ワイモバイルでは現在、「シンプル2 S/M/L」という料金プランが提供されています。旧プランの「シンプル S/M/L」を契約中で、新しいプランに切り替えるべきか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、ワイモバイルの「シンプル2」を旧プランである「シンプル」からの変更点も交えながら解説。割引サービスをフル活用したときの料金、おすすめのオプションやデータ繰り越しの仕組みなど、気になる点についても紹介しています。
本記事に記載している価格は、断りがない限り税込で表記しています。
「シンプル2」プランの内容・料金を「シンプル」プランと比較

ワイモバイルの「シンプル2 S/M/L」と「シンプル S/M/L」の内容を表にまとめました。
シンプル2 | シンプル | |
---|---|---|
月額料金(データ容量) |
|
|
通話料金 |
|
22円/30秒 |
通信速度制限 |
|
|
データ容量の繰り越し(※3) | ◯ | ◯ |
対応回線 | 5G/4G | 5G/4G |
※1:2025年春の料金改定に先駆けて、2025年1月1日から先行キャンペーンが開催中。Mは10GB・Lは5GB増量したが、通信速度低下時に無料で追加できる総データ量を指している
※2:低速通信状態でのデータ通信量が料金プランの高速データ通信容量の半分の値を超えた場合、通信速度は最大128kbpsに低速化する
※3:繰り越せるデータ容量の上限は翌月加入のプランのデータ容量まで
「シンプル2」と「シンプル」を比較すると、月々のデータ容量が増えていることがわかります。データ容量が増えているぶん月額料金も上がっていますが、1GBあたりの料金で見るとS・Mはお得になっています(後述)。
なお、シンプル2 Mの10GB、Lの5GBはあくまでも通信速度の低下時に無料で追加できる総データ量である点には注意が必要です。

ワイモバイルでは、2025年春に「シンプル2」プランのデータ容量を増量します。この改定に先駆けて、2025年1月1日から「先行キャンペーン」と称してシンプル2のMが10GB、Lが5GB増量しました。
ただし、増量分はあくまでも通信速度が低下したときに無料で追加できるデータ量の合計となっています。ワイモバイルでは、低速時に通常の速度に戻すためのデータ量追加サービスを提供しており、1回あたり550円で0.5GB追加できます。これをM・Lのデータ増量分にあてはめてみると、
- シンプル2 Mは10GBまで無料→0.5GB×20回まで
- シンプル2 Lは5GBまで無料→0.5GB×10回まで
Mは20回まで、Lは10回まで無料でデータ量を追加できる計算となります。ただしデータ量をまとめて買うことはできず、毎回0.5GBずつ購入しなければなりません。毎回の手続きが面倒に感じる人は、「データ増量オプション」を検討しても良いかもしれません。
1GBあたりの料金で比較するとS・Mはお得になった
1GBあたりの料金(シンプル2) | 1GBあたりの料金(シンプル) | |
---|---|---|
S | 約591円 | 約726円 |
M | 約201円 | 約219円 |
L | 約171円 | 約166円 |
1GBあたりの料金で比較すると、S・Mはシンプル2のほうがお得です。特に、Sはシンプル2のほうが1GBあたり135円安くなっています。Lでの差は5円とわずかでした。
また、シンプル2の中だけで比べると、Sが約591円/1GBに対し、Lは171円/1GBと420円もの差があります。データ容量に比例して月額料金は高くなりますが、1GBあたりの料金で見ると大容量プランのほうがコスパが良いことが分かります。
新たな割引サービスが追加された
シンプル2 | シンプル | |
---|---|---|
おうち割 光セット |
|
毎月1188円割引 |
家族割引サービス(※1) | 毎月1100円割引 | 毎月1188円割引 |
PayPayカード割 | 毎月187円割引 | - |
ワイモバ親子割 | 毎月1100円割引(契約月を含み最大13カ月間。シンプル2 Sは対象外) | - |
データ使用量が1GB以下で割引(※2) | 月の総データ使用量が1GB以下のとき、1100円割引(シンプル2 Sは対象外) | - |
※1:「おうち割」との併用不可
※2:シンプル2 M/Lの総データ使用量が1GB/月以下の割引が適用される月は、「ワイモバ親子割」は適用されない
シンプル2には、既存の割引サービス(「おうち割 光セット」「家族割引サービス」)に加えて、新たに「PayPayカード割」「ワイモバ親子割」「データ使用量が1GB以下で割引」が追加されました。ただし、「ワイモバ親子割」は5〜18歳の利用者とその家族が対象で、契約月を含み最大13カ月間だけ割引が適用されます。
実際に、割引を最大限利用したときの料金を、「シンプル2 M」と「シンプル M」の料金で比較してみました。
シンプル2 M(30GB) | シンプル M(15GB) | |
---|---|---|
基本料金 | 4015円 | 3278円 |
おうち割 光セット | −1650円 | −1188円 |
PayPayカード割 | −187円 | - |
ワイモバ親子割(契約後最大13カ月間) | −1100円 | - |
割引後の料金 | 1078円 | 2090円 |
データ容量30GBの「シンプル2 M」に、「おうち割 光セット」「PayPayカード割」「ワイモバ親子割」を併用すると、利用料金は毎月1078円(契約月を含み最大13カ月間)となります。「シンプル2 M」は、「シンプル M」よりもデータ容量が2倍に増えているにもかかわらず、割引をフル活用すればシンプル Mの半分の料金となるためかなりお得です。
また「ワイモバ親子割」の割引期間が終わっても、「おうち割 光セット」「PayPayカード割」を継続すれば、毎月2178円と割引前の料金(4015円)の約半分におさえられます。
通信速度制限が2段階に変更
シンプルプランは毎月のデータ容量を超えると、Sは最大300kbps、M・Lは最大1Mbpsに速度が落ちる仕組みになっています。シンプル2プランでは、この制度に加えてさらに速度が落ちる可能性があるため注意が必要です。具体的には、低速状態で毎月のデータ容量の半分を超えると、S・M・L共通で128kbpsに低下してしまいます。
ちなみに、1Mbpsはスマホで動画を問題なく視聴できるくらいの通信速度です。300kbpsだと画質を落とせば動画を視聴できます。128kbpsは低画質でも動画の読み込みに時間がかかってしまい、Web検索もページが表示されるまで30秒以上はかかってしまうといわれており、かなり不便なことがわかります。

