旅行や帰省、仕事、就活などで東海道新幹線に乗る人も多いでしょう。ただ、移動距離によっては片道料金で1万円以上かかる場合もあり、できるだけ値段を安く抑えてお得に乗車券を買いたいところです。
本記事では、東海道新幹線を割引で安く利用する方法について解説します。割引率の高い乗車券からお得な宿とのパック商品まで、自身の目的にあわせて参考にしてください。
東京〜新大阪の乗車料金を比較、おすすめはどれ?
東海道新幹線で東京から新大阪に行く場合、通常期の普通車指定席の料金は「のぞみ」で1万4520円、ひかり・こだまで1万4200円、自由席の通常価格は1万3870円です。これを基準にして、それよりも新幹線料金が安くなる切符や旅行プランを表にまとめました。
切符・旅行プラン | 料金 | 特徴 |
---|---|---|
指定席通常価格 (のぞみ) |
1万4520円 | ー |
指定席通常価格 (ひかり・こだま) |
1万4200円 | ー |
自由席通常価格 |
1万3870円 | ー |
EX早得21ワイド |
1万2370円 (のぞみの場合) |
スマートEX/エクスプレス予約で21日前までに予約すると新幹線料金が安くなる |
EXこだまグリーン早得 | 1万1410円 | スマートEX/エクスプレス予約で3日前までに予約すると、こだまのグリーン車が割引きになる |
EXのぞみファミリー早得 | 1万2570円 | スマートEX/エクスプレス予約で3日前までに予約すると新幹線料金が割引きになる。最低2人以上の予約が必要 |
1万80円 |
とにかく新幹線の料金を安くしたい人におすすめ。 スマートEX/エクスプレス予約で3日前までに予約すると、こだまの料金が割引きになる。最低2人以上の予約が必要 |
|
エクスプレス予約 |
1万3620円 (のぞみの場合) |
頻繁に新幹線を利用する人におすすめ。 有料(年会費1100円)の会員制ネット予約サービス。1年中いつでも割引料金で乗車できる |
ぷらっとこだま | 1万800円 |
ドリンクを飲みながらゆったりと旅行を楽しみたい人におすすめ。 JR東海ツアーズの旅行商品。「こだま」の片道指定席と1ドリンク引換券がセットになっている |
(新大阪駅付近のホテルの場合) |
※時期や宿泊場所によって値段に変動あり |
新幹線代だけでなく宿泊代もできるだけ抑えたい人向け。 往復の新幹線料金とホテルの宿泊代がセットになった旅行プラン |
日帰りツアー |
2万400円〜 (JR東海ツアーズ) |
新幹線の日帰りツアープラン。往復の新幹線切符+旅先で使える体験クーポン付き |
学生割引 |
1万1610円 (のぞみの場合) |
切符を買うときにみどりの窓口で学割証を提示すると一律2割引になる |
2人以上の予約で、とにかく新幹線代を安くしたい人なら、片道料金が最安の1万80円になる「EXこだまファミリー早得」がおすすめです。スマートEXの早得商品の一つで、乗車日の3日前までの予約が必要で、乗る新幹線はこだまに限られますが、料金の安さは非常に魅力的です。
JR東海ツアーズが販売する「ぷらっとこだま」も片道料金1万800円と安く、さらに好きなドリンクが1本無料でもらえる引換券が付いてきます。ゆったりと新幹線の旅を楽しみたい人におすすめのプランです。
新幹線代だけでなく宿泊代もできるだけ抑えたいなら、往復の新幹線料金とホテルの宿泊代金がセットになった旅行会社のプランがいいでしょう。時期や宿泊場所によって値段は変動しますが、新幹線代と宿泊代を個別で払うよりも確実にトータルの金額は安くなります。JR東海ツアーズや日本旅行などで販売されています。日本旅行であれば楽天トラベル経由で購入できるため、楽天ポイントも貯められます。
仕事などで頻繁に新幹線を利用する人は「エクスプレス予約」がお得です。年会費1100円(税込)はかかりますが、1年中いつでも会員限定の割引価格で新幹線を利用でき、チケットレスでスムーズに乗車が可能です。
方法1:スマートEXの「早得商品」

