PayPay(ペイペイ)を日常使いしている人も、友だちにPayPay残高を送るときだけ使っている人も、意外なほど「PayPay残高」の仕組みを理解していません。
あなたは以下の質問にすべて答えられますか?
- PayPay残高って何?
- PayPay残高は送金(譲渡)できる?
- PayPay残高に有効期限はある?
- 銀行口座から残高にチャージすると、PayPayマネーとPayPayマネーライトのどちらになるのか?
- PayPayクレジット(PayPayカード)で残高にチャージすると、PayPayマネーとPayPayマネーライトのどちらになるのか?
- PayPayマネーとPayPayマネーライト、何が違う?
理解があやふやだと相当難しく感じる問題があるはず。一方、PayPay残高の基本的な仕組みを理解していれば、確実に全問正解できます。
PayPay残高の基本的な仕組みを理解するキーは2つ。「本人確認の有無」と「価値の出身地」という視点です。
本記事では4種類のPayPay残高を頭にインプットしつつ、2つの視点を軸にPayPay残高の仕組みを徹底解説します。
PayPay残高4種をざっくり確認

4種類の電子マネー・ポイントから構成されるPayPay残高について、ざっくり確認しておきましょう。残高の内訳は、「ホーム」画面に表示されている「PayPay残高」や「ウォレット」画面の[内訳・送金]などからチェックできます。
まず、PayPay残高の種類とおもな特徴を表にまとめました。
残高の区分 | 残高の性質 | 払い戻し(出金) | 送る・わりかん | 支払い | 支払い優先順位 | 有効期限 | 残高上限 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
PayPayマネー | 電子マネー | ◯ | ◯ | ◯ | 4番目 | なし | 100万円 |
PayPayマネーライト | 電子マネー | ✕ | ◯ | ◯ | 3番目 | なし | 100万円 |
PayPayポイント | ポイント | ✕ | ✕ | ◯ | 2番目 | なし ※ | なし |
PayPayボーナスライト | ポイント | ✕ | ✕ | ◯ | 1番目 | 60日 | なし |
※Yahoo! JAPAN IDとPayPayを連携していない場合、Yahoo! JAPANの各サービスで付与されたPayPayポイントは未連携残高となり、利用できません。未連携残高のPayPayポイントは60日で失効します。

PayPay残高の内訳画面
出金や送金・わりかんを使わない限り、残高の区分を気にしなくても大した支障はありません。支払い時も送金時も価値が低い残高から使われていくからです。支払い時は(1)PayPayボーナスライト→(2)PayPayポイント→(3)PayPayマネーライト→(4)PayPayマネーの順で消費されていきます。送金時は(1)PayPayマネーライト→(2)PayPayマネーの順で相手に送られることになります。
支払い・チャージ・送金(譲渡)・出金の上限額は別の記事で解説しています。
PayPayマネー:出金できる電子マネー

PayPayマネーは、PayPay社が発行する出金できるタイプの電子マネーです。現金や銀行預金などとほぼ同じものだと考えて構いません。
世の中に存在する電子マネーの中でも、ユーザーが本人確認を済ませて「出金」(払い出し、払い戻し)ができるタイプの電子マネーは、上位に位置する電子マネーだと捉えてください。法規制の観点から高難易度の「出金」をこなせるのであれば、より難易度の低い支払いはもちろんのこと、他のユーザーに送金(譲渡)することもできます。紙幣・硬貨に有効期限がないのと同様、このタイプの電子マネーには有効期限がありません。
なぜPayPayマネーは出金できるのか?
従来の電子マネーは資金決済法で規定された「前払式支払手段」(電子マネーのほか、ギフト券、商品券、プリペイドカードなどが該当)であり、払い戻しができないのが原則です(資金決済法第20条5項)。一例を挙げると流通系電子マネーの雄である「WAON」では利用約款で換金の原則禁止を定めています。よって例外に該当する場合を除き、ユーザーは返金を受けられません。
では、なぜPayPayマネーは出金(払い戻し)ができるのでしょうか。答えを簡潔に言えば、PayPayマネーがPayPay社が第二種資金移動業者として発行した電子マネーであり、前払式支払手段ではないからです。第二種資金移動業者は、ユーザーから預かった少額の資金を移動するサービス(為替取引)を提供できます。そして移動した資金(PayPayの場合はPayPayマネー)は引き出して受け取ることができるのです。
ちなみにPayPayの利用規約はPayPayマネーを「商品等の代価の弁済のために使用することができ、また譲渡および払い出しすることができる電磁的記録であって、当社が発行するもの」と定義しています。
PayPayマネーライト:出金できない電子マネー

