LINEでトーク履歴がバックアップできない・進まない原因と対処法【iPhone/Android】

エラーや症状に合わせて試したい対処法まとめ

LINE(ライン)のトーク履歴をバックアップする際、準備中の画面から進まない、バックアップがいつまでも完了しない、一時的なエラーが出るなどのトラブルが発生するケースがあります。

バックアップができないと機種変更時にトーク履歴を引き継げないので、非常に困ります。また、スマホの故障や紛失でデータが消えてしまうリスクもあるので、早く解決したいところでしょう。

そこで本記事では、筆者が同様のトラブルに見舞われたとき実際に解決できた方法ベースに、LINEでバックアップできない・進まない場合に試したい対処法をまとめました。

バックアップができない・進まないときに考えられる原因・エラー

LINEでバックアップができない・進まないときの原因を突き止めるのは容易ではありませんが、エラー表示や症状から多少の切り分けは可能です。

バックアップができないときのよくあるエラー表示

LINEのトーク履歴がバックアップできないとき、特定のエラーメッセージが表示されるケースがあります。その場合、メッセージ内容から原因と対処法を絞り込むことが可能です(たいていはバックアップをとるための要件が揃っていないケース)。

よくあるエラーメッセージと対処法
バックアップエラー

バックアップ中にエラーが発生

バックアップエラー

ステータスが「バックアップ準備中」から進まない

バックアップが進まない、「正常に処理できませんでした」「一時的なエラー」など

一方、バックアップが途中で止まって完了しない、準備中の画面で固まったまま進まない、といったトラブルが発生するケースも多々あります。「正常に処理できませんでした」「一時的なエラー」など、原因不明の不具合に悩まされている人も少なくないようです。

筆者の場合、後述するようにiCloudの空き容量不足が原因でしたが、トラブルを引き起こす原因はおそらくユーザーごとに異なります。「これ」という原因を特定するのは難しいのが現状です。

そのため無理に原因を探るよりも、以下に列挙するような改善の可能性がある対処法を1つずつ試していくのが、結果的に解決への早道になるでしょう。

トーク履歴がバックアップできない・進まないときに試したい対処法

バックアップができない、途中で止まるといった現象が起こったときに試したい対処法を9つ取り上げて紹介します。

対処法1:iCloud Driveを有効にする(iOS版LINE)

iPhoneの設定で「iCloud Drive」がオフになっていると、下の画像のように「iCloudに接続されていません」とエラーが表示され、バックアップができません。

LINE バックアップできない 進まない

この場合は、iPhoneの「設定」アプリからiCloud Driveをオンにする操作が必要です。

iPhone 設定アプリ

「設定」アプリを開き、最上部にあるユーザー名の部分をタップ

iPhone 設定アプリ

「iCloud」を選択

iPhone 設定アプリ

「iCloud Drive」のスイッチをオンにする

iPhoneの「設定」アプリを開き、上の手順で設定を見直してください。

なお、「iPhoneにサインイン」と記載される場合は、Apple IDとパスワードを入力し、案内に従って認証などを済ませてサインインしましょう。

対処法2:連絡先へのアクセス権限を許可する(Android版LINE)

Androidスマホでのバックアップ時に、「この機能を利用する権限がありません」「この機能へのアクセスを端末の設定から許可してください」などと表示されることがあります。

Android アクセス権限 LINE バックアップ

このトラブルは、スマホの端末設定でLINEアプリに「連絡先」へのアクセス権限を許可していないことが原因で起こる現象です。

以下の手順で「連絡先」への権限を許可してから、あらためてバックアップを実行しましょう。

Android アクセス権限 LINE バックアップ
Android アクセス権限 LINE バックアップ

ホーム画面上で「LINE」アプリを長押しし展開したメニューで[ i ]ボタンをタップ。LINEのアプリ情報画面が開いたら、[許可]または[権限]をタップしてください。

Android アクセス権限 LINE バックアップ
Android アクセス権限 LINE バックアップ

LINEアプリの権限画面で「許可しない」項目に連絡先が入っているときは、タップして「許可」にチェックを入れます。

この後、再度バックアップができるか確認してみてください。

対処法3:iCloud/Googleドライブの空き容量を確保する

iCloud Googleドライブ

LINEのトーク履歴は、iOS版LINEでは「iCloud」、Android版LINEでは「Googleドライブ」を利用しますが、いずれも無料で利用できる容量に上限があります。

