LINE(ライン)の「友だち自動追加」機能を使えば、自身のスマホのアドレス帳に電話番号を登録している人が自動的にあなたのLINEの「友だち」として追加されます。
ただ、電話番号を知っているというだけで勝手に友だち追加されては困る人も多いはず。そのためにあるのが「友だちへの追加を許可」設定です。これをオフにしておけば、自動追加を回避できます。
少しややこしく思えるかもしれませんが、仕組みは難しくありません。本記事では、LINEにおける「友だち自動追加」および「友だちへの追加を許可」の適切な設定方法を解説します。
LINEの「友だち自動追加」をオンにするとどうなる?

友だち追加画面

アカウントの引き継ぎ・登録画面
「友だち自動追加」設定は、LINEの友だち追加画面に表示されているほか、機種変更に伴うLINEアカウントの引き継ぎ時や、LINEアカウントの新規登録時などに表示されます。
たびたび目につくこの「友だち自動追加」設定ですが、オンにすると自身やLINEの友だちにどのような影響があるのでしょうか。以下で説明していきます。
スマホのアドレス帳(連絡先)の情報がLINEと同期される

「友だち自動追加」項目をオンにすると、スマホのアドレス帳(連絡先)の情報、具体的には電話番号とメールアドレスが暗号化された安全な状態でLINEのサーバーに送られます。



友だち自動追加の場合、本来のアカウント名ではなくアドレス帳に登録された名前で友だち追加される
結果として、スマホのアドレス帳に登録している人がLINEユーザー、かつ一定の条件を満たす場合に自動的に「友だち」として追加されるのです。
友だち自動追加により友だち追加される基本条件は、以下の3つをすべて満たした場合です。ただし、相手の設定内容などによっては以下3つの条件を満たしていても自動追加されないケースもあります(詳細は後述)。
- 自分が「友だち自動追加」の設定をオンにしている
- 自分が相手の電話番号をアドレス帳(連絡先)に登録している
- アドレス帳に登録している相手が「友だちへの追加を許可」の設定をオンにしている
「友だち自動追加」の設定をオンにしたままでいると、アドレス帳に電話番号を登録する度に、LINEの友だちリストが自動で更新されるようになります。
LINEの友だちをいちいち手動で登録する手間が省ける半面、会社の上司や取引先の担当者などプライベートではつながりたくない人とLINEの友だちになってしまうリスクもあるというわけです。
「友だちへの追加を許可」をオンに設定しているユーザーが自動追加される

友だち自動追加を実行しても、アドレス帳に登録しているすべてのユーザーが友だち追加されるわけではありません。友だち自動追加で友だち追加できるかどうかは、相手側の設定内容も影響します。
前述で紹介した3つの条件を満たしていても、相手側の設定内容によっては友だち自動追加できないケースもあるのです。
- 端末側でアドレス帳へのLINEアプリのアクセスを許可している
- LINEアプリで「友だちへの追加を許可」設定をオンにしている
- あなたがアドレス帳(連絡先)に登録した電話番号と、相手がLINEに登録した電話番号が一致している
相手の「知り合いかも?」欄に表示される可能性がある
アドレス帳に登録されている人物を一方的にLINEの友達に自動追加すると、同時に相手のLINE上に「知り合いかも?」の該当者としてあなたのプロフィール名やアイコンが表示されます。


「電話番号で友だち追加されました」という追加理由が表示される
これは、一方が連絡先を持ち、他方が持っていないケースなどで起こりうる現象です。連絡先を持つ側には相手が友だち追加されますが、連絡先を持たない側では友だち追加されず「知り合いかも?」の該当者として表示されます。
お互いに電話番号をアドレス帳に登録し、双方とも「友だち自動追加」と「友だち追加を許可」の両設定をオンにしている場合、「知り合いかも?」には表示されずに友だち追加されます。
もし「友だち自動追加」「友だち追加を許可」の両方をオンにしているにもかかわらず、友だちに自動追加できていないなら、「知り合いかも?」欄にいないかどうかも確認してみましょう。
「友だちへの追加を許可」をオンにするとどうなる?


