LINEはその気軽さゆえ、ふとしたミスでメッセージの誤送信、いわゆる「誤爆」をしてしまうケースが多く見られます。そのためLINEには、送信して1時間以内(LYPプレミアム会員であれば7日以内)のメッセージであれば相手のトーク上から消せるという「送信取り消し(送信取消)」機能が備わっています。
この送信取り消し機能は非常に便利である反面、一度は送ったメッセージを後から取り消すことで相手側に不安や疑念を抱かせかねない側面もあります。また、有料会員制度「LYPプレミアム」によって可能となった「通知なしで送信取消」機能を活用したとしても、取り消した事実が本当に相手に知られずに済むのでしょうか。
そこで本記事では、LINEの「送信取り消し」によって
- メッセージ送信を取り消した事実が相手にバレるのか?
- メッセージだけでなく、相手の端末側のプッシュ通知なども消えるのか?
といった疑問点を解消するべく、送信取り消しによって起こる現象を徹底検証しました。
【基本】トーク画面の通知によって「送信を取り消した事実」は相手にバレる
LINEで「送信取り消し」をすると、メッセージの代わりに「○○がメッセージの送信を取り消しました」という通知が表示されます。原則として、「送信を取り消したという事実」は相手にバレてしまうということです。ただし後述するとおり、送信を取り消したユーザー自身がLYPプレミアム会員であれば、例外的にバレない可能性があります。
この送信取り消しの履歴を見て、何か悪口を書かれていたのではないか、などと怪しむ人もいるかもしれません。取り消し後は、フォローのメッセージを一言送っておくとよいでしょう。
とはいえ、頻繁にメッセージのやり取りをする相手でなければ、「送信取り消し」をされたこと自体に気づかない可能性もあります。その理由は、トークリストの位置、「LINE」アプリ内の通知バッジ、端末のバナー通知、プッシュ通知など、「○○がメッセージの送信を取り消しました」以外の各種通知は削除され、送信しなかったときと同じ状態に戻るから。相手にとっては、トーク画面を開いて送信取り消し表示を見ないかぎり、送信が取り消された事実に気づきづらい仕組みになっているわけです。
なお「メッセージの内容」が相手に伝わってしまうか否かは、取り消しのタイミング次第としか言いようがありません。当然、メッセージの内容を相手が確認する前に送信を取り消せれば、内容についてもバレることはありません。しかし、取り消す前にトーク画面やプッシュ通知などでメッセージを読まれてしまうと、もはや手遅れです。
【有料機能】LYPプレミアム会員は「通知なしで送信取消」ができる
送信を取り消そうとするとLYPプレミアム限定で「通知なしで送信取消」の項目が表示される
2025年11月7日のアップデート以降、LYPプレミアムに加入すれば「◯◯がメッセージの送信を取り消しました」という通知を表示させずに送信取り消しができるようになりました。メッセージの送信を取り消そうとしたときに表示されるアラートに[通知なしで送信取消(プレミアム)]というオプションが追加されています。
LYPプレミアム会員なら「送信を取り消しました」の表示なしでメッセージの送信を取り消せる
「送信を取り消しました」と一瞬表示され、痕跡は残らない
相手の画面にも取り消した痕跡が残らない
この「通知なしで送信取消」機能を使えば、送信取り消しをしたという事実が相手にバレるリスクが格段に下がります。送信時に相手がリアルタイムでスマホを操作しており通知を見た場合や、既読回避アプリを使っていた場合を除いて、送信取り消しがバレることはないはずです。
送信取り消しの前にLYPプレミアムに加入して[通知なしで送信取消]機能を使えば、送信取り消しを通知しないようにできる
メッセージ送信時点でLYPプレミアム会員でなくても、該当のメッセージの送信を取り消す前にLYPプレミアムに加入すれば、「◯◯がメッセージの送信を取り消しました」を表示させずに送信を取り消せます。ただし以下で説明するように、送信取り消し表示なしで送信を取り消せるのは相手が既読をつける前のメッセージに限ります。
LYPプレミアム入会前に「送信取り消し」の操作をしたことで表示されてしまった「◯◯がメッセージの送信を取り消しました」は、後から会員になっても消せません。
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「送信取り消し」機能に関して、一般ユーザー(無料会員)とLYPプレミアム会員のユーザーの違いを比較しました。
| 一般ユーザー | LYPプレミアム会員のユーザー | |
|---|---|---|
| 未読時の「送信を取り消しました」通知 | 表示 | 非表示/表示(選択可) |
| 既読時の「送信を取り消しました」通知 | 表示 | 表示 |
| 送信取り消し可能期間 | 送信後1時間 | 送信後7日間 |
LYPプレミアム会員であっても「◯◯がメッセージの送信を取り消しました」を非表示にできるのは、未読のメッセージを取り消した場合のみ。送信取り消し機能を使用する際、「このメッセージは未読のため、相手への通知なしに取り消しできます。」との説明があり、[通知なしで送信取消]を選択することが、送信取り消し通知を非表示化する条件です。
