Amazonドライブの使い方──容量からアップロード、共有方法まで解説

Amazonアカウント所有者なら無料で使える

「Amazon Drive(アマゾンドライブ)」は、Amazonが運営する無料のオンラインストレージ。Amazonアカウントを持っている人なら誰でも5GBまで利用できるので、Amazonユーザーは積極的に活用したいサービスです。

そこで本記事では、Amazonドライブとはどんなサービスなのか「Amazonフォト」との違いも交えながら紹介。始め方からアップロードなどの基本操作、ファイルの共有や検索といった便利機能まで、Amazonドライブの使い方を一通り解説します。

Amazonドライブとは? 容量や料金、Amazonフォトとの違い

最初に、Amazonドライブの特徴を疑問に答える形式でまとめました。

Amazonドライブでは何ができる?

A. Amazonドライブは、インターネット(クラウド)上に画像や動画、ドキュメント、音声など様々な形式のファイルを保存しておけるサービスです。

容量の大きいファイルをAmazonドライブに保管しておけば、スマホの容量を消費しません。そのほかにも、スマホの紛失や故障といったトラブルから大切なデータを守れたり、パソコンやタブレットなどからもアクセスできたりと、さまざまなメリットがあります。

Amazonドライブは誰でも使える? 料金は?

A. Amazonドライブは、Amazonアカウントがあれば誰でも(プライム会員でなくても)無料で利用できます。

「Amazonアカウント」はEメールアドレスさえ持っていれば、誰でも作成可能です。登録料金や年会費なども発生しません。持っていない人は作っておきましょう。

Amazonドライブで使える容量は?

A. 1つのAmazonアカウントに対して、5GBの容量が与えられています。加えてAmazonプライム会員なら、画像データに限り無制限の容量が付与されています。

Amazonドライブ イメージ

上図のように、月額500円(年額4000円)のAmazonプライムに加入しているユーザーなら画像データを無制限で保存できます。一方、無料会員は画像を含め、動画やドキュメントなど全データ合わせて5GBのストレージしか利用できません。

ただし、Amazonフォトの「ファミリーフォルダ」機能でアカウントを共有された人は、無料会員のままで容量無制限のフォトストレージが利用できるようになります。家族がプライム会員という人は頼んでみるといいかもしれません。

Amazonフォトとの違いは?

A. データを保存するための場所が「Amazonドライブ」で、Amazonドライブに保存されている写真・動画を扱いやすいように管理するのが「Amazonフォト」だと考えればよいでしょう。

Amazonドライブ Amazonフォト 違い

「Amazonフォト」も「Amazonドライブ」もデータの保存先は一緒なので、Amazonドライブにアップロードした写真や動画はAmazonフォト経由で閲覧できますし、逆もしかりです。

とはいえ、AmazonドライブにはAmazonフォトのようなバックアップ(同期)、アルバム作成、画像検索、加工などの管理機能は備わっていません。写真や動画を扱うのであれば、Amazonフォトのほうが圧倒的に便利です。

扱うのが写真/動画ファイルなら「Amazon フォト」、その他のファイルなら「Amazon ドライブ」と使い分けるのがよいでしょう。

Amazonドライブ

「Amazonドライブ」アプリの容量確認画面

Amazonフォト

「Amazonフォト」アプリの容量確認画面

ちなみに、Amazonフォト経由、Amazonドライブ経由でそれぞれ同じデータをアップしても、二重に容量が消費されることはありません。

上の画像の例でいうと、Amazonドライブ経由/Amazonフォト経由で同じ動画(352.7MB)を保存した場合、消費される容量は2倍の705.4MBではなく、352.7MBです。

Amazonドライブで扱えるファイルの種類は?

