LINEを開かないと通知が来ない? 原因はバックグラウンド通信の問題かも

通知の遅延に悩まされている人へ

「LINEを起動すると通知がまとめて届く」「リアルタイムで通知が届かない」といったトラブルは、LINEアプリのバックグラウンド通信が妨げられていることが原因かもしれません。

いくつかの端末設定を変更するだけで解決する可能性があるので、LINEを開かないと通知が来ないような現象に悩まされている人は、本記事で紹介する対処法を参考にしてみてください。

リアルタイムでの通知受信を妨げる原因と対処法

LINEアプリを起動していない間に通知を受け取れるのは、「バックグラウンド通信」をしているおかげです。

この「バックグラウンド通信」が何らかの形で妨げられると、LINEアプリを起動していない間は新しい情報を取得・更新できません。その結果、「LINEアプリを開いたときに通知がまとめて届く」という現象が発生してしまうのです。

バックグラウンド通信を妨げる原因として考えられるのは、主に以下の6つです。それぞれ対処法とともに解説します。

原因1:端末のデータ通信節約モード

今や、多くのスマホでデータ通信を節約する機能が搭載されています。モバイルデータの使いすぎ、ひいては通信速度制限を予防するためです。

これらの機能が有効化されている間はデータ消費量を抑えるため、基本的にWi-Fi接続時のみバックグラウンド通信がおこなわれます。これにより、移動中や外出中はLINEアプリを開くまで通知が届きません。同様の症状に悩まされている人は、一度設定を確認してみてください。

Androidスマホでの対処法
Androidスマホの対処法
Androidスマホの対処法
Androidスマホの対処法

ホーム画面でLINEアプリのアイコンを長押しし、展開したメニューで[ i ]ボタンを押します。

アプリ情報画面が開いたら、モバイルデータとWi-Fiに進んでください。ここで「バックグラウンドデータ」と「データ通信を制限しない」両方のスイッチをオンにします。

iPhoneでの対処法

iPhoneの「省データモード」では、自動アップデートや写真同期など特定のバックグラウンド動作のみが停止します。アプリ通知を受信する動作は省データモードの対象外となっているので、直接的な原因とは考えづらいでしょう。

ただ、不具合等により通知機能に意図しない影響を及ぼしている恐れもあるので、念のため設定をオフにしてテストしてみるのもいいかもしれません。

設定アプリ

ホーム画面で「設定」アプリを開きます。

iPhoneでの対処法
iPhoneでの対処法
iPhoneでの対処法

メニューから[モバイル通信]に進み、[通信のオプション]をタップ。「省データモード」のスイッチをオフにしてください。

原因2:端末の省電力モード

バッテリー節約モード

まず確認したいのが、端末の「省電力モード」「バッテリー節約モード」です(機種ごとに名前は異なる)。

これらは、スマホ全体のパフォーマンスを下げることでバッテリー消費を抑える機能です。スマホの処理速度が制限されるほか、使用していないアプリのデータ通信が停止する場合もあるので、通知のリアルタイム受信を妨げる要因になり得ます。

特にAndroidスマホでは、オンにすると「停止中(起動していない)アプリから通知が来なくなる」「通知が遅延する」と明記している機種もあります。バッテリー残量が一定値を下回ると自動でこれらのモードがオンになるケースもあるため、身に覚えがなくても一度確認してみることをおすすめします。

Androidスマホでの対処法
Androidスマホでの対処法
Androidスマホでの対処法

画面を上から下にスワイプしてクイック設定パネルを呼び出し、機種ごとに以下のモードを確認しましょう。

  • Pixel・arrows:バッテリーセーバー
  • Xperia:STAMINAモード
  • AQUOS:長エネスイッチ
  • Galaxy:省電力モード(パワーモード)
  • OPPO:省エネモード

