UQモバイルから楽天モバイルに乗り換えはアリ? メリット・デメリットまとめ

乗り換えに向いているのはどんな人?

UQモバイルを利用している人の中には、楽天モバイルへの乗り換えを検討している人もいるでしょう。この記事では、UQモバイルと楽天モバイルのサービス内容や特徴を比較したうえで、UQモバイルから楽天モバイルに乗り換える際のメリット・デメリットをまとめました。

事前にチェックしないと料金が割高になったり、今まで使っていたサービスが利用できなくなったりすることもあります。見落としがちなポイントも含めて、どんな人が乗り換えにおすすめなのかも紹介しています。

本記事で記載している金額はいずれも税込価格で表記しています。

UQモバイルから楽天モバイルに乗り換えるメリット

UQモバイルから楽天モバイルに乗り換えるメリットは、主に以下の3点が挙げられます。やはり高速データ通信や国内通話を料金を気にせず無制限で利用できるのは魅力でしょう。

メリット1:料金プランは楽天モバイルのほうが割安

楽天最強プラン料金

楽天モバイルが提供している「Rakuten最強プラン」

楽天モバイルの料金プランは「Rakuten最強プラン」の1種類だけです。3GB未満なら月額1078円、3GB〜20GBなら月額2178円、20GB以上は月額3278円と、データ容量に応じて料金が変動します。余裕を持たせて大きいデータ容量のプランを契約する必要はありません。

専用の通話アプリ「Rakuten Link」を使えば通話料もかからないため、普段ネットサーフィンをせず電話をメインで使う人でも割安で利用できます。

では実際に、UQモバイルと楽天モバイルの料金をチェックしてみましょう。

楽天モバイルとUQモバイルの料金を比較
楽天モバイル UQモバイル
  • Rakuten最強プラン
    • 月間データ容量3GBまで:月額1078円
    • 月間データ容量3GB〜20GB:月額2178円
    • 月間データ無制限:月額3278円
  • トクトクプラン
    • 月間データ容量1GB未満:月額2277円
    • 月間データ容量1GB~15GB:月額3465円
  • コミコミプラン
    • 月間データ容量20GB:月額3278円(1回10分以内の国内通話無料)
  • ミニミニプラン
    • 月間データ容量4GB:月額2365円

※いずれもキャンペーンやセット割を適用しない場合

UQモバイルのプランと比較すると、どの容量のプランにおいても楽天モバイルが割安になっているのが分かります。

楽天モバイルは月額3278円で高速データ通信無制限となるのに対し、UQモバイルのコミコミプランでは月額3278円で月間データ容量20GBであることを考えると、楽天モバイルの方がお得であると言えるでしょう。

メリット2:高速データ通信を無制限で使える

楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」なら、月額3278円で高速データ通信を無制限で使い放題というのも大きな魅力です。

高速データ無制限エリア(楽天回線エリア+パートナー回線エリア)内であれば、どれだけデータ通信を使っても速度制限にかからず、基本料金も月額3278円を超えません。

UQモバイルの場合、最も月間データ容量の大きい「コミコミプラン」(月額3278円)でも月20GB。外出先で動画を頻繁に視聴する人などは、月間データ容量が上限に達してしまい、速度制限にかかってしまう可能性もあります。

メリット3:専用アプリ「Rakuten Link」で無料通話かけ放題

Rakuten Link通話画面
Rakuten Link発信画面

Rakuten Linkアプリから発信すると国内通話が無料に

UQモバイルにも1回の国内通話10分かけ放題(月額880円)や、国内通話24時間かけ放題(月額1980円)となる通話オプションもありますが、いずれも有料です。いっぽう、楽天モバイルは専用アプリの「Rakuten Link」を使うことで、国内通話が無料でかけ放題になります。

Rakuten Linkを使っていない相手にかけても通話料は無料です。友達や家族との通話だけでなく、お店に予約の電話をする際なども通話料金がかかりません(ただし一部番号は有料)。

また、Rakuten LinkはSMSも無料で使えます。Rakuten Link同士なら最大100名までグループメッセージでやりとりでき、写真・動画・ファイルなどの送受信も可能です。ただしiPhoneユーザーの場合、相手が楽天リンクを使っていないとiOS標準のメッセージアプリでの送受信となる点は注意が必要です。

UQモバイルから楽天モバイルへ乗り換えるデメリット

UQモバイルから楽天モバイルへの乗り換えは、メリットだけではありません。回線品質のほか、手持ちの端末が使えない可能性やデータ容量の繰り越しができなくなる点をデメリットとして挙げられます。

デメリット1:楽天モバイル回線が未成熟

楽天モバイルを利用するうえで最大の懸念点となるのが、回線の品質でしょう。

楽天モバイルは基地局をゼロから設置してネットワークを構築しており、楽天モバイルの4G回線は楽天回線エリアとパートナー回線エリア(au回線)あわせて人口カバー率99.9%を達成しています(2023年8月時点)。

