日本でも海外ドラマの人気が出始めた2000年代。火付け役となった『24 -TWENTY FOUR -』とともに、海外ドラマ人気を牽引したのが『ブリズン・ブレイク』です。
2005年にシーズン1が放送開始され、2009年のファイナル・ブレイクで一旦は完結。根強い人気の後押しを受けて2017年にシーズン5が制作されています。
このドラマはタイトルの通り脱獄の物語ですが、主人公の脱獄の動機やその手法のユニークさが売りです。文字通り脱獄するのはシーズン1のみで、それ以降のシーズンは外の世界で追われます(シーズン3は一応脱獄もの)。
飛びきりユニークな脱獄方法
ウェントワース・ミラーが演じる主人公のマイケル・スコフィールドは、優秀な建築技師でありながら銀行強盗の罪で刑務所に入れられます。しかし、彼は副大統領暗殺の罪をなすりつけられた兄を脱獄させるために、わざと入所したのです。
無実の兄のために、わざわざ危険を冒して入所するという、主人公の動機が脱獄ものとしては大変ユニークですが、それだけではなく彼が考えた脱獄方法も誰も予想しないようなものです。
様々な思惑が交錯して二転三転する展開
驚異的なIQを持つマイケル。彼の頭脳を持ってしても脱獄は簡単には上手くいきません。それもそのはず、刑務所内で囚人1人ができることは限られます。自分だけならまだしも、兄を一緒に脱獄させようというのです。しかも兄は死刑囚なので、執行日というタイムリミットもあります。
彼は脱獄のための仲間を募るのですが、この囚人仲間が一癖も二癖もある連中。悪党で強烈なキャラクターの持ち主ばかりで、彼らの協力なくしては脱獄できないけれど、その思惑に振り回され、脱獄計画が思うようにいかない時もしばしば。こうした人間ドラマと脱獄計画が絶妙にリンクして、スリリングに展開していくのが本作の最大の魅力と言っていいでしょう。
囚人たちはその個性的なキャラクターで、シリーズの人気を支える存在にもなっています。特にティーバッグというバイセクシャルの凶悪犯は、とんでもない悪党の変態キャラですが、主人公のマイケルを超える人気キャラとなっています。
ティーバッグは基本的に主人公たちと対立する関係にある一方で、利害が一致することもしばしばあり、行動をともにすることも。普段から差別的な言動を発し、平気で人を殺したり、主人公たちを裏切ったりもするのですが、その異様な存在感ゆえにシリーズ1の人気キャラとしてシリーズ全体の人気を引っ張る存在となっています。
その他、自分を売った男への復讐のために脱獄を手伝うアブルッチなど、刑務所ならではのユニークなキャラクターがたくさん出てくるのも本作の大きな魅力。
『プリズン・ブレイク』の魅力が一番ギッシリと詰まっているのは、やはりシーズン1です。綿密かつ大胆な脱獄計画、思わぬ事態に計画が狂いそうになっても、見事な機転で切り抜ける爽快感と、悪人キャラの思わぬ魅力が絡み合った極上のエンターテインメント。もしシーズン1を観てそのキャラクターたちの魅力の虜になったら、キャラクターたちをさらに掘り下げ行く他のシーズンを観ていくといいでしょう。
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