「auブックパス」は、KDDI(au)が提供する電子書籍ストアです。読み放題サービスでは、雑誌をはじめ小説、実用書、コミックスなど多彩な作品を読めるほか、無料作品と合わせるとさまざまなジャンルの電子書籍が楽しめます。
この記事ではauブックパスの魅力と、反対に気になる弱点についてレビューします。
auブックパスとは?

auブックパスはauが提供する電子書籍ストアです。有料の電子書籍のほかに、無料で読める「無料コミック」なども楽しめます。なかでも定額制の読み放題サービスはお手頃価格となっており、人気を集めています。
また、サービスを利用するのにau IDが必要となりますが、au回線を持たないユーザーでも簡単に作成してauブックパスを利用できます。
- 読み放題プラン:総合コース(月額618円)/ マガジンコース(月額418円)
- 読み放題プランの無料体験期間:30日間
- 読み放題雑誌数:300誌以上
- 同時に利用できる端末の数:5台まで
- 利用できる端末:iOS/Android端末、パソコン
- 総数:120万冊以上
読み放題サービスは2種類の料金プランを用意

読み放題プランは2種類。300誌以上の雑誌が読み放題になる「マガジンコース」(月額418円)と、マガジンコースで読める雑誌300誌以上に加えて実用書や小説、ライトノベル、コミックス、写真集などバラエティ豊かなジャンルを揃えた「総合コース」(月額618円)です。
「総合コース」は「マガジンコース」と200円の差しかなく、ライバルとなりそうな「Kindle Unlimited」と比べてもかなりお得で、雑誌以外の書籍も読みたいという人にはおすすめです。
マルチデバイスに対応

auブックパスはマルチデバイスに対応しています。スマートフォンやタブレット、パソコンから楽しむことができ、1つのアカウントで最大5台まで利用可能です。ただし同時に閲覧できるのは、1台の端末に限ります。
利用端末をあらかじめ登録する作業は不要で、ログインした端末が自動で登録されます。すでに5台登録されている場合は、ブラウザ経由でauブックパスに接続して機器の認証登録を解除すれば、新しい端末を追加できます。
- Android端末(Android 5.0以降)
- iPhone、iPad(iOS 14以降)
- パソコン(Windows 10以降 / macOS 10.15以降)
auブックパスをおすすめする7つの魅力
雑誌だけでなく、さまざまなジャンルの書籍にも対応したauブックパス。2種類のプランが選べる点や、充実したセキュリティ機能も大きな魅力となっています。
120万冊以上の品揃え
auブックパスのラインナップは国内最大級で、その数は120万冊以上となっています。雑誌、漫画、ライトノベル、小説など書籍の種類も充実しているので、読みたい作品を見つけられる可能性も高いでしょう。
また、Amazonの電子書籍ストア「Kindleストア」のように電子書籍の単体購入が可能で、支払いにはクレジットカード(VISA/Mastercard/JCB)、au PAYやauかんたん決済(通信料金合算)、Pontaポイントを利用できます。
取り扱い冊数 | 月額料金(税込) | 無料体験期間 | |
---|---|---|---|
auブックパス | 120万冊以上(読み放題対象作品の冊数は非公開) |
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30日間 |
Kindle Unlimited | 500万冊以上 | 980円 | 30日間 |
シーモア読み放題 |
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7日間 |
BOOK☆WALKER |
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14日間 |
コスパ抜群の読み放題サービス

読み放題サービスの料金プランは2種類用意されています。1つは300誌以上の対象雑誌が読み放題となる「マガジンコース」、もう1つがすべての対象書籍が読み放題となる「総合コース」です。
どちらのコースも、他の読み放題サービスと比較してもかなりリーズナブル。その分ラインナップは少ない印象ですが、できるだけコストをかけずに読み放題のサブスクを利用したい人にとってはおすすめのサービスです。
マガジンコース


マガジンコースは、雑誌のみを読みたいという人におすすめです。「時事ニュース・政治」「ビジネス・マネー」「芸能・週刊誌」など20種類のカテゴリに分かれているので、情報収集のツールとして読み耽ることができます。
総合コース


総合コースは、マガジンコースで読める雑誌に加えて、実用書や小説、ラノベ、コミックなどの対象作品がすべて読み放題となっています。ビジネス本や趣味の本が充実しており、月に数冊読むだけで元を取れます。
家族共有に便利なフィルタリング機能

auブックパスはグラビアや成人向けのコンテンツ(コミックや小説)も扱っているので、作品によっては年齢制限が設けられているものもあります。
アカウントを家族間で共有する際、子どもが誤って成人向けの作品を見ないようにするために便利なのが、「セーフサーチ」機能です。auブックパスのWebサイトにアクセスし、マイページから「セーフサーチ」をオンにすると成人向けのカテゴリが表示されなくなり、フィルタリング設定の状態になります。
長押しで文字が拡大


