大画面化が止まらない、2013年2月のスマホ販売台数に異変

MEDIAS W N-05E

5インチ画面の端末が増加

スマートフォンの大画面化が止まらない。国内でスマートフォンの認知度を一気に高めたAppleの「iPhone 3G」が発売されたのが2008年の7月で、その画面サイズは3.5インチだった。今は亡きApple前CEO スティーブ・ジョブズ氏が、片手で扱うことのできる画面サイズにこだわったという逸話を耳にしたことがある人は多いのではないだろうか。

しかし、そのiPhoneシリーズも最新のiPhone5では画面を4インチサイズに拡大させた。そしてモバイル業界では、iPhoneシリーズはさらに大画面化していくのではないか、という噂がまことしやかに囁かれている。

加えて、最近のスマートフォンの大画面化に拍車をかけているのは、Android OSを搭載したスマートフォンのシェア拡大および大画面化だ。代表例として、ドコモの2013年春モデルスマホの画面サイズ一覧をまとめたので参考にしてほしい。

ドコモの2013年春モデルの画面サイズ一覧

メーカー 端末名 画面サイズ
1 NEC CASIO MEDIAS W N-05E 5.6インチ(両ディスプレイを開いた状態)
2 Sony Mobile Xperia Z SO-02E 5.0インチ
2 FUJITSU ARROWS X F-02E 5.0インチ
2 Panasonic ELUGA X P-02E 5.0インチ
2 LG Optimus G Pro L-04E 5.0インチ
6 NEC CASIO MEDIAS X N-04E 4.7インチ
6 Huwaei Ascend D2 HW-03E 4.7インチ
8 SHARP AQUOS PHONE EX SH-04E 4.5インチ
9 SHARP スマートフォン for ジュニア SH-05E 4.1インチ

どの画面サイズのスマホが売れているのか?

このように、国内Androidスマートフォン市場における販売台数で大部分を占めるドコモの端末が、その過半数の端末において5インチ以上のディスプレイを搭載している以上、結果として販売台数に占める大画面スマートフォンの割合が増加するのは当然のことだろう。

そこで、以下に掲載したBCN調べのスマートフォン販売台数構成比の推移グラフを確認してほしい。

スマートフォン 画面サイズ帯別販売台数構成比の推移(BCN調べ)

この推移について、国内家電製品の販売台数を集計しているBCNは次のように分析している。

スマートフォンとしては最大サイズの5.5インチを含む「5インチ以上」は、2012年10月までは4%未満に過ぎなかったが、11月は4.1%、12月は6.4%、2013年1月は6.1%と、11月以降、増加している。さらに2月は「Xperia Z SO-02E」が加わり、一気に2割以上に拡大する見込みだ。「5インチ以上」は、2月1~17日の累計ですでに「4.6~4.9インチ」を抜いて2番手に躍り出ており、「Xperia Z SO-02E」の売れ行き次第では、もっと高まるかもしれない。

5インチサイズの雄「Xperia Z SO-02E」は2月9日の発売以降、iPhone5を抑えて販売台数でトップを快走しており(BCN調べ)、人気を集めているのは明らかだ。Xperia Zをベースとした端末が今夏にauからも発売されるので、5インチサイズのスマートフォンの勢いは更に増すことになるだろう。

タブレット分野では10インチサイズや7~8インチサイズが主流を占め、スマートフォン分野では4インチ台後半以上のサイズが過半数を占めていく傾向は今後も続きそうだ。