EXアプリの新幹線予約画面

スマートEXの早得商品
スマートEXとは、東海道・山陽・九州新幹線で使える年会費無料のネット予約サービスです。スマホやパソコンで新幹線を予約し、登録したクレジットカードで支払います。予約当日は、事前に登録した交通系ICカード(もしくはスマホのモバイルアプリ)を改札機にタッチするだけで新幹線に乗車できます。
スマートEXは専用の「EXアプリ」からも新幹線の予約・変更などが可能です。
スマートEXで予約すると、全区間で料金が一律200円引きになります。また、乗車日の3日以上前に予約をすれば、チケット料金がさらに安くなる「早得商品」も販売しています。
早得商品の一覧は以下の通り。
料金 | 発売期間 | 対象列車・設備 | 利用人数 | |
---|---|---|---|---|
EX早得 |
(例)土休日・大人1人片道 東京・品川 ↔︎ 広島
|
乗車日1カ月前(10時)から3日前(23時30分)まで | 「のぞみ」「みずほ」「さくら」「つばめ」の普通車指定席・グリーン車 |
大人・子ども合わせて最大6人まで |
EX早得21ワイド |
(例)大人1人片道あたり
|
乗車日1カ月前(10時)から21日前(23時30分)まで | 「のぞみ」の普通車指定席 |
大人最大6人まで (子どもは不可) |
EXグリーン 早得ワイド |
(例)大人1人片道あたり
|
乗車日1カ月前(10時)から3日前(23時30分)まで | 「のぞみ」「ひかり」のグリーン車 |
大人最大6人まで (子どもは不可) |
EXこだま グリーン早得 |
(例)大人1人片道あたり
|
乗車日1カ月前(10時)から3日前(23時30分)まで | 「こだま」グリーン車 |
大人最大6人まで (子どもは不可) |
EXのぞみ ファミリー早得 |
(例)普通車指定席 片道1人あたり 東京・品川 ↔︎ 新大阪
|
乗車日1カ月前(10時)から3日前(23時30分)まで | 「のぞみ」「みずほ」「さくら」「つばめ」の普通車指定席・グリーン車 | 大人・子ども2人以上、最大6人まで |
EXこだま ファミリー早得 |
(例)片道1人あたり 東京・品川 ↔︎ 新大阪
|
乗車日1カ月前(10時)から3日前(23時30分)まで | 「こだま」普通車指定席 | 大人・子ども2人以上、最大6人まで |
表で紹介している販売区間は一例ですが、旅行や出張などで新幹線に乗る予定がある人は、なるべく早く新幹線を予約するほうがお得です。ただし、繁忙期(GW、お盆、年末年始)はすべての早得商品が使えないので注意が必要です。

EXアプリで予約する

早得商品を選べる
スマートEXは簡単な会員登録をおこなった後、すぐに利用できます。
早得商品で東海道新幹線を予約するには、乗車日の3日以上前にスマートEXで新幹線を調べると、予約可能な早得商品が画面に表示されるようになっています。金額や席の種類などを確認して商品を選び、画面の指示に従って予約を完了させましょう。
方法2:エクスプレス予約

「エクスプレス予約」は有料の会員制ネット予約サービスです。年会費1100円(税込)がかかりますが、お盆や年末年始などの繁忙期も含めて1年中いつでもお得に東海道・山陽・九州新幹線の指定席を利用できます。
通常期の料金 |
エクスプレス予約 利用時の料金 |
|
---|---|---|
東京・品川 ↔︎名古屋 |
1万1300円 |
1万310円 (990円お得) |
東京・品川 ↔︎新大阪 |
1万4720円 |
1万3620円 (1100円お得) |
たとえば東京から新大阪まで「のぞみ」の普通車指定席を片道大人1人分買うと、エクスプレス予約で1万3620円となり、通常よりも1100円安く乗ることができます。1年に1回以上エクスプレス予約を使って新幹線に乗れば、年会費の分も元を取れる計算です。
また、「エクスプレス予約」もスマートEX同様、乗車日の3日以上前に予約で料金が割引になる「早得商品」も販売しています。料金はスマートEXと同じです。

往復割引乗車券は営業キロ数が片道600キロ以上で購入できる
片道の営業キロが600キロを超える区間では、往復割引乗車券を使うことができます。往復行程を一括購入すると、料金がお得になる商品です。
エクスプレス予約では、この往復割引乗車券も安く購入することができます。
通常期 | エクスプレス予約 | |
---|---|---|
東京・品川 ↔︎ 広島 |
1万8250円 |
1万6600円 (1650円お得) |
東京・品川 ↔︎ 博多 |
2万1980円 |
2万110円 (1870円お得) |
名古屋 ↔︎ 博多 |
1万7750円 |
1万5620円 (2130円お得) |
往復割引乗車券で「のぞみ」を利用した場合で比べると、エクスプレス予約のほうが1600〜2000円ほど安いです。移動距離が長いほど割引率も高くなります。
方法3:旅行会社の格安プラン
各旅行会社ではお得な新幹線付きのプランを多数用意しています。今回は特におすすめの格安プランを紹介します。
【JR東海ツアーズ】ぷらっとこだま

「ぷらっとこだま」は、新幹線「こだま」の片道指定席(普通車指定席/グリーン車指定席)と1ドリンク引換券がセットになった旅行商品です。東京~新大阪の一部区間で使えます。

