ライブ配信を見るならどれ？ おすすめの動画配信サービス13サイトを徹底比較

ライブ会場に足を運ばなくても、パソコンやテレビ、スマホ上で音楽ライブ映像が楽しめる動画配信サービスやチケット制のライブ配信サービスが注目を集めています。バーチャルステージなどの演出や、チャットや投げ銭機能など、配信ならではの魅力も満載です。

本記事では、音楽ライブ映像を月額料金内で自由に楽しめるサービスから、生配信チケットが購入できるプラットフォームまで、音楽ライブが楽しめるサービスを比較解説します。

音楽ライブを視聴するには、おもに次の3つの方法があります。過去のライブ映像を見たい場合と音楽ライブの生配信を見たい場合とで選択するサービスも大きく異なります。

• 見放題の音楽ライブ映像がある動画配信サービスで、月額料金内で視聴する
• 有料の音楽ライブ配信をおこなっている動画配信サービスで、個別課金で視聴する
• 音楽ライブ配信プラットフォームでチケットを購入して視聴する

国内で展開している動画配信サービスの中には、映画やドラマ以外に音楽・ライブコンテンツが豊富なものがあります。有名アーティストの過去のライブ映像を多数配信しており、それらが月額料金内で楽しめます。生配信にこだわらないのであれば、こういったサービスを利用するのも一つの方法です。

音楽ライブの生配信を視聴したい場合、チケット制の配信サービスを利用するか、定額制動画配信サービス内で販売されている有料配信ライブを購入する方法があります。

いずれの方法も各サービスへの会員登録が必須になりますが、定額制動画配信サービスの中には後述のように、月額会員ではなくてもライブのみを単体購入できるケースもあります。

ここでは、音楽ライブ映像が見られる動画配信サービスを紹介します。配信されているのは過去のライブ映像で、90年代アーカイブが中心のものから、比較的新しいイベントを取り揃えているものまで、サービスによってラインナップが大きく異なります。いずれも月額料金の中で見放題で楽しめるのが最大の特長です。

月額料金が2189円と、他サービスに比べ少し割高なU-NEXT。しかし、国内最多と言われる24万本以上の見放題コンテンツを抱え、それに加えて150誌を超える雑誌の読み放題のほか、有料コンテンツや電子書籍に使えるポイントが毎月1200ポイント付与されます。

見放題対象の音楽コンテンツは1200作品以上。毎月付与されるポイントを使って視聴できるライブ映像も用意されています。ライブに限らず、MVや音楽ドキュメンタリーも豊富です。標準フルHD再生に加え、ドルビーオーディオ、ドルビーアトモス等の高音質にも対応（デバイス・作品による）。ダイナミックなライブ映像体験が期待できます。

ドコモが提供し、エイベックス通信放送が運営するdTVは、月額550円のリーズナブルなサービスです。音楽ライブ動画作品数は国内NO.1（2021年11月時点）。楽曲ごとのライブ映像のほか、ミュージックビデオやカラオケ、dTVおすすめのピックアップアーティスト紹介など、独自性のある音楽コンテンツを展開しています。

特にBTS関連動画を豊富に取り揃えているのが特徴的です。ライブ映像やミュージックビデオは視聴ランキングが日々更新され、人気の楽曲をそのままプレイリストとして視聴できるほか、自分好みの「音楽プレイリスト」が作成できるのもdTVならでは。

無料体験期間は31日間。月額料金の支払いにdポイントが利用できるなど、dポイントユーザーにとっても嬉しいサービスです。

Amazonプライム会員（年会費4900円、月額500円）特典の一つであるプライムビデオ。プライム会員に登録することで、「お急ぎ便」などの配送特典はもちろん、プライムビデオの対象作品が見放題になるほか、音楽聴き放題サービス「Amazon Music Prime」、対象のKindle本が読み放題の「Prime Reading」など会費内で同時に数多くのサービスを利用できます。無料体験期間は30日間です。