既読のメッセージでも送信自体は取り消せますが、通常どおり取り消し通知が表示されてしまいます。また相手のLINEアプリがVer.15.17.0未満だと、相手の画面には取り消し通知が表示される点にも注意が必要です。
一般ユーザーとLYPプレミアム会員とで、送信取り消し可能期間は大きく差をつけられてします。一般ユーザーは送信後1時間しか取り消せないところ、LYPプレミアム会員だと送信後7日間まで取り消しが可能です。
その他の挙動はLYPプレミアム非会員の場合と同じ。「トーク」タブの通知バッジが消え、トークリストが元の位置に戻ります。端末側の通知も、通常どおり消滅します。
LYPプレミアム会員には、バレにくい送信取り消しだけでなく、LINEヤフー・PayPayに関わるさまざまな特典があります。1500万種類以上の対象LINEスタンプが使い放題、最大5%付与のPayPayクーポンを配布など、お得で実用的です。
LINEアプリから登録すると月額650円ですが、以下の公式サイトから登録すれば月額508円の料金が適用されます。初回は2カ月間無料です。
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送信取り消しをすると相手にどう表示・通知されるのか検証
LINEでメッセージの送信を取り消したとき、相手側のLINEアプリで表示される通知について解説します。
現象1:「○○がメッセージの送信を取り消しました」と表示される(通常の「送信取消」の場合)
トーク画面に「○○がメッセージの送信を取り消しました」と表示されている
LINEで通常の「送信取消」をおこなうと、相手やグループメンバーのトーク画面に「○○がメッセージの送信を取り消しました」という通知が表示されます。いっぽう、LYP会員であれば利用できる「通知なしで送信取消」オプションを選べば、相手側のトーク画面に「○○がメッセージの送信を取り消しました」と表示されません。
送信を取り消そうとするとLYPプレミアム限定で「通知なしで送信取消」の項目が表示される
この通知はいったん表示されると、相手のトーク上から削除することはできません(自分のトーク上では削除可能)。LYPプレミアム会員になって「通知なしで送信取消」をしていないかぎり、メッセージ内容はバレなくても、送信を取り消したという事実は相手に知られてしまう仕様なのです。
現象2:「トーク」タブの通知バッジが元の状態に戻る
送信を取り消すと「トーク」タブの通知バッジが消える
送信取り消しをすると、「トーク」タブの通知バッジが元の状態に戻ります(他に未読メッセージがある場合はバッジ上の数字が減り、ない場合は通知バッジごと消える)。
現象3:トークリストの位置が元の状態に戻る
送信取り消しすると、トークルームの位置がもとに戻る
LINEでは、新着メッセージがあるトークがリストの最上部に表示されますが、送信取り消し後はトークの位置が元に戻るようになっています。トークルーム横の未読バッジも元の状態に戻ります。
現象4:ロック画面・ホーム画面の通知はまるごと消える
送信取り消しすると、プッシュ通知が消える
メッセージ通知の内容表示をオンにしている場合、プッシュ通知として送信者(相手)の名前とメッセージ内容の一部がプレビュー表示されます。
筆者の検証したiPhone(iPhone16/iOS 26.1)とAndroidスマホ(Google Pixel 9a/Android 16)では、送信取り消しを実行すると同時にこのプッシュ通知も消えました。したがって、送信取り消し済みのメッセージがロック画面上や通知センターなどに通知として残る心配はありません。
ただし、以前はiOSのロック画面でのみ「○○がメッセージの送信を取り消しました」という通知が表示されていました。相手がiPhoneユーザーであれば、iOSバージョン・LINEバージョンによってはこの通知で送信取り消しをしたことがバレてしまう可能性もあります。
リアルタイムでスマホを操作している場合は当然、プッシュ通知上で送信者とメッセージ内容を確認できてしまいます。既読がついておらず、通知も残らないからといって、内容がバレていないとは言い切れません。
現象5:新着メッセージを知らせる通知バッジは消える場合と残る場合がある
通知バッジが消える場合(Google Pixel 9a/Android 16)
端末のホーム画面で通知が来ているアプリアイコンにつく「通知バッジ」は、iPhoneでは送信取り消し後もそのまま残ります。Android端末では、通知バッジが送信取り消し後に消えるケースと残るケースの両方があります。どちらの仕様で表示されるかは機種や利用中のホーム・ランチャーアプリなどによって異なります。
LINEの送信取り消しに関するよくある疑問と答え
LINEの送信取り消しに関して、よく挙がる疑問点とその答えをまとめました。
既読後のメッセージも送信取り消しできる?
