寒い冬はあまり外に出たくない、また年末年始の帰省や旅行で長時間乗り物で過ごすなら、ゲームや動画配信サービスなどを楽しむのもいいですが、電子書籍による読書はいかがでしょうか。
この記事では、小説や漫画、雑誌など電子書籍を読むためのおすすめ端末(iPad、Fireタブレット、Kindleシリーズなど)や、その選び方について解説します。
今回は、AmazonのKindleで電子書籍を読むことを前提に、おすすめの端末を紹介します。電子書籍には雑誌読み放題サービスやマンガアプリなどいくつかの選択肢がありますが、まだ電子書籍を買ったことがないユーザーはまずはAmazonのサービスを試してみましょう。特にAmazonでよく買い物をするなら、ポイントなどが共通で使えるので便利です。
「スマホ」で電子書籍を読むのがおすすめの人は?
- コストがかからないのでちょい読みに最適
- カラー画面
- 画面が小さい
- バックライトがきつい
- スマホのバッテリーが減る
- お風呂に向かない
出費を抑えて電子書籍を読みたいなら、当然いま持っているスマホを使うのが第一候補になります。「Kindle」アプリをストアからインストールすれば、すぐに電子書籍が読めます。iPhone、Androidスマホどちらでも同じように使えます。デバイスの出費がかからないので、ちょっと本を読んでみたい人にはこの方法が気軽でおすすめです。
大きなメリットは、画面がカラー表示である点です。当たり前のように思えますが、モノクロの電子書籍リーダーに比べると、表紙を見ているだけでも印象が大きく違います。特にマンガのカラーページや雑誌はカラーで見ないと意味がありません。ただし、雑誌は画面が小さすぎて読むのが大変です。

すでに持っているスマホなら、電子書籍もカラーで表示できる
スマホのディスプレイは、液晶もしくは有機ELとなります。バックライトの光がキツイので、長時間読んでいると疲れてしまうかもしれません。そうでなくても、普段からスマホの画面ばかり見ているので、目への負担が気になるところです。画面も大きくないため、視力の弱い人にも少々厳しいでしょう。暗い飛行機の機内での読書でもバックライトが強すぎて、少々気が引けます。
お風呂でゆっくり本を読みたい人も、最近増えている防水のスマホなら問題ありません。ただ、ケースを付けていると脱着が面倒です。ケースごと濡らしてしまうのは、乾きも遅くなり、材質によってはケース側が傷むのであまりおすすめしません。また、手を滑らせて落とすと壊れてしまうので、ガラスボディのスマホは少々危険が伴います。
ずっと本を読んでいると、それなりにスマホの電池を消費します。メールやSNS、ブラウジングなど、他の用途に使いたいときにバッテリー残量が足りずに困ってしまうこともあります。

スマホではバックライトが強く、長時間読んでいると疲れることも
「iPad」がおすすめの人は?(iPad・Air・miniなど)
- すでに持っていればそのまま使える
- マンガや雑誌に向く
- 価格が高いので電子書籍のために買うのは負担
- 少し重く小説にはオーバーサイズ
- バックライトがキツい
- お風呂で使えない
iPadでもKindleアプリを利用すれば、スマホと同じように電子書籍が読めます。画面が大きいので、スマホよりも読みやすいでしょう。電子書籍を読むことに限れば、iPad miniが最も適しています。サイズが小さくて軽いので、持っていて負担がありません。また、ちょうど単行本程度の画面サイズで読めます。
iPad AirやiPad(第9世代)など10〜11インチのモデル、12.9インチのiPad Proは雑誌にも向きます。ただし、iPadはとても高価なので、電子書籍を読むためだけに買うのはおすすめしません。高い性能も無駄になるため、すでにiPadを持っている人が電子書籍を読むのに使うと良いでしょう。

iPad miniは電子ブックを読むのにもおすすめ
またiPadには、電子書籍でさまざまな本を読みながら資料を作成したりメモを書いたりできる、マルチタスキング機能も搭載されています。画面を分割してKindleアプリとメモなどの併用も可能なので、そういった用途を駆使しながら学習したいという人には購入をおすすめします。
なお、iPadは全モデル防水には非対応です。お風呂での利用は、特別なケースにでも入れない限りできないので注意しましょう。

縦表示だとやや1行が長すぎるが、小説にも向くサイズだ

小説は横表示にすると読みやすい
「Fireタブレット」がおすすめの人は?(Fire 7・Fire HD 8・Fire HD 10)
- 価格が手ごろ
- マンガや雑誌に向く
- 少し重く小説にはオーバーサイズ
- バックライトがキツい
- お風呂で使えない
電子書籍が読めるデバイスの中で、とても安価な製品がFireタブレットシリーズです。7インチのFire 7タブレットなら5980円で購入できます。
もちろん、Fireタブレットでも本は問題なく読めます。7インチモデルならサイズ感もちょうどよいのですが、反応が悪く画質もイマイチなので、8インチのFire HD 8タブレットがおすすめです。10インチモデルだと小説を読むには大きすぎて厳しく、逆にマンガや雑誌には向いています。マンガは見開きで表示してもストレスなく読めるので、スマホより重宝します。