【楽天モバイル】人口カバー率

UQモバイルが使用しているau回線の人口カバー率は99.9%(2021年度末時点)で、比率としては楽天モバイルと変わりません。それでも「楽天モバイルは繋がりにくい」という声があるのは、「プラチナバンド」と呼ばれる周波数帯を用いた通信サービスが未提供であることが関係していると考えられます(ドコモ・au・ソフトバンクの大手3キャリアは提供)。

プラチナバンドは700〜900MHzの電波を中心とする周波数帯の俗称で、ビル群や地下などでも電波が届きやすい性質を持っています。楽天モバイルは現時点でプラチナバンドを使用しておらず、4G/LTE通信では1.7GHzという高周波数帯を使用しています。高周波数帯の電波はビル群や地下では繋がりにくかったり通信速度が遅くなったりする場合があります。

UQモバイルはプラチナバンドに対応したau回線を使用していることから、繋がりやすさの面では楽天モバイルより優れていると言えるでしょう。

一方の楽天モバイルは、2023年10月にプラチナバンド(700MHz帯)の取得を発表。2024年5月から順次プラチナバンドを投入していく予定で、関連した新サービスを提供するとの報道もあります。現時点(2024年3月)では運用予定の段階であり、確実に5月からプラチナバンドを用いたサービス提供が始まる保証はありません。しかし、近い将来は屋内や地下などでも繋がりやすくなることに期待できそうです。

サービス開始より驚異的なスピードで基地局を増設している楽天モバイルですが、料金よりも回線の繋がりやすさを重視する人は、au回線を使用しているUQモバイルのほうが適しているでしょう。

デメリット2:楽天モバイルで手持ちの端末が使えない可能性

乗り換えに際しては、必ず利用可能な動作確認済み端末をチェックしましょう。特に古いスマホや最新機種を使っている人は注意が必要です。

iPhoneを使っている場合は、iPhone 6s以降のモデルならほとんど楽天モバイルに対応しています。しかし、Androidスマホの場合、機種によっては回線に対応していない可能性もあります。たとえば、楽天モバイルではMotorolaやLGなどによるスマホは、一部のモデルを除いてほとんど対応していません。

万が一乗り換えてから利用できないことが判明すると、再び別の回線を契約し直すか別のスマホを用意するしかなく、無駄な手間やお金がかかってしまいます。自身のスマホが楽天モバイルで利用できるかは、事前に公式サイトで確認しておきましょう。

動作確認済み端末の一覧にないだけという可能性もあるので、どうしても今使っている機種で乗り換えたい人は直接楽天モバイルに問い合わせて確認してみてください。

デメリット3:データ容量の繰り越しができなくなる

UQモバイルのトクトクプラン・コミコミプラン・ミニミニプランはいずれも、データ繰り越しサービスがあります。当月分の余ったデータ容量を翌月に繰り越して、無駄なくデータ通信を利用できるというものです。

しかし、楽天モバイルには余ったデータ容量を繰り越すサービスがありません。特に月間データ容量が20GB未満の人が楽天モバイルを使用する場合、料金ステージが上がらないようデータ容量を気にしながら使う必要があります。

そういった人たちにとっては、楽天モバイルにデータ繰り越しがないことはデメリットになるかもしれません。

どんな人がUQモバイルから楽天モバイルへの乗り換えに向いている?

UQモバイルから楽天モバイルへ乗り換える際のメリット・デメリットを整理した上で、どんな人が楽天モバイルへの乗り換えに向いているのかを確認してみましょう。

月によってデータ使用量が大きく変わる人

楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」の特徴は、データ利用量によって支払い金額が変わるワンプランという点です。

まったく使わない月であれば月額料金は最低価格の1078円で済みますし、20GB以上でも3278円で収まります。たとえば、仕事などで特定の月だけ大量に使う人でも、プランを変更せずに持ち続けることができるのが便利なポイントです。

楽天モバイルとUQモバイルのトクトクプランの料金比較
楽天モバイル UQモバイル
  • Rakuten最強プラン
    • 月間データ容量3GBまで:月額1078円
    • 月間データ容量3GB〜20GB:月額2178円
    • 月間データ無制限:月額3278円
  • トクトクプラン
    • 月間データ容量1GB未満:月額2277円
    • 月間データ容量1GB~15GB:月額3465円

※いずれもキャンペーンやセット割を適用しない場合

UQモバイルにも、利用したデータ容量によって支払い金額が変わる「トクトクプラン」が用意されています。1GBを超えない月は月額2277円で、1GBを超えると15GBまでで月額3465円で使えるというプランです。あまり使わない月とたくさん使った月で料金が変わる点においては楽天モバイルと同様です。

料金が変動するタイミングや、最大料金を見ても楽天モバイルのほうが安く収まりそうですが、UQモバイルからの乗り換えを検討している人は、自宅セット割などの割引サービスが適用されていないか確認しておいたほうがいいでしょう。