PayPayマネーライトは、PayPay社が発行する出金できないタイプの電子マネーです。「PayPayマネーライトは無記名式の交通系ICカード(例:Suica)に似ている電子マネー。ただし払い戻しは不可」のようにイメージすれば、理解を大きく誤ることはありません。
たとえばSuicaカードに1万円をチャージ(「Suica」という電子マネーを1万円分購入)したケースを想像してください。
チャージしたSuicaは、鉄道の乗車だけでなく、商品の購入などの支払いに使えます。また、無記名式のSuicaカードを他の人に
PayPayマネーライトもSuica同様に、店頭などでの支払いやユーザー間の譲渡に利用できます。ユーザーの申請による払い戻しができない点はSuicaと異なります。
PayPayマネーライトとSuicaカードの日常での決済における機能は、払い戻しの可否が異なる点を除けば、とても似通っています。利用規約で有効期限が設定されていないことも共通点です。
PayPayマネーライトとSuicaは、払い戻しの可否が異なる
PayPayマネーライトとSuicaで大きく異なるのは、払い戻しの可否です。PayPayマネーライトは払い戻しできず、Suicaは払い戻しが可能となっています。
PayPayマネーライトとSuicaはともに、資金決済法で「前払式支払手段」として定められている電子マネー。PayPayマネーライトは利用規約で「当社が発行する前払式支払手段」と定義されています。原則として、前払式支払手段である電子マネーの払い戻しは禁止されています(資金決済法第20条5号)。
PayPayマネーライトの払い戻しができないのは原則どおりの対応です。PayPayがサービスを終了するような例外的な場合は、保全されている範囲内で返金がなされます。
一方、Suicaは払い戻し禁止の例外として定められている場合に該当し、払い戻しが許容されているので、いつでもユーザーの意思で払い戻してもらえます。
PayPayポイント:PayPayという企業が発行したポイント

PayPayポイント(旧PayPayボーナス)は、PayPayという企業が発行したポイントであり、景品・おまけの一種です。電子マネーではないので、PayPayマネー・PayPayマネーライトとは全く性格が異なります。
PayPayポイントは、1ポイント=1円相当の価値があるものとして、日々の買い物のなかでPayPay残高による支払い・値引きに使用できます。最近ではPayPay証券がポイントによる擬似的な資産運用を始め、単なる決済以外にも利用範囲が広がっています。他方、ほかのPayPayユーザーに譲渡できず、当然払い戻しもできません。もらったポイントは自分のPayPay内で消費することになります。
あくまでも景品・おまけに過ぎないPayPayポイントは、PayPay側が「どうとでもできる」存在に過ぎません。1ポイント=0.5円相当の価値に変更すると利用規約を変更すれば、そのように扱われます。景品表示法や消費者契約法などによってユーザーが保護される余地はありますが、実際のところは裁判次第。PayPay社がサービスを終了すれば、PayPayポイントは失効し、無価値となります。
PayPayボーナスライト:有効期限付きのPayPayポイント

PayPayボーナスライトは、PayPayポイント(旧PayPayボーナス)に60日間の有効期限が設けられたポイントです。
PayPayボーナスライトは以前、ヤフー関連サービス(ebookjapan、LOHACO、Yahoo!ショッピング、Yahoo!トラベルなど)でのキャンペーン特典として配布されていました。ところが、2021年2月1日に配布するポイントがPayPayボーナス(現PayPayポイント)に切り替えられたため、事実上ほとんど廃止されたに等しい状態となっています。
PayPay広報に話を聞いたところ、PayPayボーナスライトは加盟店で配布される可能性があるが、その実態を把握していないとのことでした。実際のところはどうなっているのでしょうか。
「本人確認の有無」でアカウント種別が変わる

PayPayを使っていると、本人確認(eKYC=electronic Know Your Customer)をしきりに求められます。本人確認を済ませれば参加できるPayPayキャンペーンを実施するなど、PayPayは本人確認を強く推進しています。
本人確認とは、PayPayユーザーが登録者本人であることを確かめる手続き。マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類等を利用しておこなわれます。
本人確認を済ませればPayPayの全機能を利用できるようになります。
出金できる「マネーアカウント」、出金できない「マネーライトアカウント」