もしくは、下の手順でLINEアプリを各モードの対象外に指定してください。

Androidスマホの対処法
Androidスマホの対処法

ホーム画面でLINEアプリのアイコンを長押しし、展開したメニューで[ i ]ボタンを押します。[アプリのバッテリー使用量]に進み、省電力モードの対象外に指定してください。

iPhoneでの対処法
設定アプリ

ホーム画面で「設定」アプリを開きます。

iPhoneでの対処法
iPhoneでの対処法

メニューからバッテリーに進み、「低電力モード」をオフに切り替えてください。

原因3:ユーザーのタスクキル(アプリの強制終了)行為

通知の遅延を防止したいなら、LINEアプリを強制終了する行為はなるべく避けたほうが無難です。

原因3:ユーザーのタスクキル(アプリの強制終了)行為

アプリの強制終了とは、いわゆる「タスクキル」のこと。上の画像のように、マルチタスク画面で待機中のLINEアプリを上にスワイプする操作を指します。

タスクキルをしても、スマホがオンライン状態にある限りバックグラウンド通信は停止しません。

直接的な原因になっているとはいえないものの、強制終了と再起動の繰り返しにより無駄な動作が増え、スムーズな通知取得を妨げるおそれがあります。このことについては、LINEアプリの通知設定画面でも注意が促されています。

LINEの通知設定画面

バックグランド待機しているアプリが多くなると、それだけバッテリーを消費したり、メモリを圧迫して動作が重くなったりといったイメージを持つ人が多いと思います。

しかし、最近のスマホは十分な量のメモリが積まれており、待機中のアプリによる動作への悪影響はあまり気にする必要はありません。そもそも、iOS・Androidともに、バッテリーやメモリは自動で最適化されます。しばらく使われていなかったり、必要以上にメモリやバッテリーを使用していたりするアプリは自動的に終了するので、ユーザー側が気にする必要はありません。

原因4:メモリ解放アプリや節電アプリ、ウイルス対策アプリ

スマホにインストール中の他アプリが干渉している場合もあります。

前述した内容を踏まえると、起動中のアプリを一括で強制終了させる「メモリ解放アプリ/クリーナーアプリ」、バッテリーの消費量を抑える「節電アプリ」には注意が必要です。

また、ウイルス対策アプリが通知機能に影響を及ぼすという声も耳にします。心当たりがあるなら、これらのアプリをアンインストールして通知を受信できるかのテストをおこなってみてください。

原因5:端末の不具合

再起動

スマホに起こるあらゆるトラブルは、再起動するだけで改善するケースも少なくありません。すぐに実践できるので、まず試してみることをおすすめします。

iPhoneを再起動・強制再起動する方法 機種別やり方まとめ Androidスマホを再起動・強制再起動する方法

また、内部ストレージの空き容量が少なくなると、スマホのあらゆる処理がスムーズにおこなえなくなります。

全体的に動作がもたつき、遅くなる場合があるため「通知の表示が遅れる」といった現象を引き起こすことも考えられるでしょう。目安として内部ストレージの空き容量が10%を切るような場合は注意が必要です。

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原因6:LINEアプリの不具合

どれだけ優れた設計のアプリでも、長期間同じスマホで使い続けていると何かしらの不具合やトラブルを起こすようになるものです。特に通知系のトラブルは、アプリを再インストールして初期状態に戻すことで解決するケースも少なくありません。

とはいえ、LINEの再インストールにあたってはトーク履歴のバックアップやアカウント情報の確認などの事前準備が必要です。時間があるときに自宅など安定した通信環境で実行してください。

LINEの通知が正常に来るかどうかテストする方法

一通り対処法を試したら、リアルタイムに通知を受信できるかのテストをおこないましょう。

以下では「リマインくん」と呼ばれるLINEの自動リマインド機能を使って、1人でできるメッセージ受信テストの方法を紹介します。もちろん、家族や友人にお願いしてメッセージを送信してもらっても構いません。

LINEの通知が正常に来るかどうかテストする方法
LINEの通知が正常に来るかどうかテストする方法

「ホーム」「トーク」「ニュース」いずれかのタブの検索窓から「りまいん」と検索して「リマインくん」を友だち追加します。

LINEの通知が正常に来るかどうかテストする方法
LINEの通知が正常に来るかどうかテストする方法
LINEの通知が正常に来るかどうかテストする方法

リマインくんとのトーク画面を開き、左下の「キーボード」ボタンをタップ。リマインドする言葉を適当に「通知テスト」などと入力したら、送信ボタンを押してください。

続いてリマインドする時間を「20秒後」などに設定して送信すれば、リマインドの設定は完了です。

LINEの通知が正常に来るかどうかテストする方法

通知の受信が正常であれば、指定した秒数が経過するタイミングでリマインくんから通知が届くはずです。

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