独占見放題のオリジナルドラマやバラエティに注目が集まっていますが、実は音楽ライブ映像も数多く配信されています。特に洋楽コンテンツが多い印象です。

知名度の高い海外アーティストだけでなく、音楽好きなら目に留まる最近話題のアーティストのライブも散見されます。また、ライブ映像の他に、アーティストのドキュメンタリーや関連作品が合わせてチェックできるのもプライムビデオならではです。

TBS、テレビ東京、WOWOW、日本経済新聞などの国内大手メディアが合同で立ち上げた動画配信サービス「Paravi」。月額料金は1017円、無料体験期間は2週間です。BS各局など、数多くのプラットフォームと連携し、ドラマや経済コンテンツに特化している印象がありますが、国内アーティストのステージ映像のほか、音楽番組も充実しています。

山崎まさよし、秦基博、スキマスイッチなどが所属する「オフィスオーガスタ」主催のライブコンテンツは特に豊富です。また、TBSの人気音楽番組『クリスマスの約束』のアーカイブ映像や、国内有数のアーティストやサウンドメーカーが集いオリジナルセッションを披露するBS-TBSの『Sound Inn “S”』特集が見られるなど、音楽好きならぜひチェックしたいラインナップです。

定額制動画配信サービスの中には、見放題音楽ライブの他に、個別課金の有料ライブが購入できるものがあります。しかし、有料ライブを見るためだけに毎月定額を支払う月額会員になるのは億劫なもの。ここでは、月額会員にならなくても、ライブだけを単体購入できるサービスを紹介します。

すべてのサービスに共通する注意点には次のようなものが上げられます。

U-NEXTの有料ライブ配信は、アカウントを作成後にライブ配信対応デバイス上で購入できます。「ONLY ON」作品と言われる独占配信ライブが多く、しばしばビッグアーティストが登場します。

U-NEXT独自のシステム「PREMIUM LIVE EXPERIENCE（プレミアム・ライブ・エクスペリエンス）」テクノロジーを駆使した高画質、高音質なライブ映像が楽しめるのが魅力です（対応デバイスによる）。

U-NEXT対応デバイスであっても、ライブ配信・見逃し配信には対応していないケースがあるため必ず事前確認が必要です。チケットの購入後は取り消し、変更ができません。

有料ライブ配信はポイントで購入することもできます。U-NEXTは無料トライアル期間中にも600ポイントが付与されるため、まずは月額プランに登録して、ポイントをチケットの購入に充てるのも一つの方法です。

有料ライブ配信は、早送り・早戻し・繰り返し再生はできないほか、見逃し配信も視聴期間があらかじめ決まっています。見逃し配信の有無やチケットの販売期間などは公演ページで確認することができます。

Huluの有料ライブ配信は、Hulu内の都度課金サービス「Huluストア」内でチェックすることができます。Hulu月額会員でない場合はまず新規にアカウントを作成し、ライブ配信対応デバイスで視聴可能かどうかを事前にチェックしましょう。なお、支払い方法はクレジットカード、PayPay、LINE Payに限定されています。

ライブ配信時、他のユーザーと作品を見ながらリアルタイムでコメントができる「チャット機能」も装備。公演によっては、見逃し配信のほか、インタビュー映像やメイキング映像などの配信特典も楽しめます。ライブ配信の巻き戻しや一時停止などはできません。

配信チケットの購入者にはアーティストのサイン入りグッズが抽選でプレゼントされるなど、キャンペーンも随時開催されています。他のサービスでは見られない独占ライブが多い点に注目です。

dアカウントを持っていれば、有料ライブのチケットが購入できるdTV。dTVサイト以外に、dショッピングやタワーレコード店頭でもライブ視聴コードが販売されています。また、ドコモ払いや各種クレジットカードのほか、決済方法にdポイントが利用できるのも特徴的です。

多くの場合、通常の販売価格より大幅に割安になるdTV会員専用クーポンが用意されています。これは、dTVの会員登録をしてログインすれば、チケットが特別価格で購入できるというもの。購入手続きはブラウザでdTVのウェブサイトにアクセスし、ライブ特集⇒有料LIVEから各ライブのページに移行しておこないます。

