Androidスマホを初期化する方法──注意点やバックアップ・復元まで徹底解説

Androidスマホを初期化(リセット)する方法──事前準備から注意点、バックアップしたデータの復元まで

機種変更で使用していたスマホを手放す際や、スマホが不調になったときなど「初期化(リセット)」をしなければならないことがあります。ただ、普段なかなか馴染みのない作業なので、戸惑う人も少なくないはずです。

そこで本記事では、Androidスマートフォンを初期化する方法について、初めてでも安心してできるように画像付きで解説。必要なデータをバックアップしておく方法や、バックアップから復元する方法など、初期化する上で必要な作業も詳しく記載しています。

ここでは、手元の4機種(記事末尾記載)で機能を検証しています。お手持ちの機種に該当しない場合でも、操作手順は似ていることも多いため、本記事を参考に試してみてください。なお、機種だけでなく、キャリアやOSバージョンなどによっても、設定項目名や操作などが異なることがあります。予めご了承ください。

スマホの初期化(リセット)が必要な状況とは?

「初期化」と一言でいっても、どのようなシチュエーションで初期化をするのかによって、手順や注意点が異なるもの。まずは、自身がどちらに当てはまるのかをチェックしてみましょう。

端末の売却・譲渡・廃棄を目的とした初期化

スマホを人に譲ったり中古ショップなどに売ったり、あるいは捨てたりする時には、端末内の写真や連絡先といった各データをきちんと削除するために、端末を初期化(リセット)します。

単に初期化するだけでなく、端末の暗号化やSDカードの処理、FeliCaチップの初期化などをして、個人情報を完全に消した状態にしなければなりません。完全に消されていないと、データにアクセスされてしまう危険性もあることから、中古ショップなどで買取を拒否される場合もあります。

不具合の解消などを目的とした初期化

端末の初期化は、スマホの不具合を修復する手段としても使われます。スマホがまっさらな状態に戻ることから、動作の不安定さが解消したり、不具合が直ったりするなどの効果も見込めます。メーカー等のサポートに問い合わせた際に、最終手段として初期化を試すように案内された人も少なくないはずです。

初期化後もその端末を継続的に使用する場合は、暗号化やSDカード・FeliCaチップの処理などは必要ありません。バックアップさえしっかりできていれば、「設定」アプリからリセットを実行するだけでOKです。

ただし、不要なアプリを削除したり、写真や動画など内部ストレージを圧迫しているデータを削除することで不具合が解消する可能性も大いにあります。さまざまな手段を尽くした上で、奥の手として初期化を検討しましょう。

初期化する前にやっておきたい準備

Android 初期化

スマホを初期化すると、端末内のすべてのデータが消え、各種設定が未設定の状態になります。つまり、工場出荷前の状態に戻るというわけです。

初期化で消えるデータ・設定
  • 端末の内部ストレージに保存してある全データ:写真・ビデオ、音楽、連絡先、通話履歴、メッセージ履歴など
  • 端末の全設定:パスコード、生体認証(指紋・顔など)、Wi-Fi、Bluetooth、位置情報など

いずれの目的で初期化を実行するにしても、データを一掃することになるため、初期化する前には必要なデータはバックアップをしておくことが大事です。

端末の内部データをバックアップする

Android 初期化

繰り返しになりますが、スマホの内部ストレージに保存されている画像や音楽などのファイルや、端末の設定・履歴などは、初期化によってすべて消えてしまいます。

そのため、消えると困るデータは、初期化する前にクラウドサービスやSDカードなど端末内ではない場所に保存しておく必要があるのです(=バックアップ)。Androidのデータをバックアップするには、大きく以下の4つの方法があります。

主なバックアップ方法
  • クラウドサービスを活用する:ネットワークを経由してオンライン上にデータを保管しておく
  • microSDカードにデータを保存する:一部のAndroid端末が対応。スマホに直接挿入してデータを保存する
  • PCにデータを移動させる:スマホとPCをUSBケーブルで接続してデータを保存する
  • 通信事業者提供のバックアップサービスを利用する:「ドコモデータコピー」「あんしんバックアップ」「データお預かり」などを利用する

なかでも最も手軽で確実なのは、やはりクラウドサービスの活用でしょう。AndroidスマホおよびGoogleアカウントには、バックアップと復元が簡単に実行できる仕組みが備わっています。

Android 初期化 Android 初期化

端末の「設定」アプリ→[システム](もしくは[バックアップ]等)→[バックアップ]と進み、[Google ドライブへのバックアップ]がオンになっているか確認してください。

ここがオンになっていれば、自動的に以下のデータがGoogle提供のクラウドサービス(Googleドライブ)にバックアップされます。念の為、Wi-Fiに接続に接続した上で[Googleドライブへのバックアップ]をタップして[今すぐバックアップ]ボタンを押し、最新のデータを取得しておきましょう。

