版では、動画の再生速度が変更できる「再生速度コントロール」機能が搭載されています。

標準速度のほか、標準より遅い「0.5×」「0.75×」、また標準より速い「1.25×」「1.5×」の4種類から選択できます。ストリーミング再生時のみだけでなく、ダウンロードした動画をオフライン再生する際にも有効です。

海外作品の音声や字幕を、英語をはじめさまざまな言語から選択できるのも特徴的です。

再生中に字幕をオフにすることもできるので、外国語の習得を目指している人にもおすすめ。字幕や音声の切り替えは、スマホやパソコン以外にテレビ上でも操作できます。

モバイル向けゲームの配信をスタート

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Netflixは、新たにモバイル向けゲームの提供も開始しました。サービス開始時はAndroid端末のみが対応していましたが、現在はiOS端末でも利用できるようになっています。

2021年11月現在、プレイできるゲームは次の5作品。Google Play・App Storeからゲームをダウンロードし、アプリ内課金や広告不要で楽しめます。ただし、キッズ向けプロフィールでの利用はできません。

  • ストレンジャー・シングス: 1984
  • ストレンジャー・シングス3: ザ・ゲーム
  • カードブラスト
  • シューティング フープス
  • ティーター

Netflix(ネットフリックス)の弱点

数ある動画配信サービスの中でもとりわけ注目度の高いNetflixですが、配信作品には独自の傾向があります。好みによっては合わないケースがあるかもしれません。また、他サービスでは当たり前の無料トライアル体験が用意されていないのは、大きなデメリットでしょう。

国内ドラマなどのラインナップは心もとない

近年、韓国の大手メディア・コングロマリットとのライセンス契約や、オリジナル作品の製作も話題です。国内の総合TOP10リストでも、上位に韓国ドラマがランクインするなど、人気が高い作品には海外コンテンツが目立ちます。配信されているアニメのほとんどが国内作品ですが、配信予定の新作も含め、主流となるコンテンツは今のところ海外作品になります。

国内の動画配信サービスではよく見られる、最新ドラマの見逃し配信もありません。TBSと提携し、日曜劇場「日本沈没 希望のひと」を含む新作3本の世界同時配信をスタートさせるなど、新たな試みも広がっていますが、民放の人気ドラマを楽しみたいユーザーにはまだ少し心もとないラインナップと言えそうです。

今後の国内コンテンツのさらなる拡充に期待したいところです。

スポーツやライブ番組はなく、音楽ジャンルの充実度も低い

配信ジャンル内にライブコンテンツは見当たらない

「音楽・ミュージック」カテゴリの大半をアーティストのドキュメンタリー作品が占めている

Huluで視聴できるような、スポーツの試合中継やリアルタイム映像をNetflix上で楽しむことはできません。また、dTVなどで豊富な音楽ライブ映像やミュージックビデオのジャンルも極めて限定的です。

「クィア・アイ」や「テラスハウス」など、国内外ともにバラエティは注目を浴びる作品も多い

海外リアリティショーなどは比較的充実していますが、国内コンテンツはオリジナル作品か旧作が多く、たとえばABEMAで配信されているような、今まさに話題のバラエティなどを観たい場合には物足りなさを感じるかもしれません。

無料トライアルは廃止、入会時に料金プランの見極めが必要

無料体験はなく、登録時に即有料会員となる

Netflixは2019年12月3日をもって、1カ月の無料体験サービスを正式に終了しています。その後、最初の30日間無料で料金プランをアップグレードできるキャンペーンなどを展開していましたが、現在はそれも終了しました。

他社の動画配信サービスが大半の作品を視聴できる無料体験を公式展開している中、無料トライアル期間がないのはとても残念なポイントです。

無料トライアルが用意されていないため、初回入会時から利用料金が請求されます。3つのプランからいずれかを選択し、合わせて支払い方法を登録する必要があります。

  月額料金(税込) 画質 同時再生可能なデバイス数
ベーシックプラン 990円 SD画質(標準:480p) 1台
スタンダードプラン 1490円 HD画質(高画質:720p/1080p) 2台
プレミアムプラン 1980円 HD/UHD 4K(超高画質:2160p) 4台

一番安いベーシックプランは、標準画質(SD画質)で、同時に1台の端末で利用するプランです。SD画質ですが、視聴がほとんどスマホであれば、あまり気になりません。しかし、同時に再生できる端末が1台に限られるので、家族で使う場合は注意しましょう。

オリジナルコンテンツのほとんどは4Kに対応しているため、テレビやパソコンでの視聴がメインなら、高画質のスタンダード(標準)プランやプレミアムプランがおすすめです。同時に複数の端末でストリーミング再生できるので、家族みんなで楽しめます。

たびたび利用料金が値上げされている

Netflixは、月額料金の値上げをたびたび実施しています。

国内向けサービスでは、下表のとおり2018年8月と2021年2月に料金が引き上げられました。3年足らずの間に2回の値上げは、ユーザーにとって気がかりな点でしょう。料金は日本上陸から約5年でおよそ1.5倍になっています。

Netflixの月額料金の変遷
 
2018年8月以前 2018年8月〜2021年2月 2021年2月以降
ベーシック 702円 864円/880円 990円
スタンダード 1026円 1296円/1320円 1490円
プレミアム 1566円 1944円/1980円 1980円

※すべて税込。2019年10月に消費税が8%から10%に引き上げ

2021年2月の料金改定ではプレミアムプランこそ据え置きだったものの、ベーシックプランで月額880円→990円、スタンダードプランで月額1320円→1490円の値上げがおこなわれました。コンテンツの強化やユーザー体験の向上を目的としているようです。

魅力的なコンテンツがさらに登場するなら多少の値上げは目を瞑れる面もあるものの、Amazonプライム・ビデオ(月額500円)やHulu(月額1026円)といったライバルとの差を考えれば、契約に二の足を踏む人がいてもおかしくない価格帯です。

Netflix(ネットフリックス)が向いている人、向いていない人は?

Netflixが向いているのは、ここでしか観られないオリジナルコンテンツに強い関心がある人、そして海外の映画やドラマ、そして国内外のアニメ作品が好きな人です。

アニメは注力中のオリジナル作品に限らず、ミラーワールドやマーベル・スタジオが製作するアメコミの実写映画も充実しています。その一方で、アニメを除くと国内のコンテンツは未だ少なめです。HuluやParavi、U-NEXTなどで充実しているテレビ番組の見逃し配信がないだけでなく、バラエティや音楽、スポーツ番組の充実度も高くありません。

とにかく、オリジナルコンテンツにハマるかどうかが、Netflixを利用する上で大きなポイントです。Netflixの利用料金は、他社サービスと比較しても特に割安ではありません。Netflixでしか観ることのできない独占コンテンツに納得できるかどうかが、判断の分かれ目になりそうです。

EDITED BY
SORA