文字が小さかったり、読みづらい箇所があったりした時に、対象箇所を長押しするだけで拡大できます。ワンステップの操作なので、わざわざ指2本でピンチアウトしなくて済みます。スマホのような画面の小さい端末で読書をする際に重宝する機能です。
自分だけの本棚を作れる「非表示本棚」機能



パスコードを入れると非表示本棚が表示される
auブックパスアプリでは、ダウンロードした本やブラウザで読んだ本を管理する「本棚」の中に、「非表示本棚」を設定できます。非表示本棚は4桁のパスワードを入力しないと開かないので、他人に見られたくない本でも本棚に追加して管理可能です。
無料の漫画が毎日更新


auブックパスでは無料の漫画が毎日更新されています。雑誌読み放題の「マガジンコース」に加入していれば、バリエーションは少ないですが「総合コース」と同じように雑誌と漫画の両方を楽しめます。
ただし、無料配信される漫画には期限があるので、見逃さないようこまめにチェックしましょう。
Pontaポイントが貯まる、使える

auブックパスで電子書籍を購入する際、Pontaポイントが貯まります。貯まったポイントは1ポイント=1円で、「auブックパス for au PAYマーケット」における支払いに使うこともできます(auブックパスでの購入では使用不可)。
auブックパスでPontaポイントが貯まるキャンペーンが開催されることもあります。Pontaパスに加入しているユーザーや、普段からPontaポイントを使っているユーザーはメリットを感じやすいでしょう。
ただし、読み放題の月額料金の支払いではPontaポイントは貯まらないので注意が必要です。
auブックパスで気になる4つの弱点
低価格で多彩なジャンルの作品を楽しめるauブックパスですが、雑誌のラインナップやアプリの使い勝手においては物足りない点もあります。
雑誌のラインナップが薄い

同じ雑誌読み放題サービスの「楽天マガジン」や「dマガジン」に比べると、雑誌のラインナップは劣ります。料金は、418円と他の雑誌読み放題よりもかなりお得ですが、年額プランもないため、雑誌のみを読みたいという人からは選ばれないかもしれません。
全巻読める作品はほとんどない

読み放題内にある漫画は、誰もが知っている話題の新作ではなく、旧作がメインです。読みたい作品があるかどうか、事前にチェックすることをおすすめします。
また、読み放題の中には「一部読み放題」の作品を多く含んでいます。そのため、読み放題で読めるのはシリーズの1巻のみで、続きを読むとなると購入が必要となるケースがほとんど。auブックパス内で全巻を読み終えられる作品はかなり少ないのが現状です。
配信日の遅れ、配信期間の短さ
マガジンコースや総合コースで読める雑誌の中には、発売日に配信されないものもあります。配信されるタイミングは雑誌により異なりますが、なかには何週間か遅れて配信されるものもあり、いち早く最新号をチェックしたい人にはマイナスです。
また、ほとんどの読み放題対象の本は配信期間が設定されています。新着やおすすめにある書籍を開いても、1〜2週間程度で配信が終了してしまうものがたくさんあります。
1〜2カ月間ほどの猶予があるものもありますが、入れ替わりが激しいようで自分のペースで読書したい人には向いていません。
アプリの使い勝手がよくない

読み放題の本を探しにくい

アプリから本の購入はできない
アプリから本を探すと、読み放題と読み放題以外の本が混在してしまい、読みたい本ではない本も表示されてしまいます。さらに、アプリからは本を購入できず、ブラウザ版に直接移動することもできないので使いにくさを感じます。
また、アプリではダウンロードした本を読めますが、ダウンロード済みの本を開くには通信による認証を求められることがあります。完全オフライン状態では利用できない場合があるので注意が必要です。
まとめ
auブックパスは、雑誌、書籍、コミックと多彩なジャンルをカバーしています。読み放題サービスはコスパも高く、ラインアップが好みなら満足度も高いはず。情報収集にはうってつけで、書籍も雑誌も読みたいというニーズを満たしてくれます。
読み放題サービスに読みたい本があるかどうかは、非会員でも確認できます。無料コミックはau IDがなくても利用できるので、こちらも覗いてみるとよいでしょう。実際の使い勝手は、30日間の無料体験で試してみてください。