モバイルデータでおこなう場合、取得に時間がかかったり、特定のデータが上手くバックアップができなかったりします。

主にバックアップされるもの
  • 連絡先
  • 通話履歴
  • 画像・動画(Googleフォトにバックアップ)
  • 音楽
  • Googleカレンダーの予定と設定
  • SMS テキスト メッセージ(MMS は除く)
  • Wi-Fi ネットワークとパスワード
  • 壁紙
  • Gmailの設定
  • インストールしてあるアプリ
  • 言語と入力の設定
  • 日付と時刻
  • Google以外のアプリの設定とデータ(アプリによって異なります)

初期化後の端末で同じGoogleアカウントでログインすることで、初期化前とほとんど同じ状態に復元できます(復元の仕方は後述)。

なお、写真や動画のデータは、容量無制限で写真・動画を保存できるクラウドサービス「Googleフォト」にバックアップされます。Googleフォトは、ほぼすべてのAndroidスマホにプリインストールされています。

Android 初期化 Android 初期化

バックアップ時、Googleフォト側の設定でバックアップがオフになっていたり、Googleフォトがアンインストールされていたりすると、上の画像のようにGoogleフォトの項目に「OFF」と記載されます。

この状態でバックアップを実行すると、端末の写真や動画のデータがバックアップされません。

オフになっていた場合は、Googleフォトがインストールされていることを確認した上で、[Googleフォト]をタップ。Googleフォトの設定画面に移動するので、「バックアップ」をオンにしてください。Wi-Fiに接続されていれば、すぐにバックアップが開始されるはずです。

LINEやインスタなどのアカウント情報を確認しておく

ここで留意しておきたいのが、初期化で消えるのはあくまでも「Androidスマホ内部のデータ」だという点です。

Android 初期化

たとえば、LINEやInstagram、Twitterなどのアカウント情報は、端末内ではなくサービス側で保管されているので初期化しても消えることはありません。 アカウントとパスワードを入力してログインすれば、再び元通りに使えるようになります(LINEのトーク履歴は別途バックアップが必要)。

とはいえ、初期化するとアプリは一度アンインストール・ログアウトされるので、各サービスのログインIDやパスワードを一通りに確認・記録しておくと安心。なお、LINEアカウントのログインには少しコツがいるので、下記記事で紹介している手順を参考に準備をすることをおすすめします。

個別にアプリのバックアップをとる(LINEのトーク履歴など)

前述したGoogleドライブへのバックアップを実施することで、スマホにインストールしていたアプリ自体は復元できます。またAndroid 6.0以降であれば、Googleドライブにアプリ内データのバックアップを取ることも可能です。

ただし、なかには個別にバックアップを取らなければならないアプリや機能があるため注意が必要です。

Android 初期化

たとえばLINEのトーク履歴は、LINEアプリに対応した方法でバックアップを別途取得しておかないと、初期化に伴ってアプリがされてもデータを元に復元できません。

パズドラ」や「モンスト」といったゲームに関しても、それぞれのアプリにバックアップや引き継ぎ方法が用意されていることが多くなっているので、初期化前には確認しておくと安心でしょう。

スマホの売却・譲渡・廃棄を目的とした初期化の手順

事前準備が完了したら、いよいよAndroidスマホを初期化します。ここでは、スマホの売却・譲渡・廃棄を目的とした場合の初期化手順を、注意点などを踏まえながら解説していきます。

1スマホを充電しておく

Android 初期化

出荷時の設定にリセットする場合、最長で1時間ほどかかることがあります。初期化が完了するまで、充電した状態にしておきましょう。

2SDカードを初期化もしくは抜いておく

Androidを初期化すると、端末本体の中に入っているすべての情報は消えますが、SDカードの情報はカード自体をスマホに入れたままでも原則残ります。

Android 初期化

SDカードをもう使わない場合は、初期化も忘れずにおこないましょう。

一方、引き続きSDカードを利用するなら、SDカードを抜いておけば初期化後にそのまま使えます。SDカードの初期化を同時におこなう機種もあるので、必ず初期化の「実行前」に抜いておきましょう。

3おサイフケータイのデータ移行/削除

Android 初期化

Androidスマホでおサイフケータイを利用している人は、初期化前に忘れずに残高の移行作業をしてから、チップの初期化をおこないましょう。

おサイフケータイの移行作業は、(1) 登録した会員情報チャージ残高などのデータを一旦サービス事業者のサーバーに預けてから初期化し、(2) 後にデータをサーバから受け取る、という流れになります。

詳しい移行手順は各サービスの公式ページを確認してください。

また別途、おサイフケータイ用のICチップ(FeliCaチップ)の初期化も実行する必要があります。端末の初期化をおこなっても、FeliCaチップに保存されたデータまでは初期化されないからです。

FeliCaチップはユーザー自身では初期化できないため、各キャリアのショップに出向かなければなりません。各キャリアショップで、おサイフケータイの初期化対応も受け付けているので、必要に応じて依頼するとよいでしょう。

4Googleアカウントをスマホから削除(取り除く)

続いて、スマホからGoogleアカウントを削除します。

端末にGoogleアカウントが残った状態で初期化をすると、再設定時に同じGoogleアカウントの入力を求められるケースがあることから、中古ショップなどで売却して他人が使う場合、初期設定ができなくなってしまいます。