ライブ配信時や見逃し配信時（公演による）にコメントが投稿できるほか、アーティストのサイン入りグッズが抽選で当たるキャンペーンも併催されています。エイベックス・マネジメント所属アーティストのライブや宝塚公演が頻繁に開催されている印象です。

「ABEMA PPV ONLINE LIVE」は、ABEMAで配信される有料オンラインライブをABEMA内専用通貨「ABEMAコイン」で購入できるサービスです。

プレミアム会員（月額960円）であれば割引価格で購入できる「プレミアム割引チケット」や「特典付きチケット」、クーポンコードが利用できるチケットなど、購入時の状況に合わせてチケットの種類が選択できるのがポイントです。

本編の映像に加えて、複数台のカメラ映像から好きなアングルを選んで視聴できる「マルチアングル機能」や、ARや3DCGを駆使した演出（一部コンテンツ）、「応援機能」（投げ銭）、「コメント機能」など優れた搭載機能も耳目を集めます。

すでに配信が開始されていても最初から視聴できる「追っかけ再生」は、ABEMAならでは。さらにサービス内でグッズの購入ができるのも嬉しい特長です（一部コンテンツ）。

次に紹介するのは、音楽ライブの生配信チケットを購入できるサービスです。

音楽ライブの配信プラットフォームは、サービス内でチケットのリセール（再販）ができるものや、「投げ銭」やチャット機能などインタラクティブな機能のあるもの、過去のライブ映像が楽しめる動画配信サービス機能が付帯するものなど、提供される内容は実にバラエティ豊かです。

ここでは、各サービスの概要をまとめて紹介していきます。ライブ実績も参考にして下さい。

「PIA LIVE STREAM」は、チケット販売サイト「チケットぴあ」が提供するライブ動画配信サービス。チケットの購入には、チケットぴあへの会員登録が必須になります。「Cloak（クローク）」サイトから視聴用URLを受け取って視聴するスタイルで、公演によっては配信開始後も購入できる場合があります。

購入したチケットの「分配」「引き取り」「リセール」もCloak上でおこなうことができ、チケット代金の他に公演によって異なる各種サービス利用料が加算されます。

投げ銭サービス「Doneru」やチャット機能も装備。公演によって異なりますが、期間内なら何度でも楽しめる見逃し配信もおこなっています。

専用のアプリをインストールする必要はなく、「SwipeVideo」などのサービスを使って、視聴者が自由にアングルを切り替えながら楽しむことができます。音楽だけじゃなく、演劇やスポーツなど、「ぴあ」ならではの豊富なラインナップが魅力です。

イープラスが運営するチケット制配信サービス「Streaming＋」は、トークライブや朗読劇、演劇、クラシックなど多彩なラインナップが魅力のサービスです。パソコンやスマホブラウザのほか、ZOOMを使った視聴も可能です。

会員登録後、イープラスwebサイトにログインして購入手続きをおこないます。チケットは発券されず、購入後に送信される視聴用URLにアクセスして視聴するシンプルな配信形式。生配信時のみチャットに参加できるほか、多くのイベントが見逃し配信をおこなっています。イープラス上で配信のみならず通常公演も合わせてチェックできます。

オンライン交流会など目新しいイベントも多く、音楽にこだわらず様々なエンターテインメントをリアルタイムで楽しみたい人におすすめです。

株式会社ソニー・ミュージックソリューションズが運営するオンラインライブ配信サービス「Stagecrowd」では、櫻坂46、欅坂46、NiziU、King Gnuなどの、同社が運営するファンクラブとアカウントを連携させて、ファンクラブ限定チケットが購入できます。

公演によっては、「SwipeVideo」を使用して、アーティストを好きな角度から視聴できる「マルチアングル視聴チケット」や「早割チケット」が用意されていることも。独占配信に力を入れている点も見逃せません。

