iPhone「書類とデータ」を削除してストレージ容量を確保する方法と注意点

SafariやLINE、メールなどの余計なデータを削除する

iPhone「書類とデータ」を削除してストレージ容量を確保する方法と注意点

iPhoneのストレージの空き容量が足りなくなってきたとき、何をしたらよいでしょうか。不要なアプリを削除する? でも、せっかく作ったデータが全部消えてしまうのは避けたい場合もあります。

iPhoneでは、アプリの本体とユーザーが作ったデータを別々に管理できます。やり方さえ知っていれば、不要なものだけ削除してストレージの空き容量を確保できます。

そこで今回は、iPhoneの容量を圧迫しがちな「書類とデータ」などにフォーカスし、目的に合った方法でストレージの空き容量を増やす方法や注意点について解説します。

iPhoneの容量不足時に空きストレージを増やす方法 全まとめ

1.「書類とデータ」を残したままアプリを取り除く

まとまったサイズのストレージを確保したいなら、使っていないアプリを減らすのに限ります。とはいえ、苦労して作ったゲームデータ等を削除したくないという人もいるでしょう。

そこで試したいのが、「Appを取り除く」という操作です。これは通常のアプリの削除とは異なり、ユーザーが作成した書類やデータを保持したまま、アプリ本体の容量だけを開放する機能です。

たとえば数GBを超えるゲームなど、本体サイズが大きいアプリで特に有効です。何十時間もかけて進めたセーブデータを削除せずに、アプリだけを端末から取り除くことができます。Game Centerやクラウドにセーブデータを保管できなくても、この方法ならいつでも元のデータに復帰できます。

iPhone 容量 書類とデータ

「設定」アプリの[一般]→[iPhoneストレージ]を開いて、「非使用のAppを取り除く」を利用する

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アプリをタップして[Appを取り除く]をタップ。サイズの大きなアプリや前回使用してから時間が経っているアプリを手動で取り除ける

「Appを取り除く」は、「設定」アプリの[一般]→[iPhoneストレージ]から利用します。「非使用のAppを取り除く」を利用して全自動でまとめて取り除くか、アプリの一覧から手動で取り除きます。

上の例では、まとめて取り除くことで16GBもの容量を節約できます。あまり使っていないアプリだけを選んで削除してくれるので、デメリットはほとんどありません。容量に困ったら、最初に試したい方法です。

2. アプリの「書類とデータ」だけを削除する

アプリによっては、使い続けているうちに、古いデータがどんどん溜まっていくものがあります。たとえばメッセージのチャットや、ブラウザが作成するキャッシュファイルなどです。ストレージをものすごく占有しているわけではありませんが、不要なデータが端末に残っているのは嫌な感じがする人もいるでしょう。

厄介なことに、こうしたデータをまとめて削除する方法はありません。一部は「設定」アプリから[一般]→[iPhoneストレージ]と進んだ画面で削除できますが、たいていはアプリ別に対処する必要があります。ここでは、その一部を紹介します。

古いメッセージや添付ファイルを削除する

「メッセージ」アプリで写真などを受け取る機会が多いなら、書類とデータにたくさんのファイルが溜まっているかもしれません。

iPhone 容量 書類とデータiPhone 容量 書類とデータ

左:「古いチャットを自動削除」では、1年を過ぎたメッセージと添付ファイルをまとめて削除できる右:「大きい添付ファイルを再検討」では、サイズの大きい添付ファイルを一つずつ確認しながら削除可能

ストレージをどのくらい占有しているか知りたければ、「iPhoneストレージ」の画面から[メッセージ]を開きます。「書類」欄に、写真やビデオなどが項目別に表示されるので、項目ごとに中身を確認しながら削除できます。

一つひとつ削除するのが面倒な時は、「古いチャットを自動削除」のオプションも検討したいところです。送信や受信から1年を過ぎたメッセージと添付ファイルが自動で削除されます。

ブラウザ(Safariなど)のキャッシュを削除する

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「設定」アプリから[一般]→[iPhoneストレージ]→[Safari]を開いて、ファイルサイズを確認する。画像ではWebサイトデータと合わせて700MBを超えているのがわかる

「Safari」には、オフライン用のWebページ(リーディングリスト)や履歴のほか、キャッシュが保存されています。これらはブラウザを使っているうちに、どんどん溜まっていき、ときには数百MB以上に膨らみます。

iPhoneストレージの画面では、ブラウザが使用しているファイルがどれくらいあるか確認できます。サイズが肥大化しているようなら、Webサイトデータの消去を実行しましょう。

iPhone 容量 書類とデータiPhone 容量 書類とデータiPhone 容量 書類とデータ

[Webサイトデータ]→[全Webサイトデータを削除]→[今すぐ削除]をタップする

「設定」アプリで[一般]→[iPhoneストレージ]から[Safari]を選択し、[Webサイトデータ]をタップ。

Webサイトデータの一覧画面で[全Webサイトデータを削除]をタップし、確認メッセージで[今すぐ削除]を選択するとSafariのキャッシュが削除できます。

iPhone 容量 書類とデータ

消去後、書類とデータが軽量化された

なお、この操作をおこなうとSafariで開いているWebページがすべて閉じ、保存していない作業などは消えてしまいます。キャッシュ削除のタイミングは慎重に決定してください。

iPhone 容量 書類とデータiPhone 容量 書類とデータ

左:[リーディングリスト]を左にスワイプして[削除]右:キャッシュとともに履歴データも消したいときは、「設定」アプリ→[Safari]→[履歴とWebサイトデータを消去]