  • iCloud:5GBまで
  • Googleドライブ:15GBまで

基本的にトーク履歴のバックアップに必要な容量としては十分ですが、すでに他の保存データで逼迫している場合、容量不足でバックアップに失敗する可能性があります。実際、筆者がバックアップできなかったときも、iCloudの容量不足が原因でした。

iCloud Driveの空き容量を確認する

iCloudの無料利用枠は、たったの5GBに過ぎません。定期的に空き容量をチェックして、不要なデータなどがあれば削除しておきましょう。

iPhoneの「設定」アプリを開き最上部にあるユーザー名部分をタップ

iPhoneの「設定」アプリを開き最上部にあるユーザー名部分をタップ

LINE バックアップ できない 進まない

[iCloud]をタップ

iCloud 容量

iCloudの空き容量をチェックする

iPhoneの「設定」アプリから最上部の名前部分をタップしてiCloudに進むと、iCloudの空き容量を確認できます。ここで空き容量が逼迫している場合は、不要なデータを探して消してください。

もしくは有料プランへのアップグレードも検討しましょう。有料プランは50GBで月額130円(税込)から用意されており、最大2TBのプラン(月額1300円)まで選べます。

Googleドライブの空き容量を確認する

Androidスマホでトーク履歴を保存する「Googleドライブ」は、無料会員のままでも15GBの容量が利用できます。

しかし、この15GBは「Gmail」「Googleフォト」と共同で使わなければならない点に注意が必要です。たとえばGmail、Googleフォト等ですでに13GB保存している場合、Googleドライブの空き容量は2GBとなってしまいます。

アプリ「Googleドライブ」をダウンロード
Googleドライブ
Googleドライブ

「Googleドライブ」アプリを開いて、トップ画面左上のメニューボタン​から[ストレージ]をタップ。ここで、空き容量をチェックできます。

GmailやGoogleフォトを日常的に使用している人は、気づかないうちに容量を消費している可能性があります。不要なデータを削除するか、Google Oneにアップグレードして容量を確保してください。

対処法4:Googleドライブとの連携を見直す(Android版LINE)

Googleドライブの空き容量は十分にもかかわらず、Android版LINEでバックアップに失敗する場合、GoogleドライブとLINEの連携がうまくいっていない可能性もあります。

LINE バックアップ Googleドライブ
LINE バックアップ Googleドライブ

LINEの「ホーム」タブから設定ボタン​をタップし、[トーク]→[トーク履歴のバックアップ・復元]と進んでバックアップの画面を開きます。

「Googleアカウント」の項目には、バックアップ先となっているGoogleドライブのアカウントが表示されているはずですが、この部分をタップします。表示されたポップアップで再度(正しい)アカウントを選択し、[OK]をタップすることでGoogleドライブと連携し直してみましょう。

この流れでバックアップの操作を何度か繰り返すことで、ようやく開始されたという報告も散見されます。正常に処理できない系のエラーメッセージが表示される場合などには、問題の解決につながるかもしれません。

対処法5:インターネットの接続状況を確認する

LINEのトーク履歴をバックアップするには、インターネット接続(モバイルデータ通信もしくはWi-Fi)が必須です。インターネットの接続不良が起きていたり、接続している回線が不安定な状態だったりすると、エラーが発生します。

ステータスバー

画面の上部ステータスバーでWi-Fiアイコンと、データ通信アイコンを確認してください。

電波の強度が極端に弱かったり「×」や「!」が表示されていたりする場合は、正常にインターネット接続できていない状態です。モバイルデータ通信の場合は別のエリア(屋外など)に、Wi-Fi通信の場合はルーターの近くに移動して、あらためて電波強度を確認してください。

