周辺施設の検索や目的地までの案内など、何かと便利なGoogleマップ。地図としてはもちろん、クルマを運転する際のカーナビとしての役割も果たします。
本記事では、初心者向けにGoogleマップアプリ(iPhone/Android)における「ナビ」機能の基本的な使い方を紹介するとともに、有料道路の回避や経由地の追加、渋滞状況の確認といった便利機能についても解説します。
本記事では主にiOS版アプリを使って解説していますが、Android版アプリでも操作方法は同様です。
【基本】Googleマップの「ナビ」はじめ方 3パターン
ナビ機能は、iOS版/Android版の「Googleマップ」アプリに搭載された機能です。位置情報などを使って現在地や交通状況をリアルタイムに把握しナビゲーションしてくれるもので、音声ガイドも付いています。すべての機能は無料で提供されており、手持ちのスマホを無料カーナビに早変わりさせてくれます。
クルマだけでなく、徒歩や公共交通機関、自転車を使ったルートのナビもありますが、ここではカーナビ(いわゆる運転モード)を前提に紹介します。
ナビ機能をはじめる方法は「目的地検索(検索窓)から」「マップ上で目的地を探してから」「音声検索から」の3通りあります。ナビを検索する際は、あらかじめ端末の「設定」で位置情報をオンに設定しておいてください。
その1:目的地検索(検索窓)からナビをはじめる
ナビを利用する際の基本操作のひとつは、目的地を検索してからナビに切り替える方法です。



Googleマップを開いて「ここで検索」欄に目的地を入力し、検索します。
目的地を検索して画面左下の[経路]をタップすると、現在地から自動車で向かうルートが表示されます。所要時間・距離・到着時刻も表示されるので、目安として捉えるといいでしょう。
ここで右下の[開始]をタップすれば、ナビがはじまります。また、目的地を検索して[ナビ開始]をタップすれば、すぐにナビを開始できます。
その2:マップ上で目的地を探してからナビをはじめる
二つ目は、マップ上で目的地を探してナビをはじめる方法です。



スワイプ操作などを利用しながら、マップ上で目的地を探してタップします。
タップした場所に赤いピンが立つので、あとは目的地検索と同様に[経路]→[開始]の順にタップすればナビが開始されます。
その3:音声検索でナビをはじめる
運転中で手が離せない場合は、音声検索が便利です。音声検索ならスマホの画面を触るのは1回だけです。



Googleマップの「ここで検索」の横にあるマイクボタン
をタップ。あとはスマホに向かって目的地を声で伝えるだけです。コツは「成田空港までのナビを開始」といったように「○○(目的地)までのナビを開始」と話しかけること。これでナビが始動し、目的地まで案内してくれます。
Googleマップの「ナビ」をさらに使いこなす方法
ここではGoogleマップのナビ機能をさらに使いこなしたい人向けに、便利な応用ワザを紹介します。
経由地を追加する
経路を検索する際、経由地を追加することもできます。目的地までの間に立ち寄りたい場所がある時などに使用する機能です。経路検索で追加する方法と、ナビで追加する方法の2通りがあります。
経路検索で経由地を追加



出発地と目的地を入力してルートを検索したら、右上の
ボタン(iOS版)/ ボタン(Android版)をタップし、[経由地を追加]をタップします。経由地を入力する欄が表示されるので、寄りたい場所を入力しましょう。地図上で選択することもできるほか、検索履歴やフリーワードなどからも設定できます。


経由地を含んだルートが表示されますが、このままだと経由したいスポットが行先になっているため、順番を変更する必要があります。
入力欄の
ボタンを長押ししながらドラッグすると、順番を入れ替えることができます。あとは[完了]をタップし、[開始]をタップすればナビが開始されます。ナビで経由地を追加


ナビ利用中でも経由地を追加できます。ナビ画面で検索ボタン
をタップし、「ガソリンスタンド」「レストラン」などのカテゴリを選択するか、フリーワードで地点名を検索しましょう。

あとは経由地に選択した地点に立っている赤いピンをタップし、[経由地を追加]をタップすればOK。同様の操作を繰り返せば、複数の経由地を追加できます。
高速道路・有料道路を回避する(一般道ルートを検索)
目的地までの道のりで高速道路や有料道路を回避したいということもあるでしょう。その際は一般道を優先するように設定し、ルート検索してください。


