Amazonでは注文済みの商品でも「キャンセルリクエスト」を送れば、すぐに発送の差し止め、返金などの対応をしてもらえます。しかし、配送状況によってはキャンセルリクエストが拒否されたり、リクエスト自体が送れなくなったりするため、状況に応じて受け取り拒否や返品などで対処しなければなりません。
本記事では、Amazonでキャンセルができない場合の対処法を商品の配送段階に応じて紹介。そのほか、キャンセルが可能になる条件や注文キャンセルの手順なども解説します。
キャンセルリクエストが送れない場合の対処法
Amazonにキャンセルリクエストが送れないようなケースでは、サイト上でのキャンセルは難しくなります。この場合、商品の配送段階に応じて、以下いずれかの方法で対処しましょう。
- 対処法1:カスタマーサービスに問い合わせてみる
- 対処法2:受け取りを拒否する
- 対処法3:商品を受け取った後、返品手続きをする
対処法1:カスタマーサービスに問い合わせてみる
配送ステータスが「発送済み」になっていない、また発送完了メールも届いていない状況なら、Amazonカスタマーサービスに問い合わせてキャンセルの旨を伝えましょう。配送業者へ荷物が渡る前であれば、その場で発送を差し止めてキャンセル扱いにしてもらえる可能性があります。
ただしタイミングによるので、同じ状況でも確実にキャンセルできるとは限りません。また、この方法が通用するのはAmazon.co.jpが販売・発送する商品のみ。マーケットプレイス出品者から購入した商品の場合は、カスタマーサービスではなく、直接出品者に問い合わせる必要があるので注意してください。
対処法2:受け取りを拒否する

キャンセルリクエストが拒否された際に届くメール。受取拒否するように案内されている
「受取拒否」とは、届いた宅配便を受け取らずに、配達業者にそのまま返送してもらうこと。配達ステータスが発送済みになっている場合は「受取拒否」をすれば、配送業者からAmazonに連絡・返品され、キャンセル扱いにしてもらえるようです。


受け取り拒否の方法は簡単です。まだ荷物が届いていない段階であれば、注文履歴から受取拒否したい商品を選択して、配送業者と伝票番号(トラッキングID)を確認します。
配送業者の問い合わせ窓口、もしくは担当営業所に電話して伝票番号を伝え、「商品をキャンセルしたため受取拒否をしたい」と申し出ればOKです。

もし自宅に届いてしまった場合は、荷物が届いた時点で配達員に受け取りを拒否したい旨を伝えれば対応してもらえます。
不在連絡票が入っていた場合は、不在連絡票に記載されている連絡先(事業所もしくは配達員)に電話して受け取り拒否を伝えましょう。
往復の送料はどうなる?
受取拒否をした場合、返送の運賃が発生するので送料は往復分かかってしまいます。
この点について、ヤマト運輸のヘルプには返送(返品)にかかる運賃は依頼主(ここではAmazon)へ請求する旨が記載されていました。配達業者から受け取り主に直接送料が請求されることはないようです。
配送業者よりAmazon.co.jp に商品が戻った場合、購入者に配送料を含む全額が返金されます(一部手数料を除く)。
また、配送業者から返送された場合について、Amazonのヘルプには上のように明記されています。商品の代金から返送料が差し引かれたり、後日請求されたりといったことはないと判断してよさそうです。
対処法3:商品を受け取った後、返品手続きをする

