Amazon「Fireタブレット」の選び方──Fire HD 8(Plus)、Fire HD 10、Fire 7のどれがおすすめ?
さまざまな用途で活躍する「タブレット」はiPadがメインになっていますが、予算が合わないという声も耳にします。また動画視聴を中心に、気軽な使い方をするのでなるべく安く手に入れたいという人も少なくないはずです。
そこでおすすめなのが、AmazonのFireタブレットです。価格はなんと5980円から。タイミングによってはセールもおこなわれています。
今回は、現行ラインナップのFireタブレット「Fire 7」「Fire HD 8」「Fire HD 8 Plus」「Fire HD 10」について、サイズ・性能・画質・利用シーンなどの面からおすすめモデルの選び方を紹介します。
Fireタブレットは基本的に3モデル
Fireタブレットは、画面サイズで7インチ、8インチ、10インチの3モデルに分けられます。各モデルの製品名の数値で、画面サイズがすぐにわかります。さらに、子ども向きのキッズモデルが用意されていますが、本記事ではキッズモデルを除いた選び方について解説しています。
Fire 7
スマホより二回りほど大きな7インチモデルは、2つの長所があります。1つは、コンパクトなサイズで持ち歩きに負担が少ないことです。電車の中で動画を見るなど、持ち出す使い方がメインの人にもおすすめです。
もう1つは、価格の安さです。モデルはストレージの容量で16GB(5980円)と32GB(7980円)に分かれます。5000円台で購入できるのはとても魅力的です。ただ残念ながら、モデルがやや古く性能がかなり劣っています。また、充電もmicroUSB端子となります。
7インチのコンパクトなモデル
ベンチマークのスコアはあまり振わない
Fire HD 8・Fire HD 8 Plus
8インチモデルの新製品が2020年夏に登場しました。性能がアップされた新モデルで、充電もUSB-C端子です。価格は以下のとおり。
32GB | 64GB | |
---|---|---|
Fire HD 8 | 9980円 | 1万1980円 |
Fire HD 8 Plus | 1万1980円 | 1万3980円 |
Fire HD 8 Plus ワイヤレス充電スタンドセット | 1万4980円 | 1万6980円 |
それぞれの違いは、Fire HD 8はRAMが2GBで、Fire HD 8 Plusは3GBとなり、実用上のレスポンスに若干差があります。
黒がFire HD 8 Plusで、白はFire HD 8。外観は差がない
Fire HD 8のベンチマーク。Fire 7より少し秀でている
Fire HD 8 Plusはさらにスコアがよい
Fire HD 8 Plusはワイヤレス充電に対応しており、専用の充電スタンドを使うことでスマートディスプレイのような使い方が可能です。充電スタンドにセットすると、自動的にAlexaの画面に切り替わります。
専用の充電スタンド
Fire HD 10
10.1インチの大画面モデルがFire HD 10です。タブレットとしては一般的なサイズで、家でコンテンツを楽しむのに向いています。性能も最も高いので、レスポンスよく利用可能です。大画面のタブレットで映画などを楽しみたいなら最良の選択でしょう。価格は32GBが1万5980円、 64GBが1万9980円となっています。
Fire HD 10は大画面で表示されるアイコンも多くなる
ベンチマークのスコアも優秀だ
サイズによる選び方
持ち歩いてアクティブに利用したいなら、Fire 7かFire HD 8シリーズが選択肢になるでしょう。手に持って映画などを見続けるのにも向いています。おすすめはFire HD 8シリーズです。Fire 7はレスポンスがイマイチなので、快適に使えないと感じる可能性があります。
Fire HD 10は504グラムとやや重いので、長時間持っていると疲れてしまいます。家の中でスタンドになどに設置して映画を観るような使い方に最適です。もちろん、膝の上で使うのもよいでしょう。家で映画やビデオを観るならFire HD 10がイチオシ。8インチ以下では画面が狭いと感じる人も少なくないはずです。
左からFire 7、Fire HD 8、Fire HD 10。10.1インチは二回りほど大きくなる
画質の違いもチェック
ディスプレイはサイズだけでなく、解像度も違います。Fire 7は1024×600ドットと、解像度がやや低くなります。しかし、画面も小さいのでざらつきはあまり感じないでしょう。Fire HD 8シリーズは1280×800ドット、Fire HD 10は1920×1200ドットとなります。画面の緻密さも、画面サイズが大きくなるほど向上します。Fire HD 10は明らかに美しいと感じます。
ガラスと液晶面に隙間があると、画面を斜めから見たときにギャップを感じ、映像が白っぽく見えます。この点もFire HD 10が優れており、斜めから見てもあまり白っぽく感じません。映画やドラマにこだわるなら、Fire HD 10を推奨します。
なお、本体の質感はどのモデルもほとんど変わりません。背面は樹脂製で、つや消しの指紋が目立ちにくい仕上げとなります。
斜めから見ると、右のFire HD 10の画質の良さが光る
背面の仕上げはあまり変わらない
ゲーム利用時などの性能、Alexaとしての利用
実際に使ってみると、Fire HD 10はレスポンスよくテキパキと動作し、ほとんどストレスは感じません。Fire HD 8シリーズは、やや遅さを感じます。たとえば動画の一覧をスクロールすると、表示が少し遅れます。とはいえ、実用性は十分です。Fire 7も、同様にやや重く感じる場面があります。
どのモデルでも、動画を見るのに困るような遅さはありません。ゲームをプレイするなら、Fire HD 10を推奨します。それでも、ヘビーなゲームは遅く感じることもあるでしょう。そもそも、FireタブレットはGoogle Playではなく専用のストアからアプリをダウンロードするので、ゲームタイトルの数も限られます。ゲーム中心で使うなら、iPadやAndroidタブレットを購入することをおすすめします。
スタンドなどに立てて充電しながらAlexaを使うShowモードも便利ですが、Fire 7は非対応です。もちろん、アプリとしてAlexaを使うことには全モデルが対応します。専用のスタンドで充電しながらAlexaを使える、Fire HD 8 Plusのスタンドセットが一番のおすすめです。
充電スタンドにセットすると、自動的にAlexaの画面に切り替わる(Fire HD 8)
子ども用なら8インチのキッズモデルがおすすめ
子どもにタブレットを渡している人も少なくありません。レストランなどで騒いだときに動画を見せて、おとなしくさせている場面もよく見かけます。またFireタブレットなら、たくさんの絵本や子供向けの小説、図鑑なども楽しめます。家で時間を過ごす際には、子どものデバイスとしてもとてもおすすめです。
小学生までのお子さんなら、キッズモデルがおすすめです。7、8、10インチが用意されています。「Amazon FreeTime Unlimited」がセットに含まれているので、年齢に合わせたコンテンツが楽しめます。また、利用時間のコントロールも可能です。
ラバーのカバー兼用のスタンドが付いているので、子どもでも使いやすく、落としても壊れにくくなっています。万が一壊れても、2年間の限定保証付きです。ただしこのカバーが重いので、外出先でも使うなら8インチモデルがおすすめです。価格は7インチが1万1980円、8インチが1万4980円、10インチが1万98000円となっています。
キッズモデルはカバーにスタンドが付いているので自立する
取り出すと、それぞれ通常モデルと同じように使える
Fireタブレットシリーズは、セールで安価に買えるタイミングも少なくないので、見逃さずに手に入れてください。

構成・文:戸田覚
編集:アプリオ編集部