iPhoneで画面録画(スクショ動画を撮影)する方法──音声あり・なし収録やMacを使ったやり方、録画・録音できないときの対策なども
iPhoneの標準機能である「画面収録」を使うと、iPhoneの画面を動画で簡単に撮影(動画キャプチャ)できます。ゲームの実況や操作手順をわかりやすく説明するのに、動画がよく使われています。画面収録なら、特別な機材なしでiPhoneの画面をキャプチャできるので便利です。
本記事では、iPhone単体で画面録画をする方法(音声あり・なしを選べるマイク設定を含む)に加えて、パソコン(Mac)の「QuickTime Player」を利用してiPhoneの画面を録画する方法を紹介します。
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iPhoneだけで画面録画(画面収録)する方法
画面録画は「コントロールセンター」からおこないます。録画したい画面を開いてコントロールセンターを呼び出し、録画ボタンをタップして画面録画を開始します。終了したいときには再びコントロールセンターを表示して、録画停止ボタンをタップします。
- 「設定」で[コントロールセンター]→[コントロールをカスタマイズ]と進む
- [画面収録]の項目にある[+]をタップすると、コントロールセンターに「画面収録」ボタンが追加される
- 録画したい画面でコントロールセンターを表示させる
- 録画ボタンをタップする(録画ボタンを長押しすると外部音声も取り込める)
- 3秒のカウントダウン後、画面録画が始まる
- コントロールセンターを再表示し、画面収録ボタンをタップして録画終了する(ステータスバーのタップ→[停止]または画面オフでも可)
以下、iPhone画面の録画方法を詳しく解説します。
コントロールセンターをカスタマイズする
最初に、画面収録のボタンをコントロールセンターに追加します(初期設定では画面収録のボタンが非表示になっています)。
「設定」アプリを開いて、[コントロールセンター]→[コントロールをカスタマイズ]と進んだ画面で、「画面収録」の横にある[+]をタップします。
これにより、画面を録画するためのボタンがコントロールセンターに追加されます。
画面録画を開始する
ボタンを追加できたら、録画したい画面を開いておき、コントロールセンターを表示します。iPhone X以降は、画面の右上を下方向にスワイプするとコントロールセンターが表示されます。
画面録画スタートの3カウント
画面収録のボタンをタップすると、ボタン上に「3、2、1」のカウント表示がなされたあと、「ピン」というサウンドが鳴って録画がスタートします。コントロールセンターでの操作を録画内容に含めたくないなら、カウントダウンの間にコントロールセンターを閉じるのがおすすめです。またカウントダウン中にボタンを再度押すと、キャンセルになります。
画面録画中はステータスバーが赤く表示されます。通常は、この赤く表示されるステータスバーも録画されます。アプリの中にはステータスバーが非表示になるものもありますが、録画は継続されています(動画には映りません)。
自分の声を録音するには?
操作中に自分の声を録音して説明を加えたいこともあるでしょう。iPhone内部のサウンド(ゲームのBGMなど)は自動で録音されますが、外部の音声(自分の声など)を加えるにはマイクをオンにします。
マイクの設定は、画面収録のボタンを長押しするか、強く押し込むと表示されます。録画中でも[マイク]をタップして、オン/オフを切り替えることができます。
左:マイクがオンの状態右:マイクがオフの状態
[マイク]が赤色になっていればオンで、オフの場合はグレーになります。初期の設定はオフです。
なお、内部音声とマイクの音声は音量を調節できません。そのため、内部音声によってマイクからの音声がかき消されてしまうことがよくあります。このようなときはマナーモードにすると、内部音声をミュートしてマイクの音声だけを録音できます(内部音声をミュートできないアプリもあります)。
また注意したいのは、マイクの設定は自動でリセットされないことです。一度オンにすると、次回の録画でもマイクはオンのままです。うっかり忘れていると、余計な音声を録音してしまうことになります。録画の前にマイクの設定を確認する習慣を付けるとミスが減ります。
録画を終了する
録画の終了方法は少なくとも3つのやり方が用意されています。
- ステータスバーをタップして[停止]を選択する
- コントロールセンターを表示して画面収録ボタンをタップする
- 画面をオフにする
1. ステータスバーをタップして[停止]を選択する
録画を終了するには、画面上部で赤く表示されているステータスバーをタップします。
「画面収録 画面収録を停止しますか?」というアラートが表示されるので[停止]を選択します。このとき表示されるアラートは録画されません。
2. コントロールセンターを表示して画面収録ボタンをタップする
動画プレーヤーやゲームアプリのように、全画面で表示してステータスバーを隠すアプリもあります。この場合はコントロールセンターを表示して、画面収録のボタンをタップして終了できます。
3. 画面をオフにする
上のコントロールセンターから録画を停止する方法だと、コントロールセンターを引き出して操作する様子も録画内容にしっかり含まれてしまいます。
無駄な録画を避けたいなら、サイドボタン(電源ボタン)を押して画面をオフにすることで、録画を即時終了できます。
iPhoneの画面録画で知っておきたい4つのこと
「おやすみモード」にすれば、通知が非表示になる
おやすみモードをオン
録画中に余計な通知が表示されて、やり直しになるのは避けたいところです。そこで「おやすみモード」の出番です。
おやすみモードは通知をまとめてオフにできます。そのため、おやすみモードをオンにして録画すれば、画面録画を通知に邪魔されずに済みます。
iPhoneの電話着信とアプリ通知がゲームや睡眠の邪魔になるなら「おやすみモード」が便利、使い方と設定方法を解説
横画面で録画を開始すると、動画が横向きになる
画面収録の画面の向きは、録画を開始したときの向きで決まります。画面を横向きにした状態で録画を開始すると、動画も横向きになります。横向きのゲーム画面を録画したいときなどに便利です。
