動画配信サービスの中でも特に人気の高い「U-NEXT」と「Netflix」。どちらも高画質で作品数が豊富なのが魅力ですが、配信ジャンルの傾向やアプリの使い勝手、そしてサービス内容には大きな違いがあります。たとえば、Netflixはすべての動画が見放題である一方、U-NEXTは動画だけでなく電子書籍や雑誌の読み放題も楽しめるのが特長です。
この記事では、実際にU-NEXTとNetflixを使ってみた経験をもとに、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説。自分に合ったサービスを選ぶためのポイントも紹介します。
【タイプ別診断】Netflixが向いている人、U-NEXTが向いている人
動画配信サービスに求めるものは人それぞれ。コスパを重視したい人もいれば、作品数や家族利用のしやすさなどを重視する人もいます。まずは、「韓国ドラマが見たい」「できるだけ安く使いたい」など、よくあるニーズやタイプ別にU-NEXTとNetflixのどちらが向いているのかをわかりやすく整理しました。


U-NEXTとNetflixの料金など基本情報を比較
U-NEXTとNetflixの月額料金や支払い方法、サービスの基本仕様を比較してみましょう。両サービスの主な違いがひと目でわかるよう表にまとめました。
U-NEXT | ||
---|---|---|
月額料金 | 2189円 |
|
無料体験 | 31日間 | ✕(パッケージプランが展開するキャンペーンを除く) |
見放題作品数 | 35万本以上 | 非公開 |
画質 |
|
|
支払方法 |
|
|
同時視聴台数 | 4台 |
|
ダウンロード機能 | 〇 | 〇 |
動画視聴以外のサービス |
|
無料ゲーム |
※Netflix付きプランを提供する主な事業者:auひかり/ベネフィット・ワン/BIC WiMAX/コミュファ光/eo光ネット/J:COM/KDDI/NTTドコモ/大阪ガス/ソフトバンク/QTnet/UQ mobile/UQ WiMax/ワイヤレスゲートWi-Fi + WiMAX/YAMADA air mobile WiMAX
U-NEXTは1プランで、月額2189円(税込)。この中に動画見放題、電子書籍や雑誌の読み放題、毎月付与される1200円分のポイントサービスなどが含まれており、総合的なエンタメサービスとして展開されています。一方のNetflixはプランによって料金だけでなく、画質や同時視聴できる台数、広告の有無といった仕様が変わります。
料金だけを見るとU-NEXTのほうが高めですが、Netflixの「プレミアムプラン」と比べると、提供される機能やコンテンツ量のバランスから、ほぼ同等の価格帯・内容と捉えることもできます。
実際に使って感じた、U-NEXTのメリット・デメリット
U-NEXTは、動画配信にとどまらず電子書籍や雑誌の読み放題など、特典豊富なサービスとして知られています。ここでは、実際に利用してわかったU-NEXTならではのメリットと、使ってみて気づいた注意点や気になる点について、ユーザー目線で詳しく紹介します。
見放題作品数国内No1、最新映画やドラマの配信も早い


U-NEXTは、見放題作品数で国内No.1を誇る動画配信サービスです。2023年にParaviと統合したことで、TBSやテレビ東京のドラマ、テレ東Bizの経済番組など、地上波の話題作を見放題で楽しめるようになりました。日曜劇場の過去作や話題の経済ドキュメンタリーが豊富に揃っている点は大きな魅力です。
また、U-NEXTは最新映画やドラマの配信スピードにも定評があります。レンタル開始と同時、あるいはそれよりも早く配信されるケースも多く、特に国内の新作映画をいち早く観たいユーザーにとっては非常に頼もしい存在です。
アニメにも強く、他社の独占タイトルを除くほとんどの最新作を網羅。見逃し配信や一挙配信も充実しています。さらに2024年からは、プレミアリーグ全試合の独占配信もスタート。ゴルフでは、海外男子メジャー4大会すべての独占配信を実現するなど、スポーツファンにも注目のラインナップが揃いつつあります。
キッズ読み放題やファミリーアカウントを活用すれば家族で楽しめる