A. 一般的なファイル形式であれば、ほとんど対応しているようです。ただし、一部プレビューができない形式があるので注意が必要です。

筆者が検証して、実際にアップロード・プレビューともにできたファイル形式は次のとおりです。

  • アーカイブ ファイル(.ZIP)
  • オーディオ形式(MP3/MPEG/WAV)
  • 画像ファイル(.JPEG/.PNG/.GIF)
  • 動画ファイル(.MP4/.MOV)
  • Adobeファイル(.PDF)

注意したいのが、iPhoneで撮影した写真(.HEIC)やMicrosoft関連ファイル(.XLS/.XLSX/PPT/.PPTX/.DOC/.DOCX)が閲覧できない可能性がある点です。

筆者が試した際、これらのファイルはアップロードこそ可能でしたが「プレビューできません」と表示されたり、文字化けしたりと、まともに表示されませんでした。

同じクラウドサービスである「Googleドライブ」や「iCloud」ではいずれのファイル形式も問題なく閲覧できたので、ビュワー機能に関しては他サービスに見劣りすると言わざるを得ません。

Amazonドライブを利用できるデバイスは?

A. iPhoneやAndroidスマホはもちろん、タブレットやパソコンでも利用できます。

AmazonドライブのWebサイトのほか、iPhone/iPad、Androidスマホで使える専用アプリもリリースされています。同じアカウントでログインすれば、マルチデバイスで利用可能です。

Amazonドライブの始め方と基本の使い方

Amazonドライブを実際に使い始める手順を解説します。この記事ではプライム会員でログインして使い方を紹介しますが、無料会員でも操作方法は変わりません。

ステップ1:アプリをインストールしてログイン

最初に、Amazonドライブアプリをインストールします。ブラウザ版もありますが、スマホで使うならアプリをインストールするほうが便利でしょう。

アプリ「Amazon Drive」をダウンロード
Amazonドライブ
Amazonドライブ

アプリを起動すると[サインイン]ボタンが表示されます。

これを押して、アマゾンに登録しているメールアドレスとパスワードを入力し、Sign-inをタップしてください(アマゾンの会員でない人は登録を済ませましょう)。

ステップ2:フォルダを作る

まずは、フォルダを作ってみましょう。

Amazonドライブ フォルダ作成
Amazonドライブ フォルダ作成

まずは「すべて」タブを開きます。右上のメニューボタン​をタップして展開したメニューでフォルダを作成するを選択します。

あらかじめ作成されている「ドキュメント」「ビデオ」「写真」フォルダにデータを保存したい場合は、この工程をスキップしても構いません。なお「pictures」フォルダでは、Amazonフォト経由でアップロードされた画像が閲覧できます。

Amazonドライブ
Amazonドライブ

フォルダ名を入力して作成ボタンを押せば完了です。「すべて」タブに作成したフォルダが追加されます。

ステップ3:ファイルをAmazonドライブにアップロードする

フォルダを作ったら、その中にファイルをアップロードしてみましょう。前述したように、写真や動画はAmazonフォト経由で扱うほうが圧倒的に便利なので、ここでは音楽ファイルをアップロードしてみます。

ファイルを追加するをタップ
ブラウズをタップ

任意のフォルダを開き、下のファイルを追加するボタンを押すか、もしくは右上のメニューボタン​からファイルを追加するをタップします。

続いて、追加するファイルの種類を選択しましょう。iPhoneの場合、写真と動画以外のファイル(オーディオやドキュメントなど)はブラウズからアップロードできます。

保存したいファイルを選択する
アップロードをタップ

端末のファイル管理アプリやファイルマネージャーに遷移するので、任意のものをタップしアップロードボタンを押せば完了。

ファイルをAmazonドライブの所定フォルダ内に格納(アップロード)できました。

Amazonドライブを使いこなすための便利機能

ここからは、Amazonドライブをもっと使いこなすために知っておきたい便利機能を紹介します。

Amazonドライブ上のファイルを共有する

Amazonドライブにアップロードされているファイルやフォルダは、Amazonアカウントを持っていない人にも共有できます。以下の2つの共有方法が用意されているので、シーンや環境に合わせて活用しましょう。

  • パブリックリンクとして共有する
  • 添付ファイルとして送信する

ただし「パブリックリンクとして共有する」を選んだ場合、ファイルの種類によっては共有先で開けなかったり、ダウンロードできなかったりする可能性があります。確実に共有したいなら「添付ファイルとして送信」を選ぶといいでしょう。

