2011年はAndroidにとって飛躍の年となり、数多くのアプリがリリースされた。Appllioでもこの一年、特にユーザーにオススメできるアプリを厳選して紹介してきた。そんなアプリの中から、編集部選りすぐりの「2011年アプリオ大賞」を選定した(選考方法:編集部メンバー各自が3アプリを選び、合議制によりトップ3を選出)。
2011年 アプリオ大賞
大賞:Zoner AntiVirus Free
2011年はAndroidユーザーが爆発的に増えた。それに伴い、Androidをターゲットにしたマルウェアが次々に出現し、ユーザーのセキュリティ対策が求められることとなった。
しかし、セキュリティソフト大手のアプリは入手方法が面倒だったり高かったりする一方、無料で入手できるセキュリティアプリの多くがまったく使えないといった問題があった。
そんな中、無料でありながら、しっかりとセキュリティアプリとして仕事をしてくれるうえ、ほかの有料セキュリティアプリに匹敵する機能の充実度などが評価され、見事大賞を受賞した。
2位:old room
開発したイズミアルチザンはわずか2名からなる開発ユニットだ。
個人開発者であっても数百万DLという大ヒットゲームを生み出すことができるという、スマホ時代を象徴するアプリということで、第2位を獲得した。
3位:Google 日本語入力
日本のスマホユーザーのほとんどが利用する日本語入力。ATOKやsimejiなどをはじめとして、日本語入力アプリはいくつかあるが、その性能の高さで、リリースされるやいなや、瞬く間に多くの人を虜にしたのが『Google 日本語入力』だ。
まだβ版ということもあり、将来性に期待するという意味も込めて、第3位とした。
アプリオ編集部メンバーが選ぶ入賞アプリ
vere(編集部)が選んだアプリ
Music Mod
音質がよく、1.1Mと容量が少ないので、サウンドプレーヤーのなかでおすすめしたいアプリの一つ。特に、端末の容量が少ない人におすすめ。毎日欠かさず使っているが、不満を感じたことがない。
Dolphin Browser Mini
起動が早く、動きが軽快。タブ機能があるので、便利。ブラウザに多くの機能は求めないが、軽快さと安定性を求めるという視点であれば、自信を持っておすすめできる。
Sleepy Jack
端末ゲームの未来を感じた。美しいグラフィックの3Dシューティング。これがスマホでできるのか、というのが正直な感想。開発元のSilverTree Mediaにはゲーム『Cordy』の取材を通して制作の考えを聞いたことがある。誰でも楽しめる、その理念が『Sleepy Jack』にも生きており、ゲームの質も高い。さすがだな、と思わされた作品。
ac(編集部)が選んだアプリ
old room
この『old room』は、大人気脱出ゲーム『old』シリーズ3部作の第2作目にあたる。このシリーズは、脱出ゲームとしてはグラフィックのクオリティが高く、アイテムを駆使した謎解きが秀逸。その中でも、ダウンロード数で他2作(old offender、old basement)より奮わないが、最もゲームバランスが良くオススメしたい作品がこのゲームだ。特に謎を解いたときの感動が大きく、よく思いついたなと感心せざるをえなかった。
脱出ゲームとしての面白さはもちろんだが、開発者のイズミアルチザンを取材したことで個人的に思い入れの強い作品となったことも選出の動機。イズミ兄弟の独特の個性には惚れてしまった。これからも個人の開発した素晴らしいアプリがどんどん出てくれば…と願うばかりだ。
乗換案内
フィーチャーフォンの頃から乗換案内サイトはよく使っていたが、スマホアプリになってさらに利用頻度が高まった。数ある交通案内系アプリの中でもJorudanの『乗換案内』の総合力は御墨付き。経路検索や運行情報、駅の時刻表など、必要十分の機能を揃えており、日常的に電車を利用するユーザならばインストールしておいて損はない。
Google 日本語入力
PCでGoogle日本語入力を愛用しているならば、必携のアプリ。愛用していなくとも、必携のアプリ。文字入力アプリは様々な場面で使用するため、最も吟味すべきアプリだと言える。まだβ版であり、容量も20MB弱と小さくないことを差し引いても、十二分の働きをしてくれる。豊富なボキャブラリーと的確な予測変換は他の追随を許さない。ユーザ各自の好みが大きく反映されるジャンルのアプリではあるが、このアプリが日本語IMEの軸となることは間違い無いだろう。
libere(編集部)が選んだアプリ
青空プロバイダ
読むべき本はいつでも古典にあるのだと思っている。時の流れという最も厳しい試練に耐えて生き残った作品に間違いはない。そう実感するアプリだった。青空文庫はもともと電子データなのでモバイル端末との相性も抜群。古典がスマホに息づくというのも楽しい。
