楽天モバイルは、1回15分以内の国内通話がかけ放題となる有料のオプションサービス「15分(標準)通話かけ放題」(月額1100円)を提供しています。オプションに加入すれば、SMSの送信料も無料です。
しかし、楽天モバイルの加入者であれば通話・SMSが無料となる専用アプリ「Rakuten Link(楽天リンク)」も利用できるため、15分通話かけ放題オプションが必要かどうか迷ってしまう人もいるでしょう。
本記事では15分通話かけ放題オプションと楽天リンクを比較したうえで、15分通話かけ放題オプションが向いている人・向いていない人を解説しています。オプションの申し込み方法も紹介しているので参考にしてみてください。
「15分通話かけ放題オプション」と「楽天リンク」を比較

楽天モバイルの「15分(標準)通話かけ放題」は、OS標準の通話アプリによる1回15分以内の国内通話が何度でも無料になるオプションサービスです(データタイプは申し込み不可)。料金は月額1100円で、1カ月の無料期間があります。そのほか、OS標準メッセージアプリを使った国内におけるSMSの送信料が無料となります。
回線の新規契約時に15分通話かけ放題オプションをセットで申し込むのはもちろん、すでに楽天モバイルを利用しているユーザーがあとから追加で申し込むこともできます。
一方、楽天モバイルでは無料で通話・SMSを使える契約者専用アプリ「Rakuten Link(楽天リンク)」も提供しています。楽天リンクは回線契約者であれば誰でも無料で利用できるので、有料の15分通話かけ放題オプションに加入すべきかどうか迷う人もいるかもしれません。
以下、15分通話かけ放題オプションと楽天リンクを比較してみます。
15分通話かけ放題オプション | 楽天リンク | |
---|---|---|
無料通話時間 | 1回あたり15分以内の国内通話が無料(15分以降は30秒ごとに22円の従量課金が発生) | 国内通話が完全無料(時間制限なし) |
利用料金 | 月額1100円(1カ月の無料期間あり) | 無料(楽天モバイル契約者は誰でも無料で使える) |
発信するアプリ | OS標準アプリ | 楽天リンクアプリ |
使用する回線 | 電話回線による通話 | インターネット回線による通話 |
通話以外のサービス |
国内のSMS送信料が無料 |
|
(※)15分通話かけ放題オプション、楽天リンクいずれも無料通話対象外の番号があります。


楽天リンクアプリ
自身が15分通話かけ放題オプションの加入に向いているかどうか迷ったなら、1カ月の無料期間で試してみるといいでしょう。月額1100円のもとを取るほど通話を利用しないのであれば、オプションのみを途中で解約すればよいわけです。
無料期間は、オプション契約日から最大で翌月末まで適用されます。1日に申し込むと無料期間は当月分のみですが、2日以降に申し込めば翌月末まで無料となります。
たとえば、6月2日に15分通話かけ放題オプションに加入すれば無料期間は7月31日までです(6月1日に加入すると無料期間は6月30日まで)。この場合、7月31日までに解約すれば料金は発生しません。
15分通話かけ放題オプションが不要だと思えば、途中でオプションだけを解約することも可能です。無料期間中に解約すれば料金はかかりません。
解約手続きはmy楽天モバイルのウェブサイトまたはアプリからおこなえます。



my楽天モバイルアプリでの解約方法
my楽天モバイルアプリで解約する場合、「契約プラン」タブから[オプションサービスの追加・解約]をタップ。オプションサービスの一覧から「15分(標準)通話かけ放題」にチェックを入れ、[変更]をタップします。これで解約手続きは完了です。
解約手続き完了後、オプションは即時利用できなくなり以後の通話・SMSは従量課金が発生します。また、15分通話かけ放題オプションの解約に日割り計算は適用されません。
15分通話かけ放題オプションが向いている人は?
15分通話かけ放題オプションが向いているのは、「OS標準の通話アプリで通話したい人」や「SMSを頻繁に利用する人」です。これらに該当する人は、楽天リンクと使い分けるかたちで15分通話かけ放題オプションを利用するといいでしょう。
OS標準の通話アプリで通話したい人


15分通話かけ放題オプションは、OS標準の通話アプリによる通話が15分間無料(左はiPhone、右はAndroidスマホの通話画面)
15分通話かけ放題オプションに加入した場合、OS標準の通話アプリによる15分以内の国内通話が無料となります。
OS標準アプリによる通話の場合、通話専用の回線を使うため通話の品質が安定します。一方、楽天リンクのようにインターネット回線を用いた通話は通信環境により通話品質が左右されるため、音声が不安定になることがあります。
一般的に、楽天リンクやLINEの無料通話をはじめとするインターネット電話よりも電話回線による音声通話のほうが音質が良いとされています。そのため、より音質の良いOS標準の通話アプリで通話したい人は15分通話かけ放題オプションのほうが向いているといえるでしょう。
それぞれ無料通話対象外の番号がある
15分通話かけ放題オプション | 楽天リンク |
---|---|
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|
15分通話かけ放題オプションと楽天リンクのどちらも無料通話の対象外となる番号が存在します。「0570」からはじまるナビダイヤルや「188」の消費者ホットラインはいずれも有料ですが、それ以外の番号は有料になるパターンが異なります。
SMSを頻繁に利用する人