パブリックリンクとして共有する

共有ボタンをタップ
共有ボタンをタップ

Amazonドライブで共有したいファイルやフォルダを開いて、画面上部の共有ボタンをタップします(Android版は​共有ボタン​)。

リンクの送信に使えるツールが表示されるので、任意のものを選択して相手に送信してください。ここでは「LINE」を選択しました。

LINEでリンクを共有

共有された側はリンクをタップして開く

Amazonドライブが開く

共有されたファイルが表示される

共有された側(リンクを受け取った側)は、URLをタップするだけでOK。Amazonアカウントの有無にかかわらず、指定したファイルにアクセス、ダウンロードできます。もちろん、共有したファイル以外のデータを見られることはありません。

添付ファイルとして送信する

添付ファイルとして送信
添付したいツールを選択する
ファイルが添付される

Amazonドライブで共有したいファイルやフォルダを開いて画面上部の共有ボタンをタップします(Android版は共有ボタン​)。

ファイルを添付できるツールが表示されるので、任意のものを選択してください。メールを選んだ場合、自動的にファイルが添付された状態の新規メールが作成されます。宛先や件名などを追加して送信すれば共有完了です。

なお、LINEやメッセンジャー、Slackなどを選択した場合は、即座に相手にファイルが送信されます。

Amazonドライブ上でファイルを探す

Amazonドライブ上のファイルが多すぎて見つからない場合は、検索窓から拡張子や日時で検索してみたり、「日付順」に並び替えてみたりするといいでしょう。

ファイルを検索する

ファイルを検索する
ファイルを検索する

「すべて」タブの上部虫眼鏡マークをタップすると、ワード検索ができます。探したいファイルの日付や拡張子が分かるなら、これらを入力するとすぐに見つかります。

ファイルの順番を並び替える

日付で並び替える
名前で並び替える

フォルダ内のファイルを「日付(追加した順)」か「名前(撮影日)」で並び替えることもできます。

フォルダを開き、右上のメニューボタン​から名前で並べ替え、もしくは日付で並び替えをタップしてください。

Amazonドライブ上のファイルを整理する

無秩序にデータを保存していると、必要なファイルを取り出しにくくなります。いらないファイルは削除したり、ファイルを移動させてまとめたり、定期的に整理しておくと便利です。

ファイルを削除する

Amazonドライブで使える容量は5GBまでです(プライム会員なら画像データのみ容量無制限)。限りある容量を無駄にしないために、不要になったファイルやいらないデータはこまめに削除しておきましょう。

削除をタップ
ゴミ箱に移動

任意のフォルダを開き、ファイル名の横の[▽]ボタン(Android版はメニューボタン​)をタップして、展開したメニューで削除(Android版はゴミ箱に移動)を選択します。

確認メッセージにあるように、Amazonドライブで画像や動画ファイルを削除すると、同時にAmazonフォト上からもそのデータは消えます。問題なければゴミ箱に移動をタップして完了です。

複数選択する
削除する

複数削除したい場合、iPhone版はフォルダを開いて右上の​から選択をタップ。Android版はファイルを長押しして選択できます。

すべてのファイルにチェックを入れたら、iPhoneでは下の[削除]をタップしましょう。Android版では、右上の​からゴミ箱に移動を押せば削除完了です。

ファイルを移動させる

フォルダを特に指定せずにファイルを追加した場合や、誤って別ジャンルのフォルダに追加してしまった場合には、後から好きな場所にファイルを移動させることができます。

移動をタップ
移動先を選択する

移動させたいファイルの横[▽]ボタンをタップし、移動させたいフォルダを選択します。最後に移動ボタンを押せば完了です。

ファイル名を変更する

Amazonドライブにアップロードしているファイルの名前は簡単に変更できます。ファイルを他人に共有する際には、特に重宝するでしょう。

なお、変わるのはあくまでAmazonドライブでの表示名です。端末や別のクラウドサービスに保存されているファイルの名前は変わりません。

ファイルの名前を変更
名前変更

名前を変更したいファイルの横[▽]ボタンをタップし、展開したメニューでファイルの名前を変更を選択します。任意の名前を入力し名前変更ボタンを押せば完了です。

EDITED BY
MOEGI