シンプル2は速度制限が2段階でおこなわれる
上図のとおり、シンプル2 S(毎月4GB)で4GBを超えると300kbpsに低下します。さらに、低速状態で毎月のデータ容量の半分(2GB)を超えて使ってしまうと、128kbpsまで落ちてしまいます。
「シンプル2」プラン契約時におさえておきたいこと
ワイモバイルのシンプル2を契約するときにおさえておきたいポイントをまとめています。
適切なデータ容量の選び方 M・Lは低速時の追加分も含まれているため注意

シンプル2プランには、毎月のデータ容量が4GBのS、30GBのM、35GBのLが用意されています。前述のとおり、月々のデータ容量のうちMは10GB、Lは5GBが通信速度低下時に追加できる総データ量として含まれている点には気をつけましょう。
一般的に、普段メールやLINEのやり取りに加えて、Webサイト・SNSの閲覧をおこなう人は、毎月3〜5GB使うといわれているため、Sで問題なさそうです。
上記に加えて、音楽や動画をストリーミング再生で視聴する人は、MまたはLに申し込むことをおすすめします。Lは「だれとでも定額+」という通話オプション(1回あたり10分までの通話が無料になるオプション)を無料で使えるため、モバイル通信も通話も頻繁に利用するという人におすすめです。
また、「Sの4GBだとデータ容量を超えてしまう月がありそうで心配」という人は、「データ増量オプション」を検討しましょう。データ増量オプションに申し込むと、毎月550円でシンプル2 Sに2GB、M・Lに5GBのデータ量を追加できます。
シンプル2に使える割引サービス
ここでは、ワイモバイルのシンプル2に使える主な割引サービス(おうち割 光セット・家族割引サービス・PayPayカード割・ワイモバ親子割)を紹介します。
ここで紹介している割引サービスは併用も可能です。たとえば、シンプル2 S(4GB)に「おうち割 光セット」「PayPayカード割」を適用すると、毎月2365円のところを毎月1078円におさえられます。
おうち割 光セット