UQモバイルから楽天モバイルに乗り換えると、当然UQモバイルで適用されていた割引サービスは適用外となり、結果として割高になってしまう場合もあります。

動画などの大容量コンテンツをよく視聴する人

楽天モバイルデータ高速無制限

外出中に動画を観たりオンラインゲームをしたりして、月末になるといつもデータ容量が足りなくなる人は、楽天モバイルが向いています。「Rakuten最強プラン」なら月額3278円でデータ容量無制限になるため、速度制限を気にせず利用できます。

楽天回線エリア外ではパートナー回線(au回線)に接続されますが、パートナー回線でも高速データ通信を無制限で利用可能です。

楽天モバイルとUQモバイルのコミコミプランの料金比較
楽天モバイル UQモバイル
  • Rakuten最強プラン
    • 月間データ容量3GBまで:月額1078円
    • 月間データ容量3GB〜20GB:月額2178円
    • 月間データ無制限:月額3278円
  • コミコミプラン
    • 月間データ容量20GB:月額3278円(1回10分以内の国内通話無料)

※いずれもキャンペーンやセット割を適用しない場合

UQモバイルでもっともデータ量の多い「コミコミプラン」は、月額3278円で月間データは月20GB。余ったデータ量を翌月に繰り越したり、データチャージ(550円で5GB)を追加購入したりできるとはいえ、大容量のデータ通信を利用したい人にとっては物足りないかもしれません。

月末が近くなって残りのデータ容量を気にする人にとって、同じ基本料金で高速データ通信が無制限となる楽天モバイルは検討候補になるでしょう。

仕事先や友人と通話をたくさんする人

【mineoから楽天モバイル】向いている人(楽天リンク)

Rakuten Linkの特徴

普段インターネットは使わないけれど、仕事先や家族・友人とたくさん通話するという人にも楽天モバイルは向いています。先に紹介した「Rakuten Link」を利用すれば、国内通話が無料でかけ放題です(0570から始まる番号など一部例外あり)。

Rakuten Linkメッセージ一覧画面
Rakuten Linkメッセージ画面

Rakuten LinkならSMSも無料で送信できる

また、SMSも原則として無料で使えるため、SMSでメッセージを送信する機会がある人にとっては嬉しいポイントです。

SMSもRakuten Linkアプリを利用した場合が無料となります。OSや送る相手によっては有料となるケースもあるため、自身の利用する機種や送る相手が無料の対象かあらかじめ確認しておくといいでしょう。

楽天経済圏でお得にスマホを使いたい人

楽天ポイントを核とした、いわゆる「楽天経済圏」に生きるなら、楽天モバイルを活用しない手はありません。

楽天には、グループサービスを利用するごとに「楽天市場」のポイント付与の倍率が段階的に上がる「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」という仕組みがあります。楽天モバイルもSPUに組み込まれており、楽天モバイルを契約しているだけで楽天市場での買い物でポイント付与率が+4倍となります。楽天市場の基本付与率(税抜100円ごとに1ポイント)とあわせれば、合計のポイント付与率は5倍です。

以前の付与率アップは+3倍(ダイヤモンド会員は+4倍)でしたが、2023年12月より+4倍に改良されました。

SPU

楽天市場のSPU(スーパーポイントアッププログラム)

「楽天ひかり」「楽天カード」「楽天でんき」など、あらゆるサービスを楽天に集中させることで、楽天市場でのポイント還元率は最大16.5倍までアップします(2024年4月1日からは最大17倍に変更)。

貯まった楽天ポイントは毎月の楽天モバイルの料金支払いに充当できるので、うまく活用すればスマホ料金を抑えられるでしょう。

楽天モバイルの月々の利用料金は、楽天カードでの支払いがおすすめです。楽天モバイルでは料金の支払い100円(税別)につき楽天ポイントが1ポイント進呈されますが、楽天カードで支払うことで楽天ポイントを二重取りできます。このほか、端末の分割払い手数料が無料になったり、新規入会時にポイントが付与されたりと、楽天カードユーザーはかなり優遇されています。

楽天カード
楽天カード
年会費
0
永年無料
還元率
1.00%
100円ごとに1ポイント
ポイント
楽天ポイント
ウォレット
Apple Pay
Google Pay
電子マネー
QUICPay
楽天Edy
申込条件
18歳以上(高校生不可)
審査/発行
/
最短1週間
支払い

毎月末日締め

/

翌月27日引落

  • 楽天ポイントの基本還元率が1%(100円につき1ポイント=1円相当)。しかも年会費は無料

  • 楽天市場では3%以上の還元率。SPU(スーパーポイントアッププログラム)やお買い物マラソンなどでポイント大幅アップ

  • 楽天ポイントは貯められる、使える店舗・サービスが多い

EDITED BY
TOKIWA
AO