楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、月間のデータ通信量が3GBまでなら月額1078円で使うことができ、3GB超過後は自動的に月額2178円に跳ね上がります(20GB超過後は月額3278円)。そのため、データ通信量をなるべく3GBまでに抑えたいという人もいるのではないでしょうか。
本記事では、楽天モバイルのデータ通信量を3GBで止めるにはどうすればいいのか、iPhoneとAndroidスマホに備わっている標準機能を使ってそれぞれ解説。外部アプリでデータ通信量をチェックする方法や、楽天モバイルを子どもに使わせる場合はどうすればいいのかについてもまとめています。
楽天モバイルはデータ量3GBを超えると料金が高くなる

Rakuten最強プランはデータ通信量に応じて月額料金が変動する
楽天モバイルが提供している「Rakuten最強プラン」は、月末までに利用したデータ通信量に応じて料金が決まる仕組みです。その月のデータ通信量が3GBまでであれば、月額料金は1078円。3GB超過後は20GBまでで月額2178円、20GB超過後は月額3278円でデータ通信無制限となります。
3GB超過後は料金が高くなってしまうため、データ通信量を3GBまでに抑えて月額料金を安くしたいと考える人もいるでしょう。データ通信量を3GBまでに抑えるなら、自宅では常にWi-Fiに接続し、外出時のモバイルデータ通信をなるべく避けるといった工夫が不可欠です。
他にも、端末側でデータ通信を抑える設定をしたり、データ通信量を都度確認しながら節約したりする必要があります(後述)。
楽天モバイルはデータ量3GBで止められる?
楽天モバイルでは、一定のデータ通信量に達するとモバイルデータ通信を遮断するといった機能は提供されていません。そのため、楽天モバイルのデータ通信量を3GBまでに収めたい場合、ユーザー自身でデータ通信量を都度確認して管理する必要があります。
iOS 13以降のiPhoneには「省データモード」、Androidスマホには「データセーバー」といったバックグラウンドでのデータ通信を制限する機能が備わっており、少なからずデータ通信量の節約は可能です。
また、前述のように楽天モバイルのデータ利用量を3GBまでに抑えるのであれば、自宅はWi-Fi環境で通信するといった回線の使い分けも必要です。

my 楽天モバイル

楽天リンク
楽天モバイルのデータ通信量は、「my 楽天モバイル」アプリや「楽天リンク」アプリで確認できます。それぞれ「ホーム」タブにて、その月のデータ通信量の目安が表示されます。
ただし、データ通信量はリアルタイムで反映されるわけではなく、ラグがある点には注意してください。3GBギリギリに迫ってきたときにはグラフの数字を過信せずに、余裕をもってデータ通信量を余らせておくと安心です。
iPhoneの場合
iOS 13以降のiPhoneには「省データモード」が搭載されており、バックグラウンドでのデータ通信を制限できます。使っていないアプリのデータ通信を抑えることでデータ通信量の節約に役立ちます。
なお、「省データモード」はデータ通信量の節約に期待できますが、完全にデータ通信を遮断できるわけではない点には注意してください。



「設定」アプリを開き、[モバイル通信]→[通信のオプション]と進んで「省データモード」をオンにしてください。これで省データモードの設定は完了です。
省データモードを有効にすると、動画や音楽のストリーミング再生時に品質が低下する可能性があるほか、iCloudの自動バックアップやApp Storeの自動ダウンロードが無効になります。また、バックグラウンドでのデータ通信を制限することで、アプリによっては通知が来ない可能性もあるため、状況に応じて省データモードのオン/オフを切り替えてください。
「ギガ残量」は、その月に使えるデータ通信量やその日に使ったデータ量をチェックできるアプリ。ホーム画面にウィジェットを配置すると、ホーム画面上でデータ通信量をチェックできるのが特徴です。
ギガ残量で設定したデータ量を超えた場合でも、データ通信を遮断する機能は備わっていません。



ギガ残量をインストールしたら、アプリを開いて設定ボタン
をタップ。[1ヶ月の通信量]を選択すると、目安となるデータ通信量を設定できます。500MB以降は、1GB刻みで100GBまで設定可能です。3GBにすると思いがけず超えてしまうことが懸念されるので、ひとまず余裕を持って2GBで設定しておくといいでしょう。