U-NEXTでは、月額会員になると動画の見放題に加えて、雑誌やキッズ向け書籍の読み放題も利用できます。なかでも「キッズ読み放題」は、実際に使ってみると想像以上に充実しており、子育て世代にはとても心強いサービスです。
対象年齢は0歳から中学生程度までと幅広く、ラインナップも多彩。幼児向けには『アンパンマン』シリーズや知育絵本、小学生以上には『科学漫画サバイバルシリーズ』『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』『角川つばさ文庫』などの人気作のほか、図鑑、伝記、英語ドリル、イラストの描き方まで、学びとエンタメをバランスよくカバーしています。
書籍は最大4デバイスまでダウンロード可能で、兄弟姉妹それぞれの端末で楽しめるのも嬉しいポイント。さらに、U-NEXTのファミリーアカウントを活用すれば、最大4人までプロフィールを分けて使うことができ、それぞれのお気に入りや視聴履歴、レコメンドを個別に管理できます。
子ども用のプロフィールには年齢制限付きコンテンツを非表示にしたり、ポイントの利用を制限したりといったペアレンタルコントロール機能も備わっており、安全性と使いやすさを両立しています。家族全員が安心して楽しめる環境が整っているのは、U-NEXTならではの魅力と言えるでしょう。
毎月1200ポイントを動画レンタルや書籍購入などに使える


U-NEXTの魅力は、動画の見放題だけにとどまりません。毎月もらえる1200円分のポイントを使えば、新作映画のレンタルや電子書籍の購入まで楽しむことができます。「見放題+ちょっとした課金」まで月額内でカバーできる点は大きなメリットです。
この1200ポイントを差し引くと、実質的な動画配信サービスの利用料は月額989円。他サービスと比較しても、コストパフォーマンスが実は高め、と言えるかもしれません。さらにポイントは最大90日間繰り越しができるので、数カ月分をためて話題作をまとめて視聴・購入することも可能です。
また、1500ポイントで映画館で使える「映画引換クーポン」と交換することもできます。TOHOシネマズ、イオンシネマ、MOVIX、ピカデリー、ユナイテッド・シネマなど、全国の主要映画館に対応しており、エリアを問わずお得に映画を楽しめます。
さらに、「Rakuten最強U-NEXT」など、特別な提携プランも用意されています。外部サービスとの連携を上手に活用すれば、自分のライフスタイルに合ったかたちでU-NEXTの魅力を最大限に引き出せるでしょう。

2025年10月から、楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」とU-NEXTがセットになった新サービス「Rakuten最強U-NEXT」がスタートします。家族割を適用すれば、U-NEXT(月額2189円)を実質1100円で利用できるお得なプランです。
現在、このサービスに先駆けて「Rakuten最強U-NEXT先行」キャンペーンが2025年9月30日まで開催中です。キャンペーンページからエントリーし、楽天モバイルとU-NEXTに申し込むと、31日間の無料体験に加えて、楽天ポイントが最大4カ月間、毎月968ポイントもらえます。
すでに楽天モバイルを使っている人も対象です。キャンペーンページからエントリーのうえU-NEXTを新規で契約すれば、同様の特典が受けられます。
無料お試し期間が31日間ある(登録タイミングには要注意)
U-NEXTは、31日間の無料お試し期間が設けられており、他の動画配信サービスと比べても比較的長めです。配信ラインナップの充実度や読み放題サービス、アプリの操作性などを1カ月たっぷり試せるので、初めて利用する場合でも安心です。