PayPayのアカウント(口座)は実は2種類あります。PayPayマネーアカウントとPayPayマネーライトアカウントです。しかし、自分がどちらのアカウントなのかを認識しているユーザーは数少ないはず。PayPayアプリ内ではほぼ表示されないので、普通にPayPayを使っていると目にする機会がないからです。
- PayPayマネーアカウント:本人確認済みのアカウントで、PayPayマネーを含む全てのPayPay残高を保有できる
- PayPayマネーライトアカウント:本人確認が済んでいないアカウントで、PayPayマネー以外のPayPay残高を保有できる
アカウント種別 | 本人確認 | PayPayマネー | PayPayマネーライト |
PayPayポイント PayPayボーナスライト |
---|---|---|---|---|
PayPayマネーアカウント | あり | ◯ | ◯ | ◯ |
PayPayマネーライトアカウント | なし | ✕ | ◯ | ◯ |
◯:保有できる、✕:保有できない
PayPayマネーアカウントは、PayPayマネーライトアカウントのユーザーが本人確認を済ませると自動的に移行するアカウント。マネーアカウントに格上げされると、晴れてPayPayマネーを保有できるようになり、PayPayマネーで支払いと送金、そして出金(払い戻し)ができるようになります。PayPayマネーアカウントであっても、PayPayマネーライトを出金できない点は要注意。前述したとおり、PayPayマネーライトは出金できないタイプの電子マネーだからです。
本人確認を済ませていないアカウントは漏れなくPayPayマネーライトアカウントで、PayPayマネーを保有できません。PayPay残高の中で出金できる電子マネーはPayPayマネーだけなので、PayPayマネーを持てないPayPayマネーライトアカウントは残高を出金する資格のないアカウントだということになります。
アカウント種別 | 本人確認 | PayPayマネー | PayPayマネーライト |
PayPayポイント PayPayボーナスライト |
---|---|---|---|---|
PayPayマネーアカウント | あり | 出金できる | 出金できない | 出金できない |
PayPayマネーライトアカウント | なし | 保有できない | 出金できない | 出金できない |
※PayPayポイント・PayPayボーナスライトの項目の「出金できない」は「現金化できない」という趣旨
本人確認の有無で出金可否が異なるのは、犯罪収益移転防止法の要請
PayPay社は犯罪収益移転防止法に基づき、PayPayマネー利用者に対する本人確認義務を課されています。PayPayマネーのチャージ・送金・出金機能がマネー・ロンダリングに使われたり、テロリストに対する資金提供に利用されたりすることを防ぐためです。
PayPayマネーアカウントに本人確認が求められることで、PayPayマネーの出金機能等をテロ組織や犯罪者が悪用しづらくなります。
「価値の出身地」でチャージした残高の種類が変わる
アカウント種別 | 現金等でチャージ | クレカ等でチャージ | 景品・おまけとして付与 |
---|---|---|---|
PayPayマネーアカウント | PayPayマネー | PayPayマネーライト | PayPayポイント・PayPayボーナスライト |
PayPayマネーライトアカウント | PayPayマネーライト | PayPayマネーライト | PayPayポイント・PayPayボーナスライト |
現金チャージならPayPayマネーかPayPayマネーライト

現金でチャージする手段(銀行口座からのチャージ、セブン銀行ATM・ローソン銀行ATMからの現金チャージ、Yahoo!オークション・Yahoo!フリマの売上金からのチャージ)を使えば、PayPayマネーアカウントならPayPayマネー、PayPayマネーライトアカウントであればPayPayマネーライトを購入することになります。
たとえ出どころが同じ現金であっても、チャージ時点のアカウントに応じて異なる残高を購入する結果となる──ここが重要ポイントです。したがって、PayPayマネーライトアカウト時代に現金で購入したPayPayマネーライトが、PayPayマネーアカウントになった後にPayPayマネーに変換されることはありません。
クレジットカードでチャージならPayPayマネーライト

クレジットカード経由でチャージできる手段(PayPayクレジット、ソフトバンク・ワイモバイルのまとめて支払い)を使うと、アカウント種別にかかわらず必ずPayPayマネーライトを購入することになります。
クレジットカードの現金化は違法ではないものの、クレカ業界の自主規制によって各クレジットカードの利用規約違反となるため、出金できる(=現金化できる)PayPayマネーはクレジットカードで購入できない仕組みになっています。そのためPayPayマネーアカウントであっても、PayPayクレジット等でチャージできるのはPayPayマネーライトになるのです。
PayPayアプリ内でPayPay残高にチャージできるクレジットカードは、「PayPayカード(旧Yahoo! JAPANカードを含む)」「PayPayカード ゴールド」だけ。単に決済に利用するだけであればPayPayカードによるPayPay(残高)チャージのメリットは小さいです。ところが、他のユーザーに残高を送ったり、割り勘をしたりする機会が多い人は、PayPayカードでチャージした残高を利用できるので使い所が出てきます。給料日前で財布の中身や銀行口座の預金額が心許ないとき、とりあえずPayPayカードでPayPay(残高)チャージできるのは、大きなメリットになります。