楽天モバイルはデータ通信量の繰り越しができないため、[繰越設定]をタップして「繰り越さない」を選択します。



ホーム画面を長押しして、[編集]をタップ。メニューから[ウィジェットを追加]をタップし、ギガ残量のウィジェットを探してホーム画面の任意の場所へ配置したら、右上の[完了]をタップしてください。これでギガ残量のウィジェットが設置され、ホーム画面上で素早くデータ通信量をチェックできます。
なお、通信量カウントの正確性を期すため、定期的に楽天リンクアプリやmy 楽天モバイルアプリで、ギガ残量とのデータ通信量に差異がないかチェックすることを推奨します。
Androidスマホの場合
Androidスマホの場合、「データセーバー」機能を利用するとバックグラウンドでのデータ通信を制限できます。使っていないアプリのデータ通信を抑えることでデータ通信量の節約に役立ちます。
「データセーバー」はデータ通信量の節約に期待できますが、完全にデータ通信を遮断できるわけではありません。



Pixel 7a(Android 14)の場合
PixelシリーズやAQUOSシリーズでは、「設定」から[ネットワークとインターネット]→[データセーバー]の順に操作し、「データセーバーを使用」をオンにします。
機種によってデータセーバーの表示方法が異なります。データセーバーが見つからない時は、設定メニューの上部にある検索ボタン
で、「データセーバー」と入力してください。

データセーバーの設定画面で「モバイルデータの無制限利用」をタップすると、データセーバーの影響を受けないアプリを個別に選択可能です。アプリの一覧からスイッチを「オン」にしたアプリは、バックグラウンドでもデータ通信できるようになります。
データセーバーを設定したことにより、通知が来なくなったり読み込みが遅くなったりしたと感じるアプリに試してください。
「My Data Manager」は、その日のデータ通信量を表示し、どのアプリがどれだけのデータ通信をおこなっているかモニタリングできるアプリ。データ通信量の目安をあらかじめ設定し、1日あたりどれだけのデータ通信を使えるか自動で算出してくれるのが特徴です。


使用状況へのアクセスといった権限を許可し、初期画面が表示されたら[レギュラープランを契約しています]をタップ。次の画面で、その月のデータ量上限を入力します。3GBに設定すると思いがけず超える可能性もあるため、余裕を持って2GB~2.5GBあたりで設定しておくといいでしょう。
また「オプション」のデータ通信量は、My Data Managerをインストールする前に使っていたデータ通信量を入力できます。すでに使っているデータ通信量を加味したうえで残りのデータ量を算出してくれるため、月の途中からでも使いやすいアプリとなっています。

その日のデータ通信量やデータ残量が表示される

アプリごとのデータ通信量もチェックできる
初期設定が完了すると、その月の残りデータ通信量やその日に使ったデータ通信量などが表示されます。下部にある「最近のアプリのアクティビティ」をタップすると、アプリごとにデータ通信量をどれだけ使ったのかもチェックできます。日別・週別・月別に切り替えることもできるので、データ通信量を多く使っているアプリの特定にも重宝するでしょう。


通知領域やウィジェットでデータ通信量をチェックできる
通知領域やウィジェットでの表示にも対応しているため、アプリを開かずにデータ通信量のチェックが可能です。
なお、設定したデータ通信量を超えた場合でも、My Data Managerにデータ通信を遮断する機能は備わっていません。定期的に楽天リンクアプリやmy 楽天モバイルアプリで、My Data Managerとのデータ通信量に差異がないかチェックすることを推奨します。
子どものデータ通信量を制限する場合は?
楽天モバイルを子どもに使わせる場合、使い過ぎを防止するといった様々な事情から、データ通信量を制限したい保護者もいるでしょう。
ここでは子どもに楽天モバイルを使わせる際は、データ通信量を制限する方法を解説しています。
子どもの回線が3GBを超えると割引金額が減ってしまう