LINEアカウントの引き継ぎ時や新規作成時に「友だち自動追加」とセットで表示されるのが、「友だちへの追加を許可」設定です。
設定ボタン
から[友だち]に進んだ画面でもオン/オフの切り替えができますが、オンにした場合にどのような影響が及ぶのでしょうか。「友だち自動追加」をされる対象になる
まず第一に、「友だちへの追加を許可」をオンにすると「友だち自動追加」をされる対象になります。

つまり、自動追加をオンにしているLINEユーザーがあなたの電話番号をアドレス帳に登録しているとき、そのLINEユーザーの「友だち」としてあなたのアカウントが自動で追加されます。
あなたの電話番号は、会社の上司や取引先の担当者のほか、現在では疎遠になった人など、誰がアドレス帳に登録しているかわかりません。不特定多数の人とLINEではつながりたくないなら、「友だちへの追加を許可」をオフにしておくのがおすすめです。
電話番号検索による友だち追加の対象になる
「友だちへの追加を許可」をオンにすると、友だち自動追加だけでなく、電話番号による友だち検索・追加機能の対象にもなります。


電話番号検索は、知り合い同士で友だちに追加する手段としてとても便利な機能です。ただし、適当な英数字を入れて検索すれば該当するアカウントが表示される仕組みなので、まったく知らない人から友だち追加されてしまうリスクがあります。
そんなリスクを回避するため、「友だちへの追加を許可」設定がオフの状態では、電話番号で検索してもアカウントがヒットしない仕組みが採用されています。
自分側のアドレス帳(連絡先)の情報は同期されない
「友だちへの追加を許可」をオンにしても、自身の連絡先の情報がサーバーに送られることはありません。
あくまで「友だち自動追加」や「電話番号検索」をするLINEユーザーに対して、友だち追加を許可するだけです。
「友だち自動追加」と「友だちへの追加を許可」に関するよくある疑問と答え
「友だち自動追加」および「友だちへの追加を許可」の設定に関して、よく挙がる疑問点とその答えをまとめています。
アドレス帳に登録しているのに友だち自動追加されないのはなぜ?
「友だち自動追加」をオンにしているにもかかわらず特定の相手が友だち追加されない場合、相手が「友だちへの追加を許可」の設定をオフにしているなどの原因が考えられます(詳細)。
「友だち自動追加」をオンにしても友だち追加されない場合、以下の原因が考えられます。
- 相手が「友だちへの追加を許可」設定をオフにしている
- 自分もしくは相手がアドレス帳のLINEアプリへのアクセスを許可していない
- 自分がアドレス帳に登録している相手の電話番号と、相手がLINEに登録している電話番号が一致していない
- 相手が「知り合いかも?」欄に表示されている
- すでに相手があなたをブロックまたは非表示にしている
最も可能性として高いのは、相手が「友だちへの追加を許可」設定をオフにしていること。相手がオンにしない限り自動追加はされません。
また、端末の設定で連絡先へのアクセスが許可されていない可能性もあります。この場合、電話番号とLINEが紐付かないため、友だち自動追加機能は働きません。
友だち自動追加をすると相手に通知は届く?
自動追加した相手には「○○があなたを電話番号で友だちに追加しました。」という通知が届きます(詳細)。

ロック画面や通知欄に「○○があなたを電話番号で友だちに追加しました」と表示されます。さらに、あなたが一方的に相手を友だち追加している場合は、「知り合いかも?」欄にあなたの名前やアイコンが表示される可能性もあります。
いずれにせよ、アドレス帳の同期によって友だち追加した事実は相手には高い確率でバレてしまうでしょう。
友だち自動追加を間違えてオンにしてしまったら取り消し・削除できる?
間違えて友だち自動追加をオンに設定したことで友だち追加をしてしまった場合でも、それを取り消すことはできません(詳細)。