年会費 |
0
永年無料
|
---|---|
還元率 |
1.00% ~ 1.50%
200円ごとに最大1.5%のポイント
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ポイント |
PayPayポイント
|
ウォレット |
Apple Pay
Google Pay
|
QUICPay
| |
申込条件 |
18歳以上(高校生不可)
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審査/発行 |
最短2分審査
/
最短7分発行(申込5分・審査2分)
|
支払い |
毎月末日締め 翌月27日引落 |
年会費無料で利用金額200円(税込)ごとに1%または1.5%のPayPayポイント獲得(1ポイント=1円相当)。PayPayポイント攻略に必携のクレカ
国際ブランドごとに1枚ずつ、合計3枚まで発行可能
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年会費 |
11,000
|
---|---|
還元率 |
1.50% ~ 2.00%
200円ごとに最大2%のポイント
|
ポイント |
PayPayポイント
|
ウォレット |
Apple Pay
Google Pay
|
QUICPay
| |
申込条件 |
18歳以上(高校生不可)
|
審査/発行 |
最短2分審査
/
最短7分発行(申込5分・審査2分)
|
支払い |
毎月末日締め 翌月27日引落 |
ポイントの基本還元率が1.5%。PayPayステップ達成で最大2%までアップ
ソフトバンク、ワイモバイルのユーザーなら、スマホ通信料等の支払いでポイント最大10%還元
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景品・おまけとして付与されるならPayPayポイント

PayPayポイント・PayPayボーナスライトは単なる企業発行ポイントです。対価を支払うことなく、電子マネーではない景品・おまけとしてPayPay社がプレゼントしてくれるものは、すべてPayPayポイント・PayPayボーナスライトとして残高に加算されます。
なお、PayPayボーナスライトが事実上廃止されているのは前述したとおりです。
PayPay残高に関する冒頭質問の答え
PayPay残高って何?
PayPayマネー・PayPayマネーライト・PayPayポイント・PayPayボーナスライトの総称です
残高の区分 | 払い戻し(出金) | 送る・わりかん | 支払い | 有効期限 | 残高上限 |
---|---|---|---|---|---|
PayPayマネー | ◯ | ◯ | ◯ | なし | 100万円 |
PayPayマネーライト | ✕ | ◯ | ◯ | なし | 100万円 |
PayPayポイント | ✕ | ✕ | ◯ | なし | なし |
PayPayボーナスライト | ✕ | ✕ | ◯ | 60日 | なし |
PayPay残高は送金(譲渡)できる?
PayPay残高のうちPayPayマネーとPayPayマネーライトは送金(譲渡)できます
PayPayマネーとPayPayマネーライトは送金(譲渡)できます。ただし、PayPayマネーライトアカウントがPayPayマネーを受け取ると、自動的にPayPayマネーライトに変換されます。
送金される優先順位は、PayPayマネーライトが先、PayPayマネーが後になります。ユーザーは優先順位を変えられません。PayPayマネーライトを保有していると、必ず先にPayPayマネーライトが送金されます。
PayPayポイント・PayPayボーナスライトは譲渡できません。
PayPay残高に有効期限はある?
PayPayボーナスライト(60日間)以外の残高に有効期限はありません
PayPayマネー、PayPayマネーライト、PayPayポイントには有効期限がありません。
PayPayボーナスライトには60日間の有効期限が設定されています。
銀行口座から残高にチャージすると、PayPayマネーとPayPayマネーライトのどちらになるのか?
ユーザーのアカウント種別に応じて、PayPayマネーとPayPayマネーライトのどちらかがチャージされます
本人確認の有無によって、銀行口座からチャージした残高の種類は異なってきます。
PayPayマネーアカウント(本人確認済み)の場合は、PayPayマネーとしてチャージされます。PayPayマネーライトアカウント(本人確認が済んでいない)の場合は、PayPayマネーライトとしてチャージされます。
PayPayクレジット(PayPayカード)で残高にチャージすると、PayPayマネーとPayPayマネーライトのどちらになるのか?
PayPayマネーライトとしてチャージされます
「PayPayクレジット」のようなクレジットカード経由のPayPay(残高)チャージの場合、漏れなくPayPayマネーライトとしてチャージされます。
PayPayマネーとPayPayマネーライト、何が違う?
おもに出金の可否の点で異なります
PayPayマネーは出金できるタイプの電子マネーで、PayPayマネーライトは出金できないタイプの電子マネーです(詳細)。