ちなみに「リーディングリスト」のキャッシュを削除したいときは、同じ画面にある「リーディングリスト」の項目を左にスワイプしてから[削除]をタップします。

また、Webサイトデータと合わせて履歴データも削除したい場合は、「設定」アプリ→[Safari]を開いて[履歴とWebサイトデータを消去]をタップすればOKです。

不要な音楽データを削除する

「ミュージック」アプリで聴かなくなった音楽は、「設定」アプリの「iPhoneストレージ」で整理できます。[ミュージック]を開くと、アーティストの一覧がファイルサイズの大きい順に表示されます。

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「設定」アプリから[一般]→[iPhoneストレージ]→[ミュージック]で音楽を整理する

消去したい項目を左にスワイプし[削除]をタップすれば、PC(iTunes)を使わなくても楽曲データをiPhoneから削除できます。アーティストごとにまとめて削除したり、アーティストをタップしてさらにアルバムや曲単位で削除したりすることが可能です。

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LINEのキャッシュを削除する

「LINE」アプリにもキャッシュは溜まっていき、容量が大きければ「書類とデータ」のサイズにも影響してきます。キャッシュは、一時的に保存された再ダウンロード可能なデータなので、写真やボイスメッセージ、ファイルのデータは含まれません。

LINEアプリ内の設定からキャッシュを削除することは可能ですが、同じ画面で送受信された写真データやトーク履歴も削除できてしまうため、誤って操作しないように注意が必要です。

iPhone 容量 書類とデータiPhone 容量 書類とデータ

左:設定ボタン[]→[トーク]→[データの削除]と進む右:「キャッシュデータ」を選択して[選択したデータを削除]をタップ

具体的には、LINEの「ホーム」タブで「設定」ボタン[]から[トーク]→[データの削除]と進んで、「キャッシュデータ」にチェックを入れて[選択したデータを削除]をタップします。

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3.「書類とデータ」とアプリを両方とも削除する

アプリもデータも不要な場合は、アプリを削除(アンインストール)します。アプリとデータが占有していた容量は、完全に開放されます。一見シンプルで、何も付け足す必要がありません。

iPhoneアプリをアンインストール(削除)する方法

しかし、iCloudのほうはどうでしょう? 端末からアプリを削除しても、iCloudには書類とデータが残っている場合が多いのです。これが盲点です。

今後も使わないことが確実なアプリなら、iCloudに書類とデータを残しておく必要はありません。iCloud上でも削除しておけば、iCloudの空き容量も確保できます。

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「設定」の[Apple ID]→[iCloud]→[ストレージを管理]でiCloudストレージに保存されているデータを表示できる

iCloudのストレージは、「設定」アプリの[Apple ID]→[iCloud]→[ストレージを管理]を開きます。

過去にインストールしたアプリがずらっと並びます。長い間使っていないアプリが見つかるかもしれません。アプリにはそれぞれサイズが表示されています。結構な容量を占めているものもきっとあるはずです。

iPhone 容量 書類とデータ

iCloudストレージ上でアプリを選択後、[書類とデータを削除]をタップして不要なデータを削除する。データは個別に削除することも可能

不要なアプリを見つけたら、アプリをタップして内訳を表示します。画面の中ほどにある[書類とデータを削除]をタップすれば、データが削除されます。定期的にメンテナンスすれば、iCloudの容量を十分に使うことができるはずです。

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4. iPhoneの「その他」の容量を減らすには?

設定アプリのiPhoneストレージ画面の一番下には、「その他」という項目があります。その他には、iOSが利用しているデータが保存されており、ユーザーは自由にアクセスできません。しかし、よく見ると結構なサイズを消費していることがあります。

iPhone 容量 書類とデータiPhone 容量 書類とデータ

左:「iPhoneストレージ」画面の一番下に「その他」がある右:端末を再起動するだけで約150MBサイズが小さくなった

その他の軽量化はできないのでしょうか。もちろん、試すことはできます。

方法は端末を再起動するだけ。今回試したところでは、約150MBの容量を確保できました。ただし環境によっては、まったく開放されないこともあるようです。お手軽にできるので、ぜひ試してください。

iPhoneの電源の入れ方と切り方、オン/オフで再起動する方法

また、iPhoneを一度初期化することで「その他」の容量を減らすという方法もあります。バックアップの作成が必須となるので再起動よりも手間がかかりますが、「その他」の圧迫に悩まされている人は試してみてください。具体的な方法は下記記事でくわしく解説しています。

検証端末:iPhone X(iOS 14.3)

EDITED BY
TOKIWA