手元に届いてしまった商品は、そのままダンボール箱(梱包)を開けずに返品手続きをおこなってください。
Amazonでは、自己都合での返品でも、未使用かつ未開封なら商品代金(税込)を全額返金してもらえます。
- 商品が到着後30日を経過した場合は、返品・交換できない
- 返品する際の送料は購入者が元払いで負担する
- 配送料・手数料およびギフトラッピング料は返金されない
- 食品・飲料・お酒など購入者都合での返品を受け付けていない商品がある
上記の点に注意が必要なものの、返品手続き自体は簡単におこなえます。手元に届いてしまったからと諦めずに、以下の記事を参考に返品手続きに進みましょう。
Amazonで注文した商品をキャンセルできる条件とは?
Amazonでは、商品のタイプによってキャンセルできる条件が異なります。事前に確認しておくとスムーズでしょう。
条件1:配送ステータスが「出荷準備開始」以前はキャンセル可能
Amazonのヘルプページによると、Amazon.co.jpが販売・発送する商品を購入した場合、商品の配送ステータスが「出荷準備開始前」であればキャンセルが可能とアナウンスされています。キャンセル費用や手数料は発生しません。
キャンセルできる注文は、出荷準備開始前のものに限ります。キャンセルできるかどうかは注文履歴で確認いただけます。
ただし、筆者が実際にAmazonで注文をしてみたところ、配送ステータスが「発送済み」を超えて「配達中」まで進行しても
ボタンは消えませんでした。
ステータスが「配達中」でも「この注文をキャンセル」ボタンが表示される

「キャンセルを確認する」を押せばキャンセルが可能
[この注文をキャンセル]ボタンが表示されているうちは、キャンセルリクエストが送れるので「出荷準備開始」以降であってもキャンセルできる可能性が高いでしょう。
とはいえ、配送ステータスが進行してからのキャンセルは、キャンセル処理に失敗が起こることもあるようです。配送業者が配達を進めてしまった場合は、返品・返金手続きをしてください。
また、「この注文をキャンセル」ボタンが表示されていなければ、すでに出荷準備が開始されているため、サイト上でのキャンセルはできません。配送ステータスとキャンセルの可否については、Amazonのモバイル/PC版サイトやAmazonショッピングアプリの購入履歴から確認してください。

Amazonが販売・出荷する商品

マーケットプレイスが販売・出荷する商品
普段あまり意識しないかもしれませんが、Amazonで取り扱っている商品の販売元は、Amazon.co.jpとAmazonマーケットプレイスの出品者の2通りあります。
商品ページの[今すぐ買う]ボタンの下を見ると、出荷元・販売元が記載されているはずです。出荷元・販売元にAmazon以外の業者が表示されている場合は、出荷からキャンセル、返品、問い合わせなどすべての処理を、Amazonではなく各出品者がおこないます。


ちなみに、マーケットプレイス出品者の多くはAmazon.co.jpの取り決めに準じており、出荷準備開始前ならキャンセルリクエストを受け付けてもらえるケースがほとんどです。
ただし、Amazonマーケットプレイスの出品者が販売する商品は、独自のキャンセル条件が設定されている可能性があります。念のため商品ページで出品者名をタップし、「返品・保証・払い戻し」などの項目を確認したうえでキャンセル手続きをおこなってください。
条件2:Kindle本・プライムビデオの有料タイトルは条件を満たせばキャンセルが可能
デジタルコンテンツは、キャンセルできるものとできないものがあります。電子書籍のKindle(キンドル)本や、プライムビデオの有料タイトルなどのデジタルコンテンツの場合、購入直後であればキャンセルが可能です。
- 条件付きでキャンセルできる
- キャンセルできない
- Amazon Musicなどのデジタルミュージック
- 「Amazonアプリストア」で販売されている有料アプリ
条件付きでキャンセルできる場合

Kindle本の購入直後に表示されるキャンセルリンク

プライム・ビデオの有料タイトル購入直後に表示されるキャンセルリンク
Kindleとプライムビデオのいずれも、
ボタンを押した直後に表示される購入確定画面に限り、[注文(購入)をキャンセル]が表示されます。ここで をタップして確認画面で を選べば、購入をキャンセルできます。本のデータやライブラリの動画はすぐに削除され、購入した際の支払い方法に応じて後日払い戻しされる仕組みです。
購入確定画面を閉じてしまった場合は?
購入確定画面を閉じてしまっても、プライム・ビデオの有料タイトルなら注文履歴からキャンセルが可能です。ただし、注文から48時間以内で、かつダウンロードやストリーミング再生を一度もおこなっていないことが条件となります。
一方、Kindle本の場合は、購入確定画面を閉じてしまうと、もうサイト上ではキャンセルできません。Amazonのカスタマーサービスに連絡し、Kindle本の返品手続きをおこないましょう。