機内モード
機内モード

iPhoneは画面右上から下にスワイプ/Androidは上から下にスワイプして、展開したメニューで飛行機マークをタップ

インターネットの接続不良が起きている可能性もあります。その場合は、機内モードをオンにしてからオフにしてみましょう。これで、通信接続がリセットされます。

Wi-Fi

iPhoneはコントロールセンター/Androidはクイック設定パネルからWi-Fiをオフにできる

バックアップは通信量が大きくなるケースもあるので、基本的には自宅のWi-Fiなどの通信状態が安定した環境で実行するのがおすすめです。

しかし、性能の悪いWi-Fiルーターや、多数の人が接続する公共のWi-Fiなどに接続していると、電波が強いような表示が出ていても実際には通信速度が遅いというケースがあります。

そんなときは、あえてWi-Fiからモバイルデータ通信に切り替えることで改善する可能性もあります。

対処法6:端末を再起動する

バックアップ中にステータスが進まなかったり、準備中で固まってしまったりするときには、一度デバイスを再起動すると、解決できるケースも少なくありません。

再起動することにより、強制的にLINEアプリが終了して読み込み作業がリセットされるため、フリーズ等のエラー解消に効果的です。

対処法7:LINEアプリのキャッシュを削除する

LINEアプリでは、画像などを素早く読み込むため一時保存データである「キャッシュ」が残されるようになっています。

正常に動作していれば非常に便利な仕組みですが、キャッシュが溜まりすぎると動作不良の原因になってしまう可能性があります。ここまでの対処法を試しても改善しない場合は、LINEのキャッシュ削除を試すのも手です。

ちなみに、キャッシュを削除してもトーク履歴や画像そのものは削除されません。

iOS版LINEの場合

iPhoneでは、LINEアプリ内にキャッシュ削除の機能が備わっています。

LINE バックアップできない キャッシュ削除
LINE バックアップできない キャッシュ削除
LINE バックアップできない キャッシュ削除

「ホーム」タブ画面で設定ボタン​→トークデータの削除と進みます。「キャッシュデータ」にチェックを入れた状態で、選択したデータを削除をタップすれば、キャッシュの削除は完了です。

Androidスマホの場合

Androidスマホの場合は、アプリごとにキャッシュの削除ができます。

Android アクセス権限 LINE バックアップ
LINE キャッシュ削除 バックアップできない
LINE キャッシュ削除 バックアップできない

ホーム画面でLINEアプリのアイコンを長押しし、展開したメニューで[ i ]ボタンをタップしてください。

ストレージとキャッシュキャッシュを消去の順にタップすればキャッシュの削除は完了です。

対処法8:LINEアプリを最新版にアップデートする

原因がアプリのバージョン特有の不具合によるものであることも考えられます。LINEアプリを最新版にアップデートすることで、動作の安定性が向上してエラーが解消するかもしれません。

App Storeでアップデートする手順(iPhone)

App Store

iPhoneでアプリをアップデートするには、まず「App Store」アプリを開きます。

App Store
App Store

右上のアカウントアイコンをタップすると、アップデート可能なアプリの一覧が表示されます。

一覧にLINEアプリがあれば、アップデートボタンをタップしましょう。これで最新バージョンにアップデートできました。

Google Playでアップデートする手順(Androidスマホ)

Google Play ストア

Androidスマホでアプリをアップデートするには、「Playストア」アプリを開きます。

Google Play ストア
Google Play ストア
Google Play ストア

右上のアカウントアイコンをタップして、メニューからアプリとデバイスの管理を選択。

アップデート可能なアプリがある場合は「利用可能なアップデートがあります」と表示されるので、詳細を表示をタップしてください。一覧にLINEアプリがあれば、更新ボタンをタップしてください。

対処法9:スマホのOSバージョンをアップデートする

LINEバックアップできない

LINEアプリの推奨環境は、iOS 12.0、Android 5.0以上です。これよりも古いOSバージョンだと、トーク履歴のバックアップを含め、LINEの各機能の動作がスムーズに動かない場合があります。

また、過去にはiOS 14にアップデートしていないことにより、バックアップできない不具合が発生したこともありました(現在は解消されているようです)。

現在、iOS版LINEで以下の事象が発生することを確認しております。

  • 画像を送信できない
  • トークをバックアップできない
  • スタンプを再ダウンロードできない

上記の事象でお困りの場合は、iOS 14以上へのアップデートをお試しください。

このように、OSバージョン特有の不具合が発生している可能性もあります。可能であれば、OSバージョンのアップデートも試してみてください。

EDITED BY
MOEGI