Androidスマホで着信画面が表示されない? 解決までに試したことまとめ

着信画面が表示できるかテストする方法も紹介

Androidスマホにおいて、電話の着信画面が表示されないトラブルに悩まされるユーザーが少なくないようです。

着信画面が表示されないと即時応答できないため、常に折り返しの電話をしなければならず非常に不便です。また、急ぎの電話を見逃してしまうリスクもあるので、なるべく早く解決したいところでしょう。

そこで本記事では、筆者が同様のトラブルに見舞われたとき、実際に解決できた設定をベースに対処法を紹介します。

まずはサイレントモード(通知のミュート/高度なマナーモード)設定を確認

サイレントモードアイコン

Androidスマホで着信画面が表示されないトラブルが発生したら、真っ先にサイレントモードを疑いましょう。

サイレントモード」は、従来のマナーモードとは異なる機能。サイレントモードがオンになっていると、ポップアップ通知やロック画面通知といった視覚的な通知も停止します。そのため、着信画面が表示されない原因になる可能性があります。

サイレントモード設定を見直した後、後述する着信テストをおこなって改善するか確認してみてください。

サイレントモードを解除する

クイック設定パネルサイレントモードオン状態
クイック設定パネルサイレントモードオフ状態

画面を上から下にスワイプしてクイック設定パネルを呼び出し、タイルをタップすればサイレントモードのオン/オフを切り替え可能です。

なお、サイレントモードはメーカーによってさまざまな名称で呼ばれます。ステータスバーやクイック設定パネルに表示されるアイコンは上の画像のもので統一されているので、見つからない場合は丸いアイコンを目印に探してみましょう。

  • Pixel、Xperia、AQUOS sense4以上:サイレントモード
  • Galaxy:通知をミュート
  • AQUOS sense3以下:高度なマナーモード
  • arrows:高度なサイレントモード

本記事では、便宜上「サイレントモード」で統一して表記します。

クイック設定パネルに「サイレントモード」がない場合
通知ドロワー

(1)画面を上から下にスワイプしてクイック設定パネルを呼び出す

クイック設定パネル

(2)左下の鉛筆マークをタップ

クイック設定パネル編集

(3)画面下にある「サイレントモード」を長押ししながら上に移動させる

クイック設定パネルにサイレントモードがショートカット登録されていない場合は、上の手順で登録しておくと便利です。

電話アプリをサイレントモードの例外に指定する

着信画面が表示されない原因になり得るとはいえ、サイレントモードはスマホを即時に無音・無反応状態にできる便利な機能です。

日常的に活用していて、解除したくない人も多いでしょう。その場合、サイレントモード状態を保ったまま、電話の着信画面だけを表示することも可能です。

クイック設定パネル

クイック設定パネルで「サイレントモード」を長押しします。

サイレントモード設定画面
サイレントモード人物設定
サイレントモード通話許可画面

検証端末:AQUOS sense4 plus(Android 12)

[人物]→[通話]の順にタップし、次の画面で「全員」にチェックを入れます。これでサイレントモードがオンの状態でも、電話の着信は受けられるようになります。

サイレントモード設定を見直しても改善しない場合に試したい対処法

筆者も、過去にXperia 5で突然着信画面が表示されなくなったことがあり、サイレントモードをオフにしても解決しませんでした。このとき、筆者が試した対処法は以下のとおりです。

このうち、筆者の環境では「アプリの設定をリセットする」で問題が解決しました。ただ、ユーザーによって原因や症状はさまざまなので、すべてのケースで同じ対処法が当てはまるわけではありません。改善の可能性がある方法をできるだけ多く試すことが重要です。

端末/通信環境/アプリのメンテナンスをする

端末/通信環境/アプリのいずれかに、何かしらのトラブルが発生している可能性があります。

Android 再起動

Androidの多くの機種では側面に電源ボタンがある

これらのトラブルの場合、Androidスマホを再起動するだけで改善するケースも少なくありません。すぐに実践できるので、まず試してみることをおすすめします。

端末を再起動しても改善しない場合は(1)インターネット接続が正常におこなわれているか、(2)ストレージの空き容量が不足していないか、(3)アプリ・OSのバージョンは最新かの3点をチェックしてみてください。

アプリの設定をリセットする

「アクセス権限」や「バックグラウンドデータの制限」「アプリの無効化」などの設定は、着信画面を表示させない現象を引き起こす要因になり得ます。また、他のアプリの設定が電話アプリに影響することも少なくありません。

全アプリの設定をリセットして初期状態に戻すと、トラブルが改善する可能性があります。

アプリ設定をリセットしてもアプリのデータは消えませんが、通知やデフォルト設定、権限などが初期状態に戻ってしまいます。テスト通話をして改善されたか確認した後は、よく使うアプリを自分好みの状態に設定し直しましょう。

設定画面
アプリ画面

端末の「設定」からアプリの項目を選択し、次の画面で○個のアプリをすべて表示をタップしてください。

アプリ設定画面
アプリの設定リセット画面

アプリ情報画面で右上の​ボタンをタップし、展開したメニューからアプリの設定をリセットを選択します。

最後に確認メッセージを一読し、問題なければアプリをリセットをタップして完了です。

電話アプリのキャッシュを削除する

Androidスマホの場合、まれにアプリのキャッシュによってエラーが繰り返し発生してしまうことがあります。エラーが発生した工程をそのままキャッシュとして記録してしまい、何度も再現してしまうためです。

キャッシュデータを削除して、着信画面を表示させるプロセスをイチからやり直させれば、不具合が改善するかもしれません。

キャッシュとは?