「おうち割 光セット」は、「SoftBank 光」や「SoftBank Air」などのプロバイダーサービスと、ワイモバイルのシンプル2プランをセットで契約した人が使える割引サービス。シンプル2 Sは毎月1100円、シンプル2 M・Lだと毎月1650円割引され、シンプル2に使える割引サービスの中では最も割引額が高いです。
たとえば、SoftBank 光を契約中の家庭で、家族4人ともワイモバイルのシンプル2 M・Lを申し込んだ場合、毎月1650円×4人で合計6600円の割引となります。なお、おうち割 光セットは次で紹介している「家族割引サービス」とは併用できません。
割引サービス名 | おうち割 光セット(A) 申込特典 |
---|---|
開催期間 | 2017年4月11日〜終了時期未定 |
毎月の割引額(1人あたり) |
|
適用条件 |
ワイモバイルのシンプル2に加えて、契約者本人またはその家族が次のいずれかの固定通信サービスを契約している(※)
|
備考 | 「家族割引サービス」は併用不可 |
※:対象固定通信サービス1回線の契約に対して、割引を適用できる携帯電話回線は10回線まで
家族割引サービス

ワイモバイルの家族割引サービスは、家族や同居中のパートナーなど、2人以上でワイモバイルのシンプル2を契約しているときに使える割引サービスです。ワイモバイル回線の2台目以降の月額料金が毎月1100円割引されます。
本サービスの嬉しいポイントは、離れて暮らす家族や、家族でなくても同居していれば割引が使える点です。最大9回線まで割引を適用できます。
割引サービス名 | 家族割引サービス |
---|---|
開催期間 | 2023年10月3日〜終了時期未定 |
毎月の割引額(1人あたり) |
2台目以降が毎月1100円割引(最大9回線まで割引適用可) |
適用条件 |
シンプル2を次のいずれかにあてはまる人どうしで契約している
|
備考 | 「おうち割 光セット」は併用不可 |
PayPayカード割


PayPayカード割は、シンプル2の支払い方法にPayPayカード・PayPayカード ゴールド(家族カード含む)を設定している人なら、毎月187円(年間2244円)の割引を受けられるサービスです。
ワイモバイルの支払いにPayPayカードを使うと最大1%のPayPayポイント、PayPayカード ゴールドを利用すると最大10%のPayPayポイントが付与されます。PayPayカードは年会費無料のため、特にこだわりがなければワイモバイルの支払いにはPayPayカードを設定しておくことをおすすめします。
割引サービス名 | PayPayカード割 |
---|---|
開催期間 | 2023年10月3日〜終了時期未定 |
毎月の割引額(1人あたり) |
187円 |
適用条件 |
次のどちらにもあてはまる人が対象
|
備考 | ‐ |



年会費 |
0
永年無料
|
---|---|
還元率 |
1.00% ~ 1.50%
200円ごとに最大1.5%のポイント
|
ポイント |
PayPayポイント
|
ウォレット |
Apple Pay
Google Pay
|
QUICPay
| |
申込条件 |
18歳以上(高校生不可)
|
審査/発行 |
最短2分審査
/
最短7分発行(申込5分・審査2分)
|
支払い |
毎月末日締め 翌月27日引落 |
年会費無料で利用金額200円(税込)ごとに1%または1.5%のPayPayポイント獲得(1ポイント=1円相当)。PayPayポイント攻略に必携のクレカ
国際ブランドごとに1枚ずつ、合計3枚まで発行可能
ナンバーレスで安心のセキュリティ

ワイモバイルでは、シンプル2プランおよびPayPayカード・PayPayカード ゴールドに申し込んだ人を対象に、最大1万円相当のPayPayポイントを付与するキャンペーンも開催中です。
本キャンペーンの特典をもらうには、シンプル2プランの支払いをPayPayカード・PayPayカード ゴールドに設定し、対象店舗でPayPayカード・PayPayカード ゴールド、またはPayPayクレジットでの支払いを2万5000円/月×5カ月分おこなう必要があります。
ワイモバ親子割(契約後最大13カ月間)