7インチのFire 7は5980円と安価だ
電子書籍というと、Kindleシリーズが定番だと思いがちですが、読むコンテンツによって選択肢を変更したほうがよいのです。小説を読むには、液晶ディスプレイのFireシリーズはあまり向いていません。スマホ同様に光がきつすぎるように感じるのです。
とはいえ、当然ながらビデオの視聴にも向いているので、一石二鳥を兼ねて手に入れるのも悪くありません。10インチのFire HD 10タブレットでも1万5980円で手に入ります。一般的なAndroidタブレットとは異なり、主にAmazonのコンテンツ視聴に向いています。ゲームなどもAmazonのストアから手に入れたタイトルを使うことになります。
Fireタブレットを使っていれば、スマホの電池も減りません。ただし、小説をじっくり読みたいなら、オーバーサイズなのでおすすめしません。また防水ではないので、お風呂では使えません。いくつかの欠点がありますが、雑誌を読みたいならイチオシです。

カラーで画質が良いFire HD 8は、電子ブックにも向く
Fire HD 8タブレットは9980円で購入できる8インチモデルです。小説を読むのに頃合いのサイズですし、マンガにも向きます。もちろんカラー表示なのがいいところです。Fire 7タブレットに比べると画質がよく、額縁が細いので新しさを感じさせます。電子ブックだけでなく、映画やドラマも見たいという欲張りな人にもおすすめです。
画質も上々で反応速度も良いので、電子書籍を読んでいてストレスを感じることはないでしょう。ただ、画面がキラキラと反射しますし、バックライトがきつく感じるかもしれません。
Fire HD 8タブレットには、「Fire HD 8 Plus」もありますが、電子書籍を読むなら普通のFire HD 8で十分です。本体カラーも3色から選べて、カジュアルに使えます。

縦表示だとやや文字数が多すぎるが、Kindleアプリのレイアウト変更で見やすくカスタマイズできる

画面サイズがそれなりに大きいので横でも読みやすい
「Fire HD 10タブレット」は大画面で画質も非常にきれいな人気モデルです。価格は1万5980円からとなります。こちらの端末には「Fire HD 10 Plus」がラインナップされていますが、電子書籍を読むために買う必要はありません。
画面が大きく美しいので、雑誌を読みたい人にはイチオシです。映画やドラマを楽しむのがメインで、たまに電子書籍を読むような使い方にも向いています。

カラーで画面がとても美しいのがFire HD 10タブレット

小説を読むには画面が大きすぎる。雑誌や図鑑などがメインならおすすめ
「Kindle」がおすすめの人は?
- 価格が安い
- 電子ペーパーがどこでも見やすい
- バッテリーが長くもつ
- モノクロ画面
- 画面がとても狭い
- 反応が悪くストレスになる
- お風呂では使えない
Kindleは電子書籍を読むための専用端末です。最も安価な「Kindle」は、8980円からと手ごろな価格が魅力です。フロントライトも付いており、暗い場所でも思う存分に作品を読めます。
ディスプレイは電子ペーパーなので、紙のように読むことができます。直射日光などの下でも紙と同じように読めるのです。またライトが付いており、暗い部屋や機内でも読書が楽しめます。柔らかな光で、周囲に迷惑をかけづらいのも特徴です。

モノクロのKindleだが、画質は上々。ただし画面が狭い
一度フル充電すると数週間は利用できるのが最大のメリットです。軽くて小さいので、旅行に持っていくのにもおすすめです。
欠点は画面が6インチと狭く、また反応がいまいちなことです。低価格なのが最大の魅力ですが、日々使うなら後述の「Kindle Paperwhite」をおすすめします。

縦で小説を読むとちょうど文庫本のようなサイズになる

横表示でも持ちやすいので、文字サイズを大きくして使うとよい
「Kindle Paperwhite」がおすすめの人は?
- 価格がほどほど
- 電子ペーパーがどこでも見やすい
- 防水でお風呂にも向く
- バッテリーが長くもつ
- モノクロ画面
電子書籍リーダーの入門機に一番のおすすめが「Kindle Paperwhite」です。この秋に登場した新モデルの価格は1万4980円からとなっています。画面サイズが旧モデルより大きくなり、またレスポンスも向上しました。全Kindleの中で、最もバッテリーが持つのも魅力です。
Kindleと同様、ディスプレイは電子ペーパーで、直射日光などの下でも紙と同じように読めます。またライトが付いており、暗い部屋や機内でも柔らかな光で周囲に迷惑をかけずに読書が楽しめます。防水なので、お風呂やプールでの読書にも向いています。重量は205グラムと軽く、ずっと手に持っていても負担になりません。

新しく登場したKindle Paperwhiteは画面サイズが大きくなった
バッテリーは、1日30分の利用で最大10週間持つとされています。数日の旅行なら、まず充電の心配なし。Kindle Paperwhiteで読書をすれば、スマホの電池が減ることもありません。
小説やビジネス書を読むなら最良のデバイスで、欠点を上げるとしたら画面がモノクロであることです。そのため、雑誌やカラーページのあるマンガの講読には向きません。

小説を読むのにはベストなデバイス

画面が大きくなったので横表示にも向いている
小説を中心に読みたくて、これから電子書籍リーダーを買うならイチオシです。なお、Kindle Paperwhiteは広告の有無によって価格が変わります。自分で使うなら広告付きで十分でしょう。
Kindle Paperwhiteには、上位モデルの「シグネーチャーエディション」があります。ストレージの容量が32GBになるので、マンガをたくさん持ち歩きたい人におすすめです。ワイヤレスの充電にも対応しています。価格は1万9980円と少々高価ですが、その価値は十分にあります。
まとめ
基本的には、小説を読むならKindle Paperwhite、雑誌ならFire HD 10タブレットが向いています。どちらも1万円台半ばなので、自分へのプレゼントにも良いのではないでしょうか。電子書籍リーダーとして使うなら、さほどパフォーマンスは気になりません。数年間は問題なく使えるはずです。