出発地と目的地の経路を入力したら、iOS版アプリなら
ボタン、Android版アプリなら ボタンをタップ後、[オプション]を選択します。「移動オプション」の画面が表示されたら、「高速道路を使わない」および「有料道路を使わない」をオンにしましょう。
これで目的地まで高速道路を使わず一般道で走行するルートが検索できました。
高速道路・有料道路を回避する設定は、次回のルート検索にも引き継がれます。高速道路・有料道路を使って検索したい場合は、「移動オプション」から「高速道路を使わない」および「有料道路を使わない」をオフにしてください。
Googleマップで高速道路を回避する方法は以下の記事でも詳しく解説しています。
過去の検索履歴から経路を検索する


過去の検索履歴から経路を検索
画面下の「経路」タブを開くと、過去に検索した経路の履歴が表示されています。過去に検索したルートでナビを開始したい時、いちいち同じルートを再検索しなくても履歴から簡単にナビを開始できます(検索履歴を消去する方法は後述)。


検索履歴を固定表示(お気に入り登録)
検索履歴の横にあるピンアイコンをタップすると、お気に入り登録のような形で検索履歴に固定されます。別の経路を検索しても、固定した経路は検索履歴に固定表示されるため、履歴の一覧から消えてしまうことはありません。
経路検索画面で[固定済み]をタップすると、ピンの固定を解除できます。
マップをダウンロードしてオフラインで使用する
運転中にGoogleマップのナビを利用し続けると、データ通信量を多く消費してしまいます。そんな時は目的の地域のマップをあらかじめダウンロードしておくことで、山奥など通信状態の悪い場所でもオフラインでナビを使えるようになります。
なお、ダウンロードする際にモバイルデータ通信を使うと通信量を消費するため、自宅などWi-Fi環境下であらかじめマップをダウンロードしておきましょう。



マップ画面右上のアカウントアイコンから[オフラインマップ]→[自分の地図を選択]と進みます。ダウンロードしたいマップの範囲をドラッグまたはスワイプして選択し、[ダウンロード]→[今すぐダウンロード]の順にタップしてください。


ダウンロードが完了すると、「オフラインマップ」に追加されます。マップ名の変更も可能です。あとは通常のナビと同じように利用しましょう。
ただし、ダウンロードしたマップは交通情報や別ルートの表示、車線案内などを利用できず、公共交通機関・自転車・徒歩の経路も検索できない点は注意してください。また、ダウンロードしたマップの範囲外に出てしまえばオフラインでは利用できません。
交通状況(渋滞)や航空写真を確認する



交通状況を表示
マップ画面のレイヤーボタンをタップし、[交通情報]をタップすると、経路沿いの混雑状況をナビ画面上でもリアルタイムで知ることができます。VICSに頼らないGoogle独自のリアルタイム渋滞情報をベースにしており、混雑状況によって次のように色分けされています。
- 緑:渋滞は発生していません
- 黄:やや渋滞しています
- 赤:渋滞しています。道路の色が赤く(濃く)なるほど渋滞が激しいことを示します



航空写真を表示
レイヤーボタンから[航空写真]をタップすると、実際の写真をもとにしたリアルな景色が表示されます。
もちろん、航空写真表示でナビを開始することも可能です。「目的地周辺で案内が終了してしまい、近くまで来ているはずなのになかなか辿りつけない」といったシーンで役立つでしょう。
Googleマップのナビ機能に関するよくある疑問と答え
Googleマップのナビ機能について、よく挙がる疑問点とその答えをまとめています。
高速道路の料金は表示される?
有料道路を含む経路を検索した場合、推定の料金が表示されます。

料金は推定なので、正確ではない場合がある点に注意
表示される料金はあくまでも推定の料金であるため、曜日・時間帯・車種などによっては実際に発生する料金と異なる場合があります。詳細な料金は各事業者の公式サイトなどで確認してください。
また、複数の有料道路を使う経路や地域によっては料金が表示されない場合もあります。


ETCを利用する場合は設定を見直しましょう。経路を検索して
ボタン(iOS版)/ ボタン(Android版)→[オプション]をタップ。「通行証料金を表示」をオンにしてください。「通行証料金を表示」がオフだと、窓口で通行券を利用した際の推定料金が表示されます。
検索履歴を消すには?
Googleマップアプリの設定から検索履歴を削除できます。ただし、設定で削除の操作をしても完全には削除されない場合もあります。



マップ画面右上のアカウントアイコン→[設定]→[マップの履歴]と進み、「削除」のプルダウンメニューから[すべてを削除]を選択します。


最後の確認画面で[削除]をタップすれば完了です。
しかし、端末に記録されたアプリのデータが残っているためか、この方法では検索履歴を削除できない場合があります。その際は、AndroidスマホであればGoogleマップアプリのキャッシュを削除してください。削除されない時の対処法は以下の記事でも解説しています。