友だち自動追加で誤って追加してしまったら削除するのはひとつの手段
万が一操作を誤った場合であっても、友だち自動追加をオフに戻したところで友だち追加が取り消されるわけではありません。
友だち自動追加によって追加された友だちを削除することも可能ですが、相手があなたの電話番号をアドレス帳に登録していない場合などでは、相手の「知り合いかも?」にあなたのLINEアカウントが表示されてしまいます。
なお、相手の「知り合いかも?」は、あなたがLINEアカウントを削除する以外にあなたが操作して消す方法はありません。
「友だちへの追加を許可」をオフにしたのに自動追加されているのはなぜ?
過去に一瞬でも「友だちへの追加を許可」をオンにしていた場合は、そのときに自動追加されている可能性があります(詳細)。
あとから「友だちへの追加を許可」オフにしても、すでに同期されたアドレス帳のデータを取り消したり、友だち追加をキャンセルしたりすることはできません。
意図せず友だち追加されてしまった場合は、相手のアカウントを非表示・削除・ブロックするしかないでしょう。
「友だち自動追加」をオフにしたいときは?
「友だち自動追加」をオフにしたいなら、LINEアプリの設定の「友だち」からオフにしてください(詳細)。


「ホーム」タブから友だち追加ボタン
をタップし、「友だち追加」の画面から許可することはできますが、この画面では許可されているのかどうかわかりにくいという難点があります。[許可する]という緑のボタンが表示されていれば許可されていない状態、リロードボタンが表示されていれば許可されている状態です。


「友だち追加」画面からオフにすることはできないので[設定を変更]または設定ボタン
をタップし、「友だち」の設定画面から「友だち自動追加」をオフにしてください。友だち自動追加をしたくない・されたくない場合はどうすればいい?
「友だち自動追加」と「友だちへの追加を許可」を両方オフしておきましょう(詳細)。
両方をオフにすれば自動で友だちが増えることはなくなり、友だちの追加は手動でのみ可能になります。手動追加の種類や実際の手順については、以下の記事で解説しています。
特定の相手だけを友だち自動追加させない方法はある?
アドレス帳の登録名の前に「#」を追記すると、友だち自動追加の対象から外せます(詳細)。

「#山田 太郎」のように、電話帳の登録名の前に「#」を追記するだけで、特定の友だちを自動追加の対象外にできます(バージョン5.6.0以降の機能)。
アドレス帳にLINEでつながりたい相手とそうでない相手が混在しているときには、「#」で友だち追加の必要がない相手をあらかじめ除外しておくといいでしょう。友だち自動追加したくない相手が限られるときには便利な方法です。
友だち自動追加で知らない人が追加された?
友だち自動追加によって知らない人が追加されてしまったのは、アドレス帳に登録した相手が電話番号を変更し、その電話番号を第三者が取得したことが原因であると考えられます(詳細)。
友だち自動追加は、アドレス帳に登録された電話番号情報をもとに友だち追加する仕組みです。しかし、電話番号の所有者が変わっていた場合、見知らぬ人が友だち追加されてしまう可能性があります。
たとえば、以下のようなケースが考えられます。
- あなたは(A)さんの電話番号「090-aaaa-aaaa」をアドレス帳に登録
- しかし(A)さんは機種変更などにより、別の電話番号「080-bbbb-bbbb」に変更。「090-aaaa-aaaa」は一時的に空き番号になるも、赤の他人である(B)さんがこの電話番号を取得
- (B)さんが「090-aaaa-aaaa」をLINEアカウントに登録
- あなたが友だち自動追加の設定をオンにした際に「090-aaaa-aaaa」が検知され、まったく知らない(B)さんが友だち追加されてしまう
世の中に存在する電話番号には限りがあるため、空いた電話番号が別の所有者に行き渡ることは多々あります。これにより、知らない人が友だち自動追加されてしまうのです。