Safariは、左下にある「ぁあ」→「デスクトップ用Webサイトを表示」をタップ

Chromeは、右下のメニューボタン→「PC版サイトを見る」をタップ
ビデオのキャンセルはAmazonのPC版サイトでのみおこなえます。
スマホで操作したい場合、Safariはツールバーの左下にある
をタップし、展開されたメニューから[デスクトップ用Webサイトを表示]を押します。Chromeは、右下のメニューボタン →[PC版サイトを見る]をタップしてください。
PC版サイトに切り替わったら、画面上部にある[注文履歴]を選択します。

購入したビデオの
ボタンを選択。続く画面でキャンセル理由を選び、再び ボタンを押せば、キャンセル手続きは完了です。キャンセルできない場合
同じデジタルコンテンツでも、デジタルミュージックは原則、自己都合の返金およびキャンセルができない点に注意が必要です。
購入音楽の返品はいたしかねます。本ストアで音楽コンテンツを購入されるお客様は、アマゾンに対して、購入音楽をお客様のために保管することを指示したものとみなされます。お客様が本ストアで音楽コンテンツの購入のための注文をする場合、お客様は、配信開始(アマゾンがお客様に対しクラウド上でストリーミングまたはダウンロードを提供することを含む)後は音楽コンテンツの購入をキャンセルできないことを了承し、これに同意するものとします。お客様の法律上の権利に影響を与えることはありません。
Androidスマホで利用できる「Amazonアプリストア」で販売されている有料アプリも同様にキャンセルはできない仕様です。
これらのコンテンツを購入する場合は、よく考えた上で注文するようにしましょう。
Amazonで注文した商品をキャンセルする手順
ここからは、Amazonで購入済みの通常商品をキャンセルする手順を解説します。筆者が試したところ、Amazonマーケットプレイス出品者が販売・出荷する商品も同じ手順でキャンセルできました。
ただし、一部出品者は異なる手順を設定している可能性もあります。本記事で紹介する手順でキャンセルできなかった場合は、出品者に問い合わせて直接キャンセルを依頼してください。
ここでは、スマホのブラウザ版Amazonの画面で解説しています。アプリ版やPC版とはボタンの位置や項目名が多少異なる可能性がありますが、操作手順はほとんど同じです。
Amazonにログインする
Amazon.co.jpにアクセスするか、もしくはAmazonショッピングアプリを開いて自身のアカウントにログインします。
注文履歴からキャンセルする商品を選ぶ


ログインしたら、トップ画面でアカウントボタンをタップ。メニューのなかから
を選択します。
過去に注文した商品が一覧で表示されるので、キャンセルしたい商品を選択してください。
商品の発送状況を確認して「キャンセル」ボタンをタップ


「注文情報」の項目に表示されている
をタップします。見当たらない場合は、 をタップし、注文内容の画面から ボタンを探してください。続く画面でキャンセルしたい商品の横にあるチェックボックスにチェックを入れ、
をタップすれば完了です。任意でキャンセルの理由の選択も可能です。

キャンセルを完了させると、該当する商品は注文履歴に表示されなくなります。処理が終わり次第、Amazonからキャンセルを伝えるメールが届きます。
返金状況を確認する

返金される時期は、支払い方法と商品の配送状況によって異なります。返金処理完了後に届くメールに入金予定が書かれているほか、自身のアカウントの注文履歴からも返金手続きの状況をチェックできるので、気になる人は見てみましょう。
ちなみに、Amazon.co.jpが配送する商品の場合、クレジットカード/携帯決済/あと払い(ペイディ)支払いの決済処理は出荷準備完了後におこなわれます。出荷準備完了前にキャンセルしていれば、決済自体がされていないので返金もありません。