Amazonから提供されている「Fireタブレット」シリーズは手ごろな価格で人気です。2021年も最上位の「Fire HD 10」に新モデル(第11世代)が登場しました。性能はさほど高くありませんが、1万5980円からという価格が最大の魅力です。各種セールではもっと安く買える可能性もあります。
この記事では、新型Fire HD 10タブレットはどんなユーザーに向くのか、Fire HD 10 Plusとどちらを選んだらよいのかなど、詳しくレビューしていきます。
エッセンシャルセットの価格に注目

新登場のFire HD 10(第11世代)
Fire HD 10にはいくつかのセットやパッケージがあり、価格は以下のようになっています。
モデル | 容量 | 価格 |
---|---|---|
Fire HD 10 | 32GBモデル | 1万5980円 |
64GBモデル | 1万9980円 | |
Fire HD 10 Plus | 32GBモデル | 1万8980円 |
64GBモデル | 2万2980円 | |
Fire HD 10 エッセンシャルセット | 32GBモデル | 2万4980円 |
64GBモデル | 2万8980円 | |
Fire HD 10 Plus エッセンシャルセット | 32GBモデル | 2万7980円 |
64GBモデル | 3万1980円 |
エッセンシャルセットには、キーボード付きカバーとOffice 365 Personalの1年分が付いてきます。Office 365 Personalをマイクロソフトから購入すると、1年間で1万2984円です。さらに、Bluetoothキーボード付きカバーは5980円なので、非常に割安なことがわかります。
Office 365 Personalは、他のデバイスでも利用できます。Windowsパソコンはもちろん、Mac、iPad、iPhoneなどにもOfficeをインストールして利用できるのです。そう考えると、大変なバーゲンプライスと言えるでしょう。
Fire HD 10とFire HD 10 Plusの違い
Fire HD 10には「Fire HD 10」と「Fire HD 10 Plus」があります。
2つのスペック上の違いは、メモリが3GBと4GBになることです。複数のアプリを同時に使ったり、Microsoft Officeを使うなら、4GBのfire HD 10 Plusのほうが安心でしょう。ただし、性能は高いとは言えません。ひとことで言うなら、中の中か中の下程度です。ヘビーなゲームのプレイなどにはおすすめしません。
またFire HD 10 Plusは、スタンドに設置するだけのワイヤレス充電に対応しています。一方Fire HD 10は、ブラック、デニム、オリーブの3色が選べます。今回はオリーブを撮影しています。ところが、Fire HD 10 Plusはスレート1色のみしか選べません。
コンテンツを楽しむだけなら、手ごろな価格のFire HD 10をおすすめします。

今回、Fire HD 10のオリーブを撮影。とてもいい色だ


Fire HD 10 Plusは専用のスタンドに置くだけで充電できる。また、AlexaもShowモードで利用可能
前モデルからタブレットとしての完成度が大きく向上
前モデルのFire HD 10も大変に人気がありました。とても割安感のあるタブレットで、おすすめの製品でした。
新型Fire HD 10は、さらに完成度が向上しています。画面の縁(フチ)が全体に細くなって一気にスリムなデザインに生まれ変わり、いまどきのタブレットらしい外観に。前モデルのFire HD 10がどちらかというと縦方向で使うように設計されていたのに対して、新型Fire HD 10は横方向に使うように設計されています。
これは、背面のロゴ、カメラやボタン類、スピーカーの位置からそう判断できます。スタンドやキーボードに置く際には、もちろん横方向が向いています。また、コンテンツを楽しむ際にも動画は横が中心になるので、とても理にかなっています。

右の旧モデルと比べると、よりタブレットらしく進化している

インカメラは長辺に配置されている

アウトカメラは角(カド)に付く。また、ボタン類も横位置で使いやすいように設計されている
ディスプレイやスピーカーはコンテンツを楽しむなら合格点
ディスプレイは10.1インチとタブレットとしては標準的なサイズで、1920×1200ドットです。画面は十分に緻密で美しく表示できます。iPad Proと比べると斜めから見たときにやや白っぽく感じますが、価格を考えれば間違いなく合格です。
スピーカーは左右に2つ搭載されており、Dolby Atmos対応。映画を観るのにも上々の音質です。イヤホン端子も採用しているので、手持ちのイヤホンがワイヤレスでなくても使えます。

ディスプレイは右のiPad Proと比べるとやや明るさで劣っているが、十分に美しい

スピーカーは左右に分かれており、映画やビデオ向きだ
専用キーボードでMicrosoft Officeも快適
専用のキーボードは、Bluetooth接続でカバーを兼用しています。また、画面部分も取り外せます。エッセンシャルセットで購入しなくても、5980円で追加購入が可能となっています。
気になる重量は、本体にセットして約1090グラムです。軽いとは言えませんが、日常的に持ち歩いても負担のない重量でしょう。キーボードを付けると、Microsoft Officeもより快適に利用できます。


キーボードを付けるとパソコンのように利用できる

重量はキーボードを付けて約1090グラム(キッチンスケールによる計測なので参考値)

Microsoft OfficeはAndroidと同じタイプで、Windowsのデスクトップ版とは異なる
まとめ
新型Fire HD 10は、以前と同様にAndroidとはちょっと違ったタブレットです。使えるアプリが限られており、たとえばGoogleマップやChromeは使えません。Googleマップはブラウザベースで利用することになります。
また、ゲームやアプリに好みのタイトルがない可能性もあります。このようにやや制限があるのですが、価格は驚くほど安く、Amazonプライム・ビデオやNetflixを楽しむにはおすすめです。
最新モデルでは専用のキーボードカバーが登場し、Microsoft Officeが使えるようになりました。従来はコンテンツを楽しむのが目的のタブレットと言えましたが、新モデルは仕事にも利用できるわけです。特に個人の仕事にならおすすめできます。