Android 初期化 Android 初期化

端末の「設定」アプリから[アカウント]へと進み、Googleアカウントを選択。最後に[アカウントを削除]をタップすればOKです。

なお、あくまで端末からGoogleアカウントを「取り除く」だけなので、Googleドライブにバックアップ済みのデータなどが消えることはありません。

5端末の暗号化がおこなわれているか確認

初期化をすると、一見すべてのデータが完全に消えているように見えますが、実はファイルの「インデックス」と呼ばれる目次情報を削除しているだけ、というケースがあります。専門知識がある人なら、データを抜き出せる危険性があるのです。

そこで、データを暗号化しておくのが安全です。暗号化をしておけば、たとえデータを抜き出されても復元するのに必要な情報がないので、中身を見られる心配はありません。

Android 初期化

とはいえ、Android 5.0以降では基本的にデフォルトで端末の暗号化が有効になっているため、特段することはありません。

暗号化がされていないバージョンや機種の場合は、端末の「設定」アプリから、[セキュリティ]などの項目に進み、手動で暗号化を実行しましょう。

6「設定」アプリからリセットを実行する

Android 初期化 Android 初期化

ここまでできたら、いよいよスマホを初期化します。端末の「設定」アプリにある[システム]もしくは一般管理]などからリセットの項目へ進みます。

続いて、[すべてのデータを削除(出荷時リセット)]をタップしてください。

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確認画面で内容を確認したら、[すべてのデータを消去]ボタンをタップ。パスワードやパターン、PINなどを入力して本人確認をします。

次の画面で再び[すべてのデータを消去]をタップすると、端末の初期化処理がおこなわれます。これで初期化は完了です。初期化が実行された後は、端末の再起動がおこなわれます(バックアップしたデータを復元したいときの手順は後述)。

7必要に応じてSIMカードを抜いておく

Android 初期化

端末を売却・廃棄する場合は、SIMカードを忘れずに抜いておきましょう。また、キャリアやMVNOによっては、SIMカードの返却を求められることがあります。

返却の要否は事業者によって異なるので、契約先に問い合わせて確認しましょう。返却しないで放っておくと、損害金を請求されるケースもあるので注意してください。

スマホの不具合解消などを目的とした初期化の手順

不具合の修正を目的とした初期化は、自分でスマホを継続的に使用することが前提なので、端末の暗号化やSDカード、FeliCaチップの処理などは必要ありません。

なお、初期化をしても不具合が直らなかった場合は、製品の故障が疑われる状態です。その場合は、メーカーやキャリアの修理サービスを利用しましょう。

1Googleアカウントを削除(取り除く)

まずは、AndroidスマホからGoogleアカウントを削除します。

端末によっては「端末保護機能」というロックがかかってしまうため、必ず端末からアカウントをログアウトさせてから初期化してください。

Android 初期化 Android 初期化

端末の「設定」アプリから、[アカウント]へと進み、Googleアカウントを選択。最後に[アカウントを削除]をタップすればOKです。

なお、あくまで端末からGoogleアカウントを「取り除く」だけなので、Googleドライブにバックアップ済みのデータなどが消えることはありません。

2「設定」アプリからリセットを実行する

Android 初期化 Android 初期化

端末の「設定」アプリにある[システム]もしくは一般管理]などからリセットの項目へ進みます。続いて[すべてのデータを削除(出荷時リセット)]をタップしてください。

Android 初期化 Android 初期化

確認画面で内容を確認したら、[すべてのデータを消去]ボタンをタップ。パスワードやパターン、PINなどを入力して本人確認をおこないます。

次の画面で再び[すべてのデータを消去]をタップすると、端末の初期化処理が実行されます。これで初期化は完了です。初期化された後は、端末の再起動がおこなわれます。

3バックアップからデータを復元する

初期化後、必要に応じてGoogleドライブにバックアップしたデータを復元します。

Android 初期化

リセット・再起動後に「ようこそ」という画面が表示されるので、 [開始] をタップします。画面に表示される手順に沿って操作し、Wi-Fiまたはモバイルネットワークに接続します。

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[アプリとデータのコピー] が表示されたら、[次へ] をタップ。「以前のスマートフォンをご用意ください」の画面が表示されたら、一番下にある[以前のスマートフォンを使用できない場合] を押してください。

Android 初期化 Android 初期化

注意画面が表示されたら[OK]をタップして進み、次の画面でGoogleアカウントを入力してログインします。このとき、必ずバックアップをおこなったGoogleアカウントでログインしてください。

異なるGoogleアカウントでログインした場合は、データが復元できません。

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Googleアカウントに紐付いたバックアップデータが表示されるはずなので、任意のものをタップしましょう。続いて、初期化前に設定していたパスワードやパターン、PINなどを入力して本人確認をおこないます。

最後に、復元対象が表示されるので確認後、[復元]ボタンを押せば完了です。セットアップなどを済ませた後、初期化前のデータが順次復元されていきます。

検証端末:Xperia 5(Android 10)、Pixel 3/Pixel 3a/Pixel 4(すべてAndroid 10)、AQUOS sense plus(Android 9)、Galaxy A20(Android 9)

EDITED BY MOEGI