横向きで録画を開始すると動画も横向きになる
録画した動画が保存される場所は「写真」アプリ
録画を停止すると、「画面収録ビデオを”写真”に保存済み」という通知バナーが表示されます。バナーをタップすると、「写真」アプリが開いて、録画した動画を確認できます。
なお、iPhone XsやiPhone Xs Maxなど解像度が1920ピクセルを超えている場合、動画は最大幅1920ピクセルにリサイズされます。
録画した動画は編集できる
録画した動画は、あとから編集することもできます。ほかの動画と同じように不要部分をカットするトリミングのみとなりますが、録画開始時や終了時の操作など、余分に写り込んでしまった部分をカットするのに便利です。
動画を編集するは、「写真」アプリで動画を表示して画面右上の[編集]ボタンをタップします。
編集画面の下に動画をコマのように表示したフレームが表示されるので、左右のゲージを動かせばトリミングできます。録画終了時のボタン操作など、余計な部分をカットするとよいでしょう。
編集が済んだら[完了]をタップします。
メニューが表示されるので[新規クリップとして保存]をタップして保存します。トリミングした動画が新しいクリップとして保存されます(オリジナルはそのまま残ります)。
サードパーティ製のアプリがあれば、別録りした音声を合成したり、テロップや効果音、セリフなどをあとから追加したりといったことも可能です。動画を使う目的に合わせて環境を用意してください。
iPhoneで画面録画・音声録音ができないときの対策
画面を録画できないときに確認したいポイント
画面収録は、どんな画面でも録画できるわけではありません。
たとえばHulu(フールー)やNetflix(ネットフリックス)のような動画配信サービスでは、画面収録を実行しても動画として保存されることはありません。ミュージックの音楽を再生してBGMにするといった使い方もできません。
Netflixアプリの画面を録画しても動画は表示されない
ただアプリによっても違いがあります。現状で、YouTubeやInstagramのストーリーなどは録画できてしまいます。探せばほかにも見つかるかもしれません。ただ今後は対応される可能性もあり、基本的に著作権で保護されているコンテンツは録画できないと考えるのがよさそうです。
このほか、「コンテンツとプライバシーの制限」(旧「機能制限」)がオンの状態だと、画面を録画できません。「設定」アプリから[スクリーンタイム]→[コンテンツとプライバシーの制限]→[コンテンツ制限]に進んで、「GAME CENTER」項目にある「画面収録」が「許可しない」になっている場合は、これを「許可」に切り替えることで画面収録がおこなえるようになります。
画面収録が「許可」になっていればOK
余談ですが、上で見たように一部で制限があるものの、画面録画機能を応用することで従来かなわなかったニーズを満たすケースも出てきています。たとえば、LINEの無料通話を録音することはこれまでできませんでしたが、今ではiPhoneの画面録画とイヤホンを活用して実現可能です。詳しくは下記記事を参照してください。
LINEの通話を録音する方法まとめ【iPhone/Android】
音声がうまく録音されないときの対処法
録画しても内部音声が入らないときは、マナーモードに設定されている可能性があります。マナーモードを解除することで内部音声が録音されます。マナーモード中でも音声が出力されるアプリもあるため、確認しておきたいところです。
またマイクをオンにして自分の声をかぶせたいとき、マナーモードにしても内部音声がミュートされないことがあります。サウンドが邪魔をしてマイクからの音声をうまく録音できないときは、アプリ内の設定を確認してみましょう。SEやBGMを個別にオン/オフ、あるいは大小を調節できる場合は、これらの機能を利用してください。
このほか、iPhoneへの負荷が大きくなると、音声がずれたり音が途中で途切れたりすることがあるようです。録画中はアプリの切り替えやダウンロードなど、バックグラウンドでの処理をなるべく実行しないようにしてください。
【Mac】QuickTime Playerを使って撮影する方法
Macがあるなら、標準でインストールされている「QuickTime Player」を使って、iPhoneやiPadの画面を動画でキャプチャできます。準備として、付属のUSBケーブルで端末を接続するだけなので、手間がかかりません。
また、1920ピクセルを超える場合でもフル解像度で録画できるため画質がクリアです。音声にはリニアPCMとAACを選ぶことができます。QuickTime PlayerのみではiPhoneの音とマイクからの音を同時に録音できないという制限もありますが、手軽さや画質、音質にこだわるなら最もおすすめの方法です。
付属のUSBケーブルでMacにiPhoneを接続します。画面のロックは解除しておきます。
続いてMacの「アプリケーション」にある「QuickTime Player」を起動します。
[ファイル]→[新規ムービー収録]を選択します。
録画ボタンの右にある[∨]をクリックし、カメラをiPhoneに切り替えます。
QuickTime上に、接続しているiPhoneの画面が表示されます。
録画ボタンをクリックすると録画を開始します。終了したいときは、ボタンを再度クリックします。
マイクや音質を切り替えることもできます。
iPhoneの音を録音したいときは、マイクをiPhoneに切り替えます。音が出ないときは、QuickTime Playerの音量を調節しましょう。また、プレイ中の自分の声などを録音したいときは「内蔵マイク」を選びます。品質は「最高」にするとリニアPCM、「高」ならAACで録音されます。リニアPCMは劣化がなく最高音質ですが、その分ファイルサイズが増えます。
最後に、[ファイル]メニューから[保存](や[書き出す])を選択し、名前を付けて保存します。
Windowsを利用している場合、QuickTime Playerで録画する方法は使えません。そのため、サードパーティ製ソフトを使ってキャプチャをおこなう方法もありますが、本記事では割愛します。