SMSの送信画面(左はiPhone、右はAndroidスマホ)
15分通話かけ放題オプションは、15分以内の国内通話だけでなく、SMSの送信も無料となります。
本来、楽天モバイルではSMSを送信すると文字数に応じた料金が発生します(70文字以下で税込3.3円〜)。15分通話かけ放題オプションに加入していれば、文字数にかかわらず送信料は発生しません。
SMS送信の料金
SMSの送信時に発生する料金は文字数に応じて異なります。受信する側は文字数にかかわらず無料です。
- 1~70文字:3円(税込3.3円)
- 71~134文字:6円(税込6.6円)
- 135~201文字:9円(税込9.9円)
- 202~268文字:12円(税込13.2円)
- 269~335文字:15円(税込16.5円)
- 336~402文字:18円(税込19.8円)
- 403~469文字:21円(税込23.1円)
- 470~536文字:24円(税込26.4円)
- 537~603文字:27円(税込29.7円)
- 604~670文字:30円(税込33円)
※SMSで送信できる最大文字数は670文字まで

楽天リンクのSMSが有料になるパターン
楽天リンクも原則としてSMSの送信は無料ですが、相手の利用環境によって有料のケースがあります。SMS送信時に料金が発生するのは、自分がiPhoneユーザーであり、かつ送信相手が楽天リンクを使用していないAndroidスマホユーザーである場合です。
有料となるケースは以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参照してください。
このように、楽天リンクでは必ずしも無料でSMSを送れるとは限りません。確実にSMSを無料で使いたい人は、15分通話かけ放題オプションへの加入をおすすめします。
迷惑SMS防止のため、1日に送信できるSMSには上限が設けられています。標準のメッセージアプリと楽天リンクを問わず、国際・国内含めて1日200通が上限です。
15分通話かけ放題オプションが向いていない人は?
「15分以上通話したい人」や「SMSの利用頻度が少ない人」は、15分通話かけ放題オプションに向きません。加入者なら誰でも無料で使える楽天リンクで十分な人は、わざわざ有料の15分通話かけ放題オプションに加入する必要はないでしょう。
15分以上通話したい人

15分通話かけ放題オプションは、その名の通り通話無料となるのは1回あたり15分までです。15分以上の通話は、30秒ごとに税込22円の通話料金が発生します。
通話料金を発生させたくないなら、通話時間が15分を超えないよう注意しなければなりません。他方、楽天リンクであれば何分通話しても無料なので通話時間の心配も無用です。
家族や友達、ビジネスの相手などと15分以上通話する機会が多い人にとっては、通話品質こそOS標準の通話アプリに劣るものの制限時間なく無料通話が可能な楽天リンクで十分と言えます。
SMSの利用頻度が少ない人
SMSをあまり利用しない人には、15分通話かけ放題オプションは向きません。そもそも楽天リンクを使えば原則無料でSMSを送れるので、たまにしかSMSを使わない人にとって月額1100円の15分通話かけ放題オプションに加入する必要性は高くないでしょう。

相手がiPhoneでもiMessageなら無料で送れる

iMessageを送るには設定でオンにする
前述の通り、楽天リンクからSMSを送信して料金が発生するのは、「自分がiPhoneユーザー」かつ「送信相手が楽天リンクを使用していないAndroidスマホユーザー」である場合のみです。Androidスマホユーザーは、相手の利用環境にかかわらず楽天リンクによるSMS送信料は無料です。
iPhoneユーザーでも、SMSの送信相手がiPhoneユーザーであれば楽天リンクではなくiMessageを使うことで無料でメッセージを送れます(「iMessage」の設定がオンになっている必要があります)。
回線とセットで15分通話かけ放題オプションに申し込む手順
楽天モバイルのプラン申し込み時に、15分通話かけ放題オプションを選択して回線を開通するまでの手順を紹介します。
以下のリンクにアクセスし、あらかじめ楽天アカウントにログインしてください。
「15分(標準)通話かけ放題」を選択する


[プランを選択する]をタップし、カートに入れます。
初期状態でオプションサービスの「15分(標準)通話かけ放題に加入する」にチェックが付いているので、そのまま画面を進めてください。
SIMタイプを選択する

SIMタイプを「SIMカード」または「eSIM」から選択します。自身の利用状況に合わせて選んでください。古い機種だとeSIMに非対応の可能性があるので、あらかじめ確認しておきましょう。
eSIMとSIMカードの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。


オプションやSIMタイプを選択したら、[この内容で申し込む]→[内容を確認し、次へ進む]の順に進んでください。
本人確認・電話番号を選択する

回線の申し込みには本人確認が必要です。運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を用意してください。
本人確認方法は以下の4通りです。
- 本人確認書類画像をアップロード
- 楽天グループに提出済みの書類を使用(楽天銀行・楽天証券・楽天生命を契約中のユーザーは本人確認不要)
- 受け取り時に自宅で確認(配達員に本人確認書類を提示)
- AIかんたん本人確認(eKYC) ※eSIM選択時のみ
SIMタイプでeSIMを選択していれば、最短当日で回線を開通できる「AIかんたん本人確認」を利用できます。
SIMカードを選択している場合、またはeSIMでも「本人確認書類画像をアップロード」や「受け取り時に自宅で確認」を選択していると本人確認完了までに数日の時間がかかります。

他社からの乗り換えであれば、電話番号を変更せずそのまま楽天モバイルに引き継げます。
新規契約の場合、下4桁の電話番号を自由に指定する(1100円の有料サービス)か、ランダムに生成された3つの電話番号から好きなものを選べます。
申し込みを完了し、回線を開通する



支払い方法や使用ポイントなどを選択し、[申し込む]をタップ。重要事項説明や利用規約を読み進めれば、申し込みが完了します。

楽天モバイルのマイページまたはmy楽天モバイルアプリで開通手続きをおこなえば、インターネットへの接続および音声通話を利用できます。