ぷらっとこだまの旅行代金(通常期)
たとえば東京・品川から新大阪までの普通車指定席プランの料金(通常期・大人1人)は片道あたり1万800円で、通常価格よりも約25%安く購入できます。
ぷらっとこだまは出発日の1カ月前(前月の同じ日)の11時から専用サイトで購入でき、申込締切は出発前日の22時までです。販売できる座席数に制限があるため、申し込み時点ですでに満席の場合もあります。
料金は予約時に契約者本人名義のクレジットカードで決済します。当日は新幹線に乗車する前に、乗車駅の券売機などでJR乗車票とドリンク引換券を発券してください。
ドリンクは東海道新幹線各駅にある東海キヨスクなどの駅売店で好きな飲み物を1本選べます。引き換えられるのは660ml以下のソフトドリンク、350ml以下の缶ビール(一部商品はロング缶も可)、500ml以下の酎ハイ、発泡酒(日本酒は不可)で、ドリンク券に+180円出せば187mlワインも選べます。
ただし、ぷらっとこだまで予約した新幹線に乗り遅れた場合、他の列車や自由席に乗り換えすることはできず、区間内であっても途中乗降は不可といった制約もあるので気をつけましょう。
【JR東海ツアーズ】新幹線+宿泊プラン/新幹線日帰りパック

JR東海ツアーズの「新幹線+宿泊」プランと「新幹線日帰りパック」
JR東海ツアーズには、往復の新幹線+宿泊がセットになったプランや、新幹線の日帰りパックも用意されています。
たとえば東京から新大阪へ旅行する場合、「新幹線+宿泊プラン」でホテルに2人で1泊素泊まりしたときの金額は最安のプランで大人1人につき2万1300円です。値段は時期や宿泊場所によって変動しますが、単体で購入すると往復の新幹線代だけで1人2万8400円もかかってしまうため、セットプランを利用したほうが断然リーズナブルに旅行ができます。
宿泊なしの新幹線日帰りパックは、東京から新大阪のプランで最安は2万400円です。さらに地域によって選べる体験クーポン(電子クーポン)も無料で付いてきます。大阪の場合は「ハルカス300展望台」の入場券とソフトドリンクの引換券がもらえます。
【日本旅行】新幹線+宿(楽天トラベルからの予約がおすすめ)

楽天トラベルからの予約がおすすめ

お得なプランが満載
日本旅行でも往復の新幹線と宿泊がセットになったパッケージツアーを販売しています。旅行会社によって2人以上でないと予約できないことも多いですが、日本旅行の場合は1人でもツアーの予約が可能です。
たとえば東京から新大阪の往復新幹線と、新大阪駅付近のホテルの宿泊(2人で1泊・素泊まり)がセットになったプランで、料金は最安2万2900円から用意されています。週末や繁忙期などによって値段は変わりますが、2万円台で往復の新幹線代だけでなく宿泊料金も付いてくると考えるとかなりお得な商品です。
日本旅行の新幹線+宿プランを申し込むなら、楽天トラベルのページから予約するのがおすすめです。

楽天ポイント2%付与の仕組み
楽天トラベル経由で日本旅行のプランを予約して実際に旅行すると、旅行代金(税抜価格)に対して1%の楽天ポイントがもらえます。また、支払いを「楽天カード」でおこなえば、クレジットカード利用分としてさらに楽天ポイントを+1%もらえて、合計2%還元されます。仮にパッケージツアーの料金が税抜2万円であれば、楽天ポイントは400ポイント付与されます。
さらに楽天カードと楽天トラベルはともに楽天SPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象サービスです。SPUとは楽天関係のサービスを利用して一定条件をクリアすると、楽天市場での買い物で獲得できるポイント倍率がアップするプログラムのこと。楽天カードの利用は+2倍、楽天トラベルを1回5000円以上予約&対象期間中の利用で+1倍となり、楽天市場での還元率は合計3倍アップします。
貯まった楽天ポイントは1ポイント=1円として、楽天市場での買い物はもちろん、楽天トラベルでの旅行料金の支払い、街の加盟店での買い物などにも充てられます。
方法4:学生割引
中学・高校・大学・専修などの学生であれば、新幹線料金の学生割引を利用できます。利用区間の片道の営業キロが101キロ以上で適用され、運賃は一律2割引になります。
たとえば東京から新大阪までの普通車指定席(のぞみ)の場合、片道1万4520円の2割引で、1万1610円(10円未満の数字は切り捨て)となり、2910円安く乗れます。
学割乗車券を買うには、学校が発行する証明書「学校学生生徒旅客運賃割引証」(通称:学割証)を駅の窓口に提出する必要があります。
方法5:新幹線の回数券(普通車自由席用)
みどりの窓口、きっぷうりばなどでは、新幹線の普通車自由席に乗車できる6枚セットの回数券を販売しています。GW・お盆・年末年始を除いてほぼ通年利用することができ、回数券の有効期間は3カ月です。ただし使える区間は限られており、東京発であれば米原駅までの区間の回数券を購入できます。
たとえば東京から熱海までの回数券は6枚つづりで2万340円(1枚あたり3390円)です。通常価格は1枚3740円なので、回数券のほうが1枚あたり350円安くなります。同じ区間を何度か往復する予定がある人は回数券を買うのも選択肢の一つです。