PowerAMP
スタイリッシュなデザイン、多機能で高音質、そしてギャップレス再生が可能ということで、サウンドプレーヤーの決定版と言える。有料でも英語でも構わないからいい音楽を聴きたいという人はぜひ。国産でこういう作品が出て欲しいものだとつくづく思った。
Refills
Androidには優れたカレンダーアプリがたくさんあり、このところアップデートも活発になってきた。その中にあってこれを推す理由はライフログ機能だ。カレンダーにケータイ・カメラを統合したもので、これがなかなか面白い。記憶を視覚情報として留めることができる。
loqu(編集部)が選んだアプリ
Zoner AntiVirus Free
第三者機関のテストにおいて唯一、非常に高いマルウェア検出力を示した、無料のウイルス対策・セキュリティアプリ。端末にインストール済みのアプリはもちろん、SDカード内の全ファイルを高速でスキャンしてくれる。また、アプリがもつパーミッション(権限)のチェック機能や、スパム対策機能、紛失時の端末位置検索・遠隔操作機能などを備える。よくある有料アプリの無料版というポジションではないため、これだけ多くの機能を搭載しながら機能制限は一切ない。日本語化されていて項目もわかりやすく、多機能ながら迷わず使えるのも特長だ。
有料セキュリティアプリの有用性が叫ばれるなかで、検出精度、機能、使い勝手どれをとっても完成度が高く、「無料でもここまでスマホを守れる!」ということを示したアプリ。セキュリティ問題に不安をおぼえていたユーザーにとって、とても心強い存在になったことは間違いない。
麻雀 雷神 -Rising-
麻雀はゲームアプリの中でも最も競争率の高いジャンルの1つだが、この『雷神』はナンバーワンに位置づけられると思う。美しい3Dグラフィックに、豊富なやりこみ要素、優れた操作性と三拍子揃っており、ほぼ無料で使えるとあって、他の有料アプリはたまったものではないだろう。
COMはレベルの高い人工知能を備え、対人のような打ち筋。キャラも豊富だ。オンライン対局では、iPhoneやiPadのユーザーを含め、対戦相手がかなり高確率で見つかる。真剣勝負をしたい人にとっては嬉しい限りだ。段位制度や各種キャンペーンなど、飽きがこない工夫が施されている。他アプリを研究し、考え抜かれて作られた強さが印象的なアプリだ。
ババァ
バッテリー残量は、スマホユーザーにとって非常に大事な情報。気がついたら残りわずかということも珍しくないため、常にチェックしておきたい項目である。だが、これまでは無骨なウィジェットやステータスバーにのっぺりと居座るものが多く、その見た目はあまりスマートなものではなかった。
そんな時、「バッテリーバア」略して『ババァ』と出会う。婆さんに何ができると思ったものだが、画面の上下端にかっこよくバッテリー残量を表示し、素晴らしい仕事をしてくれた。インパクトあるネーミングやアイコンで惹きつけ、名前負けしない実用性でも勝負――。開発者のセンスがきらりと光った1本である。
ere(編集部)が選んだアプリ
ZOOKEEPER DX TouchEdition
フィーチャーフォンや他のゲームプラットフォームからスマホに移植されるゲームは数多くあるが、画面上にコントローラーを配置するなど、必ずしもスマホの操作性を活かしているとは言い難いものが多い。
そんな中、『ZOOKEEPER DX TouchEdition』は、その名にあるように、スマホのタッチ操作に最適化してよりゲームを楽しめる仕様にパワーアップしてきたところを評価している。
もちろん、パズルゲームとして元々高い完成度を誇るゲームである点もポイントが高い。
Googleマップ
スマホを使うメリットを分かりやすく感じることができるアプリとして、多くの人に評価されているアプリ。あえて2011年のベストアプリとして選定する必要があるのかという意見もあることは承知しているが、これには個人的な理由がある。
2011年になってAppllioが始まってから、これまであまり訪れる機会の無かった・少なかったところへ出向くことが増えたので、大変お世話になったアプリなのだ。残念な方向感覚の持ち主である自分としては、『Googleマップ』が無かったら生きられないのです……。
Googtter
今、何が話題になっているのかを把握し、そのキーワードの意味や何でトレンドになっているのかを把握するのに最適なアプリ。
一日に何回もチェックしていたので、今年に入ってから使い始めたアプリの中では、最もよく起動したアプリだろうと思われる。シンプルで、すごい機能があるわけではないけれども、本当に使いやすくて、地味にいいアプリだと思う。