キャッシュ(cache)は、Webページやアプリを表示した際に画像やHTMLファイルなどのデータをスマホへ一時的に保存する仕組みのこと。アプリをすばやく再起動できるメリットがある一方で、溜まりすぎると様々な不具合を引き起こす場合があります。

Androidホーム画面

ホーム画面上で普段使っている電話アプリのアイコンを長押しし、[i]ボタンをタップします。

電話アプリ情報画面
電話アプリストレージ画面

ストレージとキャッシュ(Galaxyはストレージ)をタップし、続く画面でキャッシュを削除をタップすれば完了です。

なお、キャッシュはあくまで動作速度を向上させるための一時保存データなので、削除しても問題はないとされています。

電話アプリのアップデートをアンインストールする

電話アプリが最新版にアップデートされたことにより、トラブルが引き起こされた可能性も考えられます。

一度、アップデートのアンインストールを試してみましょう。

Androidホーム画面

ホーム画面上で電話アプリを長押しし、展開したメニューで[ i ](アプリ情報)ボタンをタップします。

電話アプリ情報画面
電話アプリアップデートのアンインストール

右上の​ボタンをタップすると[アップデートのアンインストール]が表示されるので、これをタップしてください。

なお、アップデートのアンインストールは、プリインストールされているアプリで、かつアプリ情報画面で右上に​ボタンが表示されている場合にのみ実行できます。プリインストールアプリでもボタンが​表示されていないなら、アップデートのアンインストールは実施できません。

SIMカードを挿入し直して再起動する

落下などの拍子にSIMカードが接触不良を起こした可能性も考えられます。以下の記事を参照しながら、一度SIMカードを外して挿し込み、スマホを再起動してみましょう。

タスクキラーや節電系アプリの利用を停止する

タスクキラーやクリーナーアプリ、節電系アプリを利用している場合は、利用を停止することで問題が解決するかもしれません。

というのも、これらの多くはスマホの「バックグラウンド通信」を制限します。バックグラウンド通信は、アプリ操作していない状態でも裏側で情報取得・更新をするための機能なので、これが制限されると着信画面の表示に影響を及ぼす可能性があるのです。

別の電話アプリをインストールしてみる

標準の電話アプリで着信画面が表示されないなら、サードパーティ製の電話アプリを使ってみるのも手です。Google Playストアで好みの電話アプリをインストールした後、そのアプリをデフォルトに設定すればOKです。

また、逆にサードパーティ製の電話アプリを使っている場合、端末とアプリの相性によっては着信画面が正常に表示されないことがあります。その場合は、標準搭載の電話アプリに切り替えてみてください。

着信画面が表示されるかテストをする

改善できたかどうかは、実際に電話がかかってこないと確認できません。一通り対処法を試したら、着信画面が表示されるかのテストをおこなってください。

以下では、一人でできる着信テストの方法を紹介します。もちろん、家族や身近な友人に電話をかけてもらっても構いません。

試験センターに発信して折返し着信を待つ(ドコモのみ)

NTTドコモでは、自分のスマホが正常に着信できるかテストするための番号があり、いつでも無料で利用できます。他のキャリアやMVNOの音声通話付きプランにもテスト通話専用番号はありますが、一方的な「発信」テストしかおこなえません。

なお、ドコモ回線を利用したMVNOであれば折返しの電話をかけてくれることがあります。

電話アプリダイヤル画面
発信画面

まず、NTTドコモの携帯電話、もしくはドコモ回線を利用しているMVNOの携帯電話から「111」にダイヤルして発信してください。発信時の通話料は発生しません。

すると試験センターに電話がつながります。「ただいまから着信テストをおこないますのでしばらくお待ち下さい」とガイダンスが流れ、通話が自動終了します。

電話着信中画面

しばらくすると、「不明」や「通話不可能」から着信します。着信画面が表示されるかどうかを確認してください。

通話に出ると「ただいま着信試験をおこなっています」が繰り返し流れます。問題なければ電話を終了させましょう。

LINEの自動音声通話認証システムを利用する

LINEアプリの電話番号登録・変更時におこなわれる「自動音声認証」を利用して、着信テストをおこなう方法もあります。

基本的に、日本国内で着信を受けた場合は発信側が国内・国外にかかわらず着信側に通話料はかかりません。ただ、契約している通信会社のプランによっては着信料金がかかる場合があるので注意してください。

LINEプロフィール画面
LINEアカウント画面

LINEアプリを起動し、「ホーム」タブの右上にある設定ボタン​をタップ。メニューからアカウントへ進み、登録されている電話番号をタップしてください。

LINE電話番号入力画面
LINE電話番号認証番号入力画面

「新規」の欄に現在使っている電話番号を入力しましょう。登録中の電話番号と同じでも構いません。

次へをタップすると認証番号の入力画面に切り替わります。ここで[通話による認証]をタップしてください。

通話で認証画面
認証番号通知着信中画面

確認メッセージで[通話で認証]をタップしてしばらく待つと、LINEから着信があるのでこれに出てください(出るまで着信され続けます)。

なお、発信番号は「0127」や「0101」などさまざまで、アメリカ合衆国と表示されるケースもあるようです。

検証バージョン
AQUOS sense4 plus
Android
12
Xperia Ace III
Android
12
EDITED BY
MOEGI