ただし注意したいのが、U-NEXTの課金スケジュールです。決済タイミングは「毎月1日」に固定されており、無料トライアル終了後の初回請求日から月末までが1カ月分として満額請求されます。
たとえば、9月25日に無料トライアルを開始した場合、無料期間は10月25日までで、10月26日から有料会員となります。しかし、その次の請求は11月1日で満額発生し、10月26日〜31日の6日間分にも関わらず日割りはされません。
このため、U-NEXTの無料トライアルはできるだけ月初に始めるのがおすすめ。うまくスケジュールを調整すれば、よりお得にサービスを利用できます。
月額料金は高め
見放題作品数の多さや高画質、使いやすい機能など、U-NEXTのサービス内容はとても充実していますが、やはり月額料金の高さが気になるという声も少なくありません。500〜600円台で利用できる動画配信サービスがある中で、U-NEXTの月額2189円(税込)は確かにやや高額かもしれません。
ただし、U-NEXTでは毎月1200円分のポイントが付与され、有料の新作映画や電子書籍の購入に使えます。このポイントをしっかり活用すれば、実質989円で利用できる計算になります。U-NEXTの真価は、ポイント使用を前提とした“フル活用”にあると言えるでしょう。
見放題対象外の作品も多い

「P」マークのついている作品は個別課金作品
実際にU-NEXTを使ってみると、「見放題」とは別に追加料金が必要な作品が意外と多いことに気づきます。特に、最新の映画や公開されたばかりの話題作、舞台作品などはポイントを使って個別にレンタル(購入)する形式が多く、すべてが見放題というわけではありません。
もちろん、毎月付与される1200ポイントを上手に活用すれば、追加料金なしで楽しめる作品の幅も広がります。ただし、複数の新作を視聴したい場合や、ポイントを使い切ってしまった場合は、いずれも追加で課金が必要になります。
月額2189円を支払っていると、もっと見放題の範囲が広いことを期待する人もいるかもしれません。U-NEXTは、見放題に加えてポイントを活用してこそ価値を実感できるサービス。ポイントを使わない場合は、割高に感じることもあるでしょう。
実際に使って感じた、Netflixのメリット・デメリット
ここからは、Netflixを使って感じたメリット・デメリットを紹介します。オリジナル作品の質や視聴スタイルに合わせて選べる料金プラン、コンテンツの種類など、日常的に使ってみて初めてわかるポイントを中心にまとめました。
オリジナル作品のクオリティが高い

Netflixの魅力は、なんといっても質の高いオリジナル作品の数々です。他では見られない独自コンテンツが豊富にそろっており、「この作品を観るためにNetflixを契約した」という人も少なくありません。
Netflixでは年間170億ドル(約2.5兆円)もの巨額な予算をオリジナルコンテンツの制作に投じており、その規模は群を抜いています。日本のプライム帯ドラマと比べて、制作費はおよそ4〜5倍とも言われています。
たとえば、2023年に配信されたNetflixオリジナルドラマ『ONE PIECE』(実写版)は、1話あたり約1800万ドル(約26億円)の制作費がかかったと米経済メディア「フォーブス」などが報じています。映画さながらのクオリティを誇る作品群が、Netflixの世界的な支持を支えている大きな理由の一つです。

実際に視聴してみると、巨額の制作費が投じられているのも納得のクオリティです。映像美や演出のスケールは、もはや劇場版映画に匹敵するレベル。Netflixのオリジナル作品は、自宅にいながら本格的な映像体験を楽しめる点が大きな魅力です。
2025年4月に配信開始された新作『新幹線大爆破』は、まさにその象徴とも言える作品。リメイク作品ながら、スケールの大きさや緊迫感あふれる演出は、ハリウッド映画さながらの仕上がりです。さらに、2024年に話題となった『地面師たち』には、国内の有名俳優陣が多数出演。日本発のNetflixオリジナルドラマも、今後さらに規模や注目度を拡大していくと見られます。
視聴スタイルによって料金プランが選べる
高画質で見たい人、できるだけ安く見たい人、家族みんなで使いたい人、などさまざまな視聴スタイルに対応した料金プランが用意されているのもNetflixの魅力です。