12歳以下は毎月最大440円割引される「最強こどもプログラム」
Rakuten最強プランは20GBを超過すると月額3278円でデータ無制限となるため、万が一子どもがデータ通信を使いすぎても高額な料金を請求されることはありません(最強こどもプラグラム適用時110円割引で月額3168円)。
12歳までの子どもは、最強こどもプログラムを適用するとデータ通信量が3GBまでなら440円割引されて638円となります。3GB超過後と20GB超過後はそれぞれ110円割引で、440円割引となる3GBまででデータ使用量を止めるのは料金面でのメリットが大きいと言えます。3GBを超えると、月額料金が1430円も高くなってしまいます。
Rakuten最強プランの基本料金 | 「最強こどもプログラム」の割引金額 | 割引後の月額料金 | |
---|---|---|---|
3GBまで | 月額1078円 | 毎月440円割引 | 月額638円 |
3GB超〜20GB | 月額2178円 | 毎月110円割引 | 月額2068円 |
20GB超過後(データ無制限) | 月額3278円 | 毎月110円割引 | 月額3168円 |
楽天モバイルは、18歳未満のユーザー向けにフィルタリングサービス「あんしんコントロール by i-フィルター」を提供しています。しかし、「あんしんコントロール by i-フィルター」には、3GBを超えそうになるとデータ通信を遮断したり、使用時間を制限したりといった機能は備わっていません。
データ通信量を抑えるのであれば、前述の方法を使うしかないでしょう。
子どもの端末がiPhoneの場合

「スクリーンタイム」でiPhoneが使えない時間を設定できる

利用時間や使用しているアプリも確認が可能

休止時間になると許可したアプリ以外は使えなくなる
子どもがiPhoneを使っている場合、「スクリーンタイム」を設定して端末の利用時間を制限したり、アプリごとの利用時間を確認したりできます。スクリーンタイムの各種設定は、「設定」アプリの[スクリーンタイム]からおこないます。
あらかじめスクリーンタイムで設定した休止時間になると、電話やSMSといった許可したアプリ以外が起動できなくなるため、使い過ぎの防止とデータ通信量の制限にもなります。ただし、スクリーンタイムでデータ通信自体を遮断するといった制限はできません。


楽天リンクを常に許可する場合
子どものiPhoneが休止時間になると、電話やSMSといった許可したアプリ以外が起動できなくなります。そのため、楽天モバイルの通話に用いる「楽天リンク」アプリでの発着信もできなくなってしまいます(着信履歴は残る)。必要に応じて、スクリーンタイムの[常に許可する]の項目から、楽天リンクを「常に許可」する設定にしておきましょう。


保護者もiPhoneなら子どもが使うiPhoneのスクリーンタイムを管理できる
また保護者の端末もiPhoneなら、子どもが使うiPhoneのApple Accountをファミリーに追加することで、保護者のiPhoneから利用時間の制限などを管理できます。
子どもの端末がAndroidスマホの場合

決まった時間に端末をロック

アプリは保護者の承認がないとインストールできない
「Googleファミリーリンク」は、子どもの端末がAndroidスマホであれば、端末やアプリの利用時間を制限する機能などが利用できるGoogle提供の無料アプリ。アプリのインストールも保護者による承認が必要となるため、データ量の多いアプリを勝手にインストールされるといったことを防げます。



保護者側の端末にて、子どもが使う端末の利用状況や利用時間などを管理できる
保護者側の端末はiPhoneでも使うことができます。子どもが使う端末の利用状況をモニタリングできるほか、1日の利用時間の上限やアプリの利用制限などを保護者側の端末で細かく管理可能です。
ファミリーリンクでデータ通信自体を遮断するといった制限はできませんが、特定の時間になると端末をロックできるため、使い過ぎ防止にも役立つでしょう。



必要に応じて楽天リンクを時間かかわらず使えるようにしておく
楽天モバイルをAndroidスマホで使う場合、発信相手が「楽天リンク」アプリの利用有無問わず電話は楽天リンクで着信します。そのため、端末がロックされている時間は楽天リンクでの発着信ができません(着信履歴は残る)。必要に応じて、保護者のファミリーリンクアプリから楽天リンクを時間かかわらず使えるようにしておきましょう。