既読後のメッセージでも送信取り消しは可能ですが、必ず「○○がメッセージの送信を取り消しました」と表示されます。
既読がついていても送信取消は可能
既読がついたメッセージも送信取り消しができます。通常通り送信を取り消したいメッセージを長押しし、[送信取り消し]をタップすればOKです。
LYPプレミアムに入っていても、既読がついたメッセージの送信を取り消すときは相手に通知される
既読がついていると、LYPプレミアムの会員・非会員にかかわらず、必ず相手のトーク画面に「◯◯がメッセージの送信を取り消しました」と表示が残ります。送信した内容の訂正などがあれば、相手に一言フォローを入れておくといいでしょう。
送信取り消しを実行した時間は相手にバレる?
送信取り消しを実行した正確な時間は相手にバレません。ただし送信取り消しの仕様上、1時間以内に送られたメッセージが取り消された可能性が高いとわかります。
メッセージ送信から通常は1時間、LYPプレミアム会員は7日間の間は送信取り消しが可能
【LYPプレミアム非会員】1時間以上7日間未満の期間に取り消そうとしたとき
7日間以上経つとメッセージを長押ししても送信取り消しの項目が表示されなくなる
LYPプレミアムに入会していない限り、送信取り消しができるのは1時間以内に送信したメッセージのみです。そのためほとんどの場合、送信取り消しをされているのは1時間以内に受け取ったメッセージであると考えられます。LYPプレミアム会員であれば、送信から7日間が経過するまでメッセージを取り消せます。
取り消し対象期間が過ぎたメッセージは、送信取り消しをしようとするとLYPプレミアムへの入会が促されたり、そもそも[送信取消]の項目が消えていたりするので、送信を取り消せません。
トーク画面上の「メッセージの送信を取り消しました」の表示を削除できる?
「メッセージの送信を取り消しました」をトーク画面から非表示にすることは可能ですが、相手のトーク画面には「メッセージの送信を取り消しました」の表示が残ったままとなります。
[メッセージの送信を取り消しました]を長押しして[削除]をタップ
[メッセージの送信を取り消しました]は、相手の端末では削除されない
[メッセージの送信を取り消しました]を長押しし、[削除]を選択するとトーク画面から削除されます。ただし相手の端末からは削除されないため、削除してもとりわけ意味をなさないでしょう。
LYPプレミアムに入会すれば、そもそも「メッセージの送信を取り消しました」を自分と相手の双方に表示させずに送信取り消しができます。前述したとおり、メッセージ送信後に入会してもこの機能は利用可能です。しかし既に送信取り消しの操作をおこなっていて、[メッセージの送信を取り消しました]だけが表示されている状態からだと、LYPプレミアムに入会してもこの表示は消せません。
既読がつく前に送信を取り消したメッセージの内容が相手にバレることはある?
既読がつく前に送信取り消しをしたメッセージの内容は、基本的にバレません。
既読がつく前に送信を取り消したメッセージの内容は、基本的に相手にバレません。送信取り消しと同時にメッセージ自体は「○○がメッセージの送信を取り消しました」に置き換わり、各種通知は消えるからです。
例外的にメッセージの内容がバレるパターンとして、「①送信取り消し前に相手が既読がつかない方法でメッセージを読んでいる」と、「②既読回避アプリを使っている」があります。これはLYPプレミアム会員の場合も同様です。
①のパターンでは、メッセージ送信時に相手がリアルタイムでスマホを操作しており、プッシュ通知上で送信者とメッセージ内容を確認していた場合などが挙げられます。詳しくは以下の記事を参照してください。
既読回避アプリでは、送信取り消しされたメッセージも読める
②の「既読回避アプリ」は、端末側の通知を読み取ることでメッセージ内容を独自に記録しておくアプリです。LINEのメッセージを受信した際、このアプリにすべて記録されるため、送信取り消しされたメッセージも関係なく確認できるのです。
2025年12月現在、「既読回避アプリ」はAndroid端末でしか利用できません。