Netflixの料金プランは、「広告つきスタンダード」「スタンダード」「プレミアム」の3種類に分かれています。広告の有無によって区別されており、機能面では「広告つきスタンダード」と「スタンダード」はほぼ同等です。ただし、広告つきスタンダードにはいくつかの制限があります。たとえば、一部視聴できない作品があるほか、ダウンロード機能の制限や、ピクチャーインピクチャー(画面の一部で再生する機能)が利用できません。
広告の表示タイミングは、動画の冒頭やシーンの切れ目など、作品の流れを極力妨げないよう配慮されています。実際に使ってみると、YouTubeやAmazonプライムビデオの広告に比べて短く、動画によっては広告がまったく流れない場合もあります。想像していたよりもストレスは少なく、「広告ありプラン」でも十分に楽しめる印象でした。
一方で、家族で頻繁に同時視聴をする場合や、複数のデバイスにダウンロードしたい場合、より高画質な映像を求める際には、「プレミアムプラン」がおすすめです。4K対応や最大4台での同時視聴が可能になり、Netflixの機能をフルに活用できます。
なお、Netflixでは不定期で料金プランの見直しがおこなわれるため、値上げやプラン内容変更などの最新情報については、Netflixから届くお知らせメールをこまめに確認しておくと安心です。
全作品が見放題で視聴できる

Netflixは、すべての作品が定額で見放題。レンタル形式の「PPV(都度課金制)」作品は一切なく、月額料金さえ支払っていれば、追加料金なしでコンテンツを楽しめるシンプルな仕組みです。動画配信サービスでよくある、「観たい作品があったのに別料金がかかってしまった」といった事態が起こらないのは大きな魅力です。
ただし、裏を返せば、Netflixで配信されているのはあくまで見放題対象の作品に限られるため、別途課金してでも観たい最新映画や話題作がすぐに視聴できるとは限りません。レンタル作品も活用して幅広い作品を楽しみたい人にとっては、やや物足りなさを感じる場合もあるでしょう。
語学学習にも最適


Netflixは、英語圏の海外ドラマや映画の取り扱いが豊富で、英語のリスニングや会話表現を学ぶのに最適なプラットフォームです。音声と言語の切り替え、字幕表示、再生速度の調整といった、語学学習に便利な機能も充実しており、自分のレベルに合わせた学習スタイルを取り入れることができます。
さらに、キッズ向けの英語アニメ作品も数多くラインナップされているため、小さな子どもの英語リスニング力を育てたい家庭にもおすすめです。たとえば『Peppa Pig』や『Word Party』など、ネイティブの発音で繰り返し視聴できる番組がそろっており、自然に英語に親しむことができます。
また、Netflixの月額会員であれば、追加料金なしで楽しめるオリジナルのモバイルゲームアプリも見逃せません。『World of Peppa Pig』のような幼児向け英語アニメをもとにしたアプリゲームも無料で利用でき、遊び感覚で英語に触れられるのが魅力です。これらのゲームは、「広告つきスタンダード」を含むすべてのプランで無料提供されており、App StoreやGoogle Playからダウンロードするだけでプレイが可能です。
作品の取り扱い数が少ないと感じるジャンルも