ワイモバ親子割は、5〜18歳の子どもがシンプル2 MまたはLを契約したときに、契約月を含み最大13カ月間、毎月1人あたり1100円の割引を受けられるサービスです。子どもと一緒に家族割引サービスに加入している家族が、シンプル2 MまたはLを契約したときも、家族にワイモバ親子割が適用されます。
「シンプル2 S」はワイモバ親子割の対象外のため注意してください。また、本割引サービスを開催期間中に複数回適用することはできず、過去に開催されたワイモバ親子割が適用されたことのあるユーザーは対象外です。
割引サービス名 | ワイモバ親子割〈2024-2025〉 |
---|---|
開催期間 | 2024年11月13日〜終了時期未定 |
毎月の割引額(1人あたり) |
1100円(契約月を含み最大13カ月間)(※) |
適用条件 |
|
備考 |
|
※:契約月の割引額は日割り計算となる
おすすめのオプション
ワイモバイルのシンプル2にはいくつかのオプションサービスが用意されています。ここでは、「だれとでも定額+」「データ増量オプション」を紹介します。
だれとでも定額+

だれとでも定額+
「だれとでも定額+」は国内通話1回あたり10分以内であれば、何度かけても毎月880円におさまるオプションです。毎月の合計通話時間が20分を超える人であれば、もとが取れます。
だれとでも定額+は、シンプル2に加入した5〜18歳のユーザーなら1年間だけ無料で使えます。シンプル2 Lの契約者が本オプションに申し込んだときは毎月無料となります。
データ増量オプション

「データ増量オプション」は毎月550円でシンプル2 Sに2GB、M・Lに5GBのデータ量を追加できるオプションです。
ワイモバイルの新規契約や契約変更と同じタイミングでデータ増量オプションに申し込んだときは、申し込み月から適用されます。新規契約や契約変更以外のタイミングで申し込むと、申し込み月の翌月から適用されるため、タイムラグが発生する点には注意しましょう。
通常のデータ量にオプションを足したときの合計データ量は次のとおりです。
シンプル2 S |
シンプル2 M |
シンプル2 L |
|
---|---|---|---|
通常のデータ量 | 4GB | 30GB | 35GB |
データ増量オプションの追加分 | +2GB | +5GB | +5GB |
合計 | 6GB | 35GB | 40GB |
ワイモバイルには、通信速度が低下したときにデータ量を追加購入できるサービスもあります。データ量がすぐに追加されるというメリットはありますが、1回あたり550円で0.5GBしか追加されないため、同じ料金で2GB以上を追加できる「データ増量オプション」のほうがコスパが良いです。毎月規定のデータ容量を超える傾向がある人は、本オプションに申し込んでおくことをおすすめします。
データ増量オプションは初月無料です。加えて2025年3月現在、データ増量オプションに初めて加入した人を対象に、本オプションが6カ月間無料(オプション契約月の翌月から6カ月間)になるキャンペーンも開催されています。初月無料特典と合わせると合計7カ月分無料となるためかなりお得です。
なお、キャンペーンの適用期間中にオプションを解除した場合は、割引が適用されなくなるため注意してください。
「シンプル2」プランに関するよくある疑問と答え
ワイモバイルのシンプル2プランに関してよくある疑問と答えをまとめています。
シンプル2プランからシンプルプランに変更できる?
ワイモバイルのシンプルプランは、2023年10月3日をもって新規受付を終了しています。そのため、シンプル2プランからシンプルプランへ変更することはできません。
余ったデータは翌月に繰り越せる?
翌月のデータ容量までであれば、余ったデータ量を翌月に繰り越せます。

シンプル2 Sにデータ増量オプションを追加している人の繰り越し上限
たとえば、シンプル2 S(4GB/月)を契約した人が翌月繰り越せるデータ量の上限は4GBです。
データ増量オプションを追加している場合は追加分も上限に含まれるため、4GB+2GB(オプション追加分)で6GBまで繰り越せます。
シンプル2プランに最低契約期間はある?
ワイモバイルでは2022年2月1日以降、契約解除料の撤廃により2年縛りなどの最低契約期間はなくなりました。
データ量を追加することはできる?
データ量は追加購入できます。
シンプル2 S/M/Lの契約者は、1回あたり550円で0.5GBのデータ量を追加できます。
ただし、あくまでもデータ量の追加は臨時の手段として捉えておくとよさそうです。というのも、データ増量オプションを使えば同じ料金で毎月2GB増やせるからです。たとえば、シンプル2 S(4GB)の契約者で「毎月データ容量を超えてしまうけれど、M(30GB)にするほどではない」という人には、本オプションがおすすめです。