クレジットカードのほか、PayPayやLINE Payが利用できるなど、決済方法も豊富（公演による）。パソコン、スマホ、タブレットはもちろん、ChromecastやAmazon Fire TV Stick等を介してテレビで視聴することもできます。同サイト内で配信チケットのほか、会場チケットの販売もおこなっています。

LINEが提供するライブ配信サービス「LINE LIVE-VIEWING」では、チケットの購入から視聴に至るまで、すべてLINE内で完結します。利用にはLINEアカウントの他にLINE LIVEアカウントの作成が必要ですが、LINEでログイン時にプロフィール情報をそのまま流用することができます。

決済はLINE STOREでおこなわれますが、各種キャリア決済や楽天Edy、モバイルSuicaなど決済方法の選択肢も豊富。配信1週間前と1時間前に視聴方法などの情報が届き、その案内画面から視聴画面に移行します。LINEユーザーにとっての使いやすさが特徴的なサービスです。

格闘技イベントやファンミーティング、アニメイベントなど、音楽以外のラインナップも豊富です。

電子チケット販売プラットフォーム「ZAIKO」は、配信時にリアクションができる投げ銭用デジタルスタンプ「STICKITS」のほか、チケット購入時にチケット価格に上乗せして決済できる「応援投げ銭」、Twitterと連動したチャット機能が特徴的なサービスです。

また、過去の配信イベントやオリジナルコンテンツが見放題の「ZAIKO TV」や、独自のポイントシステム、手数料割引サービスなどが利用できる会員サービス「ZAIKOプレミアム」（月額600円/初月無料）も用意されています。

ZAIKOプレミアムに入会すると、この他にもアーカイブ配信の視聴期間が延長されるほか、通常200円の追加料金が必要な音質のグレードアップを無料でおこなうことができます。目玉特典の「ZAIKO TV」は、ZAIKOで配信されたライブ映像のうち特に人気の高かったものや最新MV、クリエイター同士の音楽談義番組などが配信されており、内容が厳選されている印象を強く受けます。

単独ライブの他、フェスやイベントの配信が多く、コアな音楽ファンなら一度はチェックしたいラインナップと言えるでしょう。

「Thumva」は、ライブ観覧中にグループでビデオ通話やチャットを楽しむことができるサービス。最大8人までのグループで視聴でき、サービス内でのチケット譲渡も可能です。

コメント機能が利用できるほか、「ギフティング」と言われる投げ銭機能には、限定の画像や動画を受け取ることができる「スペシャルギフティング」も用意されています。また、複数の配信が視聴できる「通し券」が販売されることもあります。

スマホでの視聴はアプリからのみ可能。タテ・ヨコでアングルを自在に切り替えることができます。ライブ配信の標準機能がくまなく搭載されたサービスと言え、音楽ライブのほか、アイドルイベントなども豊富です。

株式会社スペースシャワーネットワークが運営するライブ配信サービス「LIVEWIRE」は、チケットぴあで購入した有料ライブが再生できるストリーミングプレーヤーです。音楽専門チャンネルならではのキュレーションによるアーティストライブが数多くアレンジされ、他のサービス以上に音楽に特化した配信内容が特徴的です。

公演を選択したら、チケットぴあでチケットを購入し「Cloak」内で保管します。アカウントに保管したチケットは、メールやLINEで友達に分配することもできるほか、リセールも可能です。視聴はURLをクリックするだけ（コンビニ等で発券も可能）。スマホやタブレット、PCのほか、ミラーリングや有線接続でテレビでの視聴も可能です。

TEMDRE、折坂悠太、STUTS、藤原さくら、などの若手注目アーティストやトラックメーカーのほか、奥田民生やaiko、SOIL & "PIMP" SESSIONSといったメジャーなミュージシャンまで、とにかく豪華なラインナップ。過去のライブからの傑作映像を集めた「LIVEWIRE PRESENTS LIVE HOLIDAY」特集などは、音楽ファンならずとも必見でしょう。