Netflixのアニメジャンル
オリジナル作品が充実しているNetflixですが、その反面「取り扱いが少ない」と感じるジャンルもあります。たとえばアニメ作品に関しては、U-NEXTやdアニメストアなど、アニメに特化した配信サービスに比べて、ラインナップはやや限定的です。
人気の「異世界転生」系や、例えば『涼宮ハルヒの憂鬱』『ベイビーステップ』といったメジャーな作品がU-NEXTやdアニメストアでは視聴可能である一方、Netflixでは視聴できないケースも見受けられます。
また、Netflixはすべての作品が定額見放題で提供されているため、最新映画のスピード配信などにはあまり注力していない傾向があります。他サービスでは公開後すぐに配信されるような話題作や劇場版アニメも、Netflixでは配信されていない、あるいは配信がかなり遅れるというケースも見られます。
Netflixの最大の魅力は、やはりここでしか見られないハイクオリティなオリジナルコンテンツ。逆に言えば、それらの作品に強い関心がない場合は、自分が見たいジャンルのラインナップが豊富で柔軟な課金体系を持つ他サービスを選ぶ方が、満足度の高い視聴体験につながるかもしれません。
契約前に無料トライアルができない
Netflixでは現在、無料トライアルが提供されていません。これは他の動画配信サービスと比べるとやや珍しく、初めて利用する人にとっては試しづらい点といえるでしょう。
また、Netflixの配信作品はオリジナルコンテンツが中心でラインナップにやや癖があるため、事前に自分の好みに合うかどうかを確認しにくいという弱点もあります。メンバーシップに加入していない状態では、具体的な作品リストを自由に閲覧することもできません。
ただし、契約後もプランの変更はいつでも可能です。まずは最も手頃な「広告つきスタンダードプラン」(月額890円)から始め、使用感や視聴環境に応じてスタンダードやプレミアムに切り替えるといった柔軟な使い方がおすすめです。
使ってわかった、U-NEXTとNetflixの機能比較
ここからは、U-NEXTとNetflixそれぞれの動画視聴機能について、実際の使用感をもとに比較していきます。画質やダウンロード機能、アカウント共有のしやすさ、アプリの操作性など、日常的に使う中で気になるポイントを詳しくチェックしました。
画質を比較

U-NEXTとNetflixのプレミアムプランは、どちらも4K(Ultra HD)画質に対応しており、画質のスペックはほぼ同等です。どちらも高精細な映像を提供しますが、U-NEXTは「Dolby Vision(ドルビービジョン)」を採用しているため、対応デバイスを使用すれば、より高画質な映像体験が可能です。一方、Netflixもドルビービジョンに対応しており高画質な映像が楽しめますが、視聴環境によってその効果が異なることもあります。
まず、Netflixはスタンダードプラン以下では4K画質を選べず、フルHD(1080p)までとなる点に注意が必要です。画質にこだわるなら、プラン選びにも気をつけることをおすすめします。
U-NEXTは「画質が良い」と評価されることも多いですが、これは特にアニメジャンルにおいて、dアニメストアやDMM TVといった低価格サービスとの比較で際立つ印象のようです。高精細な映像を安定して楽しめる点は、U-NEXTのひとつの強みと言えるでしょう。
使用可能なデバイスを比較

U-NEXTとNetflixは、どちらも主要なデバイスに幅広く対応しています。テレビ、スマホ、PC、タブレットはもちろん、Fire TV StickやApple TV、ゲーム機(PlayStationなど)でも利用可能です。特別な機器を用意しなくても、自宅や外出先で気軽に視聴できるのは両サービス共通の利点です。
対応デバイスの面では大きな差はなく、どちらも多様な視聴スタイルに柔軟に対応できる環境が整っているといえるでしょう。
ダウンロード機能を比較

U-NEXTは、1アカウントにつきダウンロード可能なデバイスが1台のみと制限があるため、複数端末での利用や家族での共有にはやや不便さを感じるかもしれません。また、ダウンロード可能な作品数は最大25本まで。上限に達した場合は不要な作品を削除することで新たにダウンロードできます。
再生期限は作品ごとに異なりますが、最大48時間。アプリからログアウトしたりアプリを削除したりした場合は、ダウンロード済みの作品も消えてしまう点に注意が必要です。
一方、Netflixではプランによってダウンロードの条件が異なります。広告つきスタンダードプランでは月15作品までと制限があるため、家族でたくさんダウンロードしたい場合には物足りなさを感じることも。さらに一部の作品では、ライセンスの都合上ダウンロードや更新に回数制限があるほか、有効期限が過ぎると再生できなくなります。
ダウンロード機能をフルに活用したい場合は、Netflixのスタンダードプランかプレミアムプランを選ぶと、より効率よく利用できるでしょう。
アカウント共有機能を比較

家族でアカウントを共有したい場合、U-NEXTもNetflixも複数のプロフィールを作成でき、視聴履歴やお気に入りを個別に管理できます。キッズプロフィールを設定すれば、ペアレンタルコントロールも有効になり、年齢に応じた安心な視聴環境が整います。
Netflixでは、年齢制限付きの作品表示やゲームの制限、プロフィールごとの暗証番号設定、字幕フォーマットのカスタマイズなど、細かな調整が可能です。ただし、同時視聴はスタンダードプランで2台まで。4台同時視聴を希望する場合は、プレミアムプランの契約が必要です。
一方、U-NEXTでは最大4アカウントまで個別に利用可能で、同時に別の作品を再生できます(同一作品やNHKオンデマンド、サッカーパック対象作品は同時再生不可)。子アカウントには購入やポイント利用の制限もかけられるため、家計管理の面でも安心です。
プロフィール数に違いがあるため、家族の人数や使い方に応じて、NetflixとU-NEXTを使い分けるのもひとつの選び方といえるでしょう。
アプリの動画再生機能を比較

アプリの再生機能について、U-NEXTとNetflixの間に大きな違いはありませんが、細かな仕様にいくつか違いがあります。
たとえば、Netflixは海外作品の字幕に複数の言語を設定できるため、英語音声+英語字幕で視聴したい場合など、言語学習にも適しています。一方、U-NEXTでは日本語字幕のみ対応の作品も多く、学習用途ではやや物足りないと感じることもあるでしょう。
再生速度の変更機能では、U-NEXTの方が設定の幅が広く、0.6〜2.0倍まで細かく調整できます。Netflixは5段階(0.5/0.75/標準/1.25/1.5倍)に限られますが、日常利用には十分です。
また、Netflixでは明るさの調整や画面ロックがアプリ内で利用可能ですが、これらはスマホの設定でも対応できるため、U-NEXTでも実用上は問題ありません。
なお注意点として、Netflixの「広告つきスタンダードプラン」では、動画を小窓で再生しながら他の操作ができる「ピクチャー・イン・ピクチャー機能」が利用できません。この点を重視するならプラン選びに注意が必要です。
作品の探しやすさを比較
実際にアプリを使ってみると、意外と重要なのが「作品の探しやすさ」です。レコメンド機能や検索精度によって、視聴体験の快適さは大きく変わります。見たい作品を自分で探しやすいのがU-NEXT、ユーザーの視聴傾向に合わせたレコメンドを重視しているのがNetflix、という印象です。


同じ検索ワード「ポケモン」で検索すると…(左:U-NEXT/右:Netflix)
U-NEXTでは、検索バーにワードを入力するとすぐに関連候補がサジェストされ、目的の作品にスムーズにたどり着けます。また、ブラウザ・アプリ共にTOP画面で「アニメ → アクション・バトル 」など、大カテゴリーから小カテゴリーへと絞り込んで行くことができ、ジャンル別の整理も丁寧です。最新作の特集やランキングも明確に表示されており、情報設計の面でも使いやすさを感じました。
一方でNetflixは、検索ワードに対して幅広い関連作品を提示してくれるため、「なんとなく何か見たい」気分のときには新しい出会いが期待できます。ただし、「Netflixオリジナル」作品に絞り込もうと思っても、専用のカテゴリーがなかったり、検索結果が曖昧だったりと、目的がはっきりしている場合にはやや使いにくさを感じることもあります。また、新着作品の一覧表示がなく、最新情報が把握しづらい点もやや不便です。
総合的に見ると、能動的に作品を探したい人にはU-NEXTの方が快適に感じられるはずです。ただしNetflixは、視聴履歴をもとにレコメンドの精度がどんどん高まるため、使い続けるほど自分好みの作品と出会える可能性が広がります。どちらを重視するかで、使いやすさの印象は変わってくるでしょう。